有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100ANYZ
株式会社ZOZO 業績等の概要 (2017年3月期)
(1) 業績
[表1]前年同期比 (単位:百万円)前連結会計年度 (実績) | 当連結会計年度 (実績) | 前年同期比 | |||
商品取扱高 | 159,500 | (100.0%) | 212,090 | (100.0%) | +33.0% |
売上高 | 54,422 | (34.1%) | 76,393 | (36.0%) | +40.4% |
差引売上総利益 | 50,085 | (31.4%) | 69,213 | (32.6%) | +38.2% |
営業利益 | 17,756 | (11.1%) | 26,284 | (12.4%) | +48.0% |
経常利益 | 17,883 | (11.2%) | 26,442 | (12.5%) | +47.9% |
親会社株主に帰属する当期純利益 | 11,988 | (7.5%) | 17,035 | (8.0%) | +42.1% |
( )内は商品取扱高に対する割合です。
当社グループは、「世界中をカッコよく、世界中に笑顔を。」という企業理念のもと、日本最大級のファッションECサイト「ZOZOTOWN」及びファッションメディア「WEAR」の運営を中心に事業活動を行っております。当連結会計年度における日本国内の衣料品・アクセサリー市場は、国内消費の停滞感を受け、緩やかな減少基調となっております。雇用・所得環境の改善傾向こそ持続してはいるものの、日本経済の先行きに不透明感が漂っていることもあり、景況感や消費者マインドの改善には至らず、個人消費は依然足踏みが続いている状況と考えられます。しかしながら、当社グループが軸足を置くファッションEC市場においては、百貨店及びブランドがオムニチャネル戦略に対して積極的に取り組み始めていること、CtoCサービスやソーシャルコマース等ECの裾野が確実に広がってきていること等を受け、堅実な成長を持続させております。
このような環境下、当連結会計年度における当社グループは、「ZOZOTOWN」のユニークユーザー数拡大及びコンバージョンレート(ユニークユーザーの購買率)向上のために、ユーザーとブランド双方にとって魅力的なサイト作りにより一層傾注してまいりました。具体的には、多様化するユーザーのニーズに対応できるよう積極的に新規出店を行ったことに加え、ブランドクーポン等のプロモーションを効率的に実施いたしました。
また、前連結会計年度にリプレイスを行ったCRMシステムを活用し、ユーザーに対するコミュニケーションも積極的に行ってまいりました。さらに、2016年11月には、支払い期限を注文日から2ヶ月後とする後払い決済サービス「ツケ払い」を導入することで決済手段の拡充にも取り組んでおります。
これらの結果、当連結会計年度の商品取扱高は212,090百万円(前年同期比33.0%増)、売上高は76,393百万円(同40.4%増)、差引売上総利益は69,213百万円(同38.2%増)となりました。セールスミックスの変化及びZOZOUSEDの伸長に加え、その他売上高も増加したことから、差引売上総利益率(対商品取扱高)が32.6%(前年同期比1.2ポイント増)となりました。
販売費及び一般管理費は42,928百万円(前年同期比32.8%増)となりました。プロモーション関連費率(対商品取扱高)は2.7%と前年同期と比較して0.2ポイント上昇したものの、商品取扱高拡大による固定費負担が減少したことで、商品取扱高に対する販管費率は20.2%と前年同期と比較して0.1ポイント低下いたしました。
以上の結果、当連結会計年度の営業利益は26,284百万円(前年同期比48.0%増)となり、営業利益率(対商品取扱高)が12.4%と前年同期と比較して1.3ポイント上昇しております。経常利益は26,442百万円(前年同期比47.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は17,035百万円(同42.1%増)となりました。
なお、連結子会社である㈱アラタナの業績が当初策定した計画を下回っており、業績の見通しを慎重に検討した結果、のれんの未償却残高の全額を減損損失として1,483百万円計上しております。また、当社が保有する投資有価証券について、実質価額が著しく下落したことにより、投資有価証券評価損885百万円を特別損失として計上することとなりました。
[表2]期初計画比 (単位:百万円)
当連結会計年度 (期初計画) | 当連結会計年度 (実績) | 計画比 | |||
商品取扱高 | 195,000 | (100.0%) | 212,090 | (100.0%) | +8.8% |
売上高 | 69,030 | (35.4%) | 76,393 | (36.0%) | +10.7% |
営業利益 | 22,140 | (11.4%) | 26,284 | (12.4%) | +18.7% |
経常利益 | 22,150 | (11.4%) | 26,442 | (12.5%) | +19.4% |
親会社株主に帰属する当期純利益 | 15,260 | (7.8%) | 17,035 | (8.0%) | +11.6% |
( )内は商品取扱高に対する割合です。
2016年4月28日に開示いたしました期初計画に対しては、商品取扱高が8.8%、売上高が10.7%、営業利益が18.7%、経常利益が19.4%、親会社株主に帰属する当期純利益が11.6%上回ることができました。ZOZOTOWN事業における各種商品取扱高拡大施策が当初計画を上回ったことが期初計画の達成要因です。なお、2017年4月19日に連結業績予想の修正を行っており、当連結会計年度の実績は修正後計画値と同水準となりました。
なお、当社グループはEC事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しておりますが、単一セグメント内の各事業区分の業績を以下のとおり示しております。
各事業別の業績は、以下のとおりです。
[表3]事業別前年同期比
事業別 | 前連結会計年度 (自 2015年4月1日 至 2016年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2016年4月1日 至 2017年3月31日) | 取扱高 前年同期比 (%) | 売上高 前年同期比 (%) | ||||
取扱高 (百万円) | 構成比 (%) | 売上高 (百万円) | 取扱高 (百万円) | 構成比 (%) | 売上高 (百万円) | |||
ZOZOTOWN事業 | ||||||||
(受託ショップ) | 137,452 | 86.2 | 39,313 | 191,903 | 90.5 | 55,253 | +39.6 | +40.5 |
(買取ショップ) | 693 | 0.4 | 693 | 193 | 0.1 | 193 | -72.1 | -72.1 |
(ZOZOUSED) | 7,958 | 5.0 | 7,958 | 12,875 | 6.1 | 12,875 | +61.8 | +61.8 |
小計 | 146,105 | 91.6 | 47,966 | 204,972 | 96.7 | 68,322 | +40.3 | +42.4 |
BtoB事業 | 13,280 | 8.3 | 3,256 | 6,220 | 2.9 | 1,338 | -53.2 | -58.9 |
フリマ事業 | 114 | 0.1 | 6 | 898 | 0.4 | △0 | +681.7 | - |
その他 | - | - | 3,192 | - | - | 6,731 | - | +110.9 |
合計 | 159,500 | 100.0 | 54,422 | 212,090 | 100.0 | 76,393 | +33.0 | +40.4 |
① ZOZOTOWN事業
ZOZOTOWN事業は、「受託ショップ」「買取ショップ」「ZOZOUSED」の3つの事業形態で構成されております。「受託ショップ」は各ブランドの商品を受託在庫として預かり、受託販売を行っております。「買取ショップ」は各ブランドからファッション商材を仕入れ、自社在庫を持ちながら販売を行っております。「ZOZOUSED」は個人ユーザー等から中古ファッション商材を買取り、販売を行っております。
当社では、ZOZOTOWN事業を持続的に成長させていくためには「購入者数の拡大」及び「ファッション消費におけるZOZOTOWN利用率上昇」が重要なファクターであると認識しております。そのために、ユーザーとブランド双方にとって魅力的なサイト作りに取り組んでおります。
当連結会計年度のZOZOTOWN事業の商品取扱高は204,972百万円(前年同期比40.3%増)、売上高は68,322百万円(同42.4%増)となりました。多様化するユーザーのニーズに対応できるようショップの新規出店を積極的に行ったこと、ブランドクーポン等のプロモーションを効率的に実施したこと、決済手段を拡充させたことにより取扱高の拡大を図ることができました。また、前連結会計年度に数多く出店したショップの認知度が向上したことも取扱高の拡大に繋がりました。
なお、ZOZOTOWN事業に係る主なKPIの推移は以下のとおりです。
[表4]KPI推移
前連結会計年度 | 当連結会計年度 | |||||||
第1四半期 | 第2四半期 | 第3四半期 | 第4四半期 | 第1四半期 | 第2四半期 | 第3四半期 | 第4四半期 | |
ZOZOTOWN出店ショップ数(注)1 | 685 | 720 | 839 | 867 | 842 | 872 | 934 | 954 |
内)買取ショップ | 27 | 26 | 28 | 24 | 10 | 7 | 7 | 7 |
受託ショップ | 658 | 694 | 811 | 843 | 832 | 865 | 927 | 947 |
年間購入者数(注)2 | 3,603,196 | 3,698,254 | 4,034,742 | 4,477,350 | 4,832,558 | 5,252,541 | 5,783,381 | 6,324,033 |
内)アクティブ会員数 | 2,401,421 | 2,401,317 | 2,522,500 | 2,686,926 | 2,844,171 | 3,059,991 | 3,421,440 | 3,893,156 |
ゲスト購入者数 | 1,201,775 | 1,296,937 | 1,512,242 | 1,790,424 | 1,988,387 | 2,192,550 | 2,361,941 | 2,430,877 |
年間購入金額(注)2、4、5 | 44,279 | 46,135 | 47,140 | 47,937 | 48,644 | 48,556 | 48,275 | 46,417 |
年間購入点数(注)2、4 | 8.0 | 8.6 | 8.9 | 9.4 | 9.9 | 10.4 | 10.5 | 10.3 |
出荷件数(注)3 | 3,007,626 | 3,330,674 | 3,901,739 | 4,871,419 | 4,652,101 | 5,391,093 | 5,886,580 | 6,931,318 |
平均商品単価(注)3、5 | 5,041 | 4,522 | 5,939 | 4,922 | 4,468 | 3,855 | 5,236 | 4,474 |
平均出荷単価(注)3、5 | 9,605 | 9,277 | 10,651 | 9,189 | 8,680 | 7,941 | 10,143 | 8,955 |
デバイス別出荷比率(注)3 | ||||||||
PC | 38.7% | 36.9% | 33.4% | 31.3% | 29.7% | 28.1% | 24.6% | 22.3% |
スマートフォン | 60.4% | 62.3% | 66.0% | 68.2% | 69.9% | 71.6% | 75.2% | 77.5% |
モバイル | 0.9% | 0.7% | 0.6% | 0.5% | 0.4% | 0.3% | 0.2% | 0.2% |
(注) 1 四半期会計期間末日時点の数値を使用しております。
2 集計期間は会計期間末日以前の直近1年間としております。
3 四半期会計期間の数値を使用しております。
4 アクティブ会員1人当たりの指標となっております。
5 円単位となっております。
当連結会計年度に新規出店したショップ数は、「GAP」、「BLUE LABEL / BLACK LABEL CRESTBRIDGE」、「Vivienne Westwood」、「SPINNS」、「Francfranc」等194ショップとなりました。2017年3月末現在の総ショップ数は954ショップ(2016年3月末867ショップ)となりました。
積極的な新規出店及びブランドクーポンを含むプロモーションの実施が利用者数の拡大に繋がり、直近12ヶ月(2016年4月~2017年3月)における年間購入者数は6,324,033人(前年同期比1,846,683人増)となりました。
アクティブ会員1人当たりの年間購入金額は46,417円(前年同期比3.2%減)、年間購入点数は10.3点(同9.3%増)となっております。年間購入金額が前年同期比で僅かにマイナスとなっておりますが、既存会員と比較すると年間購入金額が低い新規会員が直近で増加したことで、アクティブ会員に占める新規会員の割合が上昇したことが要因です。これは、新規会員が順調に増加している局面において生じるものであり、既存会員に限定した年間購入金額は前年同期比および前四半期比で増加しております。なお、既存アクティブ会員1人当たりの年間購入金額は61,770円(前年同期比6.7%増、前四半期比1.4%増)、年間購入点数は13.6点(前年同期比 20.2%増、前四半期比3.7%増)となりました。
第4四半期連結会計期間の平均商品単価は、4,474円と前年同期比で9.1%下落しております。平均商品単価の下落は、低価格帯のショップの出店が相次いだことによるものです。第4四半期連結会計期間の平均出荷単価も平均商品単価の下落の影響を受けることで下落しておりますが、取扱商品の拡充やユーザーインターフェイスの改善等により1注文当たりの購入点数が上昇しているため、平均出荷単価の下落率は平均商品単価と比較して限定的となりました。
受託ショップ、買取ショップ及びZOZOUSEDの実績は以下のとおりです。
a.受託ショップ
当連結会計年度の商品取扱高は191,903百万円(前年同期比39.6%増)、商品取扱高に占める割合は90.5%(前年同期実績86.2%)となりました。売上高(受託販売手数料)は55,253百万円(前年同期比40.5%増)となりました。2017年3月末現在、受託ショップでは947ショップ(2016年3月末843ショップ)を運営しております。
b. 買取ショップ
当連結会計年度の商品取扱高は193百万円(前年同期比72.1%減)、商品取扱高に占める割合は0.1%(前年同期実績0.4%)となりました。売上高は商品取扱高と同額の193百万円(前年同期比72.1%減)となりました。2017年3月末現在、買取ショップでは7ショップ(2016年3月末24ショップ)を運営しております。
c. ZOZOUSED
当連結会計年度の商品取扱高は12,875百万円(前年同期比61.8%増)、商品取扱高に占める割合は6.1%(前年同期実績5.0%)となりました。売上高は商品取扱高と同額の12,875百万円(前年同期比61.8%増)となりました。
②BtoB事業
BtoB事業では、ブランドの自社ECサイトの構築及び運営を受託しております。当連結会計年度の商品取扱高は6,220百万円(前年同期比53.2%減)、商品取扱高に占める割合は2.9%(前年同期実績8.3%)となりました。売上高(受託販売手数料)は1,338百万円(前年同期比58.9%減)となりました。ブランドが自社ECサイトに集客力や購買率向上を求めるだけでなく、実店舗との連携等にも目を向けるようになってきたことに対応し、従来の事業形態からの脱却を進めております。その結果、前年同期と比較し商品取扱高が大きく減少しておりますが、あくまでも経営方針に沿ったものとなります。2017年3月末現在、BtoB事業では27サイトの構築及び運営を受託しております(2016年3月末35サイト)。
③フリマ事業
フリマ事業では、スマートフォンアプリ内においてファッションアイテムを個人間売買する「ZOZOフリマ」を運営しております。当連結会計年度の商品取扱高は898百万円(前年同期比681.7%増)、売上高は△0百万円となりました。売上高の前年同期比については、返品により当連結会計年度において負の値となるため記載しておりません。なお、フリマ事業は2017年6月30日をもってサービスを終了することを予定しております。
④その他
その他には、ZOZOTOWN事業に付随した事業の売上(有料会員収入、送料収入、決済手数料収入等)や、連結子会社のその他売上高が計上されております。当連結会計年度のその他売上高は6,731百万円(前年同期比110.9%増)となりました。なお、前年同期比での増加要因は、配送ポリシーの変更及び有料会員制度が挙げられます。
ファッション市場全体の活性化を狙ったファッションメディア「WEAR」については、引き続きユーザー数の拡大及びコンテンツの拡充を目指した事業運営を行っております。2017年3月末時点のアプリダウンロード数は約900万ダウンロードとなり、堅調に推移しております。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末から10,655百万円増加し、22,151百万円となりました。
各キャッシュ・フローの状況とその要因は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減率 | |
営業活動によるキャッシュ・フロー | 12,027 | 18,294 | 52.1% |
投資活動によるキャッシュ・フロー | △2,175 | △2,725 | 25.3% |
財務活動によるキャッシュ・フロー | △23,222 | △4,995 | △78.5% |
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は18,294百万円となりました。主な増加要因としては、税金等調整前当期純利益24,657百万円の計上に加え、受託販売預り金の増加額3,635百万円、非資金項目の減価償却費843百万円及びのれん償却額825百万円の計上による増加要因があったことによるものであります。一方、主な減少要因としては、売上債権の増加額10,076百万円及び法人税等の支払額6,582百万円があったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は2,725百万円となりました。これは、投資有価証券の取得による支出2,027百万円、有形固定資産の取得による支出888百万円があったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は4,995百万円となりました。これは、配当金の支払額4,984百万円があったこと等によるものであります。
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このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E05725] S100ANYZ)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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