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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100BFLS

有価証券報告書抜粋 プレシジョン・システム・サイエンス株式会社 業績等の概要 (2017年6月期)


従業員の状況メニュー生産、受注及び販売の状況

(1) 経営成績に関する分析
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用環境や企業収益の改善などにより緩やかな回復基調がみられたものの、世界経済においては、英国のEU離脱や米国の政治・経済政策など、先行きが不透明な状況が続いております。
このような状況の中、当社グループはバイオ関連業界において、血液や組織細胞などの検体から遺伝子を抽出するための自動化装置(DNA自動抽出装置)を中心として、遺伝子研究の現場に対し様々な自動化装置を事業展開してまいりました。また、新製品として、遺伝子の抽出技術に増幅・測定技術を組み合わせた全自動遺伝子診断装置を開発し、これまでの研究開発分野に加えて病院や検査センターなどの臨床診断分野も対象として販売を開始いたしました。さらに、装置の使用に伴い消費される、試薬(DNA抽出用の試薬)や反応容器などのプラスチック消耗品の製造販売にも注力いたしました。
これら製品は、世界的な販売網を有するバイオ関連業界の大手企業との契約によるOEM販売(相手先ブランドによる販売)を中心に、欧米子会社を通じた自社販売も含め、ワールドワイドに事業展開しております。

2016年6月期
(前連結会計年度)
2017年6月期
(当連結会計年度)
対前年同期
増減率
金額百分比金額百分比
百万円%百万円%%
売上高4,4581003,847100.0△13.7
売上総利益1,39831.41,34535.0△3.8
営業損失(△)△737△16.5△440△11.5-
経常損失(△)△821△18.4△428△11.1-
親会社株主に帰属する当期純損失(△)△1,582△35.5△555△14.4-

当連結会計年度は、売上高3,847百万円(前年同期比13.7%減)、売上総利益1,345百万円(前年同期比3.8%減)となりました。OEM販売においては、2015年9月に発売した全自動遺伝子診断装置「geneLEAD Ⅻ Plus」が順調な販売推移となり前年同期比で売上が倍増した一方、OEM先の一部において、製品出荷が一時休止となっている影響が大きく、前年同期比で減収減益となりました。また、近年注力している自社販売においては、前年同期比で約1.5倍の売上拡大となったものの、OEM販売の減収を補うには至らず、売上全体では前年同期比で減収となりました。
また、費用面においては、研究開発費647百万円(前年同期比16.8%減)となったほか、その他費用削減にも努め、販売費及び一般管理費は1,786百万円(前年同期比16.4%減)となりました。これらの結果、営業損失△440百万円(前年同期は営業損失△737百万円)となり、減収ではあったものの、前年同期から大きく赤字幅を圧縮いたしました。
その他、助成金収入18百万円や支払利息13百万円などの計上により、経常損失△428百万円(前年同期は経常損失△821百万円)となり、さらに特別損益において、特別利益として取引先との契約に基づく受取補償金37百万円を計上、特別損失として一部製品の在庫に関する過剰在庫に関するたな卸資産評価損53百万円のほか、固定資産の減損損失139百万円等を計上したことから、親会社株主に帰属する当期純損失につきましては△555百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失△1,582百万円)となりました。

セグメントの業績は、次のとおりであります。
① 装置
当連結会計年度は、売上高1,978百万円(前年同期比16.9%減)となりました。一方で、営業費用は1,829百万円(前年同期比21.4%減)となり、営業利益149百万円(前年同期比182.6%増)となりました。詳細は、以下のとおりであります。

(a)ラボ(研究室)自動化装置
従来より、事業展開しているDNA自動抽出装置を中心としたラボ向けの各種自動化装置の販売に関する区分であります。当連結会計年度は、売上高1,294百万円(前年同期比14.3%減)となりました。一方で、営業費用は1,089百万円(前年同期比17.9%減)となり、営業利益205百万円(前年同期比12.2%増)となりました。
売上高につきましては、OEM先の営業状況や在庫状況によって四半期毎にバラツキがあります。当連結会計年度につきましては、前年同期比で減収となりましたが、複数のOEM顧客との取引は長年にわたり安定した関係が続いておりますので、全体としては特段の懸念はないものと考えております。
以下に記載するOEM先に対する製品供給が、売上の中心となっています。
●Roche(ロシュ):世界有数の総合医薬品メーカー。診断薬部門は、遺伝子増幅技術(PCR法)を有することで、バイオ関連業界の世界的なトップランナー。当社のOEM装置は、Roche Diagnostics GmbH(ドイツ)に対し供給され、Rocheグループを通じて世界的に販売されています。
●Qiagen(キアゲン):遺伝子抽出用の試薬メーカーとしては世界トップ。近年は診断分野にも注力。当社のOEM装置は、QIAGEN Instruments AG(スイス)に対し供給され、Qiagenグループを通じて世界的に販売されています。
●Thermo Fisher(サーモフィッシャー):理化学機器・試薬などを総合的に扱っているバイオ関連業界の大手企業。当社の装置をOEM供給しているLife Technologies Corporation(米国)がThermo Fisher Scientific Inc.(米国)に買収されたことから、同グループとの取引が開始されました。
●NanoString(ナノストリング):独自の遺伝子測定技術を有するバイオ関連業界の新興企業(米国)。
●Diagenode(ダイアジェノード):エピジェネテクス研究の試薬に特徴のある新興企業(ベルギー)。

(b)臨床診断装置
当社の事業領域として、遺伝子を利用した臨床診断分野が拡大しています。従来の研究開発分野に加えて、この分野の拡大に注力していきたいと考えています。
当連結会計年度は、売上高684百万円(前年同期比21.4%減)となりました。一方で、営業費用は740百万円(前年同期比26.0%減)となり、営業損失△55百万円(前年同期は営業損失△130百万円)となりました。全自動遺伝子診断装置「geneLEAD Ⅻ Plus」については、OEM先を通じて順調な販売拡大となりましたが、一部OEM先向け製品出荷の影響により、前年同期比では減収減益となりました。
以下に記載するOEM先に対する製品供給が、売上の中心となっています。
●㈱LSIメディエンス:三菱化学グループの試薬メーカー(日本)。臨床検査センターも運営。当社のOEM装置は、各国の医療機器認可を得て、世界的に販売展開されています。
●Abbott(アボット):世界的に医薬品、診断薬、栄養食品などを展開するヘルスケア総合企業。臨床診断分野においては、世界最大の試薬メーカー。当社のOEM装置は、Abbott Molecular, Inc.(米国)に対し供給され、Abbottグループを通じて世界的に販売されています。
●Elitech(エリテック):ELITech Group SAS(フランス)は、遺伝子診断薬及び装置を世界的に事業展開している企業。当社で開発した全自動遺伝子診断装置をOEM装置として採用しています。
●Diasorin(ディアソリン):欧州(イタリア)の試薬メーカー。先方の遺伝子診断技術を利用した診断装置をOEM製品として供給。

② 試薬・消耗品
当区分は、当社装置の使用に伴い消費される、DNA抽出用の試薬や反応容器などの専用プラスチック消耗品の区分であります。試薬に関しては、自社ブランド装置用のほか、一部OEM先に当社のDNA抽出試薬を供給しております。その他のOEM先は、OEM先が自社で試薬を製造販売しておりますが、プラスチック消耗品は当社から購入する契約となっております。
当連結会計年度は、売上高1,099百万円(前年同期比8.8%減)となりました。営業費用は1,030百万円(前年同期比14.8%減)となり、営業利益68百万円(前年同期は営業損失△3百万円)となりました。一部OEM先向けの製品の出荷休止の影響があったものの、その他の取引先は比較的好調に推移しております。

③ メンテナンス関連
当区分は、装置メンテナンスやスペアパーツ(交換部品)販売などの区分であります。主要なOEM先は、OEM先が自社でメンテナンス対応していますが、スペアパーツは当社から購入する契約となっております。
当連結会計年度は、売上高295百万円(前年同期比31.6%減)となりました。営業費用は239百万円(前年同期比39.5%減)となり、営業利益55百万円(前年同期比54.7%増)となりました。前年同期には一部OEM先において在庫確保の観点から大量出荷があったため、当連結会計年度は減収となっております。

④ 受託製造
当区分は、子会社の製造工場であるエヌピーエス㈱が実施している、当社以外の外部からの受託製造事業の区分であります。
当連結会計年度は、売上高473百万円(前年同期比7.7%増)となりました。営業費用は450百万円(前年同期比15.6%増)となり、営業利益22百万円(前年同期比54.1%減)となりました。当区分は、エヌピーエス㈱の収益確保のための事業となっています。

⑤ その他
当区分は、上記①~④のいずれにも該当しない売上を区分しています。主には、PSSキャピタル㈱とベンチャーファンドであるバイオコンテンツ投資事業有限責任組合の事業の区分であります。
当連結会計年度は、売上高はなく(前年同期も売上高はありません)、営業費用は0百万円(前年同期は1百万円)となり、営業損失△0百万円(前年同期は営業損失△1百万円)となりました。
なお、バイオコンテンツ投資事業有限責任組合及びPSSキャピタル㈱は、それぞれ2016年7月6日、2016年10月28日付で清算しているため、連結の範囲対象から除外しております。

(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び預金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ188百万円減少し2,423百万円となりました。

税金等調整前当期純損失583百万円の発生とたな卸資産の増加額323百万円などの資金の減少があり、営業活動によるキャッシュ・フローとして802百万円の減少(前年同期は72百万円の増加)となりました。

有形固定資産の取得による支出257百万円、無形固定資産の取得による支出13百万円などの資金の減少があり、投資活動によるキャッシュ・フローとしては268百万円の減少(前年同期は259百万円の減少)となりました。

長期借入金の返済による支出412百万円、投資事業組合等における非支配株主への分配金支払額41百万円などの資金の減少がありましたが、短期借入金の増加30百万円、長期借入れによる収入400百万円、株式の発行による収入853百万円などの資金の増加により、財務活動によるキャッシュ・フローとしては828百万円の増加(前年同期は1,123百万円の増加)となりました。

従業員の状況生産、受注及び販売の状況


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E02338] S100BFLS)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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