有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100AP3H
森永製菓株式会社 研究開発活動 (2017年3月期)
事業等のリスクメニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
当社グループにおける研究開発活動は、「世界の人々の豊かで安全な食生活の実現と健康の増進に貢献していくこと」を使命とし、パイオニアスピリットに溢れた企業活動を通して、お客様に満足していただける商品・サービス・情報を提供すべく、「食」に関連する様々な技術分野において研究を進めております。
なお、当連結会計年度における当社グループの研究開発費は22億1千万円であります。セグメントごとの研究開発費は「食料品製造」が20億9千2百万円、報告セグメントに含まれない「その他」が1億1千8百万円であります。
当連結会計年度は、中期経営計画に沿った開発体制の強化として、「高単価・高付加価値商品の創出」、「パワーブランドの継続強化」・「コア技術深耕」を推進いたしました。また、成長分野への取り組みとして「健康・栄養分野での食品機能の研究」に取り組みました。更に、新たな事業の芽の創出のために、既存の領域から一歩踏み出した商品シーズの開発と事業化検証にも取り組みました。
(1)「高単価・高付加価値商品の創出」
〈健康を切り口とした商品開発〉
菓子食品部門では、健康機能を打ち出した商品開発に注力し、森永乳業㈱の独自素材であるシールド乳酸菌を使用した「シールド乳酸菌タブレット」(たべるマスク)、ビフィズス菌BB536を使用した「ビフィズス菌チョコレート」「ビフィズス菌全粒粉ビスケットクランチチョコ」を発売いたしました。また、食物繊維とたんぱく質が含まれる間食をこまめに摂取する“ヘルシースナッキング”の考えをベースにした「ヘルシースナッキング」シリーズについて計6品の商品を発売いたしました。“マクロビオティック”の考え方に基づいた「マクロビ派ビスケット、」は、味・形状を見直すリニューアルを行い、より手軽に素材の自然な味わいを楽しめる品質といたしました。更に、ハイカカオの健康感と素材の味わいを活かした「Cacao70×くるみ」「Cacao70×ざくろ」を発売し、チョコレート市場に新しい価値を提供いたしました。伸長する甘酒市場においては、米麹と塩だけで作った甘さ控えめの「森永のやさしい米麹甘酒」を首都圏地区中心に発売いたしました。
健康部門では、たんぱく質を手軽に摂取できる「ウイダーinバー」シリーズに、グラノーラやフルーツの味わいをプラスした「ウイダーinバープロテイングラノーラ」を発売いたしました。また「ウイダーinゼリー」シリーズでは、カロリーコントロールと腹持ちを考えた「ウイダーinゼリー カロリーゼロ ピーチ」を発売いたしました。
〈差別化された品質や新たな食シーンの提案〉
菓子食品部門では、森永ビスケットシリーズ初の甘くない商品として「チーズパイ」を発売し、大人のお酒のおつまみや朝食シーンへの拡大を狙いました。同様に、「チーズ&ペッパーサブレ」「小枝PREMIUM」を発売し、ワインと共に楽しむ菓子という新たな価値を提案いたしました。
また、他社有力ブランドのコラボ商品として、「午後の紅茶」「午後の紅茶「午後の紅茶」「マウントレーニアキャラメル」「マウントレーニアクランチチョコ」を発売し、お客様へより付加価値の高い商品を提供いたしました。
冷菓部門では差別化された価値を提供する商品開発に取り組みました。チョコレートメーカーならではの独自技術を背景にこだわりの製法で、本格的なチョコレートの味わいとカフェデザートのような見た目、食感が楽しめるワンランク上の味わいのかき氷「フローズンショコラ」を開発いたしました。
(2)「パワーブランドの継続強化」・「コア技術深耕」
菓子食品部門では、引き続き主力ブランドの品質向上に注力し、研究開発を行ってまいりました。
「ハイチュウ」ブランドでは、すりおろしりんご果汁を使ってより美味しく仕上げた「ハイチュウ」、ハイチュウ史上最高クラスの果汁含量(ぶどう果汁100%)で濃厚かつなめらかな品質に仕上げた「生ハイチュウ」、爽やかな酸味とまろやかなコクの「ハイチュウプレミアム ヨーグルト味」を発売いたしました。当社独自のコア技術の1つであるベイクドチョコ技術と新技術である“ソース充填”を組み合わせた「ベイク クリーミーチーズ」「ベイク フォンダンショコラ」を発売し、従来にない新品質を完成させました。「ダース」ブランドにおいては、基幹品3品に加えて期間限定品として夏フレーバー、森永乳業ブランドコラボレーション商品である、ダースの日に向けた期間限定新製品として、など、チョコレートとしての品質にこだわったサブフレーバーの商品開発を進め、ダースブランド強化を図りました。
「森永ココア」ブランド商品では、ココアパウダーの配合を見直し、さらに増量によってカカオ感をアップした「ミルクココアスティック」「ミルクココアカロリー1/4スティック」を発売いたしました。また、ココアパウダーと国産クリームパウダーの調和を図り、ココア本来のおいしさをより楽しんでいただける「スペシャルティミルクココア」を開発いたしました。
冷菓部門では、主力商品である「チョコモナカジャンボ」「バニラモナカジャンボ」は、アイスクリームの改良によりモナカのサクサク食感を向上させることで、よりおいしさにこだわった品質に仕上げました。「パリパリバー」もパリパリ食感を向上させた品質改良を行い、「ザ・クレープ」はクレープ生地のもちもち感を更に向上させる新配合で品質価値を向上させ、発売いたしました。
(3)「健康・栄養分野での食品機能の研究」
食品の機能性研究としては、高カカオチョコレートの血圧低下作用、ココアの水素産生による抗酸化機能について大学と共同研究を進め、学会発表いたしました。
また、当社の甘酒の特徴である“酒粕”と“米麹”をブレンドした品質の差別化を明らかにするため“酒粕”と“米麹”を摂取した時の腸管ムチン増加によるバリア機能向上について明らかにし、学会発表いたしました。機能性表示食品を取得した「ビフィズス菌チョコレート」に関連し、ビフィズス菌とチョコレートを組み合わせた際の相乗効果について学会発表し、多くのメディアで取り上げられました。
当社の独自素材“パセノール™”につきまして、精力的に研究を進め、論文投稿3報、学会発表6演題を行いました。また、本年からタンパク質の研究を本格的に進め、タンパク質の評価系をいくつか確立し、今後の研究開発に役立てていく予定です。さらに、EMR(酵素処理ルチン)に関しては、筋肥大促進の広い特許(特許6029257)が取得でき、プロテイン商品群の差別化に貢献できています。
(4)「新たな取り組み」
現行ビジネスモデルに乗らないような商品シーズを研究員自らが作り、売って、可能性を検証する取り組みとして研究所員直販プロジェクトを始動いたしました。
また、日本のチョコレートのパイオニアとして、お客様にチョコレートができるまでの工程の中で、様々に変化する風味や食感やその進化を体感いただく試みとして、「ニブ&ニブチョコレート」「エアレーションチョコレート」「ABURI(あぶり)」を開発し、期間限定のコンセプトショップ「TAICHIRO MORINAGA」で発売いたしました。
なお、当連結会計年度における当社グループの研究開発費は22億1千万円であります。セグメントごとの研究開発費は「食料品製造」が20億9千2百万円、報告セグメントに含まれない「その他」が1億1千8百万円であります。
当連結会計年度は、中期経営計画に沿った開発体制の強化として、「高単価・高付加価値商品の創出」、「パワーブランドの継続強化」・「コア技術深耕」を推進いたしました。また、成長分野への取り組みとして「健康・栄養分野での食品機能の研究」に取り組みました。更に、新たな事業の芽の創出のために、既存の領域から一歩踏み出した商品シーズの開発と事業化検証にも取り組みました。
(1)「高単価・高付加価値商品の創出」
〈健康を切り口とした商品開発〉
菓子食品部門では、健康機能を打ち出した商品開発に注力し、森永乳業㈱の独自素材であるシールド乳酸菌を使用した「シールド乳酸菌タブレット」(たべるマスク)、ビフィズス菌BB536を使用した「ビフィズス菌チョコレート」「ビフィズス菌全粒粉ビスケットクランチチョコ」を発売いたしました。また、食物繊維とたんぱく質が含まれる間食をこまめに摂取する“ヘルシースナッキング”の考えをベースにした「ヘルシースナッキング」シリーズについて計6品の商品を発売いたしました。“マクロビオティック”の考え方に基づいた「マクロビ派ビスケット、」は、味・形状を見直すリニューアルを行い、より手軽に素材の自然な味わいを楽しめる品質といたしました。更に、ハイカカオの健康感と素材の味わいを活かした「Cacao70×くるみ」「Cacao70×ざくろ」を発売し、チョコレート市場に新しい価値を提供いたしました。伸長する甘酒市場においては、米麹と塩だけで作った甘さ控えめの「森永のやさしい米麹甘酒」を首都圏地区中心に発売いたしました。
健康部門では、たんぱく質を手軽に摂取できる「ウイダーinバー」シリーズに、グラノーラやフルーツの味わいをプラスした「ウイダーinバープロテイングラノーラ」を発売いたしました。また「ウイダーinゼリー」シリーズでは、カロリーコントロールと腹持ちを考えた「ウイダーinゼリー カロリーゼロ ピーチ」を発売いたしました。
〈差別化された品質や新たな食シーンの提案〉
菓子食品部門では、森永ビスケットシリーズ初の甘くない商品として「チーズパイ」を発売し、大人のお酒のおつまみや朝食シーンへの拡大を狙いました。同様に、「チーズ&ペッパーサブレ」「小枝PREMIUM」を発売し、ワインと共に楽しむ菓子という新たな価値を提案いたしました。
また、他社有力ブランドのコラボ商品として、「午後の紅茶」「午後の紅茶「午後の紅茶」「マウントレーニアキャラメル」「マウントレーニアクランチチョコ」を発売し、お客様へより付加価値の高い商品を提供いたしました。
冷菓部門では差別化された価値を提供する商品開発に取り組みました。チョコレートメーカーならではの独自技術を背景にこだわりの製法で、本格的なチョコレートの味わいとカフェデザートのような見た目、食感が楽しめるワンランク上の味わいのかき氷「フローズンショコラ」を開発いたしました。
(2)「パワーブランドの継続強化」・「コア技術深耕」
菓子食品部門では、引き続き主力ブランドの品質向上に注力し、研究開発を行ってまいりました。
「ハイチュウ」ブランドでは、すりおろしりんご果汁を使ってより美味しく仕上げた「ハイチュウ」、ハイチュウ史上最高クラスの果汁含量(ぶどう果汁100%)で濃厚かつなめらかな品質に仕上げた「生ハイチュウ」、爽やかな酸味とまろやかなコクの「ハイチュウプレミアム ヨーグルト味」を発売いたしました。当社独自のコア技術の1つであるベイクドチョコ技術と新技術である“ソース充填”を組み合わせた「ベイク クリーミーチーズ」「ベイク フォンダンショコラ」を発売し、従来にない新品質を完成させました。「ダース」ブランドにおいては、基幹品3品に加えて期間限定品として夏フレーバー、森永乳業ブランドコラボレーション商品である、ダースの日に向けた期間限定新製品として、など、チョコレートとしての品質にこだわったサブフレーバーの商品開発を進め、ダースブランド強化を図りました。
「森永ココア」ブランド商品では、ココアパウダーの配合を見直し、さらに増量によってカカオ感をアップした「ミルクココアスティック」「ミルクココアカロリー1/4スティック」を発売いたしました。また、ココアパウダーと国産クリームパウダーの調和を図り、ココア本来のおいしさをより楽しんでいただける「スペシャルティミルクココア」を開発いたしました。
冷菓部門では、主力商品である「チョコモナカジャンボ」「バニラモナカジャンボ」は、アイスクリームの改良によりモナカのサクサク食感を向上させることで、よりおいしさにこだわった品質に仕上げました。「パリパリバー」もパリパリ食感を向上させた品質改良を行い、「ザ・クレープ」はクレープ生地のもちもち感を更に向上させる新配合で品質価値を向上させ、発売いたしました。
(3)「健康・栄養分野での食品機能の研究」
食品の機能性研究としては、高カカオチョコレートの血圧低下作用、ココアの水素産生による抗酸化機能について大学と共同研究を進め、学会発表いたしました。
また、当社の甘酒の特徴である“酒粕”と“米麹”をブレンドした品質の差別化を明らかにするため“酒粕”と“米麹”を摂取した時の腸管ムチン増加によるバリア機能向上について明らかにし、学会発表いたしました。機能性表示食品を取得した「ビフィズス菌チョコレート」に関連し、ビフィズス菌とチョコレートを組み合わせた際の相乗効果について学会発表し、多くのメディアで取り上げられました。
当社の独自素材“パセノール™”につきまして、精力的に研究を進め、論文投稿3報、学会発表6演題を行いました。また、本年からタンパク質の研究を本格的に進め、タンパク質の評価系をいくつか確立し、今後の研究開発に役立てていく予定です。さらに、EMR(酵素処理ルチン)に関しては、筋肥大促進の広い特許(特許6029257)が取得でき、プロテイン商品群の差別化に貢献できています。
(4)「新たな取り組み」
現行ビジネスモデルに乗らないような商品シーズを研究員自らが作り、売って、可能性を検証する取り組みとして研究所員直販プロジェクトを始動いたしました。
また、日本のチョコレートのパイオニアとして、お客様にチョコレートができるまでの工程の中で、様々に変化する風味や食感やその進化を体感いただく試みとして、「ニブ&ニブチョコレート」「エアレーションチョコレート」「ABURI(あぶり)」を開発し、期間限定のコンセプトショップ「TAICHIRO MORINAGA」で発売いたしました。
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