有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100ALAU
第一稀元素化学工業株式会社 研究開発活動 (2017年3月期)
経営上の重要な契約等メニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
(1)研究開発活動の方針等
当社はジルコニウム化合物の精製技術、酸化ジルコニウムの凝集制御をコア技術に、さらに他元素との複合化技術を加え、触媒、燃料電池、電子部品、ファインセラミックスなどの多岐用途に対して新たな機能を加えることにより、ジルコニウムの用途拡大に取り組んできました。今後もますます多様化、高度化する顧客ニーズに応えたジルコニウム製品を開発し、ジルコニウムの更なる用途拡大に向け、継続的に行動していくことを基本方針としております。顧客窓口である営業部との連携により、著しく変化する外部環境を考慮し、顧客要求を満足する製品を開発・提案していくため、下記のように様々な用途において研究開発分野を設定しております。(イ)地球環境に貢献する製品の開発
① 自動車用排ガス浄化触媒
先進国に加え、新興国においても強化される排ガス法規制に対応するため、助触媒機能としてより高機能な触媒材料を開発する。② 有害物質の吸着除去剤
工業排水等の高度な水処理や放射性廃棄物の固定化に有効な新材料を開発する。③ 有害物質の代替材料
ガラス・塗料・抗菌剤などに用いられている有害物質に代わり、無害かつ同等以上の機能を発現する材料を開発する。(ロ)エネルギー関連製品の開発
① 燃料電池材料
実用化段階を早めるために技術課題を満足させた電解質・電極材料を開発し、提案する。② 新エネルギー創出に貢献する材料
化石燃料、バイオ燃料等を用いた改質反応や有機合成反応に用いる触媒担体を開発する。③ 熱遮蔽コーティング用材料
発電用ガスタービンや航空機等のエネルギー効率を向上させるなど、耐熱性を有するジルコニウム材を開発する。(ハ)新分野製品の開発
① アルミニウム接合用ろう付材料
自動車用熱交換器用途や家庭用エアコン用途などのアルミ溶接用途において、顧客生産過程における省エネルギー化や簡便化に貢献するセシウムフラックス及びフラックス内包ろう材を開発する。② 電子部品材料
電子部品の軽薄短小化、高機能化や耐久性向上に対応したジルコニアナノ粒子材料を開発する。③ 歯科材料
強度、審美性に優れたジルコニア系材料を開発する。④ その他
当社コア技術と応用研究の強化をもとに、新規用途開発ならびにそれらに対応する材料開発を推進する。(2)研究開発体制
当社の研究開発活動は、既存用途での材料開発及び新規ジルコニア材料の開発は技術部が担当し、中長期的な視野で新規用途・新規材料の開発を研究開発室が担当します。一方、知財に関する業務については知財管理室が担当することとし、機能ごとの専門性を高めながら、効率よく開発活動を実施していきます。なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は809百万円であります。
研究開発課題 | 成果 | 内容 |
燃料電池材料の開発 | ジルコニア系材料の製品化 | 耐久性・機能の向上 |
次世代排ガス浄化用触媒の開発 | 高機能を有するジルコニウム・希土系触媒の製品化 | 自動車用触媒の浄化性能の向上、加工性の向上など |
アルミ溶接材料の開発 | 家電用ろう材の製品化 | 家電用途への拡大 |
生体材料の開発 | 歯科材料の製品化 | 審美性・セラミックス強度の向上 |
ジルコニウム化合物の新規用途拡大 | 樹脂配合用ジルコニアの製品化 ジルコニアゾルの改良 | 構造材用途、高屈性率を目的とした光学材料用途、電池材料用途への拡大 |
ジルコニウム化合物の基礎研究 | ジルコニウム化合物の基礎研究の強化 大学や公設試験研究機関との共同研究 | 非酸化物材料の用途探索 電池機能の耐久性の向上や生化学用途への展開可能性の検討 |
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ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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