有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S10097DD
株式会社SHIFT 業績等の概要 (2016年8月期)
(1) 業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、各種経済・金融政策により、雇用情勢や企業収益に改善の傾向が見られ、緩やかな回復基調にあるものの、中国を始めとするアジア新興国や資源国等の景気減速懸念等により下振れするリスクがあり、依然として先行きは不透明な状況で推移しております。一方、当社グループの関連するソフトウェア関連市場では、近年抑制されていた企業のIT投資に回復傾向が見られ、受託開発ソフトウェア、パッケージソフトウェアなどのエンタープライズ向けソフトウェア市場が堅調に推移したほか、エンターテインメント市場においても「VR(仮想現実)」や「AR(拡張現実)」といった新技術の開発・利活用も進み、ますます市場全体が活況を呈しております。
こうした経営環境の中、当社グループは、当連結会計年度をグループ売上高1,000億円を実現するための売上高100億円を達成する戦略「SHIFT'100」の1年として、「エンジン強化」「フィールド拡大」「基盤システム強化」という三本の柱を基軸に、売上高・売上総利益率の成長を維持しながら、海外展開、サービス領域拡大のための投資活動を推進してまいりました。
当連結会計年度におきましては、「エンジン強化」として、SIer領域での勝ちパターン構築を掲げ、従来、第三者によるソフトウェアテスト検証が入り込むことが困難であったSIer市場に対して、その有効性を実証することで、第三者検証のみならずソフトウェアの品質保証サービスを提供する足がかりを築いてまいりました。また、「フィールド拡大」として、エンターテインメント分野におけるコンシューマーゲーム市場及びIoTといった新しい技術分野への進出、海外拠点(SHIFT ASIA CO., LTD.)の立ち上げを行ってまいりました。さらに、「基盤システム強化」として、人材の採用・育成体制の強化、インセンティブ設計・人事給与・福利厚生制度など働く環境整備に対する投資を行ってまいりました。
上記の取り組みの結果、当連結会計年度の売上高は5,511,866千円(前年度比67.6%増)、営業利益は517,832千円(前年度比62.2%増)、経常利益は569,560千円(前年度比80.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は307,807千円(前年度比57.6%増)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
①ソフトウェアテスト事業
当社グループが営むソフトウェアテスト事業は、ソフトウェア開発の各工程において顧客企業のソフトウェア品質の向上に資するサービスを提供しております。当連結会計年度では、新規顧客の開拓、また既存顧客との継続的なリレーション強化により収益基盤の拡大を進めました。サービス別の業績は、次のとおりであります。
(i)コンサルティングサービス
コンサルティングサービスでは、主としてソフトウェア開発の上流工程において、ソフトウェアテスト体制構築支援、テスト戦略・計画立案支援、テスト推進支援、テスト設計支援などのコンサルティングサービスを提供しております。当連結会計年度においては、コンサルティングサービスの提供が可能である優秀な人材の獲得が厳しい状況の中、コンサルタント層の拡充を目的としたM&Aが奏功し、顧客開発工程の上流から参画するプロジェクトを増加することができ、収益基盤がさらに強固なものになってまいりました。
この結果、当連結会計年度のコンサルティングサービスの売上高は1,476,961千円(前年度比47.2%増)となりました。
(ⅱ)ソリューションサービス
ソフトウェアテストでは、テスト計画やテスト設計を通じて膨大なテストケースが作成され、テスト実行工程に移行しますが、当社グループではこれをソリューションサービスとして受託して提供しております。当社グループでは独自に開発したCATにより生産性を追求し、低価格高品質を実現しております。当連結会計年度においては、コンサルティングサービスの拡大に連動したソリューションサービスの受託が継続的に拡大してまいりました。また、ソーシャルゲームを中心としたエンターテインメント領域において既存顧客の受注拡大の牽引もあり大幅な増収となりました。
この結果、当連結会計年度のソリューションサービスの売上高は3,698,719千円(前年度比69.7%増)となりました。
(ⅲ)ヒンシツプラットフォームサービス
当社グループでは、コンサルティングサービスやソリューションサービスを通じ、幅広い業種業態におけるソフトウェアやその品質に関するナレッジが蓄積いたします。当社グループは、そうした蓄積されたナレッジやデータを分析し顧客に有用な情報として提供したり、不具合の発生を予見したり、ソフトウェアテストに関するノウハウを教育サービスとして提供したりしております。当連結会計年度においては、テスト自動化の支援業務やセキュリティテスト、負荷テストなどの非機能テストと呼ばれるテストソリューションサービスが好調に推移したほか、教育サービスも堅調に推移いたしました。また、CATのSaaS提供も開始しており、更なる成長に向けた取り組みを継続しております。
この結果、当連結会計年度のヒンシツプラットフォームサービスの売上高は114,385千円(前年度比8.6%増)となりました。
②その他事業
当社グループでは、当連結会計年度に新たに取得した連結子会社においてソフトウェア開発等を営んでおり、当連結会計年度のその他の事業の売上高は221,799千円となりました。区分 | 2015年8月期 前連結会計年度 | 2016年8月期 当連結会計年度 | 前連結会計年度比 | |||
金額 | 構成比 | 金額 | 構成比 | 金額 | 増減率 | |
千円 | % | 千円 | % | 千円 | % | |
ソフトウェアテスト事業 | 3,288,705 | 100.0 | 5,290,066 | 96.0 | 2,001,361 | 60.9 |
コンサルティングサービス | 1,003,485 | 30.5 | 1,476,961 | 26.8 | 473,475 | 47.2 |
ソリューションサービス | 2,179,939 | 66.3 | 3,698,719 | 67.1 | 1,518,780 | 69.7 |
ヒンシツプラットフォームサービス | 105,280 | 3.2 | 114,385 | 2.1 | 9,105 | 8.6 |
その他事業 | - | - | 221,799 | 4.0 | 221,799 | - |
合計 | 3,288,705 | 100.0 | 5,511,866 | 100.0 | 2,223,160 | 67.6 |
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は前連結会計年度末より348,754千
円増加し、1,635,655千円となりました。各キャッシュ・フローの状況とその要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動により獲得した資金は148,448千円(前年同期は292,213千円の獲得)となりま
した。これは主に、税金等調整前当期純利益549,408千円及び減価償却費77,270千円の計上、未払金及び未払費用の
増加額64,375千円等の資金の増加要因があったものの、売上債権の増加額360,814千円、法人税等の支払額150,708
千円等の資金の減少要因があったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動により使用した資金は279,776千円(前年同期は166,347千円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出88,571千円及び連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出175,608千円等の資金の減少要因があったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動により獲得した資金は493,236千円(前年同期は254,341千円の獲得)となりま
した。これは主に、長期借入れによる収入700,000千円等の資金の増加要因があったものの、長期借入金の返済によ
る支出117,623千円及び株式付与ESOP信託を導入したことに伴う自己株式の取得による支出60,032千円等の資金の減少要因があったこと等によるものであります。
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このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E30969] S10097DD)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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