有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1009YPK
応用地質株式会社 研究開発活動 (2016年12月期)
経営上の重要な契約等メニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
当社グループは、地震災害、斜面災害などに対する防災や減災、既存の社会インフラの維持管理などの問題に対して、最適なソリューションを提供するための技術及び製品の研究開発を進めております。
研究開発を推し進める組織体系としては、当社技術本部研究開発センター、計測システム事業部が中心となり、各事業所及びグループ企業との連携のもとに行ってきました。また、研究開発を効率的に推進するため、外部機関の優れた技術の活用を図るために、公的研究機関、大学、民間企業との共同研究も積極的に進めております。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費の総額は、20億2千2百万円でありました。研究開発の主な内容は次のとおりであります。
また、自治体や企業などのBCP(Business Continuity Plan)実行支援のために、災害発生時に被災現場と災害対策本部を情報通信技術で繋ぎ、被害状況の情報収集から報告までを自動化し、対応行動を支援するシステム(ServiBers:サバイバーズ)を新規に開発いたしました。
また、NCS SUBSEA,INC.(米国)では、超高分解能海洋地震探査サービスを提供しております。同社は、GEOMETRICS,INC.(米国)が製造・販売する超高分解能海洋地震探査システムP-Cableを開発したP-CABLE 3D SEISMIC AS(ノルウェー)を買収し、GEOMETRICS,INC.と協力して同サービスの改良と事業の強化に努めております。P-Cableシステムで測定したデータの品質は、研究機関や石油探査業界で高い評価を得ております。
応用計測サービス株式会社では、2016年度に自走式バイブロサンプラーと繰返し載荷が可能な全自動孔内載荷試験装置AUTO LLT3を開発いたしました。これまでのバイブロサンプラーは、打撃装置、ポンプユニット、コントロールユニット、引抜装置から構成されておりました。そのため、多地点でのサンプリング作業時には多くの労力と時間を要し、また、打撃装置を人力で地上1m程度まで持ち上げてサンプリングを行うため、危険性の高い作業となっておりました。そこで、上記装置を小型キャタピラーに一体化させ、作業効率と安全性を高めた自走式バイブロサンプラーを開発し、2016年5月より販売とレンタルを開始いたしました。また、自動孔内載荷試験装置AUTO LLT3は、2014年6月より販売とレンタルを開始している自動孔内載荷試験装置AUTO LLT2の上位機種であり、電磁バルブによる繰返し載荷が可能となる装置として開発いたしました。2016年12月より販売とレンタルを開始しております。
GEOPHYSICAL SURVEY SYSTEMS,INC.(米国)は、地下レーダー探査装置において世界トップシェアを誇っております。同社では、新たに道路舗装の品質管理を目的とした地下レーダー探査装置PaveScan RDMの販売を開始いたしました。また、コンクリート検査市場を対象としたStractureScanシリーズのアクセサリとして、コンクリート内部の交流電線を検知するLineTracを開発した他、埋設管市場を対象としたUtilityScanシリーズ用に、ハイパースタッキング技術を利用した高性能アンテナ350HSを新たに開発するなど、既存製品群の充実にも取り組んでおります。
ROBERTSON GEOLOGGING LTD.(英国)は、ボーリング孔を利用した検層機の開発・製造・販売を行っております。同社は、検層業界の世界的な潮流であるメモリ内蔵型検層機の開発を進めるとともに、次世代検層システムとしてネットワーク機能などを有した新型データ収録装置MICROLOGGER3の開発を進めております。
研究開発を推し進める組織体系としては、当社技術本部研究開発センター、計測システム事業部が中心となり、各事業所及びグループ企業との連携のもとに行ってきました。また、研究開発を効率的に推進するため、外部機関の優れた技術の活用を図るために、公的研究機関、大学、民間企業との共同研究も積極的に進めております。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費の総額は、20億2千2百万円でありました。研究開発の主な内容は次のとおりであります。
(1) 調査・コンサルティング事業
重点事業分野に挙げている国土マネジメント、維持管理、エネルギー、情報サービス、地球環境、地震防災、計測システムの7つの事業分野ごとに紹介いたします。① 国土マネジメント分野
2016年も、2016年台風10号等により、岩手県、北海道で多くの土砂災害、河川の氾濫が発生しました。豪雨による土砂災害や河川の増水による堤防決壊に対して、そのメカニズムを解明し、崩壊予測や対策技術の確立を目指し、現地調査、モニタリング、地質解析等の各技術の研究開発を進めております。また、液状化対策技術として開発したピエゾドライブコーン(PDC:抵抗体を地盤に打ち込むだけで液状化判定が可能な技術)の適用範囲の拡大を図っております。② 維持管理分野
社会インフラの維持管理に関しては、膨大な数のインフラ施設をいかに効率的に調査し、問題箇所を検出し、劣化等による災害・事故を未然に防ぐのかが課題となっています。そのため、走行しながら道路下の空洞を探査する空洞探査車(ロード・ビジュアライザー)の機能強化、橋梁床版の劣化を効率的に診断する技術、既設トンネル点検を効率化するためのシステム、切土法面に設置されているアンカーの健全度評価、河川堤防の堤体の診断技術等の研究開発を行っております。③ エネルギー分野
再生可能エネルギーとして注目されている地中熱利用に際しては、地形や地質、地下水の情報から適地を判定することが重要であり、そのために、地盤情報データベースを用いた地中熱ポテンシャルマップの研究開発を継続的に進めております。さらに、地熱資源開発についても、広範囲を探査できるタイムドメイン空中電磁探査法(P-THEM)の開発と実証を進めております。④ 情報サービス分野
国土交通省では三次元モデルを構築しながら土木構造物の設計や施工を進めるCIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング/マネジメント)の普及が進み、地盤の三次元モデルはCIM全体の中で重要な要素になっています。それに対応して、CIM支援ソフトウェアの機能の追加・向上を図るとともに、コンソーシアム活動を通じた三次元地質解析技術の普及拡大を進めております。また、自治体や企業などのBCP(Business Continuity Plan)実行支援のために、災害発生時に被災現場と災害対策本部を情報通信技術で繋ぎ、被害状況の情報収集から報告までを自動化し、対応行動を支援するシステム(ServiBers:サバイバーズ)を新規に開発いたしました。
⑤ 地球環境分野
福島県田村郡三春町にある応用生態工学研究所では、三春ダム建設前から、周辺の生態調査、気象観測、水質観測を継続的に行っております。昨年来、淡水域における魚類の効率的なモニタリング手法として、環境DNA(魚の糞や鱗などから溶け出したDNA)を用いた魚類の現存量把握に関する研究を進めております。また、街路樹等の樹木の健全度(倒壊危険度)について、物理探査手法を活用して診断する研究開発も行っております。さらに、世界的な荒廃地化、砂漠化に対しては、中国の清華大学等と共同で半乾燥地域の生態環境復元に関する研究を継続しております。⑥ 地震防災分野
名古屋大学減災連携研究センターに地域社会減災計画部門を寄附講座として設け、主に経済被害予測手法の研究を進めております。また、世界的な地震ハザード/リスクモデルを開発する組織であるGEM(Global Earthquake Model Project:世界地震モデル)に参画し、世界最先端技術の習得と活用に努めております。さらに、2016年12月に発生した新潟県糸魚川市における大火にみられるように、火災延焼リスクも課題となっていることから、火災の延焼をシミュレーションする技術についても継続的に研究開発を行っております。⑦ 計測システム分野
斜面の表層崩壊の予測、検知が可能な計測機器およびシステムの開発や、インターネットを介してクラウド上でデータを処理し、各種ソフトで予測等ができるクラウド型遠隔監視システムの開発を進めております。また、GNSS(全地球航法衛星システム)を活用した高精度ポジショニングレーダー探査機器の開発と実用化も進めております。また、NCS SUBSEA,INC.(米国)では、超高分解能海洋地震探査サービスを提供しております。同社は、GEOMETRICS,INC.(米国)が製造・販売する超高分解能海洋地震探査システムP-Cableを開発したP-CABLE 3D SEISMIC AS(ノルウェー)を買収し、GEOMETRICS,INC.と協力して同サービスの改良と事業の強化に努めております。P-Cableシステムで測定したデータの品質は、研究機関や石油探査業界で高い評価を得ております。
(2) 計測機器事業(国内)
応用地震計測株式会社では、地震の揺れ方や大きさが建物や地盤の特性により大きく異なることから、小型地震計を設置し、揺れの大きさを高精度で計測し、その際の対処方法など“地震時に役立つ地震情報”を素早く配信する地震情報配信システムを開発し、2017年中の販売を目指しております。このシステムは、グループ会社であるOYOリソースマネージメント株式会社が提供するクラウドサーバーに接続することができ、同社の広域地盤情報WEB-GISシステムReportMAPと組み合わせることで、地震情報に加えて多彩な情報提供が可能となります。応用計測サービス株式会社では、2016年度に自走式バイブロサンプラーと繰返し載荷が可能な全自動孔内載荷試験装置AUTO LLT3を開発いたしました。これまでのバイブロサンプラーは、打撃装置、ポンプユニット、コントロールユニット、引抜装置から構成されておりました。そのため、多地点でのサンプリング作業時には多くの労力と時間を要し、また、打撃装置を人力で地上1m程度まで持ち上げてサンプリングを行うため、危険性の高い作業となっておりました。そこで、上記装置を小型キャタピラーに一体化させ、作業効率と安全性を高めた自走式バイブロサンプラーを開発し、2016年5月より販売とレンタルを開始いたしました。また、自動孔内載荷試験装置AUTO LLT3は、2014年6月より販売とレンタルを開始している自動孔内載荷試験装置AUTO LLT2の上位機種であり、電磁バルブによる繰返し載荷が可能となる装置として開発いたしました。2016年12月より販売とレンタルを開始しております。
(3) 計測機器事業(海外)
① 地震観測・監視装置
KINEMETRICS,INC.(米国)は、地震観測機器の専門メーカーとして、地震計や地震観測システムの開発・製造・販売を行っております。同社では、地震観測システムをベースとした地震防災ソリューション事業を拡大させるため、緊急地震速報や高層ビルの健全性モニタリングに適した新型地震計ETNA-2の販売を開始いたしました。また、商業施設やテナントビル向けの被災時の事業継続マネジメント(BCM)ソリューションOASIS+の開発を進めております。② 物理探査装置
GEOMETRICS,INC.(米国)は、弾性波探査装置、磁気探査装置および電磁探査装置の開発・製造・販売を行っております。2016年には、ワイヤレス弾性波探査装置Atomを開発いたしました。また、海域での不発弾探査プロジェクトを支援するために、陸上用MetalMapperを改良したMarine MetalMapperの開発に取り組んでおります。加えて、GEOMETRICS,INCが、開発中の超小型磁気センサ(MFAM)で、物理探査市場以外の市場への展開にも取り組んでおります。GEOPHYSICAL SURVEY SYSTEMS,INC.(米国)は、地下レーダー探査装置において世界トップシェアを誇っております。同社では、新たに道路舗装の品質管理を目的とした地下レーダー探査装置PaveScan RDMの販売を開始いたしました。また、コンクリート検査市場を対象としたStractureScanシリーズのアクセサリとして、コンクリート内部の交流電線を検知するLineTracを開発した他、埋設管市場を対象としたUtilityScanシリーズ用に、ハイパースタッキング技術を利用した高性能アンテナ350HSを新たに開発するなど、既存製品群の充実にも取り組んでおります。
ROBERTSON GEOLOGGING LTD.(英国)は、ボーリング孔を利用した検層機の開発・製造・販売を行っております。同社は、検層業界の世界的な潮流であるメモリ内蔵型検層機の開発を進めるとともに、次世代検層システムとしてネットワーク機能などを有した新型データ収録装置MICROLOGGER3の開発を進めております。
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