シェア: facebook でシェア twitter でシェア google+ でシェア

有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100AMTD

有価証券報告書抜粋 TOPPANホールディングス株式会社 研究開発活動 (2017年3月期)


事業等のリスクメニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


当社グループ(当社及び連結子会社)は、21世紀のあるべき姿を定めた「TOPPAN VISION 21」に基づき、各事業領域の基盤強化と市場ニーズを先取りした新商品の開発を積極的に推進しております。
当社グループの研究開発は、総合研究所を中心に、事業(本)部の技術関連部門及び主要連結子会社が一体となり収益力の強化を図っております。各事業分野の新商品開発に注力するとともに、コストダウン、品質ロスミス削減へ向けての開発を各研究開発部門と進めております。また、次世代商品系分野につきましても総合研究所を中心に産官学との連携を図り、中長期の収益の柱となる新規事業創出に努めております。
当連結会計年度における当社グループ全体の研究開発費は19,368百万円であり、セグメントにおける主な研究開発とその成果は次のとおりであります。なお、研究開発費につきましては、当社の本社部門及び総合研究所で行っている基礎研究にかかる費用を次の各セグメントに配分することができないため、研究開発費の総額のみを記載しております。

(1) 情報コミュニケーション事業分野
セキュア関連では、世界で初めてワインのコルク栓引き抜きや不正な穴開けを検知するICタグ「CorkTag™」を開発し、ブルゴーニュの高級ワインメーカー「ドメーヌ・エマニュエル・ルジェ」で採用されました。また、写真のように鮮やかな発色性と、世界最高クラスの広視域を実現し、模倣品被害の抑制に最適なカラーホログラム「フォトカラーワイド」を開発しました。
マーケティング関連では、電子チラシサービス「Shufoo!」を活用した公共インフラ企業契約者向けアプリを開発し、中部電力株式会社に提供しました。このアプリの導入企業は、法人契約者の販促支援や一般契約者との日常的なコミュニケーションが可能になります。
VR(バーチャルリアリティ)につきましては、VRとGPSを組み合わせ、その場ならではの情報を提供する旅行者向けの体験型観光アプリ「ストリートミュージアムアプリ」を開発し、提供を開始しました。

(2) 生活・産業事業分野
包装関連では、使用後の解体が容易な紙パック容器「EP-PAKオルカット」がエコプロダクツ大賞推進協議会主催「第13回エコプロダクツ大賞 推進協議会会長賞」を受賞しました。さらに、リサイクルできる「アルミレス紙パック飲料容器」がフジサンケイグループ主催「第25回地球環境大賞 環境大臣賞」を受賞しました。
また、新素材「セルロースナノファイバー(※1)」を用いた、日本初のバリア性を持つ紙カップを開発し、バイオマス(※2)素材で従来品と同等の酸素バリア性を実現しました。
軟包装関連では、ハウス食品株式会社「特選本香り」シリーズのチューブ容器が、生活者の使用実態を基にしたユニバーサルデザインや環境負荷の軽減が高い評価を得て、日本包装技術協会主催「第40回木下賞 包装技術賞」を受賞しました。
建装材事業関連では、東京理科大学のナノ化技術を活用し、超臨界逆相蒸発法(※3)と印刷技術を融合することで傷に強く美しさが長持ちする、世界最高水準の建装材向け化粧シート「Smart NANO®」シリーズを開発しました。また、世界初の天井向け不燃紙管建築内装材として新素材となる不燃紙管「FORTINA® ペーパーチューブ」を開発し、販売を開始しました。

(3) エレクトロニクス事業分野
当社は九州ナノテック光学株式会社と、液晶調光フィルム(※4)事業で協業を開始しました。遮蔽性と透明性で世界最高レベルである調光フィルムの販売及び生産の拡大と並行して、当社の持つディスプレイ関連技術や表面加工技術と、九州ナノテック光学の液晶調光技術を組み合わせた競争力を持つ製品の開発に着手しました。
ナノインプリント(※5)事業では、SCIVAX株式会社と資本業務提携し本格的に事業参入しました。当社が半導体用フォトマスクなどで培ったリソグラフィー技術(※6)やマスターモールド製造技術(※7)と、SCIVAXが持つ光学設計やナノインプリント加工技術を融合し、世界初となる大面積ナノインプリント量産化に向けた研究開発に着手しました。


(4) その他
エネルギー分野では、家庭において過去のエネルギーデータが分からなくても、エネルギー消費量を推定し、電力・ガス・灯油を組み合わせた最適プランを提案(最適診断)できる事業者向けサービスを開発しました。
電子ペーパーでは、E Ink社と共同で、世界最大となる32インチのフレキシブルカラー電子ペーパー(曲がる電子ペーパー)を開発しました。また、表示部と制御部を分離して使用できるA4サイズの電子ペーパー表示機「pella™」を開発しました。生産現場で「pella™」を指示書として利用することで、ペーパーレス化が実現し、作業負荷やコストの削減が可能となります。
また新技術としては、色素を使わない生物模倣(※8)によるナノ構造(※9)で色を示すことで屋外でも褪色しない、新発色シートの開発に成功しました。偽造防止やブランドプロテクションなどのセキュリティ商品の他、屋内外でのプロモーションツール向けの製品への実用化を目指します。

(※1)セルロースナノファイバー:自然がつくり出した強靭な分子構造を持つセルロースを、化学・物理処理によりナノレベルまで細かく均一にほぐしたもの
(※2)バイオマス:植物由来の原料を用いた、持続的利用ができる再生可能資源
(※3)超臨界逆相蒸発法:一般的に使用が困難とされるナノ材料を、安全・安価・安定的に製造する技術
(※4)液晶調光フィルム:液晶を使い電源のオン/オフで「透明」と「白濁」を瞬時に切り替え、通過する光をコントロールできるフィルム
(※5)ナノインプリント:ナノ(10億分の1)メートルオーダーのパターンを形成したモールドを用いて、樹脂などの被転写材料に押し付けて微細な構造体を製造する転写技術
(※6)リソグラフィー技術:感光性の物質を塗布した物質の表面をパターン状に露光することで、露光された部分と露光されていない部分からなるパターンを生成する技術
(※7)マスターモールド製造技術:樹脂などの被転写材料に押し付けて微細な構造体を製造する際に用いる原版(マスターモールド)を設計、製造する技術
(※8)生物模倣:生物の組成や形状の優れた機能を活用すること
(※9)ナノ構造:大きさがナノ(10億分の1)メートルオーダーの構造

事業等のリスク財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E00692] S100AMTD)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。