有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100I92A (EDINETへの外部リンク)
株式会社ズーム 事業の内容 (2019年12月期)
(1) 事業の概要
当社グループは、当社、子会社3社(連結子会社2社、持分法非適用非連結子会社1社)、及び関連会社2社(持分法適用関連会社2社)から構成されております。主として各国販売代理店への出荷に関する事務手続きを担うZOOM HK LTD.(連結子会社)と、主要国での販売拠点であるMogar Music S.p.A.(連結子会社)、ZOOM North America LLC及びZOOM UK Distribution LTD.(ともに持分法適用関連会社)と、その他1社から構成されております。当社グループは、音楽用電子機器の開発及び販売を主な事業内容としており、「WE'RE FOR CREATORS」という基本理念のもと、世界中のクリエーターがよりユニークでオリジナルな作品を創造できるツールを提供することによってブランド力を向上し、株主、従業員や取引先などの当社グループと関係するステークホルダーから評価される企業を目指しております。
当社グループでは、開発は当社(日本)で行っておりますが、現在、生産はすべて生産委託先であるEMS企業(注1)に外注しており自社工場は有しておりません。主として中国で生産された製品は、当社を通じて南ヨーロッパ向けはMogar Music S.p.A.へ、北米向けはZOOM North America LLCへ、英国向けはZOOM UK Distribution LTD.へ、その他地域向けは各国の販売代理店へ出荷されます。なお、製品自体は中国又は香港の倉庫から国内の倉庫又は各国の販売代理店へ直接出荷しております。また、国内倉庫及び各国の販売代理店からは、直接又は卸売を通じて楽器店や家電量販店、ネット通販業者などに出荷され、店頭あるいはインターネットにより最終顧客へ販売されます。
当社グループは音楽用電子機器事業の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しておりますが、当社グループの主な製品は下記のカテゴリーに区分されます。
製品カテゴリー | 製品例 | |
① ハンディオーディオレコーダー(HAR) 当社グループのハンディオーディオレコーダーは、楽曲配信で使われるMP3(注2)のような圧縮されたデジタル音声では無く、非圧縮音声で録音する高音質リニアPCMレコーダー(注3)です。マルチトラックレコーダーで培った録音技術を応用し、ロックミュージックを演奏するミュージシャン向けに開発しましたが、ミュージシャンのみならず、映像や放送分野等のクリエーターの間においても音声レコーダーとして使用されております。2018年10月に、VRコンテンツ用の空間音声の収録(360度録音)が行えるH3-VRを発売しております。 | H6 | |
② マルチエフェクター(MFX) 当社グループのエフェクター(注4)は、デジタル処理を使った、複数のエフェクトを内蔵したマルチエフェクターです。エフェクトは内蔵された種類を任意に組み合わせることが可能で、作成した音色は本体に記録して、フットスイッチを踏むことで、呼び出して使うことができます。 当社は1990年に“ギターのストラップに取り付けることのできる小型マルチエフェクター”をコンセプトとした9002を発売して以来、ベースギター用、アコースティックギター用、それらの価格帯別モデル、さらにサックスやハーモニカといったアコースティック楽器全般に幅広く対応するモデルやヴォーカルに対応するモデルなど、様々な製品を発売しております。 | A1 FOUR | |
③ ハンディビデオレコーダー(HVR) 当社グループのハンディビデオレコーダーは、ハイレゾオーディオ(注5)音質での録音に対応した音楽用ビデオレコーダーです。現在販売している製品はハイビジョンと言われるHD画質に対応しており、YouTube,LLCが提供する「YouTube」などの動画投稿サイトやSNSに、HD画質の動画をアップロードすることができます。2018年11月に、4Kの画質で動画を撮影・アップロードできるQ2n-4Kを発売しております。 | Q2n-4K | |
④ デジタルミキサー/マルチトラックレコーダー(DMX/MTR) デジタルミキサーは、入力された複数の音声信号をデジタル信号に変換して音量や音質を調整し、複数の音声をミックスさせる電子機器です。マルチトラックレコーダーは、複数のトラック(録音データの単位)を自由に選択し、録音/再生を行う事ができる録音機器で、ベースとなる曲を作成し、別トラックに歌、更に別トラックに音階の異なる歌を録音するといった多重録音ができる製品です。2019年7月に、iPad用アプリからワイヤレスにミキシング可能なライブミキサー兼レコーダーL-20Rを、10月には軽量でコンパクトなライブミキサー兼レコーダー、L-8を発売しております。 | L-8 |
⑤ モバイルデバイスアクセサリ(MDA) モバイルデバイスアクセサリは、Apple Inc.により提供される「iOS」デバイスでレコーディングを行うことができる録音機器です。具体的には、「iPhone」「iPad」「iPod touch」に対応しており、コンパクト設計のステレオマイクによって、オーディオ録音やビデオ撮影時の音声も、CD品質のステレオサウンドで収録できます。 | iQ7 | |
⑥ オーディオインターフェース(AIF) オーディオインターフェースとは、コンピュータへの音声の出入り口になる製品です。コンピュータ内では、デジタル信号しか受け付けないため、音声をコンピュータに入力する場合は、アナログからデジタルへ、コンピュータの音声を聞く場合は、デジタルからアナログへの変換をオーディオインターフェースが受け持つことになります。当社グループでは、2014年にTACシリーズの商品展開を行って以来、普及の進んでいるUSB3.0規格に応じたUACシリーズ、当社の強みとするハンディタイプをUSB2.0で実現したUシリーズと、製品シリーズを展開しております。2019年2月には、当社の膨大なエフェクトライブラリを使用可能とするGCE-3を発売いたしました。 | GCE-3 | |
⑦ プロフェッショナルフィールドレコーダー(PFR) プロフェッショナルフィールドレコーダーは、屋外での使用を想定した、映像関連産業やサウンドデザイナーなどのクリエーター向けのレコーダーで、タイムコード(注6)などの機能を備えております。2019年9月には、既存製品F8nの半分のサイズを実現したF6を発売しております。 | F6 | |
⑧ ARQリズムトラック(ARQ) EDMは電子音を多用したダンスミュージックです。当社グループでは、2016年5月にこのカテゴリー初となるARQ AR-96を、2017年11月には普及価格帯の新製品としてARQ AR-48を発売いたしました。この製品は円形に配置されたパッドを指で叩くことでEDMのリズムをプログラムでき、フレーズルーパー(注7)、シンセサイザー(注8)、シーケンサー(注9)等の機能を有しております。円形のパッドは本体から取り外して使用することができ、DJがステージを動き回りながら使用できます。 | ARQ AR-48 | |
⑨ Mogar社取扱いブランド 2018年4月に株式を取得したことにより連結子会社となったMogar Music S.p.A.は、当社以外の製品ブランドも取り扱っております。Mogar Music S.p.A.が販売代理店として輸入・販売している当社以外のブランドについては「Mogar社取扱いブランド」として独立のカテゴリーとしております。 | ― |
注番 | 用語 | 意味・内容 |
1 | EMS企業 | EMSはElectronicsManufacturingServiceの略であり、EMS企業とは電子機器の受託生産を行う会社 |
2 | MP3 | 音声ファイルを圧縮するための技術の1つであり、それから作られるファイルのフォーマット |
3 | リニアPCMレコーダー | リニアPCM形式で音声データを圧縮せずに記録するICレコーダー。リニアPCMは、音声などのアナログ信号をデジタルデータに変換する方式の一つであるが、音質が劣化する原因となる圧縮等の処理を行わない方式 |
4 | エフェクター | ギターやベース等の音色に変化を付ける機器で、単体のエフェクトペダルと、複数エフェクトが1つの筐体に内蔵されたマルチエフェクターに分類される |
5 | ハイレゾオーディオ | JEITA(電子情報技術産業協会)の定義では、サンプリング周波数(kHz)と量子化ビット数(bit)のいずれかがCDスペックを超えているものをハイレゾオーディオといい、ここでいうCDスペックは16bit/44.1kHz又は48kHz |
6 | タイムコード | 時間、時刻情報を符号化した電気信号 |
7 | フレーズルーパー | 一定の時間記録したフレーズを繰り返しループ再生する装置 |
8 | シンセサイザー | 音を電子的に合成する装置 |
9 | シーケンサー | 入力した音を自動的に演奏する装置 |
(2) 事業系統図
※1は連結子会社であります。
※2は持分法適用関連会社であります。
※3は持分法非適用非連結子会社であります。
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E33025] S100I92A)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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