有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100AH3H
スパークス・グループ株式会社 事業等のリスク (2017年3月期)
当社グループは、事業の性質上様々なリスクにさらされており、これらのリスクは将来の当社グループの財政状態及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。以下に、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しておりますが、当社グループの事業遂行上発生しうるすべてのリスクを網羅しているものではありません。
なお、文中の将来に関する事項の記述は、当連結会計年度末日現在において入手可能な情報に基づき、当社が合理的であると判断したものであります。
① 事業内容の特性に係るリスク
・顧客に提供する商品及びサービスが特定の分野に集中していることに係るリスクについて
当社グループの収益の大半は投信投資顧問業に係る委託者報酬及び投資顧問料収入によって構成されており、加えて当社グループが運用する資産の投資対象の大半を日本株式及び韓国株式を中心とするアジア株式が占めています。従って、当社グループの運用資産残高や運用実績等は、日本及びアジア地域の株式市場に影響を及ぼす事象や同地域の株式に対する顧客の資産配分方針に大きく影響を受けるほか、日本・アジア及び世界経済の動向にも大きな影響を受けます。その結果、当社グループの委託者報酬及び投資顧問料収入も大きく変動する可能性があります。
株式を運用対象とする事業において投資戦略の多様化に取組む一方、不動産や再生可能エネルギー発電事業等のインフラ資産を運用対象とする商品の開発・提供に注力すると共に、各種のアドバイザリー業務等にも取組んでおり、着実に拡大しておりますが、グループ業績を支える第2の柱へと成長する途上にあります。従いまして、今後も日本及び韓国を中心とするアジアの株式市場の動向により運用資産残高の低下に伴う運用報酬の減少、さらには運用実績の低迷に伴う成功報酬の減少など、当社の業績に悪影響が及ぶおそれがあります。
・顧客基盤や販売チャネルの不安定性に係るリスクについて
当社グループは国内外に幅広い顧客ネットワークを構築して参りましたが、その基盤は必ずしも十分なものではありません。また、それら顧客と当社グループとの契約は比較的短期の事前通知により、また契約によっては事前通知することなく、いつでも顧客が解約することが可能です。一部の投資顧問契約及び投資信託を除いては、顧客に契約の終了又は資金の引出しを禁じるロック・アップ期間はありません。よって一部の顧客が契約の全部又は一部解約などを行ったり、他の顧客がこれに追随するなどしてファンド規模が縮小することがあります。さらに解約などによりファンド規模が縮小した場合、既存又は新規の顧客から新たな資金を集めることが困難になることがあります。これらの結果、運用報酬額及び当社グループの業績にも悪影響を与えることとなります。
さらに、当社グループは他の多くの資産運用会社と異なり、銀行、証券会社、保険会社といった大手金融機関を核とした金融機関の系列に属しておらず、独立系の資産運用会社として自力で顧客基盤と販売チャネルを構築してまいりました。これらの競合他社は、系列に属することで強力な販売チャネルの活用が可能となることに加え、比較的に解約リスクの低い資金を集めることが可能であり、当社は運用資産残高及び営業収益の安定性あるいは耐久力に関して、比較劣位にあります。従いまして、今後も顧客基盤や販売チャネルの不安定性に基づく当社グループの運用資産残高の低下に伴う残高報酬の減少など、当社の業績に影響が及ぶおそれがあります。
・運用実績の変動に係るリスクについて
当社グループが顧客から受託している運用資産に係る運用実績が悪化した場合、既存顧客との契約の維持及び新規契約の獲得に困難が生じ、運用資産残高の減少を招き、当社グループの業績及び今後の事業展開に悪影響をもたらすおそれがあります。
また、当社グループは営業収益の一部を、運用実績に基づく成功報酬により得ております。しかしながら、成功報酬の金額は、2013年3月期:40百万円、2014年3月期:28億25百万円、2015年3月期:14億29百万円、2016年3月期:17億30百万円、2017年3月期:13億22百万円と、運用実績を反映して毎年大きく変動しております。良好な運用実績を安定的に達成するため、当社グループは運用能力の維持向上に努めておりますが、このような努力が成功する保証はありません。
さらに、当社グループが運用する投資戦略は、成功報酬の付帯比率が高いオルタナティブ運用型の投資戦略と成功報酬の付帯比率が低い伝統的運用型の投資戦略の2つに大別され、この成功報酬の付帯比率を高位に保つことを経営方針の1つとしておりますが、日本及び韓国を中心とするアジアの株式市場の変動をはじめとする市場環境の動向や、それに基づく当社グループの運用実績、顧客の資産配分方針の変動などによって成功報酬の付帯比率が変動する可能性があります。
・運用対象の拡大に係るリスクについて
当社グループは、不動産や再生可能エネルギー発電事業等のインフラ資産を運用対象とした商品の開発・提供にも注力しております。
当該分野の事業発展には、従前とは異なった経験や知見を有する人材やリソースの確保が必要であり、事業展開に想定以上の時間を要したり、初期投資の負担が収益性を毀損するおそれがあります。その他、これらの事業領域では、個々の案件を推進した当社グループが第三者に生じた損害に対して賠償責任が生じ得る等の独自のリスクもあることから、かかるリスクは可能な限り保険或いは契約等により回避を図るものの、リスク回避の手法、法的規制に対する十分な理解や内部管理体制の構築、そのための人材の充実が求められます。また万一、顧客やマーケットの信頼を失いさらには監督当局から行政処分を受けるなどした場合は、当社グループの事業、経営成績及び財務状態に悪影響を及ぼすおそれがあります。
さらに、新規分野においては必ずしも市場が十分に成熟していないことを背景として、法令や諸規則の改正又はその解釈や運用の変更が行われる可能性もあり、その内容によっては今後の業務展開や業績に悪影響を及ぼすおそれがあります。
・当社グループが管理運営するファンドに係るリスクについて
当社グループが無限責任組合員又はゼネラルパートナーとしてファンドに関与している場合において、その運用方針、運用制限に沿ってファンド運用を行っている限りは、ファンドの出資額を超える損失が発生し、またそれについて当社グループが責任を負わなければならない事態は、ファンドの運用方針、運用制限の内容からは想定されません。しかしながら、何らかの逸脱行為によって出資額を超える損失を負担する可能性を完全には否定できず、この場合、当社グループの業績に悪影響を及ぼすおそれがあります。
・信用供与に関する偶発債務の顕在化に係るリスクについて
当社グループが不動産や発電事業等の実物資産に係る投資スキームを構築する上で、子会社や投資スキーム等を通じて保証等の信用供与を行う必要が生じる場合が例外的に存在します。信用供与先が、信用力低下や破綻等によって取引当事者としての義務を果たせない場合は、当社グループが当該債務履行責任を負担することとなる等偶発債務の顕在化のリスクを負うこととなります。このような信用供与を例外的に行う場合には、保証実行のリスク等を慎重に検討した上で実行しておりますが、当該信用供与に関する偶発債務の顕在化のリスクを完全に回避できるものではありません。よって信用供与に関する偶発債務の顕在化のリスクが具体化した場合には、これにより、当社グループの事業活動に支障をきたし、当社グループの業績に悪影響が及ぶおそれがあります。
・投資先企業への役員派遣に係るリスクについて
当社グループは投資先企業の価値向上のため、役職員を投資先企業の役員として派遣することがあります。その役職員個人に対し、役員損害賠償請求等があった場合、当社グループがその個人に生じた経済的損失の全部又は一部を負担することとなる可能性があるほか、当社グループに使用者責任が発生する可能性があります。
② 経営の外部環境に係るリスク
・他社との競合に係るリスクについて
資産運用業、特に投資助言業は、金融業界の他業種に比べると参入障壁が比較的低い業種であり、常に国内外からの新規参入者との競合を覚悟する必要があります。また、グローバルレベルでの資産運用ニーズの高まりは資産運用業界全体にとっての追い風ではありますが、これにより新規参入が将来にわたってさらに促進される可能性があると共に、国内外の大手金融機関が資産運用サービスを経営戦略上重要なビジネスと位置づけ、積極的に経営資源を投入してくるケースも想定されます。また、業界内での統廃合によって、当社グループの競合他社の規模や体力が増強されることがあります。さらに、競合他社が当社グループのファンドマネージャーやその他の従業員の移籍・採用を図る可能性もあります。
この様に他社との競合は激化していくことが予想され、その場合には、顧客の獲得や維持に困難が生じるだけでなく、残高報酬料率や成功報酬料率の水準にも影響を及ぼし、当社グループの業績に悪影響が及ぶおそれがあります。
・為替相場の変動に係るリスクについて
当社グループの財務諸表は円建てで表示されているため、外国為替レートの変動は、外貨建て資産及び負債の円換算額に影響を及ぼします。また、当社が海外子会社を連結する際には、当該子会社における外貨建ての資産や負債あるいは収益及び費用の円換算額も変動し、連結貸借対照表・連結包括利益計算書上の「為替換算調整勘定」を変動させます。
日本国内の主要子会社であるスパークス・アセット・マネジメント株式会社の営業収益の大部分は円建てですが、一部の外貨建て取引においては外国為替レートの変動により、これらを円換算する際に、為替差損が生じるおそれがあります。日本以外の顧客との契約の増加などを理由として外貨建て取引が増加した場合、為替変動リスクが増大する可能性があります。
当社グループでは、為替変動リスクの業績への影響を最小限にするため、為替予約を行うなど為替変動リスクをヘッジする方策を講じておりますが、その方策が十分でない場合には当社グループの業績に悪影響を及ぼすおそれがあります。
③ 内部管理に係るリスク
・アジア地域で実行したM&Aに係るリスクについて
当社グループは、国内外の投資家に対してアジア地域の成長機会を提供すべく、アジア地域の運用会社のネットワーク化に取り組んでおります。
2005年2月には、韓国に拠点をもつSPARX Asset Management Korea Co.,Ltd.(以下、「SPARX Korea社」)の発行済株式の過半数を取得し、また、2008年12月には、韓国ロッテグループとSPARX Korea社の更なる成長を目的とした資本提携の合意に達し、当社グループが保有するSPARX Korea社株式の一部を韓国ロッテグループに譲渡いたしました。また、2006年6月には、香港を主な拠点とするSPARX Asia Capital Management Limited(旧 PMA Capital Management Limited)の全株式を取得いたしました。さらに、2014年4月には、総合不動産投資顧問業(いわゆる不動産投資一任業及び不動産投資顧問業)等を営むスパークス・アセット・トラスト&マネジメント株式会社(旧 ジャパンアセットトラスト株式会社)の株式を取得し、完全子会社といたしました。
しかしながら、M&A戦略に基づく事業展開が計画通りに進捗しなかったり、あるいは予期しない環境変化などにより買収会社の業績が著しく悪化した場合には、当社グループの経営成績及び財務状態に悪影響が及ぶ可能性があります。
・自己勘定からの投資に係るリスクについて
当社グループは、自己勘定から当社グループが運用するファンド等への投資を行っております。2017年3月末の有価証券・投資有価証券の残高は44億15百万円であり、総資産の18.8%を占めています。この投資額は過去から増減しており、余裕資金の残高、市場環境及び当社グループの運用実績に基づき、今後も大きく変動する可能性があります。この投資による取得原価と時価との差異は、税効果を考慮した後、貸借対照表における「その他有価証券評価差額金」に計上されておりますが、実際に解約・償還等が行われた場合や時価が著しく下落したこと等により減損処理を行った場合には損益計算書に反映され、当社グループの業績が悪影響を受けるおそれがあります。
・税に係るリスクについて
当社グループは国内外で事業を展開し、それぞれが各国の税法に準拠して適正な納税を行っております。しかし、国や地域間での税務上の取り決め及び各国や各地域における税制上の制度運用や解釈などに変更が生じた際の対応が不十分な場合には、今後の事業展開や業績に悪影響を及ぼすおそれがあります。
・人材の確保に係るリスクについて
当社グループは、事業の維持及び成長を実現するためには、全ての部門で適切な人材を適切な時期に確保することが重要と考え、継続的に優秀な人材を採用し、教育を行ってまいります。しかし、優秀な人材が社外に流出した場合や人材の採用・教育が予定通り進まなかった場合、当社グループの事業活動に支障をきたし、これにより当社グループの業績に悪影響が及ぶおそれがあります。
・外部事業者に係るリスクについて
当社グループは、業務遂行の過程で多くの外部事業者を活用しています。これらには投資信託財産や顧客資産の保管・管理を行うために指定される受託銀行(投資信託委託契約及び国内顧客との投資一任契約の場合)及び保管銀行(外国籍の顧客との投資一任契約の場合)、取引を執行する証券会社などが含まれます。当社グループでは、特定の外部事業者に依存した業務遂行は行っておりませんが、当社グループが利用している外部事業者において、安定的なサービス提供に困難が生じるような事態が発生した場合、当社グループの業務遂行上に支障が発生するおそれがあります。また、当社グループの信用が間接的に損なわれるおそれもあります。
・システム障害に係るリスクについて
当社グループのコンピューター・システムに障害が生じた場合、当社グループの業務に悪影響を及ぼすおそれがあります。セカンド・オフィスの維持運営を含む業務継続のための計画を策定し、事故・災害等発生時の業務への支障を軽減するための対策を講じておりますが、テロ、地震・風水害等の自然災害や外部からのサイバー攻撃その他の不正アクセスにより、想定以上のシステム障害が発生した場合には、業務に悪影響を及ぼすおそれがあります。また業務系の基幹システムの一部にはシステムの開発から長期間経過しているものがあり、個別に改良を加えているものの、システムの陳腐化が発生しているおそれがあります。
・役職員による過誤及び不祥事並びに情報漏えいに係るリスクについて
当社グループは、社内業務手続の確立を通して役職員による過誤の未然防止策を講じております。また、社内規程やコンプライアンス研修の実施により役職員が徹底して法令を遵守するよう指導に努めております。しかしながら、人為的なミスを完全に排除することはできません。また、役職員個人が詐欺、機密情報の濫用、その他の不祥事に関与し、法令に違反する可能性を否定することはできません。内部者又は不正なアクセスにより外部者が、顧客又は当社グループの機密情報を漏洩したり悪用したりするリスクも完全に排除することはできません。
このような役職員等による過誤や不祥事等、あるいは情報の漏洩や悪用が発生した場合、当社グループが第三者に生じた損害を賠償する責任を負うだけでなく、顧客やマーケットの信頼を失い、さらには監督当局から行政処分を受けるなど、当社グループの事業、経営成績及び財務状態に悪影響を及ぼすおそれがあります。
④ その他のリスク
・法的規制に係るリスクについて
当社グループは、日本においては、金融商品取引法に定める投資運用業、投資助言業、第一種金融商品取引業及び第二種金融商品取引業に加え、それらに関連あるいは付随する業務を営んでおりますので、金融商品取引法を始めとする各種の法令や諸規則を遵守する必要があります。また、韓国、香港、バミューダ及びケイマン等におきましても資産運用業等を営んでおりますので、それぞれの国や地域における法令や諸規則を遵守する必要があります。これら国内外の法令や諸規則の遵守を徹底するため、グループ各社が社内規則及びモニタリング体制の整備、さらには役職員等に対する研修に努める一方、当社に設置されたコンプライアンス委員会がモニタリングと指導の役割を担っております。これらの措置によりコンプライアンス態勢は適切な水準を維持しているものと考えておりますが、広範な権限を有する監督当局等から行政上の指導あるいは処分を受けるというような事態が生じた場合には、その内容によっては通常の業務活動が制限されたり、行政処分などを理由として顧客が資産を引き揚げたりするおそれがあります。また、法令や諸規則の改正又はその解釈や運用の変更が行われる場合、その内容によっては今後の業務展開や業績に悪影響を及ぼすおそれがあります。
・訴訟等の可能性に係るリスクについて
当社グループの事業に重大な影響を及ぼす訴訟等は現在存在しません。また当社グループの事業に重大な影響を及ぼすような訴訟に発展するおそれのある紛争も現在ありません。しかしながら、当社グループの事業の性格上、当社及び当社の国内外子会社が関連法規や各種契約などに違反し、顧客に損失が発生した場合等には訴訟を提起される可能性があります。このような訴訟が提訴された場合、訴訟の内容及び金額によっては当社グループの業績に悪影響を及ぼすおそれがあります。
・阿部修平への依存の高さに係るリスクについて
当社の創業者であり、現 代表取締役社長、また大株主でもある阿部修平は、当社グループの事業経営及び投資戦略の方向性の決定において重要な役割を果たしています。当社グループは、より組織的な運営形態の構築及びマネジメントを担い得る人材の育成により、阿部個人への依存度を引き下げる努力を行っておりますが、阿部が何らかの事情で通常の職務を遂行できなくなる場合には、当社グループの業績に少なからぬ悪影響を及ぼすリスクがあります。
さらに、2017年3月末現在、阿部は、その親族及びそれらの出資する会社(以下「阿部グループ」といいます)を通じて、当社株式の過半を保有する大株主であります。このため、阿部グループは、当社取締役及び監査役の選任等会社の基本的な事項を決定することができます。この点においても、阿部が何らかの事情で通常の職務を遂行できなくなる場合には、当社グループの利益ひいては他の株主の利益に少なからぬ悪影響を及ぼすリスクがあります。
・連結の範囲決定に係るリスクについて
当社グループは、「投資事業組合に対する支配力基準及び影響力基準の適用に関する実務上の取扱い」(企業会計基準委員会 実務対応報告第20号 最終改正2011年3月25日)を適用しており、各ファンド及びSPCごとに、アセットマネジメント契約や匿名組合契約等を考慮し、個別に支配力及び影響力の有無を検討した上で、子会社及び関連会社を判定し、連結の範囲を決定しております。
今後、新たな会計基準の設定や実務指針等の公表により、各ファンド及び各SPCに関する連結範囲決定方針について、当社グループが採用している方針と大きく異なる会計慣行が確立された場合には、当社グループの連結範囲決定方針に大きな変更が生じ、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
・ストック・オプション制度に係るリスクについて
当社グループはストック・オプション制度を採用しており、同制度に基づいてグループの多数の役職員にストック・オプションを付与しております。付与されたストック・オプションの目的となる株式の数は、2017年3月末現在、17,100株であり、全て行使可能です。ストック・オプションを付与された者がこれを行使し、当社が新株を発行した場合、その範囲で、株主持分及び一株当たり利益が希薄化されることになります。
また、ストック・オプション等の付与に伴い株式報酬費用が発生しましたが、ストック・オプションが役職員のインセンティブの高揚に十分寄与せず、業績の向上が達成されない場合には、当該費用は当社の経営成績に対して負の影響を及ぼすこととなります。
・負債による資金調達に係るリスクについて
当社グループでは、これまでアジア地域での事業展開を主たる目的に、自己資金の活用に加え、増資、銀行借入れ、社債による資金調達を行ってまいりました。事業環境の変化と財務状況等を踏まえ、外部負債の水準の適切なコントロールに務めた結果、2017年3月末時点で外部有利子負債額は50億円となっております。今後もバランスシートの健全性、キャッシュ・フローの安定性に留意した資金計画と財務活動により、事業の発展に応じた資金調達に取り組みますが、株式会社格付投資情報センターより2017年3月末時点で取得している発行体格付けは「BBB(安定的)」であり、金融市場での信用収縮や金利上昇が生じた場合には、追加的な資金調達に悪影響を及ぼすおそれがあります。
なお、文中の将来に関する事項の記述は、当連結会計年度末日現在において入手可能な情報に基づき、当社が合理的であると判断したものであります。
① 事業内容の特性に係るリスク
・顧客に提供する商品及びサービスが特定の分野に集中していることに係るリスクについて
当社グループの収益の大半は投信投資顧問業に係る委託者報酬及び投資顧問料収入によって構成されており、加えて当社グループが運用する資産の投資対象の大半を日本株式及び韓国株式を中心とするアジア株式が占めています。従って、当社グループの運用資産残高や運用実績等は、日本及びアジア地域の株式市場に影響を及ぼす事象や同地域の株式に対する顧客の資産配分方針に大きく影響を受けるほか、日本・アジア及び世界経済の動向にも大きな影響を受けます。その結果、当社グループの委託者報酬及び投資顧問料収入も大きく変動する可能性があります。
株式を運用対象とする事業において投資戦略の多様化に取組む一方、不動産や再生可能エネルギー発電事業等のインフラ資産を運用対象とする商品の開発・提供に注力すると共に、各種のアドバイザリー業務等にも取組んでおり、着実に拡大しておりますが、グループ業績を支える第2の柱へと成長する途上にあります。従いまして、今後も日本及び韓国を中心とするアジアの株式市場の動向により運用資産残高の低下に伴う運用報酬の減少、さらには運用実績の低迷に伴う成功報酬の減少など、当社の業績に悪影響が及ぶおそれがあります。
・顧客基盤や販売チャネルの不安定性に係るリスクについて
当社グループは国内外に幅広い顧客ネットワークを構築して参りましたが、その基盤は必ずしも十分なものではありません。また、それら顧客と当社グループとの契約は比較的短期の事前通知により、また契約によっては事前通知することなく、いつでも顧客が解約することが可能です。一部の投資顧問契約及び投資信託を除いては、顧客に契約の終了又は資金の引出しを禁じるロック・アップ期間はありません。よって一部の顧客が契約の全部又は一部解約などを行ったり、他の顧客がこれに追随するなどしてファンド規模が縮小することがあります。さらに解約などによりファンド規模が縮小した場合、既存又は新規の顧客から新たな資金を集めることが困難になることがあります。これらの結果、運用報酬額及び当社グループの業績にも悪影響を与えることとなります。
さらに、当社グループは他の多くの資産運用会社と異なり、銀行、証券会社、保険会社といった大手金融機関を核とした金融機関の系列に属しておらず、独立系の資産運用会社として自力で顧客基盤と販売チャネルを構築してまいりました。これらの競合他社は、系列に属することで強力な販売チャネルの活用が可能となることに加え、比較的に解約リスクの低い資金を集めることが可能であり、当社は運用資産残高及び営業収益の安定性あるいは耐久力に関して、比較劣位にあります。従いまして、今後も顧客基盤や販売チャネルの不安定性に基づく当社グループの運用資産残高の低下に伴う残高報酬の減少など、当社の業績に影響が及ぶおそれがあります。
・運用実績の変動に係るリスクについて
当社グループが顧客から受託している運用資産に係る運用実績が悪化した場合、既存顧客との契約の維持及び新規契約の獲得に困難が生じ、運用資産残高の減少を招き、当社グループの業績及び今後の事業展開に悪影響をもたらすおそれがあります。
また、当社グループは営業収益の一部を、運用実績に基づく成功報酬により得ております。しかしながら、成功報酬の金額は、2013年3月期:40百万円、2014年3月期:28億25百万円、2015年3月期:14億29百万円、2016年3月期:17億30百万円、2017年3月期:13億22百万円と、運用実績を反映して毎年大きく変動しております。良好な運用実績を安定的に達成するため、当社グループは運用能力の維持向上に努めておりますが、このような努力が成功する保証はありません。
さらに、当社グループが運用する投資戦略は、成功報酬の付帯比率が高いオルタナティブ運用型の投資戦略と成功報酬の付帯比率が低い伝統的運用型の投資戦略の2つに大別され、この成功報酬の付帯比率を高位に保つことを経営方針の1つとしておりますが、日本及び韓国を中心とするアジアの株式市場の変動をはじめとする市場環境の動向や、それに基づく当社グループの運用実績、顧客の資産配分方針の変動などによって成功報酬の付帯比率が変動する可能性があります。
・運用対象の拡大に係るリスクについて
当社グループは、不動産や再生可能エネルギー発電事業等のインフラ資産を運用対象とした商品の開発・提供にも注力しております。
当該分野の事業発展には、従前とは異なった経験や知見を有する人材やリソースの確保が必要であり、事業展開に想定以上の時間を要したり、初期投資の負担が収益性を毀損するおそれがあります。その他、これらの事業領域では、個々の案件を推進した当社グループが第三者に生じた損害に対して賠償責任が生じ得る等の独自のリスクもあることから、かかるリスクは可能な限り保険或いは契約等により回避を図るものの、リスク回避の手法、法的規制に対する十分な理解や内部管理体制の構築、そのための人材の充実が求められます。また万一、顧客やマーケットの信頼を失いさらには監督当局から行政処分を受けるなどした場合は、当社グループの事業、経営成績及び財務状態に悪影響を及ぼすおそれがあります。
さらに、新規分野においては必ずしも市場が十分に成熟していないことを背景として、法令や諸規則の改正又はその解釈や運用の変更が行われる可能性もあり、その内容によっては今後の業務展開や業績に悪影響を及ぼすおそれがあります。
・当社グループが管理運営するファンドに係るリスクについて
当社グループが無限責任組合員又はゼネラルパートナーとしてファンドに関与している場合において、その運用方針、運用制限に沿ってファンド運用を行っている限りは、ファンドの出資額を超える損失が発生し、またそれについて当社グループが責任を負わなければならない事態は、ファンドの運用方針、運用制限の内容からは想定されません。しかしながら、何らかの逸脱行為によって出資額を超える損失を負担する可能性を完全には否定できず、この場合、当社グループの業績に悪影響を及ぼすおそれがあります。
・信用供与に関する偶発債務の顕在化に係るリスクについて
当社グループが不動産や発電事業等の実物資産に係る投資スキームを構築する上で、子会社や投資スキーム等を通じて保証等の信用供与を行う必要が生じる場合が例外的に存在します。信用供与先が、信用力低下や破綻等によって取引当事者としての義務を果たせない場合は、当社グループが当該債務履行責任を負担することとなる等偶発債務の顕在化のリスクを負うこととなります。このような信用供与を例外的に行う場合には、保証実行のリスク等を慎重に検討した上で実行しておりますが、当該信用供与に関する偶発債務の顕在化のリスクを完全に回避できるものではありません。よって信用供与に関する偶発債務の顕在化のリスクが具体化した場合には、これにより、当社グループの事業活動に支障をきたし、当社グループの業績に悪影響が及ぶおそれがあります。
・投資先企業への役員派遣に係るリスクについて
当社グループは投資先企業の価値向上のため、役職員を投資先企業の役員として派遣することがあります。その役職員個人に対し、役員損害賠償請求等があった場合、当社グループがその個人に生じた経済的損失の全部又は一部を負担することとなる可能性があるほか、当社グループに使用者責任が発生する可能性があります。
② 経営の外部環境に係るリスク
・他社との競合に係るリスクについて
資産運用業、特に投資助言業は、金融業界の他業種に比べると参入障壁が比較的低い業種であり、常に国内外からの新規参入者との競合を覚悟する必要があります。また、グローバルレベルでの資産運用ニーズの高まりは資産運用業界全体にとっての追い風ではありますが、これにより新規参入が将来にわたってさらに促進される可能性があると共に、国内外の大手金融機関が資産運用サービスを経営戦略上重要なビジネスと位置づけ、積極的に経営資源を投入してくるケースも想定されます。また、業界内での統廃合によって、当社グループの競合他社の規模や体力が増強されることがあります。さらに、競合他社が当社グループのファンドマネージャーやその他の従業員の移籍・採用を図る可能性もあります。
この様に他社との競合は激化していくことが予想され、その場合には、顧客の獲得や維持に困難が生じるだけでなく、残高報酬料率や成功報酬料率の水準にも影響を及ぼし、当社グループの業績に悪影響が及ぶおそれがあります。
・為替相場の変動に係るリスクについて
当社グループの財務諸表は円建てで表示されているため、外国為替レートの変動は、外貨建て資産及び負債の円換算額に影響を及ぼします。また、当社が海外子会社を連結する際には、当該子会社における外貨建ての資産や負債あるいは収益及び費用の円換算額も変動し、連結貸借対照表・連結包括利益計算書上の「為替換算調整勘定」を変動させます。
日本国内の主要子会社であるスパークス・アセット・マネジメント株式会社の営業収益の大部分は円建てですが、一部の外貨建て取引においては外国為替レートの変動により、これらを円換算する際に、為替差損が生じるおそれがあります。日本以外の顧客との契約の増加などを理由として外貨建て取引が増加した場合、為替変動リスクが増大する可能性があります。
当社グループでは、為替変動リスクの業績への影響を最小限にするため、為替予約を行うなど為替変動リスクをヘッジする方策を講じておりますが、その方策が十分でない場合には当社グループの業績に悪影響を及ぼすおそれがあります。
③ 内部管理に係るリスク
・アジア地域で実行したM&Aに係るリスクについて
当社グループは、国内外の投資家に対してアジア地域の成長機会を提供すべく、アジア地域の運用会社のネットワーク化に取り組んでおります。
2005年2月には、韓国に拠点をもつSPARX Asset Management Korea Co.,Ltd.(以下、「SPARX Korea社」)の発行済株式の過半数を取得し、また、2008年12月には、韓国ロッテグループとSPARX Korea社の更なる成長を目的とした資本提携の合意に達し、当社グループが保有するSPARX Korea社株式の一部を韓国ロッテグループに譲渡いたしました。また、2006年6月には、香港を主な拠点とするSPARX Asia Capital Management Limited(旧 PMA Capital Management Limited)の全株式を取得いたしました。さらに、2014年4月には、総合不動産投資顧問業(いわゆる不動産投資一任業及び不動産投資顧問業)等を営むスパークス・アセット・トラスト&マネジメント株式会社(旧 ジャパンアセットトラスト株式会社)の株式を取得し、完全子会社といたしました。
しかしながら、M&A戦略に基づく事業展開が計画通りに進捗しなかったり、あるいは予期しない環境変化などにより買収会社の業績が著しく悪化した場合には、当社グループの経営成績及び財務状態に悪影響が及ぶ可能性があります。
・自己勘定からの投資に係るリスクについて
当社グループは、自己勘定から当社グループが運用するファンド等への投資を行っております。2017年3月末の有価証券・投資有価証券の残高は44億15百万円であり、総資産の18.8%を占めています。この投資額は過去から増減しており、余裕資金の残高、市場環境及び当社グループの運用実績に基づき、今後も大きく変動する可能性があります。この投資による取得原価と時価との差異は、税効果を考慮した後、貸借対照表における「その他有価証券評価差額金」に計上されておりますが、実際に解約・償還等が行われた場合や時価が著しく下落したこと等により減損処理を行った場合には損益計算書に反映され、当社グループの業績が悪影響を受けるおそれがあります。
・税に係るリスクについて
当社グループは国内外で事業を展開し、それぞれが各国の税法に準拠して適正な納税を行っております。しかし、国や地域間での税務上の取り決め及び各国や各地域における税制上の制度運用や解釈などに変更が生じた際の対応が不十分な場合には、今後の事業展開や業績に悪影響を及ぼすおそれがあります。
・人材の確保に係るリスクについて
当社グループは、事業の維持及び成長を実現するためには、全ての部門で適切な人材を適切な時期に確保することが重要と考え、継続的に優秀な人材を採用し、教育を行ってまいります。しかし、優秀な人材が社外に流出した場合や人材の採用・教育が予定通り進まなかった場合、当社グループの事業活動に支障をきたし、これにより当社グループの業績に悪影響が及ぶおそれがあります。
・外部事業者に係るリスクについて
当社グループは、業務遂行の過程で多くの外部事業者を活用しています。これらには投資信託財産や顧客資産の保管・管理を行うために指定される受託銀行(投資信託委託契約及び国内顧客との投資一任契約の場合)及び保管銀行(外国籍の顧客との投資一任契約の場合)、取引を執行する証券会社などが含まれます。当社グループでは、特定の外部事業者に依存した業務遂行は行っておりませんが、当社グループが利用している外部事業者において、安定的なサービス提供に困難が生じるような事態が発生した場合、当社グループの業務遂行上に支障が発生するおそれがあります。また、当社グループの信用が間接的に損なわれるおそれもあります。
・システム障害に係るリスクについて
当社グループのコンピューター・システムに障害が生じた場合、当社グループの業務に悪影響を及ぼすおそれがあります。セカンド・オフィスの維持運営を含む業務継続のための計画を策定し、事故・災害等発生時の業務への支障を軽減するための対策を講じておりますが、テロ、地震・風水害等の自然災害や外部からのサイバー攻撃その他の不正アクセスにより、想定以上のシステム障害が発生した場合には、業務に悪影響を及ぼすおそれがあります。また業務系の基幹システムの一部にはシステムの開発から長期間経過しているものがあり、個別に改良を加えているものの、システムの陳腐化が発生しているおそれがあります。
・役職員による過誤及び不祥事並びに情報漏えいに係るリスクについて
当社グループは、社内業務手続の確立を通して役職員による過誤の未然防止策を講じております。また、社内規程やコンプライアンス研修の実施により役職員が徹底して法令を遵守するよう指導に努めております。しかしながら、人為的なミスを完全に排除することはできません。また、役職員個人が詐欺、機密情報の濫用、その他の不祥事に関与し、法令に違反する可能性を否定することはできません。内部者又は不正なアクセスにより外部者が、顧客又は当社グループの機密情報を漏洩したり悪用したりするリスクも完全に排除することはできません。
このような役職員等による過誤や不祥事等、あるいは情報の漏洩や悪用が発生した場合、当社グループが第三者に生じた損害を賠償する責任を負うだけでなく、顧客やマーケットの信頼を失い、さらには監督当局から行政処分を受けるなど、当社グループの事業、経営成績及び財務状態に悪影響を及ぼすおそれがあります。
④ その他のリスク
・法的規制に係るリスクについて
当社グループは、日本においては、金融商品取引法に定める投資運用業、投資助言業、第一種金融商品取引業及び第二種金融商品取引業に加え、それらに関連あるいは付随する業務を営んでおりますので、金融商品取引法を始めとする各種の法令や諸規則を遵守する必要があります。また、韓国、香港、バミューダ及びケイマン等におきましても資産運用業等を営んでおりますので、それぞれの国や地域における法令や諸規則を遵守する必要があります。これら国内外の法令や諸規則の遵守を徹底するため、グループ各社が社内規則及びモニタリング体制の整備、さらには役職員等に対する研修に努める一方、当社に設置されたコンプライアンス委員会がモニタリングと指導の役割を担っております。これらの措置によりコンプライアンス態勢は適切な水準を維持しているものと考えておりますが、広範な権限を有する監督当局等から行政上の指導あるいは処分を受けるというような事態が生じた場合には、その内容によっては通常の業務活動が制限されたり、行政処分などを理由として顧客が資産を引き揚げたりするおそれがあります。また、法令や諸規則の改正又はその解釈や運用の変更が行われる場合、その内容によっては今後の業務展開や業績に悪影響を及ぼすおそれがあります。
・訴訟等の可能性に係るリスクについて
当社グループの事業に重大な影響を及ぼす訴訟等は現在存在しません。また当社グループの事業に重大な影響を及ぼすような訴訟に発展するおそれのある紛争も現在ありません。しかしながら、当社グループの事業の性格上、当社及び当社の国内外子会社が関連法規や各種契約などに違反し、顧客に損失が発生した場合等には訴訟を提起される可能性があります。このような訴訟が提訴された場合、訴訟の内容及び金額によっては当社グループの業績に悪影響を及ぼすおそれがあります。
・阿部修平への依存の高さに係るリスクについて
当社の創業者であり、現 代表取締役社長、また大株主でもある阿部修平は、当社グループの事業経営及び投資戦略の方向性の決定において重要な役割を果たしています。当社グループは、より組織的な運営形態の構築及びマネジメントを担い得る人材の育成により、阿部個人への依存度を引き下げる努力を行っておりますが、阿部が何らかの事情で通常の職務を遂行できなくなる場合には、当社グループの業績に少なからぬ悪影響を及ぼすリスクがあります。
さらに、2017年3月末現在、阿部は、その親族及びそれらの出資する会社(以下「阿部グループ」といいます)を通じて、当社株式の過半を保有する大株主であります。このため、阿部グループは、当社取締役及び監査役の選任等会社の基本的な事項を決定することができます。この点においても、阿部が何らかの事情で通常の職務を遂行できなくなる場合には、当社グループの利益ひいては他の株主の利益に少なからぬ悪影響を及ぼすリスクがあります。
・連結の範囲決定に係るリスクについて
当社グループは、「投資事業組合に対する支配力基準及び影響力基準の適用に関する実務上の取扱い」(企業会計基準委員会 実務対応報告第20号 最終改正2011年3月25日)を適用しており、各ファンド及びSPCごとに、アセットマネジメント契約や匿名組合契約等を考慮し、個別に支配力及び影響力の有無を検討した上で、子会社及び関連会社を判定し、連結の範囲を決定しております。
今後、新たな会計基準の設定や実務指針等の公表により、各ファンド及び各SPCに関する連結範囲決定方針について、当社グループが採用している方針と大きく異なる会計慣行が確立された場合には、当社グループの連結範囲決定方針に大きな変更が生じ、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
・ストック・オプション制度に係るリスクについて
当社グループはストック・オプション制度を採用しており、同制度に基づいてグループの多数の役職員にストック・オプションを付与しております。付与されたストック・オプションの目的となる株式の数は、2017年3月末現在、17,100株であり、全て行使可能です。ストック・オプションを付与された者がこれを行使し、当社が新株を発行した場合、その範囲で、株主持分及び一株当たり利益が希薄化されることになります。
また、ストック・オプション等の付与に伴い株式報酬費用が発生しましたが、ストック・オプションが役職員のインセンティブの高揚に十分寄与せず、業績の向上が達成されない場合には、当該費用は当社の経営成績に対して負の影響を及ぼすこととなります。
・負債による資金調達に係るリスクについて
当社グループでは、これまでアジア地域での事業展開を主たる目的に、自己資金の活用に加え、増資、銀行借入れ、社債による資金調達を行ってまいりました。事業環境の変化と財務状況等を踏まえ、外部負債の水準の適切なコントロールに務めた結果、2017年3月末時点で外部有利子負債額は50億円となっております。今後もバランスシートの健全性、キャッシュ・フローの安定性に留意した資金計画と財務活動により、事業の発展に応じた資金調達に取り組みますが、株式会社格付投資情報センターより2017年3月末時点で取得している発行体格付けは「BBB(安定的)」であり、金融市場での信用収縮や金利上昇が生じた場合には、追加的な資金調達に悪影響を及ぼすおそれがあります。
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このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E05242] S100AH3H)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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