有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100AKDP
京王電鉄株式会社 業績等の概要 (2017年3月期)
(1) 業績
7〔財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析〕に記載しているとおり、当連結会計年度の連結営業収益は4,189億9千6百万円(前期比0.7%増)、連結営業利益は379億7千6百万円(前期比0.6%増)、連結経常利益は352億8千5百万円(前期比0.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は211億6千8百万円(前期比8.7%増)となりました。セグメントごとに主な営業成績を以下に記載いたします。
〔運輸業〕
① 営業概況
鉄道事業では、京王線(笹塚駅~仙川駅間)連続立体交差事業について、事業主体である東京都とともに用地取得や設計業務などを引き続き進めました。自然災害への備えについては、高架橋柱や盛土、トンネルなどの鉄道施設の耐震補強工事のほか、線路脇斜面を大雨から防護する工事や、電気設備への落雷対策工事を引き続き進めました。また、高架橋について、コンクリートの剥落を防止するための補修工事を引き続き実施しております。駅ホームの安全性向上策については、駅係員や乗務員に対し、障がいをお持ちのお客様へのご案内方法に関する教育を実施し、駅などでお声かけをする取組みを強化したほか、1日の利用者数が10万人以上の駅へのホームドア整備計画を策定し、このうち新線新宿駅および渋谷駅については設計業務などを進めました。環境への取組みについては、車両の省エネルギー化を進めるため、従来よりさらに消費電力削減効果に優れた新型VVVFインバータ制御装置の導入を引き続き進めたほか、電車がブレーキをかけた際に発生した回生電力を駅設備用の電力として供給する「駅舎補助電源装置」を3駅目となる北野駅に導入しました。また、車両や駅構内における照明のLED化を引き続き進めております。サービス向上策については、平日の早朝時間帯の都心方面へのアクセス強化をはかるため、京王線において都営新宿線への直通列車の運行開始時刻を繰り上げるなど、ダイヤ改正を行いました。また、鉄道運行情報の発信強化のため、公式スマートフォンアプリ「京王アプリ」に列車の走行位置がリアルタイムで表示される機能を追加しました。営業面では、沿線散策に便利な「京王線・井の頭線一日乗車券」の販売を開始したほか、京王多摩センター駅で沿線施設とのコラボレーション企画による駅装飾が完成し、記念入場券を発売しました。
バス事業では、路線バスにおいて、調布駅北口とJR三鷹駅南口を結ぶ共同運行路線を開設したほか、調布駅南口とつつじヶ丘駅南口を結ぶ路線において、小田急線狛江駅への乗入れを実施し、増収に努めました。高速バスにおいては、渋谷草津線(渋谷~軽井沢・草津)および若葉台羽田線(若葉台駅~羽田空港)を開設したほか、調布成田線(調布駅~成田空港)の一部を若葉台駅まで延伸するなど、利便性向上をはかりました。貸切バスにおいては、車両の増車や旅行代理店からの受注拡大に取り組み、事業基盤の強化をはかりました。このほか、訪日外国人旅行客も対象として、新宿から中部・北陸地方への旅行需要を開拓するため、お得な高速バス乗車券「三っ星ルート新宿きっぷ」などを発売しました。
業種別 | 当連結会計年度 (28.4.1~29.3.31) (百万円) | 増 減 率 (%) |
鉄道事業 | 84,558 | 0.9 |
バス事業 | 35,035 | △0.8 |
タクシー業 | 13,185 | 5.5 |
その他 | 2,641 | △4.4 |
消去 | △5,933 | ― |
営業収益 | 129,487 | 0.2 |
営業利益 | 14,118 | △6.4 |
(うち鉄道事業)
種 別 | 単 位 | 当連結会計年度 (28.4.1~29.3.31) | 増 減 率 (%) | |
営業日数 | 日 | 365 | △0.3 | |
営業粁 | 粁 | 84.7 | ― | |
客車走行粁 | 千粁 | 127,118 | △0.2 | |
輸送人員 | 定期 | 千人 | 390,503 | 1.8 |
定期外 | 〃 | 269,824 | 0.5 | |
計 | 〃 | 660,327 | 1.2 | |
旅客運輸収入 | 定期 | 百万円 | 35,146 | 1.9 |
定期外 | 〃 | 46,071 | 0.5 | |
計 | 〃 | 81,217 | 1.1 | |
乗車効率 | % | 43.3 | ― |
(注) 乗車効率の算出は | 延人粁 | によります。 |
客車走行粁×平均定員 |
② 業績
鉄道事業では、雇用情勢の改善やダイヤ改正効果があったことなどにより、旅客運輸収入は1.1%増(うち定期1.9%増、定期外0.5%増)となりました。バス事業では、新宿高速バスターミナル閉鎖による使用料収入の減少があったことなどにより減収となりました。これらの結果、営業収益は1,294億8千7百万円(前期比0.2%増)、営業利益は141億1千8百万円(前期比6.4%減)となりました。
〔流通業〕
① 営業概況
百貨店業では、「京王百貨店」新宿店において、上質な店舗空間づくりと雑貨の拡充を目的として店舗改装に取り組んでおり、1階メインエントランス横に「ロレックス ブティック」をオープンいたしました。聖蹟桜ヶ丘店においては、1階東側エリアの改装に続き、西側エリアの改装が完了し、日常利用でも飽きのこない「食」の提供をコンセプトとした「京王フードアリーナ」をグランドオープンいたしました。また、商圏の拡大を目的として4店目となるサテライト店をJR昭島駅北口の商業施設「モリタウン」内にオープンしたほか、EC(電子商取引)事業において、新たな事業展開や顧客基盤の拡充を目的に、セレクチュアー株式会社を子会社化しました。
ストア業では、「京王ストア」野崎店、橋本店について、上質な食材を豊富に取りそろえた「キッチンコート」としてリニューアルオープンし、惣菜の品揃えを強化するとともに、野崎店では初めての試みとして、焼きたてのパンをご提供するインストアベーカリーを導入するなど、収益力の向上に取り組みました。また、駅のコンビニエンスストアにおいて、幅広いお客様に支持される品揃えを充実させることをコンセプトとして6店舗で改装を進め、「K-SHOP」としてリニューアルオープンいたしました。
クレジットカード業では、鉄道利用者の利便性向上をはかるため、PASMO機能を搭載したクレジットカード「京王パスポートPASMOカードVISA」を発行し、新規会員の獲得に努めました。
このほか、調布駅周辺開発については、本年秋の開業に向けて、商業施設の建築工事を推進するとともに、シネマコンプレックスや家電量販店などの店舗誘致を進めました。
業種別 | 当連結会計年度 (28.4.1~29.3.31) (百万円) | 増 減 率 (%) |
百貨店業 | 84,854 | △3.0 |
ストア業 | 46,389 | 0.2 |
書籍販売業 | 7,224 | △11.9 |
ショッピングセンター事業 | 12,553 | △3.2 |
その他 | 11,603 | △1.1 |
消去 | △6,251 | ― |
営業収益 | 156,373 | △2.2 |
営業利益 | 4,389 | △7.1 |
(注)2016年4月にストア業を運営する「㈱京王ストア」と駅売店業を運営する「京王リテールサービス㈱」が合併したことにともない、当連結会計年度より駅売店業はストア業に含めて表示しております。増減率の算出にあたっては前連結会計年度についても同様の組替を行っております。
② 業績
百貨店業では、売上低迷などにより減収となりました。また、書籍販売業では、不採算店舗を閉鎖した影響などにより減収となりました。これらの結果、営業収益は1,563億7千3百万円(前期比2.2%減)、営業利益は43億8千9百万円(前期比7.1%減)となりました。
〔不動産業〕
① 営業概況
不動産賃貸業では、企業独身寮をリノベーションし、シェア型賃貸住宅「シェアプレイス行徳」として賃貸を開始したほか、都市型賃貸マンション「MODIER代々木」を完成させ入居を開始しました。
不動産販売業では、新築戸建住宅「京王四季の街」を八王子みなみ野シティで引き続き販売し、これにより当社グループの分譲区画を完売しました。集合住宅を一棟丸ごとリノベーションし分譲する事業では、関西エリア初進出となる「リアージュ西宮門戸厄神」(兵庫県西宮市)などを販売しました。
このほか、既存建物をリノベーションし、宿泊者や地域の人々が交流できる場を備えたシェア型複合ホテル「LYURO 東京清澄」を竣工しました。また、井の頭線下北沢駅において、鉄道工事の進捗にともない先行して利用が可能となった高架下空間の有効活用策として、飲食店やイベントパークなどで構成される「KEIO BRIDGE Shimokitazawa」をオープンいたしました。さらに、大田区から特定認定を受けた民泊マンション「KARIO KAMATA」をオープンし、民泊事業に参入しました。
業種別 | 当連結会計年度 (28.4.1~29.3.31) (百万円) | 増 減 率 (%) |
不動産賃貸業 | 33,951 | 6.2 |
不動産販売業 | 13,973 | 15.3 |
その他 | 1,823 | 22.9 |
消去 | △8,359 | ― |
営業収益 | 41,389 | 9.2 |
営業利益 | 9,318 | 7.9 |
② 業績
不動産賃貸業では、賃貸物件の増などにより増収となりました。不動産販売業では、リノベーション物件の売上増などにより増収となりました。これらの結果、営業収益は413億8千9百万円(前期比9.2%増)、営業利益は93億1千8百万円(前期比7.9%増)となりました。
〔レジャー・サービス業〕
① 営業概況
ホテル業では、「京王プラザホテル(新宿)」において、本館37階から41階を高級感と快適性をさらに追求した最上級客室フロア「プレミアグラン」として改装し、45階に「プレミアグラン」宿泊者専用ラウンジを新設しました。また、本館45階のスカイラウンジ「オーロラ」をリニューアルオープンいたしました。「京王プラザホテル札幌」では、19階と20階の客室を改装したほか、22階に本格的な鉄板焼料理を提供する「やまなみ」を新規オープンいたしました。「京王プレッソイン」については、大手町、茅場町の2店において客室・共用部を全面リニューアルいたしました。
飲食業では、「カレーショップC&Cダイニング」東京ビッグサイト店、京橋店を、また、台湾茶カフェ「彩茶房」クイーンズ伊勢丹仙川店、キラリナ京王吉祥寺店をそれぞれオープンいたしました。なお、カレーレストラン「游香食楽」は中国・上海市内に2店舗がオープンいたしました。
業種別 | 当連結会計年度 (28.4.1~29.3.31) (百万円) | 増 減 率 (%) |
ホテル業 | 48,955 | 1.1 |
旅行業 | 17,244 | 1.7 |
広告代理業 | 12,283 | 1.6 |
その他 | 6,533 | 4.1 |
消去 | △9,758 | ― |
営業収益 | 75,258 | 1.6 |
営業利益 | 6,784 | 12.8 |
② 業績
ホテル業では、2015年7月に開業した「京王プレッソイン赤坂」が寄与したことなどにより増収となりました。また、旅行業では、新規の大型案件獲得に努めた結果、団体旅行の増加などにより増収となりました。これらの結果、営業収益は752億5千8百万円(前期比1.6%増)、営業利益は67億8千4百万円(前期比12.8%増)となりました。
〔その他業〕
① 営業概況
子育て支援事業では、当社グループで9か所目の保育所として開設した「京王キッズプラッツ国領」において、一時預かり保育の提供を開始しました。また、京王グループ事業所内保育所「サクラさーくる」が地域型事業所内保育所として多摩市の認可を受け、地域のお子様の受入れを開始しました。
高齢者住宅事業では、沿線にお住まいの方が生き生きと暮らしていける生活環境を実現する取組みとして、聖蹟桜ヶ丘地区において、サービス付き高齢者向け住宅「スマイラス聖蹟桜ヶ丘」を開設し、介護付有料老人ホーム「チャームスイート京王聖蹟桜ヶ丘」と連携して運営する体制を整えました。葬祭事業では、2号店となるセレモニーホール「京王メモリアル調布」をオープンいたしました。
業種別 | 当連結会計年度 (28.4.1~29.3.31) (百万円) | 増 減 率 (%) |
ビル総合管理業 | 23,758 | 5.6 |
車両整備業 | 10,264 | 8.4 |
建築・土木業 | 21,479 | △11.3 |
その他 | 7,526 | 5.4 |
消去 | △3,231 | ― |
営業収益 | 59,796 | △1.7 |
営業利益 | 3,936 | △9.4 |
② 業績
建築・土木業では、完成工事高が減少したことなどにより減収となりました。これらの結果、営業収益は597億9千6百万円(前期比1.7%減)、営業利益は39億3千6百万円(前期比9.4%減)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、法人税等の支払額の増加などにより、流入額は前連結会計年度に比べ48億7百万円減少し、494億4千万円となりました。当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、有形及び無形固定資産の取得による支出などにより、流出額は前連結会計年度に比べ105億8千5百万円増加し、659億8百万円となりました。
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、社債の償還による支出などにより、流出額は166億4千2百万円となりました。
これらの結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は560億6千7百万円となりました。
また、有利子負債の当連結会計年度末残高は、3,285億8千4百万円となりました。有利子負債の連結会計年度末残高については、第5〔経理の状況〕1〔連結財務諸表等〕(1)〔連結財務諸表〕⑤〔連結附属明細表〕をご参照ください。
(注) 有利子負債は、借入金+社債により算出しております。
- 有価証券報告書 抜粋メニュー
- 連結経営指標等
- 提出会社の経営指標等
- 沿革
- 事業の内容
- 関係会社の状況
- 従業員の状況
- 業績等の概要
- 生産、受注及び販売の状況
- 事業等のリスク
- 経営上の重要な契約等
- 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
- 株式の総数等
- 発行済株式総数、資本金等の推移
- 株価の推移
- 最近6月間の月別最高・最低株価
- 株式所有者別状況
- 役員の状況
- コーポレートガバナンス状況
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E04092] S100AKDP)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。