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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100BF7B

有価証券報告書抜粋 株式会社ナガオカ 事業の内容 (2017年6月期)


沿革メニュー関係会社の状況

当社グループは、当社、子会社4社で構成され、水関連事業及びエネルギー関連事業を行っています。各事業の内容は以下のとおりです。
なお、子会社である那賀水処理技術(瀋陽)有限公司並びに那賀(瀋陽)水務設備製造有限公司につきましては、前連結会計年度において解散することを決議しています。また、那賀欧科(北京)貿易有限公司につきましては、2017年2月14日開催の当社取締役会において解散することを決議しています。清算の日程につきましては、現地の法令に従い必要な手続きが完了次第、清算結了となる見込みです。
また、2017年6月2日付で当社が実施した株式会社ハマダを割当先とする第三者割当増資により、株式会社ハマダ並びに同社の親会社である株式会社ハマダコムが、当社の親会社に該当することとなりました。親会社2社は当社事業とは異なる事業を営んでいますが、当社は、株式会社ハマダに対し、エネルギー関連事業及び水関連事業に係る製品製造工程の一部について外注委託を行っています。

(1) 事業の内容
① 水関連事業(当社、那賀日造設備(大連)有限公司)
超高速無薬注生物処理装置(以下「ケミレス」という。)等の設計・製造・施工・販売・メンテナンス、取水用スクリーン及び建築・土木分野の建設向け排水用スクリーンの製造・販売を行っています。これらの製品で取水・水処理された地下水は、生活用水、工業用水、農業用水等に幅広く利用されています。

② エネルギー関連事業(当社、那賀日造設備(大連)有限公司)
スクリーン・インターナルの製造・販売を行っています。スクリーン・インターナルは、石油精製、石油化学、肥料プラントの心臓部である反応塔内で、原料の原油や天然ガスを変化させ、反応、抽出、分離を行う触媒をサポートする内部装置です。スクリーン・インターナルを経由して化学繊維やプラスチック、ペットボトル等、私たちの暮らしに欠かせない様々な製品が作られています。

(2) 製・商品及びサービスの特長
① ナガオカスクリーンの特長(水関連事業及びエネルギー関連事業)
ナガオカスクリーンの基本性能は、固体と液体(又は気体)を効率良く分離することで、様々な用途に使用されます。製品の基本的な特長は、三角形の断面のワイヤー形状により目詰まりを起こしにくく、構造的に強度がある等です。このナガオカスクリーンを使用して、エネルギー関連事業のスクリーン・インターナルや水関連事業の取水用スクリーン等を生産しています。
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② スクリーン・インターナルの特長(エネルギー関連事業)
スクリーン・インターナルは、石油精製、石油化学プラントの心臓部である触媒反応・合成等のプロセスで使用されます。スクリーン・インターナル上に触媒を広げ、液体又は気体の石油原料を流し、触媒と化学反応させて物質を変化させます。この原料の流れを均一な整流に保つことは、プラント生成物の質の均一化に大きく関係しますので、スクリーン・インターナルはスクリーンのスロット・サイズだけでなく、形状加工や溶接等2次加工を含めた製品全体の高い精密性が要求されます。また、通常、触媒反応・合成等のプロセスは圧力容器で覆われており、容器の中は高温・高圧・高腐食になります。そのような過酷な使用環境下でも長期間使用できる高い耐久性も要求されます。もし、スクリーン・インターナルに不具合が生じると、プロセスに影響を与えるだけでなく、プラント全体の生産に不具合が生じてしまいます。このようにスクリーン・インターナルは、プラントにおける重要機器の1つです。そのため、プロセス・オーナーから認証を取得するためには、非常に厳しい水準の生産体制や能力に対する審査に合格することが求められています。

③ 取水用スクリーンの特長(水関連事業)
当社の取水用スクリーンは、開口率が大きく取水効率が高いため、同量を取水するのに、周囲の砂層に含まれる水を井戸内へ緩やかに流れ込ませる特性を持っています。そのため、スクリーンの周囲にある砂層を極力動かさずに取水することができ、砂層の目詰まりを防ぎます。この技術・ノウハウは「サンド・コントロール」と呼ばれています。また、取水用スクリーンを横にして川底などに埋設し、上を覆う砂層を通して取水する方法に使われるのが、集水埋渠です。埋設されたスクリーンの上部にある砂層の目詰まりを解消するために、取水方向と逆方向に空気や水を押し出して、砂層に溜まった微細物を取り除き、取水効率を元に戻します。この技術・ノウハウは「逆洗」と呼ばれています。これらの技術・ノウハウにより、井戸や集水埋渠の寿
命が伸長し、安定した取水量を維持することができます。また、「サンド・コントロール」、「逆洗」の技術・ノウハウは、ケミレス及びハイシスでも活用されています。

④ ケミレスの特長(水関連事業)
ケミレスは、地下水に含まれる飲用基準を超える濃度の鉄分やマンガンなどの金属イオン及びアンモニア態窒素、ヒ素などの無機物を、溶存酸素を使った接触酸化処理並びに硝化菌や鉄分バクテリアなどの生物処理で水処理する装置です。
水処理装置は、塩素を代表とする薬品を使った薬注型処理装置が現在の主流となっています。一方、ケミレスは、無薬注でかつ超高速の水処理装置であり、薬物処理では排出されてしまう産業廃棄物を出さない等、環境にやさしいという特長があります。

a.ケミレスの特長とメカニズム

・ 薬品を全く使用せずに、溶存酸素を利用した接触酸化と微生物による生物処理により、地下水中の鉄・マンガン・アンモニア態窒素・ヒ素等を処理。
・ 従来の薬品処理装置では必要になる薬品代、薬品管理の人件費等のランニング・コストが不要。
・ 設置場所・水質・処理量などの個別のニーズに合わせて自由に設計できるため、最適なソリューションを提供。
・ 薬品処理の副産物である汚泥(産業廃棄物)が発生しないので産廃処理コストと環境負荷を低減。
ケミレス構造図
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b.ケミレスの技術
ケミレスの処理性能を支えているのは、WP(ダブリュピー)洗浄という洗浄技術です。WP洗浄は、集水とは逆方向の水の流れになり、下部集配水管を通して処理水を逆噴出させます。主な目的は、ろ過層に沈着した鉄分・アンモニア態窒素・マンガンの処理済み物質を、排水とともに排出することです。WP洗浄と同時に、ケミレス上部にある表洗/回転ノズルからも処理水を噴出し、ろ過層の表面を洗浄します。これにより、ろ過プロセスの処理能力を半永久的に持続できます。一方で、ろ過層を洗浄するリスクは、生物ろ床の損傷です。生物ろ床の損傷を装置の処理能力を低下させない範囲内にコントロールしつつ、ろ過層に溜まった処理済物質を取り除くのが、WP洗浄の特長です。W洗浄とP洗浄をどのくらいの頻度と時間で組み合わせて実施するかを、原水の水質を見極めながらプログラミングして自動制御するのが、当社の蓄積してきたノウハウであり、独自に開発した技術です。

W(Whole)洗浄 P(Portion)洗浄
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W(Whole)洗浄
一般的な強力逆洗で主に生物ろ床(バクテリアや菌が繁殖しているろ過層)の洗浄が目的。ろ床にダメージを与えない頻度で行う。

P(Portion)洗浄
主に100~400mmのろ層上層部(除鉄分層)の洗浄を目的とした表面洗浄。

⑤ ハイシスの特長(水関連事業)
a.ハイシスの特長
従来の海水淡水化プラントは、海水を海中から直接取水するシステムのため、初期費用・維持費用ともに割高にならざるを得ない構造となっています。その結果、淡水から造水する場合と比較して、造水コスト(一定量の水を造り出すコスト)が高すぎて事業化の大きな障壁となっています。原因の1つは、取水設備の表面及び内部に海洋性生物が付着・成長してしまうことです。それらを除去するために、塩素系薬剤を大量に海中へ投入する必要があります。塩素系薬剤の使用は、海域環境の汚染に繋がるだけでなく耐性菌の発生やプラント内部での海洋性生物の再増殖を起こし、前処理工程で各種薬剤の投入が必要になり、ランニング・コストつまり造水コストが増加する一因となっています。また、各種薬剤は逆浸透膜の寿命を縮める原因となり、逆浸透膜を短い周期で交換する必要があります。更には、投入した薬品を中和するための設備、海洋性生物等の不純物を除去して処理する産業廃棄物処理設備などの初期投資とランニング・コストも必要となります。
一方、ハイシスは、海の砂でろ過をして取水するため、取水部分への海洋性生物の付着や海洋性生物・ゴミ等の不要物の取り込みが無くなります。また、取水した海水の水質が清澄であることから、濁り等の懸濁物質を取り除く薬品処理工程も不要となります。これらにより、処理設備を縮小することができ、また、汚泥などの産業廃棄物が発生しないことから、環境負荷を低減することができます。

ハイシス全体図 ハイシス断面図
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b.直接取水方式と海底浸透取水方式による海水淡水化プラントを構成する装置の違い

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※SWRO(Sea Water Reverse Osmosis、逆浸透法による海水淡水化):海水に圧力をかけてRO膜に通し、海水の塩分を濃縮して捨て、淡水を漉し出す海水淡水化方式のこと。
RO(Reverse Osmosis Membrane、RO膜):逆浸透膜と呼ばれるろ過膜の一種。
UF(Ultrafiltration Membrane、限外ろ過膜):ろ過膜の一種。
(3)事業系統図
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沿革関係会社の状況


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E31575] S100BF7B)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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