有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100AN8J
綜合警備保障株式会社 業績等の概要 (2017年3月期)
(1)業績
当連結会計年度における我が国経済は、雇用、所得環境の改善が続くなか、トランプ政権誕生後に為替相場が円安に転じ、年度後半には企業業況判断や投資および輸出に持ち直しの動きが見られる等、基本的に緩やかな回復基調が継続しました。一方、海外経済では、米国経済が着実に回復しているものの、ISのテロや北朝鮮情勢等地政学的リスクの高まり、英国のEU離脱問題、保護主義台頭の懸念等により不透明感が増大しており、引き続き米国トランプ政権の経済政策の行方を含め、予断を許さない状況となっています。
国内治安情勢につきましては、刑法犯認知件数が、2015年以降、毎年戦後最低記録を更新し、約99万件となるなど、大幅な減少傾向にあるものの、高齢者・障害者等を狙った凶悪な犯罪や特殊詐欺、子どもや女性を狙った犯罪などの身近な犯罪が後を絶たない状況です。また、自然災害、サイバー犯罪と情報漏えい、多発する国際テロ等、社会を取り巻くリスクは多様化しており、安全安心に係る社会インフラの一翼を担う企業として、社会のニーズに応える様々なサービスの提供が求められていると認識しております。
このような情勢の中、当社グループは、「お客様が抱える様々なリスクやアウトソースニーズに的確に応える」との方針のもと、引き続きセキュリティ事業の強化・拡大を推進し、加えて介護事業や設備管理等を含めたビルメンテナンス事業等セキュリティ事業と親和性の高い事業の拡大にも注力しています。また、警備運用部門における人材の多機能化による業務の効率化、ガードセンターの統合を推進し、コスト削減にも取り組みました。
以上の結果、当社グループの連結業績は、新たに介護事業等のM&Aを実施したこともあり、売上高は413,343百万円(前年同期比8.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は18,330百万円(前年同期比2.6%増)となりましたが、半面で、退職給付費用の増加や人手不足による影響等もあり、営業利益は28,422百万円(前年同期比2.1%減)、経常利益は30,309百万円(前年同期比1.2%減)となりました。
売上高のセグメント別の増減
セグメント別の主要な変動要因は次のとおりであります。なお、当連結会計年度より報告セグメントおよび一部の費用の配分方法を変更しております。前期比較にあたっては、前連結会計年度の実績を変更後の区分方法および配分方法に組み替えて行っております。
セキュリティ事業につきましては、機械警備業務においては、法人向けサービスとしては、画像監視によるオンライン警備システムに加え、出退勤情報等の閲覧や、設備の遠隔操作がWeb上で行える「ALSOK情報提供サービス」を備えた「ALSOK-GV(ジーファイブ)」や、侵入や火災、設備等の充実した監視・管理サービスを備えたスタンダードなセキュリティシステム「制御装置S-860」の販売を推進してまいりました。個人向けのサービスとしては、お客様のご要望に合わせてきめ細かな対応ができる高度なセキュリティシステムを搭載した「HOME ALSOK Premium」に加え、最新機能を搭載し、ホームセキュリティの“新基準”となる「ホームセキュリティBasic」の契約件数が順調に推移しました。常駐警備業務においては、多発するテロや各種リスクに対する高品質な警備や警備強化へのニーズの高まり、製造業等における人手不足の深刻化を背景として、伊勢志摩サミットをはじめとする首脳・大臣会合における大規模警備、都内再開発に伴う新築オフィスビルや2017冬季アジア札幌大会に関連する警備等が売上に貢献しました。また、昨年12月に業界初のサービスとなる、インターネット上で手軽にガードマンを手配できる「ネットdeガードマン」の提供を開始し、これまで弊社を恒常的に利用されているお客様以外は直接依頼しにくい環境にあった臨時警備の市場規模の拡大に取り組みました。警備輸送業務においては、金融機関における店舗外ATMに加え、店舗内ATMの運営・管理のアウトソースや海外カード対応ATM拡大に伴うATM綜合管理業務が堅調に推移するとともに、金融機関の事務センター業務のアウトソースの受注が売上に貢献しました。
さらに、海外市場の更なる拡大を目指し、ベトナムとインドネシアにおいて地元提携警備会社を連結子会社化し、両国における本格的な警備事業の展開体制を拡充いたしました。
これらに加え、株式会社日立セキュリティサービスを前身とするALSOK昇日セキュリティサービス株式会社の連結子会社化もあって、セキュリティ事業の売上高は329,027百万円(前年同期比4.2%増)となりましたが、退職給付費用の増加や人手不足による人件費の増加等もあり、営業利益は32,291百万円(前年同期比0.9%減)となりました。
綜合管理・防災事業につきましては、グループ内での連携強化による各種施設の維持・管理・運営に関する総合的なマネジメントに注力し、建物の綜合管理や清掃業務、改修工事の受注が売上に貢献しました。また、災害対策用品の販売や、改正消防法に伴うスプリンクラー等、消火設備の販売が売上に貢献し、綜合管理・防災事業の売上高は55,961百万円(前年同期比1.8%増)、営業利益は4,916百万円(前年同期比12.7%増)となりました。
介護事業につきましては、株式会社HCMやALSOKあんしんケアサポート株式会社による介護事業の展開に加え、株式会社ウイズネットの連結子会社化による事業規模の拡大を図り、売上高は24,921百万円(前年同期比228.5%増)となりましたが、株式会社ウイズネットが経営改善途上にあることから354百万円の営業損失(前年同期は1百万円の営業損失)となりました。今後も、グループ資源を最大限に活用し、通常の介護サービスに加え、警備と介護をつなぐ第三分野サービスの展開を図ってまいります。
(2)キャッシュ・フロー
(単位:百万円)
当連結会計年度における現金及び現金同等物は47,549百万円(前年同期比33.5%増)となりました。
ア 営業活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度の営業活動の結果増加した資金は54,561百万円(前年同期比177.3%増)であります。税金等調整前当期純利益により30,215百万円(前年同期比1.5%減)、警備輸送業務に係る資産・負債の増減により18,157百万円(前年同期は3,538百万円の減少)、減価償却費による資金の内部留保により13,773百万円(前年同期比13.7%増)の資金が増加した一方、法人税等の支払により10,617百万円(前年同期比26.7%増)の資金が減少した結果であります。
なお、警備輸送業務に係る資産・負債の増減額には、警備輸送業務用現金及び短期借入金のうち警備輸送業務用に調達した資金等の増減が含まれております。
イ 投資活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度の投資活動の結果使用した資金は22,055百万円(前年同期比72.2%増)であります。有形固定資産を11,006百万円(前年同期比19.9%減)、子会社株式を6,424百万円(前年同期は該当なし)、投資有価証券を2,899百万円(前年同期比7.7%増)取得したことが主たる要因であります。
ウ 財務活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度の財務活動により減少した資金は20,582百万円(前年同期比124.3%増)であります。短期借入金の減少(純額)により5,989百万円(前年同期比45.0%減)、配当金の支払により5,780百万円(前年同期比42.0%増)、リース債務の返済により4,265百万円(前年同期比46.9%増)、長期借入金の返済により3,826百万円(前年同期比8.7%増)の資金が減少した結果であります。
当連結会計年度における我が国経済は、雇用、所得環境の改善が続くなか、トランプ政権誕生後に為替相場が円安に転じ、年度後半には企業業況判断や投資および輸出に持ち直しの動きが見られる等、基本的に緩やかな回復基調が継続しました。一方、海外経済では、米国経済が着実に回復しているものの、ISのテロや北朝鮮情勢等地政学的リスクの高まり、英国のEU離脱問題、保護主義台頭の懸念等により不透明感が増大しており、引き続き米国トランプ政権の経済政策の行方を含め、予断を許さない状況となっています。
国内治安情勢につきましては、刑法犯認知件数が、2015年以降、毎年戦後最低記録を更新し、約99万件となるなど、大幅な減少傾向にあるものの、高齢者・障害者等を狙った凶悪な犯罪や特殊詐欺、子どもや女性を狙った犯罪などの身近な犯罪が後を絶たない状況です。また、自然災害、サイバー犯罪と情報漏えい、多発する国際テロ等、社会を取り巻くリスクは多様化しており、安全安心に係る社会インフラの一翼を担う企業として、社会のニーズに応える様々なサービスの提供が求められていると認識しております。
このような情勢の中、当社グループは、「お客様が抱える様々なリスクやアウトソースニーズに的確に応える」との方針のもと、引き続きセキュリティ事業の強化・拡大を推進し、加えて介護事業や設備管理等を含めたビルメンテナンス事業等セキュリティ事業と親和性の高い事業の拡大にも注力しています。また、警備運用部門における人材の多機能化による業務の効率化、ガードセンターの統合を推進し、コスト削減にも取り組みました。
以上の結果、当社グループの連結業績は、新たに介護事業等のM&Aを実施したこともあり、売上高は413,343百万円(前年同期比8.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は18,330百万円(前年同期比2.6%増)となりましたが、半面で、退職給付費用の増加や人手不足による影響等もあり、営業利益は28,422百万円(前年同期比2.1%減)、経常利益は30,309百万円(前年同期比1.2%減)となりました。
売上高のセグメント別の増減
セグメントの名称 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 前年同期比 | |||
金額 (百万円) | 構成比 (%) | 金額 (百万円) | 構成比 (%) | 金額 (百万円) | 増減率 (%) | |
セキュリティ事業 | ||||||
機械警備業務 | 167,132 | 43.8 | 170,585 | 41.3 | 3,453 | 2.1 |
常駐警備業務 | 93,904 | 24.6 | 102,322 | 24.8 | 8,418 | 9.0 |
警備輸送業務 | 54,694 | 14.3 | 56,119 | 13.6 | 1,424 | 2.6 |
合計 | 315,730 | 82.7 | 329,027 | 79.6 | 13,296 | 4.2 |
綜合管理・防災事業 | 54,976 | 14.4 | 55,961 | 13.5 | 985 | 1.8 |
介護事業 | 7,587 | 2.0 | 24,921 | 6.0 | 17,334 | 228.5 |
報告セグメント計 | 378,294 | 99.1 | 409,910 | 99.2 | 31,615 | 8.4 |
その他 | 3,523 | 0.9 | 3,433 | 0.8 | △90 | △2.6 |
合計 | 381,818 | 100.0 | 413,343 | 100.0 | 31,525 | 8.3 |
セキュリティ事業につきましては、機械警備業務においては、法人向けサービスとしては、画像監視によるオンライン警備システムに加え、出退勤情報等の閲覧や、設備の遠隔操作がWeb上で行える「ALSOK情報提供サービス」を備えた「ALSOK-GV(ジーファイブ)」や、侵入や火災、設備等の充実した監視・管理サービスを備えたスタンダードなセキュリティシステム「制御装置S-860」の販売を推進してまいりました。個人向けのサービスとしては、お客様のご要望に合わせてきめ細かな対応ができる高度なセキュリティシステムを搭載した「HOME ALSOK Premium」に加え、最新機能を搭載し、ホームセキュリティの“新基準”となる「ホームセキュリティBasic」の契約件数が順調に推移しました。常駐警備業務においては、多発するテロや各種リスクに対する高品質な警備や警備強化へのニーズの高まり、製造業等における人手不足の深刻化を背景として、伊勢志摩サミットをはじめとする首脳・大臣会合における大規模警備、都内再開発に伴う新築オフィスビルや2017冬季アジア札幌大会に関連する警備等が売上に貢献しました。また、昨年12月に業界初のサービスとなる、インターネット上で手軽にガードマンを手配できる「ネットdeガードマン」の提供を開始し、これまで弊社を恒常的に利用されているお客様以外は直接依頼しにくい環境にあった臨時警備の市場規模の拡大に取り組みました。警備輸送業務においては、金融機関における店舗外ATMに加え、店舗内ATMの運営・管理のアウトソースや海外カード対応ATM拡大に伴うATM綜合管理業務が堅調に推移するとともに、金融機関の事務センター業務のアウトソースの受注が売上に貢献しました。
さらに、海外市場の更なる拡大を目指し、ベトナムとインドネシアにおいて地元提携警備会社を連結子会社化し、両国における本格的な警備事業の展開体制を拡充いたしました。
これらに加え、株式会社日立セキュリティサービスを前身とするALSOK昇日セキュリティサービス株式会社の連結子会社化もあって、セキュリティ事業の売上高は329,027百万円(前年同期比4.2%増)となりましたが、退職給付費用の増加や人手不足による人件費の増加等もあり、営業利益は32,291百万円(前年同期比0.9%減)となりました。
綜合管理・防災事業につきましては、グループ内での連携強化による各種施設の維持・管理・運営に関する総合的なマネジメントに注力し、建物の綜合管理や清掃業務、改修工事の受注が売上に貢献しました。また、災害対策用品の販売や、改正消防法に伴うスプリンクラー等、消火設備の販売が売上に貢献し、綜合管理・防災事業の売上高は55,961百万円(前年同期比1.8%増)、営業利益は4,916百万円(前年同期比12.7%増)となりました。
介護事業につきましては、株式会社HCMやALSOKあんしんケアサポート株式会社による介護事業の展開に加え、株式会社ウイズネットの連結子会社化による事業規模の拡大を図り、売上高は24,921百万円(前年同期比228.5%増)となりましたが、株式会社ウイズネットが経営改善途上にあることから354百万円の営業損失(前年同期は1百万円の営業損失)となりました。今後も、グループ資源を最大限に活用し、通常の介護サービスに加え、警備と介護をつなぐ第三分野サービスの展開を図ってまいります。
(2)キャッシュ・フロー
(単位:百万円)
前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 前年同期比 (%) | |
(自 2015年4月1日 至 2016年3月31日) | (自 2016年4月1日 至 2017年3月31日) | ||
営業活動によるキャッシュ・フロー | 19,678 | 54,561 | 177.3 |
投資活動によるキャッシュ・フロー | △12,808 | △22,055 | 72.2 |
財務活動によるキャッシュ・フロー | △9,176 | △20,582 | 124.3 |
現金及び現金同等物に係る換算差額 | △38 | △4 | △88.9 |
現金及び現金同等物の増加額 (△は減少) | △2,345 | 11,919 | - |
現金及び現金同等物の期首残高 | 37,976 | 35,630 | △6.2 |
現金及び現金同等物の期末残高 | 35,630 | 47,549 | 33.5 |
ア 営業活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度の営業活動の結果増加した資金は54,561百万円(前年同期比177.3%増)であります。税金等調整前当期純利益により30,215百万円(前年同期比1.5%減)、警備輸送業務に係る資産・負債の増減により18,157百万円(前年同期は3,538百万円の減少)、減価償却費による資金の内部留保により13,773百万円(前年同期比13.7%増)の資金が増加した一方、法人税等の支払により10,617百万円(前年同期比26.7%増)の資金が減少した結果であります。
なお、警備輸送業務に係る資産・負債の増減額には、警備輸送業務用現金及び短期借入金のうち警備輸送業務用に調達した資金等の増減が含まれております。
イ 投資活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度の投資活動の結果使用した資金は22,055百万円(前年同期比72.2%増)であります。有形固定資産を11,006百万円(前年同期比19.9%減)、子会社株式を6,424百万円(前年同期は該当なし)、投資有価証券を2,899百万円(前年同期比7.7%増)取得したことが主たる要因であります。
ウ 財務活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度の財務活動により減少した資金は20,582百万円(前年同期比124.3%増)であります。短期借入金の減少(純額)により5,989百万円(前年同期比45.0%減)、配当金の支払により5,780百万円(前年同期比42.0%増)、リース債務の返済により4,265百万円(前年同期比46.9%増)、長期借入金の返済により3,826百万円(前年同期比8.7%増)の資金が減少した結果であります。
- 有価証券報告書 抜粋メニュー
- 連結経営指標等
- 提出会社の経営指標等
- 沿革
- 事業の内容
- 関係会社の状況
- 従業員の状況
- 業績等の概要
- 生産、受注及び販売の状況
- 事業等のリスク
- 研究開発活動
- 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
- 株式の総数等
- 発行済株式総数、資本金等の推移
- 株価の推移
- 最近6月間の月別最高・最低株価
- 株式所有者別状況
- 役員の状況
- コーポレートガバナンス状況
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E05309] S100AN8J)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。