有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S10080S3
株式会社フジクラ 研究開発活動 (2016年3月期)
経営上の重要な契約等メニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
当社グループは、①エネルギー・情報通信、②エレクトロニクス、③自動車電装各分野の新商品並びに新技術の開発を積極的に行っております。当社グループの研究開発活動は、従来の環境・エネルギー研究所、光電子技術研究所の2研究所と自動車先端技術開発センターを統合して新設した先端技術総合研究所が全社研究開発を、また各事業部門の開発部が部門別開発活動を進めております。
環境対応型製品開発の一環として、高温超電導線材、色素増感太陽電池、リチウムイオンキャパシタの商品化に向けた開発を進めております。高温超電導線材では、事業化に向けた長尺量産技術の開発に取り組んでおります。液体ヘリウムが不要で強磁場中でも高い特性を有するイットリウム系高温超電導線材は、分析用NMRや医療用MRIなどへの応用が期待されます。国家プロジェクトによる高温超電導コイル基盤技術開発も進捗しており、コイル用線材として高い評価を受けております。また、色素増感太陽電池においては、その低照度における高効率発電特性を利用したエネルギーハーベスティング型ワイヤレス環境センサシステムを開発しました。リチウムイオンキャパシタは、高出力・小型・軽量かつ大容量なセル及び電源モジュールを開発しました。
また、光通信ネットワークの100Gb/sを超える高速化、大容量化に向けて、シリコンフォトニクスの研究開発を進めております。この技術は光変調器などの高速光デバイスの小型化・低消費電力化を実現するものであります。
さらに、車載レーダー、並びに次世代高速無線通信の使用周波数帯として注目されるミリ波帯で使用するパッシブフロントエンド、アンテナ及び実装関連技術を開発しています。
また、新しいダイレクト印刷技術を用いて透明電極フィルムの開発を進めております。このフィルムは高精細配線による高透過率を達成し、その商品化を進めています。
薄く研磨したICや低背型受動部品をポリイミド多層配線板に埋め込んだ薄型部品内蔵基板の開発・商品化を進めています。薄型・軽量であることに加え柔軟性を有する素材の特性を生かし、モバイル・ウェアラブル機器に最適なソリューションを提供いたします。
セグメント別の研究開発活動及びその成果は次のとおりで、当連結会計年度の連結研究開発費は162億円であります。
①エネルギー・情報通信カンパニー
光ファイバ分野では、低損失長距離伝送用ファイバの開発を進めております。一方、将来の伝送用光ファイバの候補であるマルチコアファイバの開発にも取り組んでいます。2015年度は日欧連携の開発体制の中で、32コアファイバを用いたPDM-16QAM, 1600 km超の伝送を実現しました。また、情報通信研究機構(NICT)殿の委託研究の成果として、114の空間多重(6モードx19コア)を実現した世界最高密度のフューモードマルチコアファイバを実現しました。これらのファイバは、3月に開催された国際学会にて先端論文(post deadline paper)として採択されました。
近年の光ファイバ通信網の拡大に伴い、経済的なFTTH網構築のため地下管路などの既設設備を有効活用したいという要求が高まっております。これに応えるべく、Spider Web Ribbon技術を用いた世界最高レベルの超高密度細径軽量光ケーブルを実用化しました。今後、データセンタ等への用途拡大を含めた製品ラインナップの充実と、さらなる高機能化を求めて開発を進めていきます。
PANDA(Polarization-maintaining AND Absorption-reducing)ファイバは通信用偏波面保持光ファイバの代表的な構造で、世界でトップシェアを誇る製品であります。新規リリースいたしました許容曲げ半径7.5mmのBISM15-PXシリーズは光通信機器の小型化を進めるお客様に御好評をいただいております。
光コネクタの分野では、通信データの大容量化の要求に応えるため、光コネクタの多心化・低損失化を図った高性能品を実用化しました。当社で開発した多心防水型光コネクタは、超高精細のテレビジョン信号を伝送するスタジオ機器間インタフェース規格において標準化され、4K8K放送の発展に貢献しております。また迅速な展開が期待される光ファイバ網に対応していくため、取扱い性に優れたレンズ型多心光コネクタの開発にも注力しております。
光ファイバ融着接続機では、近年需要が高まっている特殊大口径光ファイバ接続装置の商品群を拡充しました。販売を開始した直径1.25mmまで切断可能な特殊光ファイバカッタに加え、光ファイバの把持機構を簡素化した直径0.6mm以下の光ファイバを切断可能な廉価版カッタを間もなくリリースする予定です。また、好評を得ているCO2レーザを用いたレーザ融着機は、様々なガラス加工を行いたいというお客様のご要望に応えるため、ソフトウェア機能を拡張しました。レーザを加熱源として用いることにより、直径2.3mmの光ファイバまで加工可能であり、放電電極による光ファイバへの汚染が皆無となります。
福島第一原子力発電所をはじめとした廃炉作業において、高放射線環境下における観察技術の確立が求められています。当社では、石英系イメージファイバの耐放射線性能の向上を進めております。2015年度は、要求される高放射線量下(γ線の累積照射線量2MGy)においても可視光での観察が可能なイメージファイバを開発しました。この結果を日本原子力研究開発機構(JAEA)が主催する「廃炉に向けた耐放射線性センサー及び関連研究に関する国際ワークショップ(RTSRT2016) 」にて発表いたしました。
生産技術の高度化に伴ってレーザ加工分野市場が拡大しております。光通信用部品で培ったコア技術をベースにファイバレーザの研究開発を進め、パルスファイバレーザに続いて高出力連続波ファイバレーザの量産を開始しました。2015年度は、高効率な励起レーザダイオードと増幅用Yb添加ファイバの開発により6kW出力の連続波ファイバレーザを製品化いたしました。加工時に反射光を受けた場合でも出力が安定する独自技術を採用し、高出力化と相まって幅広い応用が期待されます。
エネルギー問題がますます重要性を増す中で、省エネルギーの推進、環境負荷の低減、資源の有効活用につながるケーブル・機器の開発を積極的に進めております。
メガソーラ―や風力発電等の再生可能エネルギーには不可欠な電力系統連系機材として、変圧器やリングメインなどの機器に接続する施工性良好な耐塩害端末等を開発し、製品ラインナップの拡充を図りました。また、世界的なエネルギー需要増大による海洋資源開発や今後進められる海洋発電の導入により、海洋構造物市場の成長が見込まれており、洋上浮体構造物用ケーブルシステムの開発を進めております。
航続距離延長で普及が予測される電気自動車の充電インフラとして、急速充電器の設置が拡大しております。日本発のCHAdeMO規格及び欧州発のCOMBO規格の二つの国際標準に対応した操作性・取扱い性に優れる充電コネクタ・ケーブルを開発いたしました。また、軽量化、省エネに効果的なCA(Copper Clad Aluminum)線を利用したソリューションを多くのお客様に提案させていただきました。非接触給電用コイルをはじめとしたCA線応用製品の開発を進めております。
なお、当セグメントに係る研究開発費は106億円であります。
②エレクトロニクスカンパニー
民生及び産業用の電子機器に使われるフレキシブルプリント回路(FPC)・タッチキー・コネクタ・電子ワイヤ・センサ・ハードディスク・サーマル製品の開発を行なっています。スマートフォンやウエアラブル端末等の携帯情報端末機器は、デザイン性を追求しつつ、ますます高速化、多機能化が進み、周辺機器とのつながりやすさが強く要求されています。また、低価格化への要求も強くなってきています。
FPCでは、高密度化や高速伝送化に対応し、部品内蔵基板・狭ピッチ表面実装・高精細FPCをベースとした高密度実装のトータルソリューションの提供を目的として開発を進めています。ますます高精細化するFPCに対応するため、セミアディティブ法の積極的な採用を進めており、デジタル機器分野に上市することで、さらに市場が成長すると考えています。
プリンテッド・エレクトロニクス分野では、メンブレンの細線印刷技術を進化させ、グラビアオフセット印刷法及びスクリーン印刷法の両技術を用いて、お客様にソリューションを提供しています。パソコン、家電用などのスイッチ、静電センサーなどの幅広い分野への採用拡大につながりつつあります。
コネクタ分野では、スマホ・タブレット・ウェアラブル用に低背・狭ピッチコネクタを開発しました。また産業及び車載用では、車両の電子制御化・小型化の要求に対応した基板間コネクタを開発しました。今後とも、両用途には、更なる低背型、狭ピッチ型のコネクタを開発していきます。
電子ワイヤでは、ウェアラブル機器や医療機器用に、柔軟な高速伝送インターフェイスケーブルやアクティブケーブルの開発品を横展開し市場に投入しました。より高速伝送が可能なUSB3.1 typeCの商品化に向けて生産体制の構築を進めています。車輌分野のエレクトロニクス化や将来の自動運転用途に対応するため、車輌用高速伝送電子ワイヤ製品を開発中です。
センサ製品では、防水性能を必要とする民生機器用に、直径4mmの防水小型絶対圧センサを開発しました。圧力と併せて環境温度情報をデジタル出力でき、消費電流が極めて小さい点が特長です。また、精度と信頼性を高めた医療機器向けデジタル出力微圧センサ、より一層の高感度化を図った流量/微差圧センサ、ウェアラブルアプリケーション向け超小型圧力センサなども開発中です。
サーマル製品では、細径化、薄型化を達成しかつ熱性能を向上させたヒートパイプを開発し、スマートフォン等の小型携帯機器への搭載を実現しました。また、次期スーパーコンピュータ(エクサ級)の水冷式クーリングユニット技術の開発を進めています。また、急速な電子化が進む車載製品に対応して、車載用ヒートパイプの開発も進めています。
なお、当セグメントに係る研究開発費は41億円であります。
③自動車電装カンパニー
自動車電装においては、「環境」、「安全」、「快適」をキーワードとし、ワイヤハーネスを中心としたEDS(Electric Distribution System)の分野と、エレクトロニクス事業で培ったメンブレン技術等を応用した機能モジュールの分野で、新商品・新技術の開発を推進しております。
2015年度のEDS分野では、CHAdeMO規格に準拠したEV/PHEV用急速充電車両側コネクタの量産化や、従来よりも可とう性を向上したHEV/EV用アルミ太物電線をカーメーカー様の試作車向けに提供するなどの開発成果が上がっています。
機能モジュールの分野では、「次世代型シートベルト警告用乗員検知センサ(SBRセンサ)」の量産準備を進めています。
次世代型SBRセンサは従来品よりも小型でシートの形状影響による仕様変更の必要性が少なく、汎用性に優れたセンサです。法規制の改正で装着が拡大するであろう後席用センサとしても流用が可能な製品となります。
車載用FPCでは、これまでのLEDランプ用、インパネ用FPCに加えて、電子化に対応する新機能FPCの開発を進めています。
オール・フジクラの技術を結集して、「車両電動化」、「自動運転」、「コネクテッドカー」などのトレンドに沿った新技術・新製品を創出する2015年度からの活動を、2016年度は更に強化してまいります。
なお、当セグメントに係る研究開発費は14億円であります。
環境対応型製品開発の一環として、高温超電導線材、色素増感太陽電池、リチウムイオンキャパシタの商品化に向けた開発を進めております。高温超電導線材では、事業化に向けた長尺量産技術の開発に取り組んでおります。液体ヘリウムが不要で強磁場中でも高い特性を有するイットリウム系高温超電導線材は、分析用NMRや医療用MRIなどへの応用が期待されます。国家プロジェクトによる高温超電導コイル基盤技術開発も進捗しており、コイル用線材として高い評価を受けております。また、色素増感太陽電池においては、その低照度における高効率発電特性を利用したエネルギーハーベスティング型ワイヤレス環境センサシステムを開発しました。リチウムイオンキャパシタは、高出力・小型・軽量かつ大容量なセル及び電源モジュールを開発しました。
また、光通信ネットワークの100Gb/sを超える高速化、大容量化に向けて、シリコンフォトニクスの研究開発を進めております。この技術は光変調器などの高速光デバイスの小型化・低消費電力化を実現するものであります。
さらに、車載レーダー、並びに次世代高速無線通信の使用周波数帯として注目されるミリ波帯で使用するパッシブフロントエンド、アンテナ及び実装関連技術を開発しています。
また、新しいダイレクト印刷技術を用いて透明電極フィルムの開発を進めております。このフィルムは高精細配線による高透過率を達成し、その商品化を進めています。
薄く研磨したICや低背型受動部品をポリイミド多層配線板に埋め込んだ薄型部品内蔵基板の開発・商品化を進めています。薄型・軽量であることに加え柔軟性を有する素材の特性を生かし、モバイル・ウェアラブル機器に最適なソリューションを提供いたします。
セグメント別の研究開発活動及びその成果は次のとおりで、当連結会計年度の連結研究開発費は162億円であります。
①エネルギー・情報通信カンパニー
光ファイバ分野では、低損失長距離伝送用ファイバの開発を進めております。一方、将来の伝送用光ファイバの候補であるマルチコアファイバの開発にも取り組んでいます。2015年度は日欧連携の開発体制の中で、32コアファイバを用いたPDM-16QAM, 1600 km超の伝送を実現しました。また、情報通信研究機構(NICT)殿の委託研究の成果として、114の空間多重(6モードx19コア)を実現した世界最高密度のフューモードマルチコアファイバを実現しました。これらのファイバは、3月に開催された国際学会にて先端論文(post deadline paper)として採択されました。
近年の光ファイバ通信網の拡大に伴い、経済的なFTTH網構築のため地下管路などの既設設備を有効活用したいという要求が高まっております。これに応えるべく、Spider Web Ribbon技術を用いた世界最高レベルの超高密度細径軽量光ケーブルを実用化しました。今後、データセンタ等への用途拡大を含めた製品ラインナップの充実と、さらなる高機能化を求めて開発を進めていきます。
PANDA(Polarization-maintaining AND Absorption-reducing)ファイバは通信用偏波面保持光ファイバの代表的な構造で、世界でトップシェアを誇る製品であります。新規リリースいたしました許容曲げ半径7.5mmのBISM15-PXシリーズは光通信機器の小型化を進めるお客様に御好評をいただいております。
光コネクタの分野では、通信データの大容量化の要求に応えるため、光コネクタの多心化・低損失化を図った高性能品を実用化しました。当社で開発した多心防水型光コネクタは、超高精細のテレビジョン信号を伝送するスタジオ機器間インタフェース規格において標準化され、4K8K放送の発展に貢献しております。また迅速な展開が期待される光ファイバ網に対応していくため、取扱い性に優れたレンズ型多心光コネクタの開発にも注力しております。
光ファイバ融着接続機では、近年需要が高まっている特殊大口径光ファイバ接続装置の商品群を拡充しました。販売を開始した直径1.25mmまで切断可能な特殊光ファイバカッタに加え、光ファイバの把持機構を簡素化した直径0.6mm以下の光ファイバを切断可能な廉価版カッタを間もなくリリースする予定です。また、好評を得ているCO2レーザを用いたレーザ融着機は、様々なガラス加工を行いたいというお客様のご要望に応えるため、ソフトウェア機能を拡張しました。レーザを加熱源として用いることにより、直径2.3mmの光ファイバまで加工可能であり、放電電極による光ファイバへの汚染が皆無となります。
福島第一原子力発電所をはじめとした廃炉作業において、高放射線環境下における観察技術の確立が求められています。当社では、石英系イメージファイバの耐放射線性能の向上を進めております。2015年度は、要求される高放射線量下(γ線の累積照射線量2MGy)においても可視光での観察が可能なイメージファイバを開発しました。この結果を日本原子力研究開発機構(JAEA)が主催する「廃炉に向けた耐放射線性センサー及び関連研究に関する国際ワークショップ(RTSRT2016) 」にて発表いたしました。
生産技術の高度化に伴ってレーザ加工分野市場が拡大しております。光通信用部品で培ったコア技術をベースにファイバレーザの研究開発を進め、パルスファイバレーザに続いて高出力連続波ファイバレーザの量産を開始しました。2015年度は、高効率な励起レーザダイオードと増幅用Yb添加ファイバの開発により6kW出力の連続波ファイバレーザを製品化いたしました。加工時に反射光を受けた場合でも出力が安定する独自技術を採用し、高出力化と相まって幅広い応用が期待されます。
エネルギー問題がますます重要性を増す中で、省エネルギーの推進、環境負荷の低減、資源の有効活用につながるケーブル・機器の開発を積極的に進めております。
メガソーラ―や風力発電等の再生可能エネルギーには不可欠な電力系統連系機材として、変圧器やリングメインなどの機器に接続する施工性良好な耐塩害端末等を開発し、製品ラインナップの拡充を図りました。また、世界的なエネルギー需要増大による海洋資源開発や今後進められる海洋発電の導入により、海洋構造物市場の成長が見込まれており、洋上浮体構造物用ケーブルシステムの開発を進めております。
航続距離延長で普及が予測される電気自動車の充電インフラとして、急速充電器の設置が拡大しております。日本発のCHAdeMO規格及び欧州発のCOMBO規格の二つの国際標準に対応した操作性・取扱い性に優れる充電コネクタ・ケーブルを開発いたしました。また、軽量化、省エネに効果的なCA(Copper Clad Aluminum)線を利用したソリューションを多くのお客様に提案させていただきました。非接触給電用コイルをはじめとしたCA線応用製品の開発を進めております。
なお、当セグメントに係る研究開発費は106億円であります。
②エレクトロニクスカンパニー
民生及び産業用の電子機器に使われるフレキシブルプリント回路(FPC)・タッチキー・コネクタ・電子ワイヤ・センサ・ハードディスク・サーマル製品の開発を行なっています。スマートフォンやウエアラブル端末等の携帯情報端末機器は、デザイン性を追求しつつ、ますます高速化、多機能化が進み、周辺機器とのつながりやすさが強く要求されています。また、低価格化への要求も強くなってきています。
FPCでは、高密度化や高速伝送化に対応し、部品内蔵基板・狭ピッチ表面実装・高精細FPCをベースとした高密度実装のトータルソリューションの提供を目的として開発を進めています。ますます高精細化するFPCに対応するため、セミアディティブ法の積極的な採用を進めており、デジタル機器分野に上市することで、さらに市場が成長すると考えています。
プリンテッド・エレクトロニクス分野では、メンブレンの細線印刷技術を進化させ、グラビアオフセット印刷法及びスクリーン印刷法の両技術を用いて、お客様にソリューションを提供しています。パソコン、家電用などのスイッチ、静電センサーなどの幅広い分野への採用拡大につながりつつあります。
コネクタ分野では、スマホ・タブレット・ウェアラブル用に低背・狭ピッチコネクタを開発しました。また産業及び車載用では、車両の電子制御化・小型化の要求に対応した基板間コネクタを開発しました。今後とも、両用途には、更なる低背型、狭ピッチ型のコネクタを開発していきます。
電子ワイヤでは、ウェアラブル機器や医療機器用に、柔軟な高速伝送インターフェイスケーブルやアクティブケーブルの開発品を横展開し市場に投入しました。より高速伝送が可能なUSB3.1 typeCの商品化に向けて生産体制の構築を進めています。車輌分野のエレクトロニクス化や将来の自動運転用途に対応するため、車輌用高速伝送電子ワイヤ製品を開発中です。
センサ製品では、防水性能を必要とする民生機器用に、直径4mmの防水小型絶対圧センサを開発しました。圧力と併せて環境温度情報をデジタル出力でき、消費電流が極めて小さい点が特長です。また、精度と信頼性を高めた医療機器向けデジタル出力微圧センサ、より一層の高感度化を図った流量/微差圧センサ、ウェアラブルアプリケーション向け超小型圧力センサなども開発中です。
サーマル製品では、細径化、薄型化を達成しかつ熱性能を向上させたヒートパイプを開発し、スマートフォン等の小型携帯機器への搭載を実現しました。また、次期スーパーコンピュータ(エクサ級)の水冷式クーリングユニット技術の開発を進めています。また、急速な電子化が進む車載製品に対応して、車載用ヒートパイプの開発も進めています。
なお、当セグメントに係る研究開発費は41億円であります。
③自動車電装カンパニー
自動車電装においては、「環境」、「安全」、「快適」をキーワードとし、ワイヤハーネスを中心としたEDS(Electric Distribution System)の分野と、エレクトロニクス事業で培ったメンブレン技術等を応用した機能モジュールの分野で、新商品・新技術の開発を推進しております。
2015年度のEDS分野では、CHAdeMO規格に準拠したEV/PHEV用急速充電車両側コネクタの量産化や、従来よりも可とう性を向上したHEV/EV用アルミ太物電線をカーメーカー様の試作車向けに提供するなどの開発成果が上がっています。
機能モジュールの分野では、「次世代型シートベルト警告用乗員検知センサ(SBRセンサ)」の量産準備を進めています。
次世代型SBRセンサは従来品よりも小型でシートの形状影響による仕様変更の必要性が少なく、汎用性に優れたセンサです。法規制の改正で装着が拡大するであろう後席用センサとしても流用が可能な製品となります。
車載用FPCでは、これまでのLEDランプ用、インパネ用FPCに加えて、電子化に対応する新機能FPCの開発を進めています。
オール・フジクラの技術を結集して、「車両電動化」、「自動運転」、「コネクテッドカー」などのトレンドに沿った新技術・新製品を創出する2015年度からの活動を、2016年度は更に強化してまいります。
なお、当セグメントに係る研究開発費は14億円であります。
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このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01334] S10080S3)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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