有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100B98U
住江織物株式会社 研究開発活動 (2017年5月期)
経営上の重要な契約等メニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
当社グループは、「資源を未来へ」をキーワードに掲げ、常に時代をリードする斬新かつ機能的な製品づくりを目指し、環境問題や資源再利用にも配慮した研究開発活動に取り組んでおります。
当社の研究開発活動については、技術・生産本部に属するテクニカルセンターならびに産業資材事業部門に属する開発センターを中心として、開発部門と相互提携し、また関係各部署との密接な連携を取りながら研究開発を進めております。
当連結会計年度においては、次に述べるものがあげられます。
(インテリア事業)
インテリア事業では、宿泊施設や医療・福祉施設向けカーテンにおいて、心地よい空間を提供する商品が求められております。
当社グループは、親水・速乾機能があるシャワーカーテンを開発いたしました。従来商品である撥水性シャワーカーテンよりも速乾性が高く、宿泊施設での使用に適した商品です。
また、第4世代の「トリプルフレッシュ」技術を用いて、医療・福祉の現場で問題となっている排泄臭を強力に消臭するカーテンを開発いたしました。
(自動車・車両内装事業)
自動車・車両内装事業では、意匠性が高く、かつ耐久性の高い合成皮革(以下、PVC)シートを開発いたしました。
従来のPVCは、意匠性については、深い凹凸柄の革シボおよび硬い素材感が、また、耐久性については、摩擦熱による摩耗のしやすさなどが他の素材に比べて劣っているため、自動車のシートの背裏材やマチ材などの人の手に触れない部分に多く使用されておりました。
当社グループが開発したPVCは、意匠性については、スムースで柔らかい触感である浅い凹凸の柄での表現を実現し、耐久性については、PVC表面に高耐久なPU樹脂を塗布することで耐久性の向上を実現いたしました。
これにより、当社グループのPVCは、高い意匠性が求められるシートメイン材および耐久性が求められるシートサイド材のどちらにも使用が可能となり、自動車メーカー様にも採用されております。
今後も当社の技術を活かし、より高機能のPVCシートの開発等を進めてまいります。
(機能資材事業)
機能資材事業では,浴室向けの床材を受注・販売しております。この浴室向け床材は、環境に優しいポリオレフィン樹脂を主材料とし、清掃性・速乾性・畳のような柔らかさを発現させるために様々な機能性材料から製造しております。
異なる材料を熱ラミネートする技術は当社が培ってきたもので、均質な商品を製造するため日々改良を重ねた結果、新たな改質装置の開発により、工程の合理化と品質の安定化を実現し、収益性が改善いたしました。
今後も車両用の床表示フィルムをはじめ、他の樹脂系シート商品の展開・拡販につなげてまいります。
スマートテキスタイルは、昨今のIoT (モノのインターネット)技術への関心の高まりから今後大きな発展が期待される分野です。
また、当社では2007年以降、産学官連携の体制でスマートテキスタイル開発に取り組んでおり、2016年には繊維/布帛型太陽電池開発に関する新プロジェクトを開始しております。繊維/布帛型太陽電池は、太陽電池でありながら軽量・柔軟かつ通気性を有するという布帛ならではの特徴をもちます。そのため、衣服型のウェアラブルデバイスの電源としての活用が見込むことができ、2017年には繊維学会の技術賞を受賞しております。
また、生体情報計測に利用可能な布帛状の電極についても開発を進めております。
なお、当社グループの研究開発については、各セグメントに共通する基礎的研究であり特定のセグメントに関連付けができないため総額を記載することとし、当連結会計年度の研究開発費の総額は2億89百万円(前連結会計年度比16.9%減)となっております。
経営上の重要な契約等財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
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ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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