有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1007OHM
AZ-COM丸和ホールディングス株式会社 事業等のリスク (2016年3月期)
当社グループの事業等のリスクで投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項につきましても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項につきましては、投資者に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。
当社グループは、これらのリスクの発生を十分に認識した上で、発生を極力回避し、また発生した場合に適切に対応を行うための努力を継続してまいります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。
(1)法的規制のリスク
当社グループは、貨物自動車運送事業法を始めとする各種法令による規制を受けており、各事業にかかる主要な許認可等は以下のとおりとなります。
当社グループは、コンプライアンス経営を最重要課題として認識し、当社グループ一丸となって法令順守体制を推進しており、現時点におきましては、当該免許の取消事由は発生しておりませんが、将来、各種法令に違反した事実が認められた場合、車両運行の停止、事業の停止、許可の取り消し等の罰則を受ける場合があります。また、今後の各種法令の新設・改正への対応に際し費用負担が生じる可能性があります。これらの事象が発生した場合は、当社グループの業績と財政状況に影響を及ぼす可能性があります。
主要事業の許認可等の概要
許認可等の名称 | 法律名 | 監督省庁 | 有効期限 | 取消事由 |
一般貨物自動車運送事業 | 貨物自動車運送事業法 | 国土交通省 | 期限の定めなし | 同法第33条 |
第一種貨物利用運送事業 | 貨物利用運送事業法 | 国土交通省 | 期限の定めなし | 同法第16条 |
第二種貨物利用運送事業 | 貨物利用運送事業法 | 国土交通省 | 期限の定めなし | 同法第33条 |
倉庫業 | 倉庫業法 | 国土交通省 | 期限の定めなし | 同法第21条 |
産業廃棄物収集運搬業 | 廃棄物の処理及び清掃に関する法律 | 環境省 | 許可後5年間 | 同法第14条の3の2 |
貨物軽自動車運送事業 | 貨物自動車運送事業法 | 国土交通省 | 期限の定めなし | 同法第36条第2項 |
(2) 大口取引先の変動のリスク
当社グループでは、物流機能の一括受託(3PL)を主たる事業としているため、特定の取引先に対する依存度が高くなる傾向にあります。当連結会計年度における最大手顧客である株式会社マツモトキヨシホールディングスへの売上高は、当社グループ総売上高の20.2%を占めております。
現時点において、大口取引先との関係は良好に推移しておりますが、予期せぬ事象による取引契約の変更、契約解消等が生じた場合には、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 原油価格の高騰のリスク
当社グループは、貨物自動車運送事業を行っております。原油価格の高騰に伴い軽油燃料価格が上昇した場合、運送コストの増加は避けられません。運送コスト相当分を運賃に転嫁できない場合には、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 重大な事故の発生のリスク
当社グループは、貨物自動車運送事業を営む上で多くの事業用車両を保有し、多種多様な製品の輸配送を行っております。安全対策・車輌部を中心として、運行管理の徹底、安全運転の指導等の安全活動に積極的に取り組んでおります。しかしながら、万一重大な車両事故又は貨物事故が発生した場合には、顧客の信頼及び社会的信用が低下するとともに、事業所の営業停止、事業許可の取消しなどの行政処分を受ける可能性があります。これらの事象が発生した場合は、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 重大な災害の発生のリスク
当社グループは、数多くの物流センターを運営し、顧客企業の製品やそれらに関わる情報を取り扱っていることから、災害の未然防止に関する取組み及び災害発生時における対応方法、バックアップ体制の構築に取り組んでおります。しかしながら、火災・地震・風水害などの災害や停電の発生等により、輸配送経路の遮断、物流システム停止等の事態が発生した場合、業務の停滞を招く可能性があります。これらの事象が発生した場合は、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 顧客情報管理のリスク
当社グループは、物流サービスの提供に際し顧客情報等を取扱っています。社内教育を通じてセキュリティの強化や個人情報管理の徹底など、情報管理に努めています。しかしながら、情報の外部漏洩やデータ喪失などの事態が生じた場合、当社グループに社会的信用の低下を招くだけでなく、損害賠償請求を受ける可能性があります。これらの事象が発生した場合は、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(7) システムダウンのリスク
当社グループは、物流センターにおける情報管理をシステム化しております。ウイルス対策やバックアップセンター機能の構築などの対策を講じておりますが、万一、自然災害の他、コンピュータウイルスやハッカー行為等により、長期間停止を余儀なくされた場合、これらの事象は当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(8) 設備投資に係るリスク
当社グループの物流事業運営上、物流センターは重要な設備であり、継続的に事業を拡大していくためには、取引先数及び商品取扱量の増加に合わせた物流センターの新設・拡張などの設備投資が必要となります。しかしながら、許認可取得や用地買収交渉の遅延等により設備投資が計画どおりに進まない場合、受注機会の喪失等により当社グループの業績と財政状態に影響を及ぼす可能性があります。一方、大規模な設備投資を行った場合、本格的な稼動に至るまでに一定の期間を要することにより、費用が先行的に発生する可能性があります。
現在、当社グループでは、本社所在地である東埼玉テクノポリスにグループ最大の物流センター群を設置しており、将来的に、その拡張を図りたいと考えております。立地自治体である埼玉県吉川市では、土地区画整理事業による東埼玉テクノポリス拡張計画を発表しており、計画促進のため当社グループでは一部用地(農地)を先行取得しております。しかしながら、当該計画に対する行政の方針変更等により、当該拡張計画が実現できない場合、当社グループの業績と財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(9) 資金調達のリスク
当社グループは、物流センターの増設などの設備投資を継続しており、主に金融機関からの借入金を充当してまいりました。この結果、2016年3月31日現在の有利子負債は74億70百万円となっております。現時点では金融機関との関係が良好であることから必要な資金の新規調達に懸念はございませんが、将来、経営成績の急激な悪化や社会環境及び金融情勢の大きな変動等、何らかの理由により金融機関との関係が悪化して資金調達に支障が生じた場合、これらの事象は当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(10)同業他社との競合のリスク
当社グループは、3PL事業を中心としたサービスを行っており、さまざまな企業と競合しております。当社グループは、顧客毎に異なるニーズにきめ細かく対応することにより、差別化を図っており、今後も競争力の維持・強化に向けた様々な取り組みを進めてまいりますが、将来にわたって優位に展開できなくなる可能性があります。これらの事象が発生した場合は、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(11)環境に関する規制のリスク
当社グループは、大気汚染、水質汚濁、土壌・地下水汚染、有害物質の取扱い・除去、廃棄物処理などを規制する様々な環境関連法令の適用を受けています。当社グループはこれら法令に細心の注意を払い事業活動を行っていますが、過去・現在及び将来の事業活動において、環境に関する費用負担の増加や賠償責任が発生する可能性があり、当社グループの業績と財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(12)1年更新の物流契約のリスク
当社グループの顧客は小売業が中心であり、短期間における売上高の大幅な変動はないものと考えております。しかしながら、多くの顧客との契約は複数年契約であり、契約期間の満了後は、原則として1年毎の自動更新となっております。景気の変動や他企業への移行などにより契約の更新ができない場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(13)人材の確保及び育成リスク
当社グループは、今後の業容拡大のために管理能力の高い優秀な人材の確保及びその育成が急務となっております。当社グループは採用を積極的に行うことにより、優秀な人材の確保に努めるとともに、社内研修制度の充実を図り、管理者の育成に注力してまいります。しかしながら、景気回復に伴う求人の増加により、計画どおりの採用が困難となった場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(14)配当について
当社グループにおける過去5期間の配当額及び配当性向は下表のとおりであります。第39期は特別配当350円を実施したことにより、1株当たり配当額及び配当性向が他の決算期よりも高い水準となっておりますが、今後は、安定的かつ継続的な配当を行う方針に基づいて実施していく予定でおります。
回次 | 第39期 | 第40期 | 第41期 | 第42期 | 第43期 |
決算年月 | 2012年3月 | 2013年3月 | 2014年3月 | 2015年3月 | 2016年3月 |
1株当たり配当額 | 435.00円 | 100.00円 | 100.00円 | 65.00円 | 63.50円 |
配当性向 | 80.2% | 16.4% | 19.8% | 27.3% | 39.5% |
(注1) 2014年10月1日付で普通株式1株につき2株の割合で株式分割を行っております。これに伴い、第42期の1株当たり配当額及び配当性向は、期首に当該株式分割が行われたものと仮定して算定しております。
(注2) 2015年10月1日付で普通株式1株につき2株の割合で株式分割を行っております。これに伴い、第43期の1株当たり配当額及び配当性向は、期首に当該株式分割が行われたものと仮定して算定しております。
(注3) 第42期の1株当たり配当額には、東京証券取引所市場第二部に上場した記念配当(中間配当につき5円(分割を考慮しない実際の配当額は10円)、期末配当につき5円)が含まれております。
(注4) 第43期の1株当たり配当額には、東京証券取引所市場第一部指定の記念配当(中間配当につき12.5円(分割を考慮しない実際の配当額は25円)、期末配当につき12.5円)が含まれております。
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