有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100AFIH
ソニーグループ株式会社 研究開発活動 (2017年3月期)
事業等のリスクメニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
ソニーのミッションは「ユーザーの皆様に感動をもたらし、人々の好奇心を刺激する会社であり続ける」ことです。その実現に向けて、創業精神である「創造と挑戦の理念」に基づき研究開発を行い、お客様との接点である「ラストワンインチ」での顧客価値を創造していきます。時代の変化によりハードウェアに求められる機能は変わっても、お客様との接点であるハードウェアの重要性は変わらず、ここにソニーとしての差異化と新しい成長の源泉があると考えています。ソニーらしいプロダクツやサービスを生み出し続けるための競争優位の源泉となる中核的な技術要素 (クリティカル・コア)は次のとおりです。
•映像と音を極める
ソニー独自の超解像エンジンX-Reality™ PRO、ハイレゾオーディオ技術S-Master HX™、DSEE HX™などの映像・音響技術
•人の心をつなぐ
人々のコミュニケーションを円滑化し、人の心をつなぐためのユーザーインターフェース技術や通信技術
•人の知性を超える
Deep Learningや強化学習などの機械学習技術、音声認識や画像認識などの認識技術、ソニーのイメージセンサーと画像信号処理を組み合わせたコンピュータビジョン技術など
ソニーは、個々の事業の競争力強化及び責任と権限の明確化を目的として事業の分社化を進めてきました。これら事業の分社化と並行して、より機動的なグループ体制の構築をめざし、各事業を支える本社機能及びプラットフォーム機能などの再編も実施してきました。ソニー本社では、技術革新によりソニーの差異化と創造を先導するための研究開発活動(コーポレートR&D)を推進していきます。
2016年度の研究開発費は、前年度に比べ207億円(4.4%)減少の4,475億円となりました。金融分野を除く売上高に対する比率は前年度の6.7%から6.9%になりました。この減少は、主にMC分野において、一律には規模を追わず収益性を重視する経営方針への転換により、コスト削減への取り組みが加速したことによるものです。
研究開発費の主な内訳は次のとおりです。
なお、2016年度の主な研究開発活動及び成果には、以下のものがあげられます。
(1)MC分野
・スマートフォン「Xperia™ XZ Premium (エクスペリア エックスゼット プレミアム)」
スマートフォンの基本性能を強化する最先端技術を搭載した「Xperia XZ Premium」を開発しました。新開発のメモリー積層型CMOSイメージセンサーにより、最大960fpsのスーパースローモーション機能やPredictive Capture(先読み撮影)機能を実現しました。
(2)G&NS分野
・PlayStation®VR (プレイステーション ヴィーアール)
プレイステーション4 (PS4®)の魅力を高め、ゲーム体験をより豊かにするバーチャルリアリティ(VR)システム「PlayStation®VR」を開発しました。VRヘッドセットに内蔵された様々なセンサーにより検知された頭の動きに応じて、3D映像やオーディオをリアルタイムに変化させ、圧倒的な臨場感と没入感を実現しています。
(3)IP&S分野
・レンズ交換式デジタル一眼カメラ『α99 II』
専用位相差AFセンサーと像面位相差AFセンサーを同時駆動させる「ハイブリッド位相差検出AFシステム」を新たに開発しました。動体予測アルゴリズムを進化させ、ハイブリッド位相差検出AFシステムと組み合わせることで、センサー画面上の広範囲において高精度で高速応答性・追従性に優れた総合力の高いAF性能を達成しました。
・超短焦点ホームシアタープロジェクター『VPL-VZ1000』
壁際の至近距離から最大120インチの4K HDR(ハイダイナミックレンジ)映像を投影し、迫力ある大画面の高画質な映像を楽しめる『VPL-VZ1000』を開発しました。被写体の輪郭や微妙なディテールまでクリアに高精細の4K映像で映し出すことのできる4K SXRD™パネルや、ソニーが十数年培ってきたデータベース型超解像処理LSIを搭載し、きめ細やかで高品位な4K映像を再現しています。
・デジタルシネマカメラ CineAlta™(シネアルタ)『F65』
CineAlta(シネアルタ)『F65』及び米国パナビジョン社と共同開発したデジタルシネマカメラ「ジェネシス」(パナビジョン社製)の開発が評価され、映画芸術科学アカデミー(Academy of Motion Picture Arts and Sciences:AMPAS)より2017年の科学技術賞を受賞しました。
(4)HE&S分野
・4K有機ELテレビ「A1Eシリーズ」
4K HDRプロセッサー「X1™ Extreme(エックスワン エクストリーム)」をはじめ、ソニーが培ってきた高画質技術を結集し有機ELパネルの特長を最大限に引き出すことで、現実世界により近い深い黒や明るさの表現が可能になりました。また、ディスプレイを振動させることでテレビの画面から音が直接出力されるアコースティックサーフェス™技術を独自開発し、リアリティあふれる映像体験を実現しました。
・ワイヤレスノイズキャンセリングステレオヘッドセット『MDR-1000X』
CD音源やMP3などの圧縮音源をハイレゾ相当にアップスケーリングする独自技術DSEE HX™をソニーのヘッドホンとして初めて搭載しました。また、ノイズキャンセリング機能では長年培った技術とノウハウをもとに数々の改善を図り、業界最高クラスの性能を実現しました。新開発の「パーソナルNCオプティマイザ―」により個人の状態に合わせて最適なノイズキャンセリング性能が発揮できます。
(5)半導体分野
・DRAM搭載3層積層型CMOSイメージセンサー
業界で初めてDRAMを積層した3層構造の積層型CMOSイメージセンサーを開発しました。本開発では、3層にそれぞれ搭載された回路間のノイズ低減など、設計上の技術的な課題を克服し、ソニーが業界に先駆け長年培ってきた積層型の製造技術や知見を活用することで、高い品質と信頼性を実現しています。
・スケーラブルディスプレイシステム「Crystal LED Display」
独自開発の高画質ディスプレイ技術を用いたディスプレイユニットで構築する、スケーラブルな新方式ディスプレイシステムを開発しました。本技術は、極めて微細なLED素子を配置した画素を、画素毎に駆動させる自発光のディスプレイ方式を用いています。光源サイズを微細化し、画面表面の黒色が占める割合を99%以上に高めることで、明暗両環境における高コントラスト、広視野角、広色域の豊かな映像表現を可能にしています。
(6)コーポレートR&D
・Future Lab Program™(フューチャー・ラボ・プログラム)
研究開発の初期段階でコンセプトプロトタイプをユーザーの皆様に紹介し、フィードバックやインスピレーションを反映しながら技術・研究開発を進化させるプログラムです。現在、2つのプロトタイプを展開しています。"N"は、スマートフォンから目・耳・手を解放し、新しい方法で情報やコミュニケーションを取るユーザーインターフェースデバイス、"T"は、普通のテーブルをタッチスクリーンに変え、リアルとバーチャルを融合させる新しいプロジェクションシステムです。
・米国Cogitai社に資本参加
ソニーは、米国子会社であるSony Corporation of Americaを通じ、人工知能(AI)に特化したスタートアップである米国Cogitai社に資本参加し、同社とディープ・リインフォースメント・ラーニング(深層強化学習)技術に予測・検知技術を応用して、次世代の人工知能に関するアプリケーションや製品群の基礎となる新たな人工知能技術を共同で開発しています。
•映像と音を極める
ソニー独自の超解像エンジンX-Reality™ PRO、ハイレゾオーディオ技術S-Master HX™、DSEE HX™などの映像・音響技術
•人の心をつなぐ
人々のコミュニケーションを円滑化し、人の心をつなぐためのユーザーインターフェース技術や通信技術
•人の知性を超える
Deep Learningや強化学習などの機械学習技術、音声認識や画像認識などの認識技術、ソニーのイメージセンサーと画像信号処理を組み合わせたコンピュータビジョン技術など
ソニーは、個々の事業の競争力強化及び責任と権限の明確化を目的として事業の分社化を進めてきました。これら事業の分社化と並行して、より機動的なグループ体制の構築をめざし、各事業を支える本社機能及びプラットフォーム機能などの再編も実施してきました。ソニー本社では、技術革新によりソニーの差異化と創造を先導するための研究開発活動(コーポレートR&D)を推進していきます。
2016年度の研究開発費は、前年度に比べ207億円(4.4%)減少の4,475億円となりました。金融分野を除く売上高に対する比率は前年度の6.7%から6.9%になりました。この減少は、主にMC分野において、一律には規模を追わず収益性を重視する経営方針への転換により、コスト削減への取り組みが加速したことによるものです。
研究開発費の主な内訳は次のとおりです。
項目 | 2015年度 (億円) | 2016年度 (億円) | 増減率 (%) |
MC | 781 | 549 | △29.7 |
G&NS | 919 | 956 | +4.0 |
IP&S | 615 | 586 | △4.7 |
HE&S | 448 | 473 | +5.4 |
半導体 | 1,204 | 1,176 | △2.3 |
コンポーネント | 157 | 144 | △8.3 |
コーポレートR&D | 313 | 444 | +41.8 |
なお、2016年度の主な研究開発活動及び成果には、以下のものがあげられます。
(1)MC分野
・スマートフォン「Xperia™ XZ Premium (エクスペリア エックスゼット プレミアム)」
スマートフォンの基本性能を強化する最先端技術を搭載した「Xperia XZ Premium」を開発しました。新開発のメモリー積層型CMOSイメージセンサーにより、最大960fpsのスーパースローモーション機能やPredictive Capture(先読み撮影)機能を実現しました。
(2)G&NS分野
・PlayStation®VR (プレイステーション ヴィーアール)
プレイステーション4 (PS4®)の魅力を高め、ゲーム体験をより豊かにするバーチャルリアリティ(VR)システム「PlayStation®VR」を開発しました。VRヘッドセットに内蔵された様々なセンサーにより検知された頭の動きに応じて、3D映像やオーディオをリアルタイムに変化させ、圧倒的な臨場感と没入感を実現しています。
(3)IP&S分野
・レンズ交換式デジタル一眼カメラ『α99 II』
専用位相差AFセンサーと像面位相差AFセンサーを同時駆動させる「ハイブリッド位相差検出AFシステム」を新たに開発しました。動体予測アルゴリズムを進化させ、ハイブリッド位相差検出AFシステムと組み合わせることで、センサー画面上の広範囲において高精度で高速応答性・追従性に優れた総合力の高いAF性能を達成しました。
・超短焦点ホームシアタープロジェクター『VPL-VZ1000』
壁際の至近距離から最大120インチの4K HDR(ハイダイナミックレンジ)映像を投影し、迫力ある大画面の高画質な映像を楽しめる『VPL-VZ1000』を開発しました。被写体の輪郭や微妙なディテールまでクリアに高精細の4K映像で映し出すことのできる4K SXRD™パネルや、ソニーが十数年培ってきたデータベース型超解像処理LSIを搭載し、きめ細やかで高品位な4K映像を再現しています。
・デジタルシネマカメラ CineAlta™(シネアルタ)『F65』
CineAlta(シネアルタ)『F65』及び米国パナビジョン社と共同開発したデジタルシネマカメラ「ジェネシス」(パナビジョン社製)の開発が評価され、映画芸術科学アカデミー(Academy of Motion Picture Arts and Sciences:AMPAS)より2017年の科学技術賞を受賞しました。
(4)HE&S分野
・4K有機ELテレビ「A1Eシリーズ」
4K HDRプロセッサー「X1™ Extreme(エックスワン エクストリーム)」をはじめ、ソニーが培ってきた高画質技術を結集し有機ELパネルの特長を最大限に引き出すことで、現実世界により近い深い黒や明るさの表現が可能になりました。また、ディスプレイを振動させることでテレビの画面から音が直接出力されるアコースティックサーフェス™技術を独自開発し、リアリティあふれる映像体験を実現しました。
・ワイヤレスノイズキャンセリングステレオヘッドセット『MDR-1000X』
CD音源やMP3などの圧縮音源をハイレゾ相当にアップスケーリングする独自技術DSEE HX™をソニーのヘッドホンとして初めて搭載しました。また、ノイズキャンセリング機能では長年培った技術とノウハウをもとに数々の改善を図り、業界最高クラスの性能を実現しました。新開発の「パーソナルNCオプティマイザ―」により個人の状態に合わせて最適なノイズキャンセリング性能が発揮できます。
(5)半導体分野
・DRAM搭載3層積層型CMOSイメージセンサー
業界で初めてDRAMを積層した3層構造の積層型CMOSイメージセンサーを開発しました。本開発では、3層にそれぞれ搭載された回路間のノイズ低減など、設計上の技術的な課題を克服し、ソニーが業界に先駆け長年培ってきた積層型の製造技術や知見を活用することで、高い品質と信頼性を実現しています。
・スケーラブルディスプレイシステム「Crystal LED Display」
独自開発の高画質ディスプレイ技術を用いたディスプレイユニットで構築する、スケーラブルな新方式ディスプレイシステムを開発しました。本技術は、極めて微細なLED素子を配置した画素を、画素毎に駆動させる自発光のディスプレイ方式を用いています。光源サイズを微細化し、画面表面の黒色が占める割合を99%以上に高めることで、明暗両環境における高コントラスト、広視野角、広色域の豊かな映像表現を可能にしています。
(6)コーポレートR&D
・Future Lab Program™(フューチャー・ラボ・プログラム)
研究開発の初期段階でコンセプトプロトタイプをユーザーの皆様に紹介し、フィードバックやインスピレーションを反映しながら技術・研究開発を進化させるプログラムです。現在、2つのプロトタイプを展開しています。"N"は、スマートフォンから目・耳・手を解放し、新しい方法で情報やコミュニケーションを取るユーザーインターフェースデバイス、"T"は、普通のテーブルをタッチスクリーンに変え、リアルとバーチャルを融合させる新しいプロジェクションシステムです。
・米国Cogitai社に資本参加
ソニーは、米国子会社であるSony Corporation of Americaを通じ、人工知能(AI)に特化したスタートアップである米国Cogitai社に資本参加し、同社とディープ・リインフォースメント・ラーニング(深層強化学習)技術に予測・検知技術を応用して、次世代の人工知能に関するアプリケーションや製品群の基礎となる新たな人工知能技術を共同で開発しています。
事業等のリスク財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
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