有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1009YYU
セイコーエプソン株式会社 研究開発活動 (2017年3月期)
事業等のリスクメニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
エプソンは、創業以来培ってきた強みである「省・小・精の技術」を源泉とする「マイクロピエゾ」「マイクロディスプレイ」「センシング」「ロボティクス」の独自のコア技術を徹底的に極め、これらをあらゆるお客様に提供できるように共通化(プラットフォーム化)し、お客様の期待を超える価値ある製品・サービスを創り出すことを目指して研究開発活動を行っています。
この基本方針のもと、将来に向けたコア技術・デバイスの開発やものづくり基盤の強化に加え、新規事業創出や事業強化などのための技術基盤の構築のほか、各事業における製品の競争力向上などに本社開発部門および事業部開発部門が連携のうえ取り組んでいます。
当連結会計年度の研究開発費総額は527億円であり、各セグメントの内訳は、プリンティングソリューションズ事業が215億円、ビジュアルコミュニケーション事業が94億円、ウエアラブル・産業プロダクツ事業が64億円、その他および全社が153億円です。
各セグメントの主な開発成果は、次のとおりです。
(プリンティングソリューションズ事業セグメント)
プリンター事業においては、ビジネスインクジェットプリンターの新製品として、一般的なオフィス用の電子写真方式をしのぐ高速・高画質印刷と低消費電力を実現した高速ラインインクジェット複合機/プリンターを発表(2017年6月国内発売)しました。エプソン独自のインクジェット技術は、熱を使わないピエゾ方式を採用しており、インクジェットならではのシンプルな印刷プロセス、シンプルな構造に加え、さらにインクを紙に吹き付ける非接触印刷で印刷時に熱を使わないため、環境性能に優れています。本製品は、従来のインクジェットの強みに加え、新開発「PrecisionCoreラインヘッド」を採用しており、最上位モデルではA4横片面で100枚/分の高速印刷を実現しました。
また、カラリオ・プリンターの新製品として、カラリオ複合機史上最小のコンパクトサイズを実現したモデルを発売しました。本製品は、2011年モデルと比較して、横幅は96㎜短く、設置面積は42%削減しています。また、新開発の6色染料インクを搭載し、緑の領域が拡大したことにより、さまざまなシーンで登場する緑をさらに美しくプリントすることが可能です。
プロフェッショナルプリンティング事業においては、サイン・ディスプレイ業界向け大判インクジェットプリンターの新製品として、新開発の「UltraChrome GS3 インク」および「UltraChrome GS3 インク with RED」を採用したモデルを発売しました。本製品のインクは、広色域、明るい色表現、光沢感を兼ね備え、さらなる高画質を実現しました。また、インクの改良により乾燥性が高まったことで、実務で重要となる印刷後の巻き取り時間までの生産性を高め、高速印刷の性能を十分に発揮します。
(ビジュアルコミュニケーション事業セグメント)
ビジネス向け3LCD方式のプロジェクターのラインアップ拡充として、明るさと軽量モバイル性を両立したモバイルモデル、また、大会議室まで対応する明るさと基本性能を追求した多機能パワーモデル、さらに、講堂など広い空間での常設に適した高光束モデルを発売しました。モバイルモデルは、3LCDクラス最軽量の約1.8kg、世界最薄(※1)の44㎜と、モバイル性に優れたコンパクトボディながらも、全機種とも明るさ3,000lm以上、10,000:1のコントラスト比と、前モデルから基本性能を大幅に向上させました。また、多機能パワーモデルは、5kg未満で最大5,500lmの高輝度を実現した機種や、フルハイビジョン以上の高解像度であるWUXGA対応機種もラインアップしました。従来モデルから好評の「ピタッと補正」機能に加え、一部の機種ではスクリーンミラーリング、フレームフィット機能や新機能「タッチプレゼンター」など多彩な機能を装備しています。さらに常設モデルは、全機種とも5,500lmの高輝度と、15,000:1(※2)の高コントラストを実現し、明るく見やすい投影を可能としています。また、全機種で上下左右のワイドレンズシフト機能が付いているため、柔軟な設置が可能です。
ホームシアタープロジェクターとして、レーザー光源や4Kエンハンスメントテクノロジー(※3)を搭載し、新たにHDR(ハイダイナミックレンジ)(※4)に対応した新製品を発売しました。本製品は、HDR入力信号の表示に対応し、従来規格では表現できなかった明るさのピークから、暗部への豊かな階調表現が可能になりました。白とびや黒つぶれがなくなり、より映像が鮮明に表現され、高画質かつダイナミックな映像を映し出すことが可能です。
※1 3LCD方式プロジェクターとして。2016年11月現在、エプソン調べ。
※2 オートアイリス使用時。
※3 1画素を斜めに0.5画素シフトさせることで、解像度を2倍にして4K解像度を実現する技術。
※4 映像・画像の明るさ情報(輝度)の範囲を拡大する技術。
(ウエアラブル・産業プロダクツ事業セグメント)
ウエアラブル機器事業においては、GPSランニングギア「WristableGPS」シリーズの本体デザイン、専用アプリケーションを一新して発売しました。本製品では、初めて女性ランナー向けモデルを設定し、デザイン・清潔感・装着性および操作性を向上させ、「WristableGPS for Women」としてラインアップしました。
ロボティクスソリューションズ事業においては、エプソン製ロボットのオプションとして力覚センサーを発売しました。本製品は、0.1N(ニュートン)(※5)というわずかな力を感じられる機能をロボットに与えることで、従来のロボットではできなかった繊細な部品の組み立てや、結合部の隙間が少ない部品同士のはめ込みといった難しい作業の自動化が可能となります。また、AC100V(ボルト)電源で稼働可能な産業用スカラロボットを開発しました。本製品は、ロボット本体とコントローラーを一体化し省スペース化を実現するとともに、バッテリーレスモーターの採用により、ランニングコスト低減にも貢献します。
マイクロデバイス事業においては、ARM® Cortex®-M0+プロセッサー(※6)を搭載した低消費電力32ビットフラッシュメモリー内蔵マイコンシリーズの新製品を開発しました。本製品は、世界で初めて(※7)搭載したメモリー液晶(※8)コントローラーとその電源回路をマイコン内に組み込んで1チップ化したことなどにより、外付け部品やインターフェイス系のソフトウエア開発が不要となり、お客様の製品の小型化や工数の削減に貢献します。
※5 約10gの物体にはたらく重力の大きさ。
※6 ARMおよびCortexは、ARM Limited(またはその子会社)のEUまたはその他の国における登録商標。
※7 量産中の汎用マイコンにおいて。2016年8月末現在、エプソン調べ。
※8 電源を切っても、表示を保持できる液晶。
この基本方針のもと、将来に向けたコア技術・デバイスの開発やものづくり基盤の強化に加え、新規事業創出や事業強化などのための技術基盤の構築のほか、各事業における製品の競争力向上などに本社開発部門および事業部開発部門が連携のうえ取り組んでいます。
当連結会計年度の研究開発費総額は527億円であり、各セグメントの内訳は、プリンティングソリューションズ事業が215億円、ビジュアルコミュニケーション事業が94億円、ウエアラブル・産業プロダクツ事業が64億円、その他および全社が153億円です。
各セグメントの主な開発成果は、次のとおりです。
(プリンティングソリューションズ事業セグメント)
プリンター事業においては、ビジネスインクジェットプリンターの新製品として、一般的なオフィス用の電子写真方式をしのぐ高速・高画質印刷と低消費電力を実現した高速ラインインクジェット複合機/プリンターを発表(2017年6月国内発売)しました。エプソン独自のインクジェット技術は、熱を使わないピエゾ方式を採用しており、インクジェットならではのシンプルな印刷プロセス、シンプルな構造に加え、さらにインクを紙に吹き付ける非接触印刷で印刷時に熱を使わないため、環境性能に優れています。本製品は、従来のインクジェットの強みに加え、新開発「PrecisionCoreラインヘッド」を採用しており、最上位モデルではA4横片面で100枚/分の高速印刷を実現しました。
また、カラリオ・プリンターの新製品として、カラリオ複合機史上最小のコンパクトサイズを実現したモデルを発売しました。本製品は、2011年モデルと比較して、横幅は96㎜短く、設置面積は42%削減しています。また、新開発の6色染料インクを搭載し、緑の領域が拡大したことにより、さまざまなシーンで登場する緑をさらに美しくプリントすることが可能です。
プロフェッショナルプリンティング事業においては、サイン・ディスプレイ業界向け大判インクジェットプリンターの新製品として、新開発の「UltraChrome GS3 インク」および「UltraChrome GS3 インク with RED」を採用したモデルを発売しました。本製品のインクは、広色域、明るい色表現、光沢感を兼ね備え、さらなる高画質を実現しました。また、インクの改良により乾燥性が高まったことで、実務で重要となる印刷後の巻き取り時間までの生産性を高め、高速印刷の性能を十分に発揮します。
(ビジュアルコミュニケーション事業セグメント)
ビジネス向け3LCD方式のプロジェクターのラインアップ拡充として、明るさと軽量モバイル性を両立したモバイルモデル、また、大会議室まで対応する明るさと基本性能を追求した多機能パワーモデル、さらに、講堂など広い空間での常設に適した高光束モデルを発売しました。モバイルモデルは、3LCDクラス最軽量の約1.8kg、世界最薄(※1)の44㎜と、モバイル性に優れたコンパクトボディながらも、全機種とも明るさ3,000lm以上、10,000:1のコントラスト比と、前モデルから基本性能を大幅に向上させました。また、多機能パワーモデルは、5kg未満で最大5,500lmの高輝度を実現した機種や、フルハイビジョン以上の高解像度であるWUXGA対応機種もラインアップしました。従来モデルから好評の「ピタッと補正」機能に加え、一部の機種ではスクリーンミラーリング、フレームフィット機能や新機能「タッチプレゼンター」など多彩な機能を装備しています。さらに常設モデルは、全機種とも5,500lmの高輝度と、15,000:1(※2)の高コントラストを実現し、明るく見やすい投影を可能としています。また、全機種で上下左右のワイドレンズシフト機能が付いているため、柔軟な設置が可能です。
ホームシアタープロジェクターとして、レーザー光源や4Kエンハンスメントテクノロジー(※3)を搭載し、新たにHDR(ハイダイナミックレンジ)(※4)に対応した新製品を発売しました。本製品は、HDR入力信号の表示に対応し、従来規格では表現できなかった明るさのピークから、暗部への豊かな階調表現が可能になりました。白とびや黒つぶれがなくなり、より映像が鮮明に表現され、高画質かつダイナミックな映像を映し出すことが可能です。
※1 3LCD方式プロジェクターとして。2016年11月現在、エプソン調べ。
※2 オートアイリス使用時。
※3 1画素を斜めに0.5画素シフトさせることで、解像度を2倍にして4K解像度を実現する技術。
※4 映像・画像の明るさ情報(輝度)の範囲を拡大する技術。
(ウエアラブル・産業プロダクツ事業セグメント)
ウエアラブル機器事業においては、GPSランニングギア「WristableGPS」シリーズの本体デザイン、専用アプリケーションを一新して発売しました。本製品では、初めて女性ランナー向けモデルを設定し、デザイン・清潔感・装着性および操作性を向上させ、「WristableGPS for Women」としてラインアップしました。
ロボティクスソリューションズ事業においては、エプソン製ロボットのオプションとして力覚センサーを発売しました。本製品は、0.1N(ニュートン)(※5)というわずかな力を感じられる機能をロボットに与えることで、従来のロボットではできなかった繊細な部品の組み立てや、結合部の隙間が少ない部品同士のはめ込みといった難しい作業の自動化が可能となります。また、AC100V(ボルト)電源で稼働可能な産業用スカラロボットを開発しました。本製品は、ロボット本体とコントローラーを一体化し省スペース化を実現するとともに、バッテリーレスモーターの採用により、ランニングコスト低減にも貢献します。
マイクロデバイス事業においては、ARM® Cortex®-M0+プロセッサー(※6)を搭載した低消費電力32ビットフラッシュメモリー内蔵マイコンシリーズの新製品を開発しました。本製品は、世界で初めて(※7)搭載したメモリー液晶(※8)コントローラーとその電源回路をマイコン内に組み込んで1チップ化したことなどにより、外付け部品やインターフェイス系のソフトウエア開発が不要となり、お客様の製品の小型化や工数の削減に貢献します。
※5 約10gの物体にはたらく重力の大きさ。
※6 ARMおよびCortexは、ARM Limited(またはその子会社)のEUまたはその他の国における登録商標。
※7 量産中の汎用マイコンにおいて。2016年8月末現在、エプソン調べ。
※8 電源を切っても、表示を保持できる液晶。
事業等のリスク財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
- 有価証券報告書 抜粋メニュー
- 連結経営指標等
- 提出会社の経営指標等
- 沿革
- 事業の内容
- 関係会社の状況
- 従業員の状況
- 業績等の概要
- 生産、受注及び販売の状況
- 事業等のリスク
- 研究開発活動
- 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
- 株式の総数等
- 発行済株式総数、資本金等の推移
- 株価の推移
- 最近6月間の月別最高・最低株価
- 株式所有者別状況
- 役員の状況
- コーポレートガバナンス状況
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01873] S1009YYU)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。