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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100AHUK

有価証券報告書抜粋 株式会社リコー 研究開発活動 (2017年3月期)


事業等のリスクメニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


当社グループ(当社及び連結子会社)は、世の中の役に立つ新しい価値を生み出し、提供しつづけることで、人々の生活の向上と持続可能な社会づくりに積極的に貢献することを基本理念としております。
この理念に基づき、当社グループは、第18次中期経営計画(2014年4月-2017年3月:以下、18次中計)において掲げた「基盤事業収益力の強化と成長」「新たな事業の柱の構築による成長」という2つの基本戦略のもと、研究開発活動を推進いたしました。
「基盤事業収益力の強化と成長」においては、従来の「モノ」の提供に加え、お客様接点力の強みを活かしたサービスによる「コト」の価値提供を加えた「モノ+コト」の価値提供で競争力を高めています。具体的には、お客様の業務効率化を実現するクラウドサービスの入出力端末として活用できる複合機、マネージド・ドキュメント・サービスや、ドキュメントの電子化・ネット化に伴うワークスタイルの変革を提案するITサービスの強化等に取り組みました。研究開発では、製品シリーズ間での統合設計による開発効率の向上等、構造改革にも挑戦いたしました。
「新たな事業の柱の構築による成長」においては、これまで培ってきたインクジェットヘッド技術とインク材料技術を活かし、産業用印刷市場でのインクジェット事業の強化に取り組みました。さらには、2016年4月に横河電機株式会社から脳磁計事業を譲り受け、ヘルスケア分野へ参入いたしました。同じく2016年4月に「リコー環境事業開発センター」を静岡県御殿場市に開所し、環境事業の創出・拡大に取り組みました。
当社グループは、研究開発部門をグローバルで各地に配し、技術リサーチから、要素技術研究、製品応用化のための基盤技術開発、そして環境技術、生産技術開発まで、グループ全体で積極的な研究開発活動を進めております。また、大学・研究機関・企業の力を活用するオープンイノベーションを推進することで、最先端技術の開発を加速しています。
今後も、長年の製品開発で培ってきた画像処理、光学、材料・デバイス、環境、ネットワーク、ソフトウェア等のコア技術を新たなアイデアと融合させ、イノベイティブな技術開発に積極的に取り組み、お客様に感動していただけるような革新的な商品・サービスの実現を目指していきます。

IFRSの適用に伴い、当社グループでは開発投資の一部について資産化を行い、無形資産に計上しております。無形資産に計上された開発費(14,013百万円)を含む当連結会計年度の研究開発投資は114,398百万円です。


(1) 画像&ソリューション分野
一般のオフィスからプロダクションプリンティング分野にわたる複合機やプリンターの電子写真技術、サプライ技術、光学設計技術、画像処理技術、インクジェット技術、次世代作像エンジン要素技術、最先端ソフトウェア技術、オフィスソリューションを支えるアプリケーション技術の開発を行っております。また、オフィスや教育現場等さまざまな業種でのコミュニケーションをより快適で便利なものにし、生産性向上及び新たなワークスタイルを提案するビジュアルコミュニケーション関連の技術開発を行っております。
当連結会計年度の主な成果は次のとおりです。

■MFP(マルチファンクションプリンター)関連
オフィスの中心となる中・高速クラスのフルカラー複合機、及び低速から高速クラスのモノクロ複合機のラインアップを一新しました。主要モデルに10.1インチの大型フルカラータッチパネル「MultiLink-Panel」を搭載することで、操作性が向上し、さらには操作部から「RICOHアプリケーションサイト for MultiLink-Panel」に接続することで業務課題やニーズに合うアプリケーションをお客様自身でダウンロード可能となり、業務効率向上に貢献する拡張機能を提供できるようになりました。複合機をクラウドサービスの入出力端末として活用することで、働き方改革を支援していきます。ソリューション開発については、開発パートナーと協業し、複合機連携クラウドソリューションの展開を加速していきます。

・デジタルフルカラー複合機
「RICOH MP C6004/C5504/C4504/C3504/C3004シリーズ」
使いやすさと省エネの両立を実現した5シリーズ12モデル、全モデルに「MultiLink-Panel」を搭載しました。新たに人感センサーも搭載し、スリープモードから操作開始までの待ち時間を大幅に短縮しています。
・モノクロ複合機
「RICOH MP 9003/C7503/C6503シリーズ」
オフィス向けモノクロ複合機の最上位機種を含む3機種4モデル、全モデルに「MultiLink-Panel」及び人感センサーを搭載しました。市販回収材(プラスチック製容器包装と家電製品のプラスチック)を原材料に、新たに開発した繰り返し使える再生材を搭載する等、徹底した環境配慮設計により省資源・省エネにも貢献しています。
・デジタルモノクロ複合機
「RICOH MP C6055/C5055/C4055/C3555/C2555シリーズ」
使いやすさと省エネの両立を実現した5シリーズ10モデル、全モデルに「MultiLink-Panel」を搭載しました。


■プロダクションプリンティング関連
「RICOH Proシリーズ」のモノクロ/カラープロダクションプリンター、商用印刷市場向けプリンターコントローラー等を商品化しました。商用印刷市場では、多品種小ロットの印刷物を短納期で提供可能なデジタル印刷の対応ニーズが高まっており、2つの新コントローラーでは、既存のオフセット印刷システム環境との連携によりオフセット印刷とデジタル印刷をより効率的・柔軟に使い分けること、多品種小ロット印刷の業務効率を向上することをそれぞれ目的としています。

・モノクロプロダクションプリンター
「RICOH Pro 8200シリーズ」
カラープロダクションプリンターで採用している面発光型半導体レーザーVCSEL技術を搭載し、書き込み解像度1,200dpi×4,800dpiによる高画質に加え、136枚/分* (A4ヨコ)という高生産性、用紙対応力を実現しています。企業内印刷から商用印刷ニーズに対応します。
* RICOH Pro 8220Sの場合
・プリンターコントローラー
「TotalFlow プリントサーバー R-61/R-61A」
前身機「TotalFlow プリントサーバー R-60/R-60A」の豊富な機能や性能を継承した、プロダクションプリンター「RICOH Pro Cシリーズ」用のプリンターコントローラーです。全世界で広く利用されている既存のワークフローシステムを利用したオフセット印刷とデジタル印刷(Ricoh Pro Cシリーズ)のシームレスなハイブリッドワークフローの構築を実現しています。
・プリンターコントローラー
「RICOH TotalFlow BatchBuilder V2」
プリントオンデマンドの印刷ソリューションを提供する「TotalFlow」シリーズの、商業印刷向けソフトウェアです。大量に入ってくる多品種・少量の印刷ジョブを、使用する用紙、後工程の処理方法等の属性によって括り、自動実行させることで作業効率を向上します。

なお、当連結会計年度の当分野に係る研究開発投資は89,170百万円です。

(2) 産業分野
インクジェットヘッド、光学機器、半導体、サーマルメディア、電装ユニット等の産業用途システム・デバイスの技術開発を行っております。
当連結会計年度の主な成果は次のとおりです。

・産業用インクジェットヘッド
「RICOH MH5220」
ラベルやパッケージ、サイングラフィックス等のプリンティングシステムで使われる産業用インクジェットヘッドです。最小液滴量2.5pl(ピコリットル)により高精細印刷を実現しました。マルチドロップによる液滴制御で幅広い液滴量の吐出が可能、ステンレス構成で高耐久・長寿命を実現、内蔵ヒーターによる加熱で高粘度インクの吐出が可能、ラベル印刷分野で使われるUV硬化インクに対応しています。
・作業支援カメラシステム
「RICOH SC-10A」
画像認識により、手作業による部品等の組み立て作業が適正に行われているかを自動でチェックできる作業支援カメラシステムです。カメラで撮影した作業結果の画像を、事前に登録された正しい作業工程後の画像と照らし合わせて、部品の有無や形状の違いを認識し、自動的に判定します。自動チェックで作業ミスを防ぎ、生産効率を大きく向上します。
・定電流LEDドライバコントローラIC
「R1580Nシリーズ」
LED照明の明暗やフリッカー(ちらつき)を制御することができるICです。業界で初めて*PWM(パルス幅変調)信号入力でありながら、1/200までの低輝度調光とカメラ撮影時のフリッカーフリー(ちらつき無し)を同時に実現しました。
* 2016年3月時点、当社調べ
・IoT/ウェアラブル機器向け電源IC
「RP118シリーズ」
世界最高クラス*の超低消費電流ボルテージレギュレータです。無負荷時の消費電流を0.2μA、待機時電流を0.002μAに抑えることで、端末として使われる無線センサーやウェアラブル機器のバッテリーの長時間駆動に大きく貢献します。低消費電流でありながら、独自の回路技術により高い応答特性を実現しています。
* 2017年3月時点、当社調べ

なお、当連結会計年度の当分野に係る研究開発投資は9,326百万円です。

(3) その他分野(コンシューマ分野)
全天球カメラやデジタル一眼レフカメラをはじめとするイメージング・システム関連技術の開発を行っております。
当連結会計年度の主な成果は次のとおりです。

■ 全天球カメラ関連
・スタンダードモデル
「RICOH THETA SC」
ワンショットで全天球イメージを撮影できる、わかりやすい操作性と充実の基本性能を備えた、スタンダードクラスの360°カメラです。シリーズ上位機種の「RICOH THETA S」と同等の高性能CMOSイメージセンサーや大口径レンズによる高画質はそのままに、本体の軽量化を実現しました。撮影した360°画像は、スマートフォンやタブレットに転送して楽しめるほか、市販のVRビューアーを利用して手軽にVR体験が可能です。
・24時間連続稼動が可能な
全天球ライブストリーミングカメラ
開発キット「RICOH R Development Kit」
独自の全天球映像技術を活用し、2K解像度で30fps(フレーム/秒)の全天球ライブストリーミングを可能にしました。全天球映像の標準フォーマットであるEquirectangular Projection Formatへの合成は、カメラ内でリアルタイムに行われます。

■ デジタルカメラ関連
・デジタル一眼レフカメラ
「PENTAX K-70」
アウトドア撮影に適した防塵・防滴構造、耐寒性能を備えた小型ボディに、最高ISO感度102400の超高感度撮影を実現し、新たに、像面位相差AFとコントラストAF、双方のメリットを併せ持つハイブリッドAFを採用しました。ボディ内手ぶれ補正等、上位機並みの本格機能も搭載しています。
・デジタル一眼レフカメラ
「PENTAX KP」
日常的なスナップから過酷なアウトドア環境下まで幅広く対応できるミドルクラスのモデルとして開発しました。新型APS-Cサイズ相当の新型CMOSイメージセンサーを採用し、有効約2432万画素の超高精細な画像を得られます。新設計の薄型のコンパクトボディで、手持ちでも夜景をスナップできるISO819200の超高感度撮影を実現しました。

なお、当連結会計年度の当分野に係る研究開発投資は3,637百万円*です。
*カメラ事業に関する組織変更等に伴い、研究開発投資の集計方法の見直しを行いました。
前連結会計年度の研究開発投資を当連結会計年度と同様の方法で集計した場合、3,372百万円となります。

(4) 基礎研究分野
各事業に分類できない基礎研究分野として、ナノテクノロジー、マイクロエレクトロメカニカルシステム(MEMS)、計測・分析・シミュレーション等の基盤技術の研究開発、新規材料やデバイスの研究開発、次世代画像表示・画像認識・画像処理技術とそれに必要なフォトニクス技術の研究開発、データの収集・解析技術の研究開発、人工知能の応用研究開発、システムソリューションの開発、生産技術開発、環境関連技術及びヘルスケア関連技術の研究開発等を行っております。
なお、当連結会計年度の当分野に係る研究開発投資は12,265百万円です。

事業等のリスク財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E02275] S100AHUK)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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