有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100EAV8
株式会社アイモバイル 事業等のリスク (2018年7月期)
当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには、以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) インターネット広告事業について
近年、インターネット広告市場は、インターネットの普及と急激な技術革新により、急速に拡大してまいりました。このような傾向は、今後も継続していくと考えておりますが、景気の悪化により、当初想定していた収益を確保することができず、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 技術革新について
昨今の技術革新のスピードや顧客ニーズの変化が早く、それに基づく新サービスが常に生み出されております。当社グループでは、そうした事態に対応するために、常に業界動向を注視し、迅速かつ適切な対応をしていく方針であります。しかしながら、何らかの要因のため、当社グループにおいて当該変化等への対応が遅れた場合、サービスの陳腐化、競争力低下等が生じる可能性があります。また、対応可能な場合であったとしても、既存システム等の改良、新たな開発等による費用の増加等が発生する可能性があり、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 競合について
当社グループは、インターネット広告事業及びコンシューマ事業の2つの事業領域において展開しておりますが、当該分野においては、多くの企業が事業展開していることもあり、競合サービスが増加する可能性があります。引き続き各事業の拡大及び競争力の維持・強化を努めてまいりますが、優れた競合企業の登場、競合企業によるサービス改善や付加価値が高いビジネスモデルの出現等により、当社の競争力が低下する可能性があり、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4) ふるさと納税事業について
当社グループのふるさと納税事業において、法的規制に限らず、政府や省庁、地方自治体等からの指導や要請等の影響を受ける可能性があります。政府や省庁、地方自治体等が行う指導や要請等があった場合は、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 法的規制について
当社グループのインターネット広告事業及びコンシューマ事業において、事業の継続に直接的に著しく重要な影響を及ぼす法律規制はないものと認識しておりますが、今後インターネットの利用者及び事業者を規制の対象とする法令、行政指導、その他の規則等が制定された場合には、代替手段の開発に多額の投資が必要となり、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。例えば、Apple Inc.が運営するApp StoreやGoogle Inc.が運営するGoogle Playを通じて配信したアプリ内での広告収入等を収益源としているものがあります。当該プラットフォームの事業者の事業方針の変更等があった場合、当社グループのサービスを継続することが困難となり、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 広告主及びパートナーサイトの参加審査について
当社グループのインターネット広告事業において、広告及びパートナーサイトの違法性が非常に重要となります。当社グループでは、広告主又はパートナーサイト運営者がアドネットワーク関連事業のサービスに登録をする際、当社グループの独自の基準に基づき、広告主が提供するバナー、又はパートナーサイトが公序良俗に反しないか、「不当景品類及び不当表示防止法」、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」、「特定商取引に関する法律」等の法律に抵触する恐れがないか等の審査を行い、当社グループの基準に反する事項が存在する場合には、登録を許可しない体制となっております。当社グループは、登録を許可した後においても定期的なモニタリングを行っておりますが、広告やパートナーサイトが公序良俗や法令に反する商品・サービスの提供、コンテンツの掲載を行った場合に、当社グループの信用が低下し、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(7) パートナーサイトの監視体制について
当社グループのインターネット広告事業において、パートナーサイトの品質管理のために、定期的に不正の調査を実施しております。故意による悪質な違反行為を行っていると判断される場合は、即時にアカウントを停止することもあります。このような取り組みにもかかわらず、予期せぬ要因によりこれらの対応に不備が生じ、広告主から訴訟を起こされた場合には、当社グループの信用が失堕し、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(8) 内部管理体制について
当社グループは、グループ企業価値を最大化すべく、コーポレート・ガバナンスの充実を経営の重要課題と位置づけ、多様な施策を実施しております。また、業務の適正及び財務報告の信頼性を確保するため、これらに係る内部統制が有効に機能する体制を構築、整備、運用しております。しかしながら、事業の急速な拡大等により、十分な内部管理体制の構築が追いつかないという状況が生じる場合には、適切な業務運営が困難となり、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
(9) 特定人物への依存及び人材確保について
当社グループは、今後の業容拡大及び顧客ニーズの多様化に対応するべく、優秀な人材を適切な時期に確保、育成する必要があります。しかし、優秀な人材の拡充や育成が予定通り進まなかった場合、または既存の主要な人材が社外に流出した場合は、当社グループの経営活動に支障が生じ、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、代表取締役を含む役員、幹部社員等の専門的な知識、技術、経験を有している役職員が、各グループの経営、業務執行について重要な役割を果たしており、当該役職員の継続勤務による経験値は、当社グループにおける重要なノウハウと考えられます。しかし、これら役職員が何らかの理由によって退任、退職し、後任者の採用が困難となった場合、当社グループの業績及び今後の事業展開に影響を与える可能性があります。
(10)システムトラブルについて
当社グループは、各種サービス提供をインターネット環境において行っており、システムの安定的な稼働が、業務遂行上、必要不可欠なものとなっております。そのため、常時ネットワークを監視し、日常的に保守管理も行っております。また、継続的な設備投資により、システム障害を未然に防ぐ体制も整えております。しかしながら、システムへの一時的な過負担、ソフトウェアの不備、コンピューターウィルスの侵入や人的な破壊行為、自然災害等、当社グループに想定していない事象の発生により、当社グループのシステムに障害が発生した場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(11)個人情報管理について
当社グループは、インターネット広告事業及びコンシューマ事業において、利用者の個人情報を入手しており、「個人情報の保護に関する法律」が定める個人情報取扱事業者としての義務が課せられております。当社グループにおいては、当該義務を遵守すべく、個人情報や取引データの取扱いに際し細心の注意を払い、ネットワークの管理、独自のプライバシー・ポリシーの制定・遵守、内部監査によるチェック等により、個人情報保護に関し十分な体制構築が行われていると考えております。しかしながら、不測の事態により、個人情報が外部に流出した場合には、当社グループに対する損害賠償の請求や信用力の失墜により、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(12)知的財産権について
当社グループは、第三者に対する知的財産権を侵害することがないように、細心の注意を払って事業活動を行っておりますが、現在のインターネット関連分野における技術の進歩の早期化、グローバル化により、当社グループの事業領域における知的財産権の現状を完全に把握することは困難であります。当社グループの事業分野での当社グループが認識していない知的財産権が既に成立している可能性又は新たに当社グループの事業分野において第三者による著作権等が成立する可能性があります。かかる場合には、第三者の知的財産権等を侵害することによる損害賠償請求や差止請求権等又は当社に対するロイヤリティの支払い要求等を受けることにより、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(13)自然災害等について
地震や台風等の自然災害、未知のコンピューターウィルス、テロ攻撃といった事象が発生した場合、当社グループの事業が大きな影響を受け、混乱状態に陥る可能性があります。当社グループは、こうした自然災害等が発生した場合には、適切かつ速やかに危機対策、復旧対応を行うよう努めておりますが、自然災害、コンピューターシステムの停止、データーベースの漏洩、消失等の影響を完全に防止できる保証はなく、当該事象による営業活動への影響、ブランドイメージの毀損、物的、人的な損害等が発生する可能性があります。
さらに、当社グループの拠点及びコンピューターネットワークのインフラは、サービスによって一定の地域に集中しているため、同所で自然災害等が発生した場合には、多大な損害を被る可能性があり、当社グループの業績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。
(14)新規事業について
当社グループは、今後も事業規模の拡大と収益源の多様化を実現するために、積極的に新規事業・サービスに取り組んでいく方針であります。その市場性や採算性、計画の妥当性などを検証した上で新規事業・サービスの開始を行い、事業運営を行っておりますが、市場環境の変化や不測の事態により、当初予定していた事業計画を実現できない可能性があります。また、新規事業・サービスの立ち上げには先行投資として人材採用や研究開発又は設備投資等が発生する可能性があります。これらのことなどから新規事業・サービスへの取り組みは、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(15)M&A戦略について
当社グループは、グループ全体の事業規模拡大やグループ事業構成の最適化を図ることを目的として、他社の買収や合併、グループ会社の売却や合併等(M&A)を行う場合があります。M&Aの実施に際しては十分な調査等を行いますが、その後の市場環境の変化や不測の事態により、当初予定していた効果を得ることができず、当社グループの財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(16)資金使途について
2016年10月の株式上場時における自己株式処分による調達資金については、当社グループの既存事業の競争力強化を目的としたシステム投資、新規事業の創出・拡大のための成長投資及びM&Aを含めた事業拡大のための投資に充当する予定であります。しかしながら、当社グループが属する業界は変化が激しいため、計画の変更を余儀なくされ、調達資金を当初目的以外の目的で使用する可能性があります。また、当初の計画に沿って調達資金を使用した場合でも、想定していた投資効果を上げられない可能性もあります。
(17)配当政策について
当社グループは、現在成長過程にあり、経営基盤の長期安定に向けた財務体質の強化及び継続的な拡大発展を目指すため内部留保の充実が重要であると考え、会社設立以来配当は実施しておりません。しかしながら、株主利益の最大化を重要な経営目標の一つとして認識しており、今後の株主への利益配当につきましては、業績の推移及び財務状況並びに今後の事業及び投資計画等を総合的に勘案し、内部留保とのバランスをとりながら検討していく方針ですが、現時点において配当実施の可能性及びその実施時期については未定であります。
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