有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100CL2S
GMOメディア株式会社 事業の内容 (2017年12月期)
1 当社の事業
当社は、「メディア事業」と「その他メディア支援事業」の2つの事業区分からなり、「メディア事業」はさらに、ECメディアとソーシャルメディアという2つのサービス群から構成されており、出版社のように多ブランドでサービス展開を行っております。なお、2つの事業区分は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。
創業は、イスラエルの技術を活用したPCデスクトップへのメッセージ配信事業の日本国内展開からはじまりましたが、その後にGMOインターネットグループ内のメディア事業を順次集約して、現在に至っております。
この間、当社のサービスは、有益な情報収集に重点を置いたメディアから、情報発信に重点を置いたメディアにまでそのラインナップを広げ、後者の情報発信もさらに、意志をもってじっくりと作りこんだコンテンツを世の中に発表するような用途で使ってもらう目的型情報発信メディア(発信に一定のハードルがあるが発信された情報の賞味期限が長いストック型情報中心)から、何気ない日常を気軽に切り取って発信するような非目的型情報発信メディア(リアルタイムなフロー情報中心)にまで範囲を広げております。
当社のサービスはこの3類型のいずれかの要素を有しており、ユーザーやサービスの特性に応じて、これら要素を最適化して組み合わせ、活発な情報のやりとりが行われるように図っています。例えば、コンテンツの発信者が他人から承認される仕掛けを作ることで、発信するコンテンツの量と質を増やし、それによって有益な情報を得た受信者から、さらに承認されるという循環を作って、情報のやりとりの活発化を図っています。このような仕掛けを、流行に敏感で情報発信力が強いといわれる若年女子層や、購買力を備えてポイントインセンティブに関心が強いといわれる中高年層等の、当社が有するユーザー接点に向けて展開し、会員のライフステージと共に変化する興味や関心に合わせて新たに周辺サービスを展開していく事で、サービスの成長につなげております。
2017年12月末現在において、運営するこれらのメディア媒体は11ブランド、登録会員数は2,458万人に上っております。
当社の運営するサービスの内容は、以下のとおりであります。
ポイントタウン | ECに関するお得な情報の収集や情報交換ができ、登録会員が購入や資料請求・広告閲覧等の一定のアクションを行うと、ポイントが貯まります。この貯まったポイントは、現金やビットコイン、ギフト券等の様々なメニューから選んで交換できます。2017年12月末時点での登録会員数(※1)は246万人になります。 | |
ゲソてん | 自社サービスを集客基盤にしたPCブラウザ向けゲームポータルサイト。ポイントタウンで貯まったポイントを交換したり、クレジットカード決済でアイテムを購入することができます。 | |
aima | 他社サービスを集客基盤にしたPCブラウザ向けゲームポータルサイト。他社が運営する13のサービス(2017年12月末時点)と横断的に連携してゲームを提供しています。 | |
yaplog! | 『かんたん』・『かわいい』のキャッチフレーズで10代から20代の女性を中心にご利用頂いているブログサービスになります。 | |
freeml | 学校やサークル、地域コミュニティ等の様々な団体に利用されている無料のメーリングリストで、2017年12月末時点での登録会員数(※2)は1,271万人になります。 | |
壁紙.com | PC、モバイル、スマートフォン及びタブレット等様々なデバイスに向けた壁紙を提供しています。 | |
teacup. | ユーザー管理型のレンタル掲示板とAutopageというブログのサービスになります。インターネットの黎明期である1997年8月に運営を開始しており、当時からのユーザーである50代以上の男性ユーザーを中心にご利用頂いています。 | |
プリキャン | 10代女性を中心に、お互いの興味関心に関する発信と共感を交換する場としてご利用頂いている、画像コミュニティサービスになります。 | |
CoordiSnap | 女子高生や女子大生を中心に、ファッションへの感度が高いユーザーにご利用頂いているコーディネート共有アプリです。モールではない本店型のファッションECサービスとの連携を進めています。 | |
ランキングシェア | オリジナリティのあるテーマで自分流のランキングを発表できる情報サービス。女性を中心に幅広いユーザー層に利用されています。 | |
コエテコ | 2020年からの小学校におけるプログラミング教育義務化に向けて保護者向けの情報が不足している社会的状況の中で、プログラミング教育に関して、正しい情報を分かりやすく伝えるメディアになります。 |
(※1) サービスの利用登録を行った方で、現在メールアドレスが有効な方の数
(※2) メーリングリストに参加されている方の数
2 事業の内容
(1) メディア事業
ア ECメディア
当社はクライアントとユーザーの間に位置し、広告クライアントからASP(※1)経由でサービスに掲載された広告に対して、登録会員が申込みや購入等の一定の行動を取ることによって発生した広告収益等と、その広告収益の一部を登録会員にポイント還元した費用との差分が、当社の主な収入となります。
BtoCのEC市場、いわゆる一般消費者向けのEC市場規模は、株式会社野村総合研究所調べでは、2022年に26兆円へと拡大すると言われる中、当社経由のEC購入額の拡大を進めてまいります。
インターネットアクセスの中心はスマートフォンに移行し、コマースもスマートフォンが中心になりつつあります。WEB・アプリともスマートフォン向けサービスの開発を強化してまいります。
ユーザーが貯めたポイントの交換先として、ゲソてんのアイテムとの交換や、大手金融機関及び主要電子マネー等33社との提携(2017年12月末現在)を実施しておりますが、さらにこれを充実させてまいります。
(※1) ASP(アフィリエイトサービスプロバイダ)
アフィリエイト広告(「掲載」に対する費用ではなく、商品購入や資料請求等の「最終成果」の発生件数に応じて費用を発生させる広告)において、広告出稿を希望する広告主と広告掲載を希望する媒体との間で発生するデータや報酬のやりとりを仲介する事業者
イ ソーシャルメディア
運営するブログ、掲示板、メーリングリスト、画像コミュニティ等のソーシャルメディアプラットフォームに掲載された広告に対して、閲覧者が表示やクリック等を行うことで広告収益を得ております。
総務省調べによると、ミレ二アル世代においてはスマートフォンの利用時間は長いものの、パソコンの利用時間は年々短くなっています。2012年と2016年を比較すると、パソコンのネット利用時間が32分から15分へと顕著に減少している一方で、モバイルのネット利用時間は75分から108分へと増加しています。当社サービスの利用者に占める10代の割合は多いため、スマートフォンアプリによるサービス提供を強化して参ります。
広告テクノロジーの発展によるターゲティング、ネイティブアド(※2)・動画等に代表される新フォーマット等に積極的に取り組んでおり、スマートフォンにおける収益性の向上にさらに取り組みます。
運営するサービス間での相互送客を強化し、新規会員獲得のためのプロモーション費用を抑制することにより、各サービスの成長、収益性の向上を図っております。
(※2) ネイティブアド
ユーザーにコンテンツの一部として広告を見てもらうことを目的として掲載する広告
(2) その他メディア支援事業
メディア事業におけるノウハウ・システムを活用し、社外メディアの収益化を支援しております。
① アドシンジケート
アドネットワーク広告(※3)の自社媒体への掲載によりこれまで蓄積させてきたマネタイズノウハウを活用して、当社以外の第三者の媒体に対して広告を提供し、掲載のコンサルティング及び仲介をしています。
② AffiTownサービス
アフィリエイト広告を自社媒体に掲載する事によって蓄積させてきた、マネタイズのノウハウや広告主とのネットワーク、広告管理システムを活用して、外部展開するアフィリエイトサービスプロバイダ事業
(※3) アドネットワーク広告
広告媒体のWebサイトを多数集めて「広告配信ネットワーク」を形成し、その多数のWebサイト上で広告を配信するタイプの広告配信手法であり、様々なWebサイトやソーシャルメディアを「ひとつの媒体」とした広告出稿が可能になるため、広告主にとってより多くの広告閲覧数が見込めるようになる。
3 当社の強み
(1) 顧客接点
当社のコアになるユーザーは、主に以下の2つの異なった属性になります。
① ポイントインセンティブユーザー
購買力があり、消費したい、得をしたいという欲求を持つ30代の男女を中心に、20代から50代までの246万の登録会員(2017年12月末時点)に対して、ポイントをインセンティブとしたECメディアを展開しています。ポイントが貯まる場面、貯まったポイントを交換できる方法をそれぞれ拡充していく事で、ユーザーのEC購買プロセスへの関与を強め、リピート率の向上を図っております。
② 若い女性ユーザー
流行に敏感で、情報発信力が強いと言われる10代女性に対して、画像共有型ソーシャルメディアを中心としたサービスを提供しています。ユーザーの興味関心の動向や、結婚や就職、出産などの生活スタイルの変化に合わせる形で、Q&Aや、ニュース、ファッションコーディネート等の専門特化型ソーシャルメディアを順次立ち上げていき、会員のライフステージと共に変化する興味や関心に合わせた新たな周辺サービスを展開していく事で、サービスの成長を図っております。
(2) 技術力
① サービスの内製体制
当社スタッフの過半数が技術者であり、マーケティング・開発・運用の全てを社内で行っている上、システムインフラを各サービスで共用する体制をとっております。このような体制をとることで、無駄な重複コストを発生させずに迅速で柔軟なサービス展開を行うことを可能にしております。
② 集客ノウハウ
PC、スマートフォンにおけるSEO(※4)、ASO(※5)、コンテンツマーケティング(※6)ノウハウを社内に蓄積させており、プロモーションコストをかけずに低コストで新規登録会員を獲得することを図っております。
③ 人材の技術レベル
技術推進室を中心に優秀な技術者を集結させて、全社のサービス開発・運用レベル向上や、技術力底上げ等を推進しております。また、新卒や若手技術者に対し、当社が運営する様々なサービス運営を経験しながらマーケティング力や技術力を磨いていける育成環境を提供しており、機能別組織と事業別組織のハイブリッド形態をとる事でそれぞれの利点を活かしております。
(※4) SEO(Search Engine Optimization)
検索エンジン最適化の事で、サーチエンジンの検索結果ページの表示順位の上位に自らのwebサイトが表示されるように工夫すること、またそのための技術やサービス。
(※5) ASO(App Store Optimization)
スマートフォン向けアプリストアにおいて、検索結果ページやランキング表示において、上位に自らのスマートフォンアプリが表示されるように工夫すること、またそのための技術やサービス。
(※6) コンテンツマーケティング
顧客が必要とする情報を理解し、それを適切にコンテンツとして提供することで、集客・購買につながる行動を引き起こす手法。
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このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E31854] S100CL2S)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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