有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100AIUH
大日本印刷株式会社 研究開発活動 (2017年3月期)
事業等のリスクメニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
DNPは、新規事業の創出・新製品開発から生産技術の開発に至るまで、幅広い研究開発活動を続けており、その活動は事業活動の原動力として機能している。
DNPの研究開発は、研究開発センター・技術開発センター、及び、各事業分野の開発部門に加え、全社横断で新規事業開発を推進するAB(アドバンストビジネス)センターを中心に推進している。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は31,375百万円であり、3つの事業部門に関する研究開発費が11,145百万円、各事業部門に配分することができない本社開発部門等の費用が20,230百万円である。
当連結会計年度における各事業部門の主な研究開発とその成果は次のとおりである。
(1) 情報コミュニケーション部門
出版印刷分野では、視覚障がい者や高齢者など、視力が低下している生活者が電子図書館を独力で利用できるよう、音声読み上げとキーボード操作で読みたい本を探せる機能を搭載したサイト・ビューワ(閲覧用ウェブブラウザ)などから成る電子図書館システムを開発した。また、ハイブリッド型総合書店「honto」では、著名人や作家、編集者、書店員などの本に精通したブックキュレーターが集めた本を、利用者の興味や関心、なりたい気分などに合わせて紹介するサービス「ブックツリー」を開始した。
セールスプロモーション分野では、電子ペーパー世界最大手のE Inkホールディングスの電子ペーパー「PRISM(プリズム)」を搭載した、生活者の行動に反応して色や絵柄を変化させてアイキャッチ効果や意匠性を高めるプロモーション用製品(POP)を、E Inkホールディングスと共同開発した。また、独自開発したAI(Artificial Intelligence:人工知能)の活用により、円滑なコミュニケーションを支援する「知能コミュニケーションプラットフォーム」の構築を進めている。この「知能コミュニケーションプラットフォーム」を実際に搭載したロボットを自治体のインフォメーションセンターに設置し、来訪者のニーズに合わせて観光地や特産品などを案内する実証実験も開始している。
カード・セキュリティ分野では、クレジットカードや電子マネーなど多様な決済手段にワンストップで対応でき、決済情報と顧客情報をセキュアな環境下で統合管理する「DNPマルチペイメントサービス」を開始した。また、1枚で国内・国外両方の通信規格に対応した非接触型決済が可能なICカードを国内で初めて開発した。
イメージングコミュニケーション分野では、DNPの証明写真機「Ki-Re-i(キレイ)」とICT技術を組み合わせ、顔写真の撮影からICカード社員証の製造・発行までをトータルで提供するサービスを開始した。また、記念撮影フォトブース「写Goo!(シャグー)」に観光地やイベントの画像との合成機能を追加し、グループでの撮影も可能な大型の筐体を開発した。
当部門に係る研究開発費は2,458百万円である。
(2) 生活・産業部門
包装関連分野では、廃棄の際に紙の層とプラスチック層を容易に分離でき、簡単に資源リサイクルが行えるアルコール飲料向け紙容器や、ユニバーサルデザインに配慮した、キャップと中栓を同時に開栓できる注出口付きの液体用紙容器を開発した。また、世界大手の紙容器メーカーであるSIG(エスアイジー)コンビブロックグループと、日本市場における飲料・食品用紙容器事業で協業を開始した。
生活空間分野では、建築外装用の化粧材として、多様な形状のアルミ建材に高級感のあるデザインを演出できる「EB外装フィルム」を開発した。また、射出成形と同時に表面の凹凸などの触感を付与できる新型の加飾フィルムを開発し、自動車などの内装材向けに販売を開始した。
高機能フィルム関連では、窓から入る太陽光を効果的に天井などに反射・拡散し、室内をより明るくする「DNP採光フィルム」が、消費電力の削減や、明るく快適な空間の実現に寄与すると評価され、第26回地球環境大賞「日本経済団体連合会会長賞」を受賞した。また、ディスプレイ向け光学フィルムなどで培った光学設計や液晶パターニング技術を活用して、偏光板と位相差フィルムを貼り合わせた2枚のガラスを手動でスライドさせ、簡単に透明と遮蔽の切り替えが可能な「DNP調光ブラインド スマートシェード」を開発した。さらに、自動車関連事業の拡大に向けて、耐候性、耐摩耗性に優れた「DNP超耐候ハードコート転写フィルム」の加工性を改良し、軽量化が求められる自動車のサンルーフなどに対応できる曲面樹脂ガラスを開発した。
当部門に係る研究開発費は1,216百万円である。
(3) エレクトロニクス部門
DNP独自のフォトリソグラフィ技術やエッチング技術を活かし、有機EL用ディスプレイ向けに、1000ppi以上の解像度に対応したメタルマスクの開発を進めている。
一方、電子書籍端末などの反射型ディスプレイ向けに、ナノインプリント技術を活用して、シートの表面に超微細な凹凸形状を施すことにより光を効率的に拡散させて、暗いところでも視認性が向上するDNP独自のフロントライト用導光板を開発し、量産を開始した。さらに、ナノインプリント技術の開発を通じて培ってきた材料技術・加工技術・装置技術などを応用し、数10nmの超微細な凹凸のパターンを持つテンプレート(パターン形成用の版)を段差なく高精度でつなぎ、大面積対応の部材の量産を可能にする“つなぎ合わせ技術”を開発した。
当部門に係る研究開発費は7,469百万円である。
(4) 清涼飲料部門
該当事項はない。
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ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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