有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100APQ7
三菱化工機株式会社 研究開発活動 (2017年3月期)
事業等のリスクメニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
当社グループの研究開発活動は、既存技術・各種装置の高度化並びに技術の差別化・競争力の向上を目指し、開発を行っております。また、新分野への積極的展開及び新技術・新製品開発を行っており、当連結会計年度におけるセグメント別の研究開発費は、エンジニアリング事業481百万円、単体機械事業102百万円の総額584百万円であります。主な研究開発は次のとおりであります。
(エンジニアリング事業)
水素ステーション充填パッケージの開発および川崎製作所内水素ステーションの建設
2014年12月に燃料電池自動車(FCV)の市販が開始されて以来、普及台数は1,700台程度まで進み、全国の水素ステーション数は本年4月時点で約90ヶ所と水素社会の実現に向けたインフラ整備が着実に進んでおります。
また、経済産業省が2016年3月に公表した「水素・燃料電池戦略ロードマップ改訂版」により、水素ステーションの設置数は、2020年までに160ヶ所程度、2025年までに320ヶ所程度とする目標が明示されました。これに加え、東京オリンピック・パラリンピックを「水素社会のショーケース」とする方針が示された事、また水素ステーション運営事業者、自動車メーカー等計11社による、水素ステーション事業の新会社設立が動き出した事等により、水素社会の実現に向けた取り組みがさらに加速していくことが予想されます。
当社は実証用水素ステーション建設開始初期より、小型水素製造装置の開発・納入及び建設工事に携わってまいりましたが、更なるコスト競争力、技術力強化のため、2015年にデンマークのH2 Logic社(現Nel Hydrogen社)から水素ステーション充填パッケージ「CAR-100」を技術導入し、日本国内仕様に適合させる商品化開発に取り組んでまいりました。
2016年度は、充填パッケージの実証運転、HyGeia-Aの運転最適化、効率化、改良等の検討を進めるため、当社川崎製作所内に充填パッケージ及び当社水素事業の主力製品である小型水素製造装置HyGeia-Aを組み込んだ、試験用の水素ステーションの建設を行ってまいりました。
建設中の水素ステーション試験設備は、充填パッケージの採用、ユーティリティー設備のパッケージ化等により建設費の低減、工期の短縮等をはかることができるため、川崎市が取り組む「水素社会実現に向けた川崎水素戦略」の一環であるパッケージ型水素ステーションの実証プロジェクトとしても川崎市と当社が連携してすすめております。
当社は、水素ステーション充填パッケージとHyGeia-Aを積極に市場投入し、CO2削減に寄与する水素社会の実現に貢献してまいります。
下水バイオガス原料による水素創エネ技術
当社は、水素ステーション用の水素製造装置の商品開発を行い、既に都市ガスやLPGを原料とした水素製造装置を、水素ステーション用に多数納入しております。
その一方で、再生可能エネルギーであるバイオガスを原料とした水素製造について研究をすすめてまいりました。この研究成果を基に2014年2月に国土交通省の2014年度下水道革新的技術実証事業(B-DASH)に、「下水バイオガス原料による水素創エネ技術実証事業」を福岡市殿、九州大学殿、豊田通商株式会社殿と連携して提案・応募し、採択されました。
国土交通省国土技術政策総合研究所からの委託研究として、2014年度に実証設備を完成させ、実証運転を行いました。引続き2015年度も委託を受け、1年間実証運転を行い、安定した運転と水素品質を確認、また2016年5月には国土交通省から「普及展開戦略検討業務」を委託され、効率的な運転とランニングコスト低減に関する検討を行ないました。
これら本実証事業の成果については、地方公共団体等の下水道事業者が本技術の導入を検討する際に参考となるべく、技術の概要・評価、導入検討、設計・維持管理等に関する技術的事項についてガイドラインとして取りまとめられ、2016年10月に国土技術政策総合研究所から「下水バイオガス原料による水素創エネ技術導入ガイドライン(案)」として公表されております。
本設備は地産地消型再生可能エネルギーからの理想的な水素の製造・供給システムであることと、商用規模では世界初であることより、マスコミの感心も高く多方面に情報発信された結果大きな反響を呼び、自治体・研究機関・民間企業・海外等から多数の見学希望を頂き、当社知名度の向上につながっております。
更には、「下水汚泥バイオガスからの水素創エネ、FCV用水素ステーションの実証について、基礎研究から出口戦略まで一気通貫の強固な連携体制で世界初を実現」したことが評価され、2016年8月に内閣府の「つなげるイノベーション大賞(第14回産学官連携功労者表彰)国土交通大臣賞」を受賞しています。
当社は全国に約300箇所あると言われている消化槽を有する下水処理場に向けて本技術の普及に取り組んでまいります。
(単体機械事業)
船舶国際環境規制への対応
船舶から排出される硫黄酸化物(SOx)の排出規制として、2020年からすべての海域で高価な低硫黄燃料の使用が義務付けられました。また、窒素酸化物(NOx)の排出規制として、2016年起工船から、指定された海域での排出規制が開始されました。
当社は、SOx規制に対応するため、三菱重工業(株)殿と共同して「三菱ハイブリッドSOxスクラバー」を開発し、川崎汽船(株)殿の自動車運搬船へ初号機を搭載し、国産で初となる船籍国(パナマ)からの承認を取得いたしました。
「三菱ハイブリッドSOxスクラバー」は、海事三学会(日本マリンエンジニアリング学会、日本航海学会、日本船舶海洋工学会)より「コンテナパッケージ型ハイブリッドSOxスクラバーシステム」としてマリンエンジニアリング・オブ・ザ・イヤー2016を受賞いたしました。
また、NOx規制に対しましては、舶用エンジンの最大手MAN Diesel&Turbo社向けEGR用排水処理ユニットを開発し、販売を開始致しました。
大容量回転式セラミック膜フィルタの開発
電子材料やファインケミカル業界においては、ナノ粒子を素材とした機能性部材の開発が活発化しており、当社ではナノレベルの微細粒子を精密に分離できる分離機として回転式セラミック膜フィルター「三菱ダイナフィルター」DyF152シリーズを開発し販売しておりますが、このたび大型量産機のニーズに応えDyF312シリーズを開発、製品化致しました。
これにより食品、飲料、バイオ等の大容量処理が必要とされる広範囲の分野への適応が可能となりました。
(エンジニアリング事業)
水素ステーション充填パッケージの開発および川崎製作所内水素ステーションの建設
2014年12月に燃料電池自動車(FCV)の市販が開始されて以来、普及台数は1,700台程度まで進み、全国の水素ステーション数は本年4月時点で約90ヶ所と水素社会の実現に向けたインフラ整備が着実に進んでおります。
また、経済産業省が2016年3月に公表した「水素・燃料電池戦略ロードマップ改訂版」により、水素ステーションの設置数は、2020年までに160ヶ所程度、2025年までに320ヶ所程度とする目標が明示されました。これに加え、東京オリンピック・パラリンピックを「水素社会のショーケース」とする方針が示された事、また水素ステーション運営事業者、自動車メーカー等計11社による、水素ステーション事業の新会社設立が動き出した事等により、水素社会の実現に向けた取り組みがさらに加速していくことが予想されます。
当社は実証用水素ステーション建設開始初期より、小型水素製造装置の開発・納入及び建設工事に携わってまいりましたが、更なるコスト競争力、技術力強化のため、2015年にデンマークのH2 Logic社(現Nel Hydrogen社)から水素ステーション充填パッケージ「CAR-100」を技術導入し、日本国内仕様に適合させる商品化開発に取り組んでまいりました。
2016年度は、充填パッケージの実証運転、HyGeia-Aの運転最適化、効率化、改良等の検討を進めるため、当社川崎製作所内に充填パッケージ及び当社水素事業の主力製品である小型水素製造装置HyGeia-Aを組み込んだ、試験用の水素ステーションの建設を行ってまいりました。
建設中の水素ステーション試験設備は、充填パッケージの採用、ユーティリティー設備のパッケージ化等により建設費の低減、工期の短縮等をはかることができるため、川崎市が取り組む「水素社会実現に向けた川崎水素戦略」の一環であるパッケージ型水素ステーションの実証プロジェクトとしても川崎市と当社が連携してすすめております。
当社は、水素ステーション充填パッケージとHyGeia-Aを積極に市場投入し、CO2削減に寄与する水素社会の実現に貢献してまいります。
下水バイオガス原料による水素創エネ技術
当社は、水素ステーション用の水素製造装置の商品開発を行い、既に都市ガスやLPGを原料とした水素製造装置を、水素ステーション用に多数納入しております。
その一方で、再生可能エネルギーであるバイオガスを原料とした水素製造について研究をすすめてまいりました。この研究成果を基に2014年2月に国土交通省の2014年度下水道革新的技術実証事業(B-DASH)に、「下水バイオガス原料による水素創エネ技術実証事業」を福岡市殿、九州大学殿、豊田通商株式会社殿と連携して提案・応募し、採択されました。
国土交通省国土技術政策総合研究所からの委託研究として、2014年度に実証設備を完成させ、実証運転を行いました。引続き2015年度も委託を受け、1年間実証運転を行い、安定した運転と水素品質を確認、また2016年5月には国土交通省から「普及展開戦略検討業務」を委託され、効率的な運転とランニングコスト低減に関する検討を行ないました。
これら本実証事業の成果については、地方公共団体等の下水道事業者が本技術の導入を検討する際に参考となるべく、技術の概要・評価、導入検討、設計・維持管理等に関する技術的事項についてガイドラインとして取りまとめられ、2016年10月に国土技術政策総合研究所から「下水バイオガス原料による水素創エネ技術導入ガイドライン(案)」として公表されております。
本設備は地産地消型再生可能エネルギーからの理想的な水素の製造・供給システムであることと、商用規模では世界初であることより、マスコミの感心も高く多方面に情報発信された結果大きな反響を呼び、自治体・研究機関・民間企業・海外等から多数の見学希望を頂き、当社知名度の向上につながっております。
更には、「下水汚泥バイオガスからの水素創エネ、FCV用水素ステーションの実証について、基礎研究から出口戦略まで一気通貫の強固な連携体制で世界初を実現」したことが評価され、2016年8月に内閣府の「つなげるイノベーション大賞(第14回産学官連携功労者表彰)国土交通大臣賞」を受賞しています。
当社は全国に約300箇所あると言われている消化槽を有する下水処理場に向けて本技術の普及に取り組んでまいります。
(単体機械事業)
船舶国際環境規制への対応
船舶から排出される硫黄酸化物(SOx)の排出規制として、2020年からすべての海域で高価な低硫黄燃料の使用が義務付けられました。また、窒素酸化物(NOx)の排出規制として、2016年起工船から、指定された海域での排出規制が開始されました。
当社は、SOx規制に対応するため、三菱重工業(株)殿と共同して「三菱ハイブリッドSOxスクラバー」を開発し、川崎汽船(株)殿の自動車運搬船へ初号機を搭載し、国産で初となる船籍国(パナマ)からの承認を取得いたしました。
「三菱ハイブリッドSOxスクラバー」は、海事三学会(日本マリンエンジニアリング学会、日本航海学会、日本船舶海洋工学会)より「コンテナパッケージ型ハイブリッドSOxスクラバーシステム」としてマリンエンジニアリング・オブ・ザ・イヤー2016を受賞いたしました。
また、NOx規制に対しましては、舶用エンジンの最大手MAN Diesel&Turbo社向けEGR用排水処理ユニットを開発し、販売を開始致しました。
大容量回転式セラミック膜フィルタの開発
電子材料やファインケミカル業界においては、ナノ粒子を素材とした機能性部材の開発が活発化しており、当社ではナノレベルの微細粒子を精密に分離できる分離機として回転式セラミック膜フィルター「三菱ダイナフィルター」DyF152シリーズを開発し販売しておりますが、このたび大型量産機のニーズに応えDyF312シリーズを開発、製品化致しました。
これにより食品、飲料、バイオ等の大容量処理が必要とされる広範囲の分野への適応が可能となりました。
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