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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1007SQZ

有価証券報告書抜粋 株式会社ジャパンディスプレイ 研究開発活動 (2016年3月期)


経営上の重要な契約等メニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


当社グループは、強みとする液晶ディスプレイの高精細化・低消費電力化・薄型狭額縁化、タッチ機能などの付加価値技術の継続的な発展を目指すとともに、有機ELディスプレイなど革新的な技術を追求することを研究開発の基本方針とし、開発活動に取り組んでいます。また、効果的かつ効率的な研究開発実施のため、直近の収益に直結する研究テーマと将来の利益確保に寄与する研究テーマを厳選して研究開発費を投じています。
研究開発活動は、当社グループの次世代研究センターを中心に、技術本部、各事業本部、生産本部などの関係部門の連携のもとで行っています。全事業分野に関わる基礎的な要素技術及び有機ELディスプレイなどの次世代技術の研究開発を担う次世代研究センター、アプリケーションや近い将来の商品化に向けた開発を担う技術本部、全事業分野に関わる生産プロセス及び生産技術開発を行う生産本部、それぞれの顧客からの要求に即した商品開発及び商品化に向けた技術開発を行う各事業本部が、それぞれ目的に合わせた研究開発を連携しつつ行っています。加えて、一部の研究分野については大学、公的研究機関、部材・装置メーカー、技術ベンチャー等への委託に加え、これら団体、企業との共同開発も行っています。
研究開発に携わる従業員は582名(2016年3月末日時点)、当連結会計年度の研究開発費は23,252百万円 となりました。
当連結会計年度の主な研究開発の成果は、下記の通りです。

・スマートフォン等のモバイル機器はバッテリー駆動が要求されるため、省電力化が要求されます。表示の駆動周波数を低減し省電力化するには、TFT素子のリーク電流低減が課題でした。当社は得意とするLTPS技術を進化させ、リーク電流を削減したAdvanced LTPSの開発を進めています。Advanced LTPS(第2世代)は2016年量産を、さらにリーク電流を低減したAdvanced LTPS(第3世代)は2017年量産を目指しています。

・放送局や、映像制作現場で最適なモニタ標準サイズである17型クラスで、世界初の8K液晶ディスプレイ(7,680(横) x 4,320(縦)画素)を開発しました。本開発品では、LTPS技術によるリアル8K画素(RGBストライプ配列)で500ppi超の高精細画質を実現するとともに、120Hz駆動によるなめらかな動画表示性能、IPS液晶技術の長所である広視野角、高コントラスト、及び小さい色調変化といった多くの特徴を備えており、繊細で立体感があり、臨場感の高い8K映像を表現することが可能になります。

・高いパフォーマンスが求められるプレミアムモバイル端末向けに、当社独自のインセルタッチを進化させた第2世代Pixel EyesTM液晶モジュールを開発し、量産出荷を開始しました。
Pixel EyesTMは、タッチセンサー機能をディスプレイに内蔵する当社独自の技術搭載製品で、第2世代Pixel EyesTMでは、センサー電極の配置や構成材料を工夫することにより、更なる狭額縁化や黒の表現力の向上などを図りました。また、濡れた手で触れても誤動作しにくく、より細い電子ペンで線を描けるようになったことも第2世代Pixel EyesTMの特徴です。また、この新技術により、高精細パネルや10型クラスの中型パネルへの適用も容易になりました。

・自動車のIT化に伴い需要の拡大が続く車載用ディスプレイ向けに、曲面ディスプレイの開発を行いました。ドライバICの実装が1辺のみで曲面化しやすいLTPS液晶ディスプレイの特性を活かした開発品で、既に開発済みの凸方向曲面や凹方向曲面、上部2つのコーナーを切り落とした異形状液晶モジュールなどに加え、S字形曲面型のディスプレイを開発しました。自動車のインテリアデザインの柔軟性を大きく高めることのできるディスプレイとして、自動車メーカーから高い注目を浴びています。
また、サイドミラーの代替とすることで車両の燃費向上を図ると共に、カメラを使って車両の死角をディスプレイに写すことができる電子ミラー用システムについての開発も進めています。


・高コントラスト表示が求められる車載やデジタルカメラ用途など、様々な分野での利用に向け、エッジライト方式の2D local dimming (二次元分割・部分駆動) バックライトを搭載し、ハイダイナミックレンジ(HDR)映像表示を可能にした10型(2,880(横) x 1,080(縦)画素)のWhiteMagicTM液晶モジュールを開発しました。通常RGB(赤緑青)で構成される画素にW(白)のサブ画素を加えることでピーク輝度を明るくするWhiteMagicTMと黒を沈ませるlocal dimmingバックライトにより、高輝度、高コントラストを実現し、従来のディスプレイでは表現しきれないHDR映像表示を可能にしました。

・バックライトを使わず、外光を反射させて表示を行う反射型カラー液晶モジュールの実用化に向けた開発を進めました。外光を反射して表示させる設計によりバックライトで消費していた電力が不要になることに加え、画素に組み込まれたメモリに画像情報を保持することで超低消費電力での画像表示を可能にします。電池を用いた長時間表示が可能になるため、ウェアラブル端末や電子棚札、POP広告などへの利用が可能です。また、太陽光発電パネルと組み合わせることで、外部からの電力供給無しにカラー液晶ディスプレイを利用できるため、無電源のデジタルサイネージなどへの利用が想定されます。

・今後の需要の拡大を見込み、フレキシブルな基板を用いた有機ELディスプレイの開発を進めています。有機ELディスプレイは、画素に電流を流すことで自発光する有機化合物を用いて画像を表示しており、透過型液晶では必要であったバックライトが不要となります。また、フレキシブルな基板を使うことで、ディスプレイの画面を曲げることが可能となります。これらの特徴を利用して、従来とは異なる形状のディスプレイ設計が可能となることなどから、今後のスマートフォン市場における需要が見込まれます。当社では、2018年の有機ELディスプレイ量産を目指し、開発を行っています。

経営上の重要な契約等財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E30481] S1007SQZ)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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