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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100AJQ9

有価証券報告書抜粋 三菱自動車工業株式会社 研究開発活動 (2017年3月期)


事業等のリスクメニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

当社は、お客様の期待と社会の要請に応えるため、「環境への貢献」「走る歓び」「確かな安心」を追求する次世代テクノロジー「@earth TECHNOLOGY」を技術キーワードに掲げ、研究開発を推進している。研究開発体制については、日本では「技術開発センター」および「EV技術センター」があり、デザイン・技術の先行研究・設計・試験を行っている。また、北米・欧州・中国・タイに有する海外R&D拠点との連携により、市場特性を踏まえたグローバルな技術/商品開発を行っている。今後は、日産とのアライアンスの中で三菱自動車としての特長付けをより明確にし、基本技術の共有など協業シナジー効果を十分に発揮できるように、技術/商品開発を進めていく。
「環境への貢献」については、持続可能なクルマ社会の実現に向け、次世代電動車両技術や次世代エンジン(ダウンサイジング直噴ターボエンジン、クリーンディーゼルエンジン)の開発、車体・コンポーネントの軽量化など、燃費向上技術を開発推進している。特に、電動車両技術に関しては、長距離走行と環境性能を両立させた、当社独自の『プラグインハイブリッドEVシステム(PHEV)』を搭載した『アウトランダーPHEV』がお客様から高い評価を得ており、引き続き電動車両技術のリーディングカンパニーを目指し開発に取り組んでいる。
「走る歓び」については、走行性能と環境性能を両立する次世代エンジンの開発や、当社が得意とする四輪駆動の統合制御技術『S-AWC*1』の進化などの開発に継続して取り組んでいる。これらの技術は、電動車両も含め逐次他の車種へも活用・展開していく。特に、モータードライブと『S-AWC』の融合を「e-EVOLUTION」と位置付け、走る歓びと環境性能の両立を目指して開発を推進している。
「確かな安心」については、お客様に安心してお乗りいただける安全性を実現するため、当社の先進予防安全技術である『e-Assist*2(イーアシスト)』、衝突安全技術である衝突安全強化ボディ『RISE*3(ライズ)』などの開発に取り組んでいる。これらの安全技術への継続した取り組みにより、タイにおける生産・販売会社ミツビシ・モーターズ・タイランド(MMTh)で生産している新型ミッドサイズSUV『パジェロスポーツ』が、アセアン地域における新車安全性能評価プログラムである2016年「ASEAN NCAP(The New Car Assessment Program for Southeast Asia)」の成人乗員保護評価において、最高評価である5★を獲得し、当社の最新ミッドサイズSUVの高い安全性能を証明した。
その他、快適な室内環境(乗り心地,静粛性,利便性向上など)を提供するための技術開発、車内でのスマートフォン等の情報機器との接続技術の開発にも取り組んでいる。
2016年度は、当社製車両の燃費試験における不正行為において、お客様をはじめとする全てのステークホルダーにご迷惑をおかけした。今後、コンプライアンスを徹底し、お客様にとって魅力ある商品開発をすることで、信頼回復を図っていく。
*1:S-AWC:Super All Wheel Control
*2:e-Assist:以下の機能で構成され、ドライバーの安全な走りをアシストする。
・衝突被害軽減ブレーキシステム(Forward Collision Mitigation System:FCM)「アウトランダー/同PHEV,パジェロスポーツに搭載」
先行車と衝突の危険がある場合、自動ブレーキによって衝突の回避、または被害の軽減をサポートする。
(歩行者検知機能はアウトランダー/同PHEVにのみ搭載)
・低車速域衝突被害軽減ブレーキシステム(FCM-City)「eKシリーズ,ミラージュに搭載」
低速走行時(約5~約30km/h)先行車と衝突の危険がある場合、自動ブレーキによって衝突の回避、
または被害の軽減をサポートする。
・車線逸脱警報システム(Lane Departure Warning System:LDW)「アウトランダー/同PHEVに搭載」
走行中の車線から逸脱しそうな場合に、ドライバーに警報で注意を促す。
・レーダークルーズコントロールシステム(Adaptive Cruise Control System:ACC)「アウトランダー/同PHEV,パジェロスポーツに搭載」
渋滞での走行時でも、先行車との車間を維持しながらの走行を可能とする。
・後側方死角警報システム 「アウトランダー/同PHEV,パジェロスポーツに搭載」
死角になり易い斜め後方に車両がいた場合、ドライバーにドアミラーのインジケーターで注意を促す。
・誤発進抑制機能「前進&後退時:アウトランダーPHEV,パジェロスポーツ」「前進時:eKシリーズ,ミラージュに搭載」
シフトやペダルの操作ミスによる急発進を抑制する。
*3:RISE:Reinforced Impact Safety Evolution

当連結会計年度における当社グループ全体の研究開発費(自動車事業)は577億円である。2016年4月から2017年3月にかけて発売した主な新商品は次のとおりである。

1. 軽自動車『eKスペース』を大幅改良して発売した。フロントデザインを大幅に変更するとともに、後席の空気を循環させるリヤサーキュレーターに「ナノイー」*4機能を追加するなど、快適性と利便性を向上させた。主な商品特長を以下に挙げる。
(1) エクステリアデザイン
標準モデル、カスタムモデルとも、フロントデザインを大幅に変更し、標準モデルはいっそう親しみやすいデザインに、カスタムモデルは三菱自動車のフロントデザインコンセプト「ダイナミック・シールド」を採用して力強く存在感のあるデザインとした。
(2) 機能装備
『eKスペース』の特長装備である後席の空気を循環させるリヤサーキュレーターに、肌や髪にやさしい弱酸性の「ナノイー」を放出する機能を採用した。また、消臭機能(イノドールクイック瞬感消臭®*5)を追加した消臭シート生地を新たに採用した。タバコや食べ物、汗、ペットなどの幅広い臭いをセラミックスで瞬時に吸着し、金属イオンの働きで臭い成分を分解できる。
(いずれも標準モデルの「M」「M e-Assist」を除く)
*4:ナノイー(nanoe)=nano-technology+electric 最先端のテクノロジーから生まれた“水に包まれている電気を帯びたイオン”のこと。「nanoe」、「ナノイー」及び「nanoe」マークは、パナソニック株式会社の商標。
*5:「イノドールクイック瞬感消臭®」はセーレン株式会社の登録商標。
ごく一部の特殊な臭いによっては消臭効果が弱い場合がある。

2. プラグインハイブリッドEV『アウトランダーPHEV』およびミッドサイズSUV『アウトランダー』を一部改良して発売した。『アウトランダーPHEV』については、充電制御の改良に加え、EV走行を優先させる新機能を採用した。さらに、両車種ともに予防安全機能を向上させた。また、「スマートフォン連携ディスプレイオーディオ[SDA:Smartphone Link Display Audio]」を両車種に装備した。主な商品特長を以下に挙げる。
(1) プラグインハイブリッドEVシステム(『アウトランダーPHEV』)
駆動用バッテリーの電力消費を抑える「バッテリーセーブモード」、充電する「バッテリーチャージモード」に加え、EV走行を優先させ、可能な限りエンジン始動を抑える「EVプライオリティモード」を新たに設定した。さらに、充電制御を改良することで、約80%までの急速充電時間を約30分から約25分に短縮した。
(2) 予防安全技術「e-Assist」(『アウトランダー/同PHEV』共通)
「衝突被害軽減ブレーキ[FCM:Forward Collision Mitigation system]」のセンサーをミリ波レーダーからカメラとレーザーレーダーを併用したシステムにすることで、歩行者検知機能を追加するとともに、衝突回避性能を向上させた(ミリ波レーダーは、「レーダークルーズコントロール[ACC:Adaptive Cruise Control system]」に使用)。また、「車線逸脱警報システム[LDW:Lane Departure Warning system]」の警報精度を向上させるとともに警報タイミングを最適化させた。
さらに、「後側方車両検知警報システム(レーンチェンジアシスト機能付)[BSW:Blind Spot Warning/LCA:Lane Change Assist]」、「後退時車両検知警報システム[RCTA:Rear Cross Traffic Alert]」、「オートマチックハイビーム[AHB:Automatic High Beam system]」を新たに採用した。
(いずれも「20G」「24G」「M」グレードを除く)
(3) 機能装備(『アウトランダー/同PHEV』共通)
ディスプレイオーディオにスマートフォンとの連携機能を追加した「スマートフォン連携ディスプレイオーディオ[SDA]」をアウトランダーPHEV最上級グレード「S Edition」に標準設定、その他グレードにメーカーオプション設定とした(「M」グレードを除く)。車の中でiPhone*6*7を使うためのより優れた、安全な方法「Apple CarPlay」*7に対応した。さらに、高度な音声認識でGoogleマップTM*7など各種アプリの操作が可能な「Android AutoTM」*8にも対応している。
*6:iPhoneの商標は、アイホン株式会社のライセンスにもとづき使用されている。
*7:Apple CarPlay、iPhoneは米国その他の国で登録されたApple Inc.の商標。
*8:Android Auto、Google マップはGoogle Inc.の商標または登録商標。

3. 上記のほかに、安全・機能装備の充実や、内外装の差異化、燃費向上を図った商品を一部機種に設定し発売した。

事業等のリスク財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E02213] S100AJQ9)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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