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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100AO2W

有価証券報告書抜粋 東ソー株式会社 研究開発活動 (2017年3月期)


事業等のリスクメニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

急激な国内産業構造の変化及び技術革新が進む中で、当社グループは、基盤事業の強化・拡大と新規事業の創出による体質強化に向けて、当社の8つの研究開発部門及びオルガノ株式会社の開発センターを中心に研究開発活動を実施しております。具体的には、当社のアドバンストマテリアル研究所及びライフサイエンス研究所では機能商品事業分野、ファンクショナルポリマー研究所及び高分子材料研究所では石油化学事業分野、無機材料研究所、有機材料研究所、ウレタン研究所では機能商品事業分野及びクロル・アルカリ事業分野、技術センターでは各製品に関わるプロセス開発を主担当分野とした研究開発を行っており、オルガノ株式会社の開発センターではエンジニアリング事業分野の研究開発を行っております。
大学あるいは公的研究機関などの外部研究機関との共同研究等を積極的に実施し、研究開発力の強化と技術開発の迅速化に努めております。さらに、新たな成長分野を開発するため研究ファンド投資や米国への研究員派遣を行い、技術情報収集力を強化しております。
研究開発の組織においても四日市事業所の研究棟を建て替え、現在3地区に分散しているポリマー製品関連の研究を集約すると同時に、南陽事業所においても研究棟建て替えを計画する等、新規商品開発のために研究体制の強化を図っていきます。
当連結会計年度における当社グループ全体での研究開発要員は約900名であり、研究開発費は約144億円であります。

セグメント別の主な研究開発活動の状況を概観すると、次のとおりであります。

石油化学事業
石油化学事業に関しては、既存ポリマー製品の改良や周辺技術の強化と、新規ポリマー材料の開発を主に実施しております。ポリエチレンでは、高機能化による差別化・高付加価値化を目指した研究開発を実施しており、ラミ分野、食品包装分野などにおいて、グレード開発・改良に取り組んでおります。特に注力している高清浄・高耐熱グレードによる医療分野を中心とした用途開発では、輸液バッグの高い耐熱性と透明性の両立が国内外で高い評価を得ております。また、独自の触媒技術による世界最高水準の高分子量と狭い分子量分布を有する超高分子量ポリエチレン(デカミレン®)を新たに開発し、リチウム二次電池用セパレーター、摺動部材等の幅広い分野での用途開発が進展しました。PPSでは自動車部品の軽量かつ複雑化に対応するグレード開発を進めております。石油樹脂ではエコタイヤの改質剤として性能向上に貢献しております。CRでは当社が得意とする伝動ベルト用途に適したグレード開発を進め、高耐久性タイプの顧客評価を進めております。高品位かつ世界最大の生産能力を有するCSMについては、その特徴である耐水性と耐薬品性をさらに向上する新規配合処方を確立し顧客評価を進めております。また、更なる市場拡大に向けた一層の高機能化も進めております。ペースト塩ビでは、壁紙や床材他の用途に関し、顧客要求に応じたグレード開発に積極的に取り組んでおります。また、液晶用光学材料、フレキシブルディスプレイ用基板材料など、当社独自コンセプトに基づく新規ポリマー材料の開発を積極的に進めております。なお、本事業分野における研究開発費は約19億円であります。


クロル・アルカリ事業
クロル・アルカリ事業に関しては、主としてコア事業であるビニル・イソシアネート・チェーン関連技術の更なる強化へ向けて継続的な製造技術の革新に取り組んでおります。ポリウレタン関連では、原料であるイソシアネートの製造プロセス改良や、ポリウレタンフォーム、エラストマー及びコーティングを始めとするウレタン関連製品の処方開発等に積極的に取り組むとともに、他の事業分野との連携による開発にも注力しております。具体的には、自動車用シートクッション用途での軽量化、高耐久化、環境対応による差別化を図っており、All-MDI系で低密度と耐久性を両立した薄肉化を実現、更に低VOC化技術の確立を進めております。機能性ポリウレタンに関しては、自動車クリアトップコート用低粘度硬化剤、及び合皮用ウレタン樹脂やプラスチック塗装用の耐薬品性塗料用原料の開発を積極的に進めております。また、電解関連技術についても継続的な技術改良(省エネルギー化)に取り組んでおります。なお、本事業分野における研究開発費は約30億円であります。

機能商品事業
機能商品事業に関しては、ライフサイエンス、環境・エネルギー、電子材料などに関する研究開発を実施しております。
ライフサイエンス関連のうち、免疫診断事業関連では次世代装置と試薬の開発、遺伝子検査事業関連では感染症診断のための新規製品開発を進めております。分離精製剤事業関連では、急速に市場が成長しているバイオ医薬品の精製用分離剤や分析用液体クロマトグラフィーカラムの開発に注力しており、「次世代バイオ医薬品製造技術研究組合」に参加し、抗体医薬品を精製する革新的なプロセスの開発、先進的な抗体の解析技術の開発に鋭意取り組んでおります。また、微細加工技術を用いた早期がん検査技術の開発も着実に進展しております。さらに、再生医療用細胞の検査ツールなどの研究開発も開始しました。歯科用透光感ジルコニアや装飾用カラージルコニアの開発にも継続的に取り組んでおります。
エネルギー関連では、今後の需要拡大が予想されるリチウム二次電池の材料開発に取り組んでおります。さらに、コンデンサの高容量化に寄与する新規導電性高分子の開発も進展しております。環境関連では、自動車排ガス浄化触媒用ゼオライトに加え、新規用途での高機能ゼオライト開発にも取り組んでおります。また、アミン誘導体として、VOC低減に有効なウレタン発泡触媒(RZETA®)や低燃費に寄与するエンジンオイル添加剤の開発が進展しております。さらに、重金属処理剤(飛灰処理用、排水処理用)の開発を進めております。
電子材料関連のうち、ディスプレイ関連では有機EL用の電子輸送材並びに正孔輸送材の開発を精力的に進めております。また、昨年度実用化したタッチパネル用途の低温低抵抗薄膜用スパッタリングターゲットの高性能化に取り組んでおります。半導体関連では、将来の半導体素子の微細化に対応した次世代配線用の有機金属化合物や次世代半導体製造装置用の高機能石英部材などの開発を推進しております。また、プリンテッドエレクトロニクスにおけるキーマテリアルである塗布型有機半導体材料についても開発に取り組んでおります。なお、本事業分野における研究開発費は約79億円であります。

エンジニアリング事業
エンジニアリング事業に関しては、オルガノ株式会社の開発センターを中心に、純水、超純水、上水等の用水処理装置、下排水処理装置、クロマト分離装置などの大型水処理関連設備並びに標準型水処理機器、水処理薬品、加工食品向けの食品添加物・素材などの販売・サービスを促進するため、基盤技術の強化、商品の品質向上、新商品の開発などを実施しており、新規脈動式高速凝集沈殿池、機能水製造装置、キャビネット型純水製造装置及びN-メチルピロリドン回収精製装置等が実用化に至りました。なお、本事業分野における研究開発費は約15億円であります。

事業等のリスク財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E00767] S100AO2W)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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