有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100AMJF
松尾電機株式会社 業績等の概要 (2017年3月期)
(1) 業績
当連結会計年度のエレクトロニクス業界の状況につきましては、普及拡大が一段落するスマートフォンや製品単価の低下等による薄型テレビの市場の縮小が影響し、電子部品・デバイスの世界生産も減少しました。当社グループの主力であるタンタルコンデンサ業界も、自動車の電装化率の向上に伴う車載用電子機器の増加があるものの、セラミックコンデンサへの置き換え等の影響により、前年同期に比べて世界消費は減少傾向となっています。このような環境のもとで、当社グループは、当連結会計年度ベースでは、車載用レーダー装置等のカーエレクトロニクス向け及び家庭用火災報知器向けの二酸化マンガンタンタルコンデンサ並びに車載用回路保護素子は増加したものの、リチウムイオン電池向けの高電流ヒューズ及びスマートフォン向けの導電性高分子タンタルコンデンサの減少を補うことができませんでした。また、地域別では、国内売上高は増加しましたが、海外売上高は、東アジア地区を中心に減少しました。
この結果、当社グループの業績は、売上高につきましては、前年同期比4.3%減少して44億8千4百万円となり、損益につきましては、売上高の減少及び販売価格の下落により、営業損失3億2千2百万円、経常損失3億6百万円となりました。なお、特別利益として、保有する有価証券の売却による投資有価証券売却益2億1千6百万円、特別損失として、コンデンサ製品の取引に関する当局への制裁金及び当局等の調査対応のための弁護士報酬等に伴う独占禁止法等関連損失6億9千1百万円、一部の回路保護素子製品の生産拠点集約化に伴う事業拠点再構築費用2億1千5百万円並びに「固定資産の減損に係る会計基準」に基づく減損損失1億1千1百万円等の計上により、親会社株主に帰属する当期純損失12億9百万円を計上しました。
「第2 事業の状況」に記載されている売上高、受注高等の金額には消費税等は含まれていません。
セグメントの業績は次のとおりです。
①タンタルコンデンサ事業
タンタルコンデンサ事業につきましては、車載用レーダー装置等のカーエレクトロニクス向け及び家庭用火災報知器向けの需要は増加しましたが、スマートフォン向けの需要が減少しました。この結果、当連結会計年度のタンタルコンデンサ事業の売上高は37億5千1百万円と前年同期比3.5%減少し、総売上高に占める比率は83.6%と前年同期比0.6ポイント上昇しました。セグメント利益は、1億3千万円(前年同期比28.5%減少)となりました。
②回路保護素子事業
回路保護素子事業につきましては、車載用回路保護素子は増加したものの、リチウムイオン電池向けの高電流ヒューズの売上高が減少しました。この結果、当連結会計年度の回路保護素子事業の売上高は5億8千万円と前年同期比7.9%減少し、総売上高に占める比率は13.0%と前年同期比0.5ポイント低下しました。セグメント利益は、1千6百万円(前年同期比10.6%増加)となりました。③その他
その他の売上高は、1億5千2百万円と前年同期比7.9%減少し、総売上高に占める比率は3.4%と前年同期比0.1ポイント低下しました。セグメント損失は、1千9百万円(前年同期比0百万円悪化)となりました。(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ1億8千4百万円減少し5億7千7百万円となりました。(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、独占禁止法等関連損失の支払額の増加及び税金等調整前当期純損失の計上等により、マイナス9億5千7百万円(前連結会計年度比3億7千3百万円減)となりました。(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の売却による収入が増加したこと等により5億5千4百万円(前連結会計年度比4億2千6百万円増)となりました。(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の増加幅の縮小等により2億1千8百万円(前連結会計年度比1億5千2百万円減)となりました。フリーキャッシュ・フローは前連結会計年度に比べて5千3百万円増加し、マイナス4億2百万円となりました。
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ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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