株式会社ニューテック 業績等の概要 (2017年2月期)

(1) 業績
当事業年度におけるわが国経済は、国内大手輸出関連企業の業績は堅調に推移しておりましたが、米国の大統領選の結果を受け、為替のめまぐるしい変動により、景気の先行きは全く不透明であります。また、企業の設備投資も業種や地域によって景況感に格差があり、厳しい状況が続いております。こうした状況の中、当事業年度は、国内IT関連投資に関しては、設備投資需要の回復による新規需要も増加し、ストレージ業界を取り巻く環境は従前よりも回復基調で推移しました。
このような環境の下、新規開拓と客先に合わせた製品の開発を推進して事業拡大に注力したことにより、OEM製品(ミラー製品、小型NAS等)の出荷が順調でした。また、一般企業及び大学・研究機関の期末需要でストレージ製品の大口案件の獲得し、大容量のCloudyシリーズの販売が好成績を上げました。
以上の結果、当事業年度の売上高は2,516,649千円(前事業年度比4.0%増)となりました。製品売上に関しては、OEM向けの営業(ミラー製品、小型NAS等)の出荷は970,037千円(前事業年度比1.0%減)と前年度並みでありましたが、大学並びに研究機関向け売上は316,051千円(前事業年度比14.8%増)と全体に大きく寄与しました。また、ストレージ製品のうちRAIDの販売は442,350千円(前事業年度比5.1%減)と苦戦しましたが、NAS製品(Cloudy関連)は大容量のCloudyシリーズが好調で562,562千円(前事業年度比42.2%増)と大幅に増加したため、ストレージ本体及び周辺機器を含む製品売上高は2,024,025千円(前事業年度比10.4%増)と順調に伸びました。
商品売上は、ソリューション販売による付随的他社商品の案件が少なく、234,009千円(前事業年度比27.5%減)と低調でありました。
また、サービス売上は258,615千円(前事業年度比1.7%減)と微減でありました。これは新規の保守契約売上が前事業年度比1.9%増と微増に終わり、長期の契約が多かった結果であります。
一方、損益面につきましては、売上高が前事業年度を97,868千円上回り、更に売上総利益率は前半の円高による海外からの部材調達コストが低下したこと並びに利益率の高い大容量の製品が好調であったことにより前事業年度を2.7ポイント上回りました。その結果、売上総利益は695,194千円(前事業年度比15.1%増)となりました。これにより、販売管理費が517,835千円(前事業年度比6.6%増)と人件費(前事業年度比3.7%増)、研究開発費(前事業年度比11.0%増)、広告宣伝費(前事業年度比30.5%増)等により増加したものの、営業利益177,358千円(前事業年度比50.2%増)、経常利益168,317千円(前事業年度比60.9%増)と大幅な増益となりました。また、当期純利益は104,135千円(前事業年度比24.5%減)でありましたが、これは、前事業年度は繰延税金資産の新たな計上で税金費用が大幅に減少したことで当期純利益が増加したためであります。

(2) キャッシュ・フロー
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前事業年度末に比べ281,641千円減少し1,504,474千円となりました。
なお、当事業年度末における各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は18,981千円(前事業年度は336,514千円の収入)となりました。主な資金増加要因は、税引前当期純利益160,817千円、仕入債務の増加50,002千円、減価償却費23,995千円、その他負債の増加34,667千円等であり、主な資金減少要因は、売上債権の増加276,832千円、その他資産の増加11,222千円等であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は34,250千円(前事業年度比25.2%増)となりました。これは主に、検査用測定器等の有形固定資産の取得29,750千円及び関係会社株式の取得4,500千円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は228,410千円(前事業年度比172.9%増)となりました。主な資金減少要因は、長期借入金の純支出額194,057千円、配当金の支払額34,353千円があったことによるものであります。