有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1009Z6Y
ミヨシ油脂株式会社 研究開発活動 (2016年12月期)
経営上の重要な契約等メニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
当社グループの研究開発活動は、食品から地球環境関連製品に至るまで、多方面にわたる産業のニーズに応えるため、新素材開発の基礎研究と商品化に向けた応用研究を積極的に展開しております。研究開発体制は、食品事業では、新技術に繋がるシーズの探索、中長期的な新技術開発テーマに取り組む食品油脂研究所とマーガリン、粉末油脂、ホイップクリーム等の新技術開発および製品開発に取り組む技術開発部門、市場のニーズに即応した製品開発、提案活動を行うソフト開発部門の3部門で構成されております。また、油化事業では、界面活性剤、環境産業、新規開発関連用途別の技術部から構成されております。
なお、当連結会計年度に研究開発に要した費用総額は、14億8千5百万円であります。
セグメントの研究開発活動は、次のとおりであります。
食品事業では、「美味しさ・健康・安全・安心・環境・機能・簡便」をキーワードとして、マーガリン、ショートニング、ホイップクリーム、粉末油脂などの食用加工油脂を主体としてお客様に役立つ製品開発、新製品の投入、用途開発、プレゼンテーション、展示会、講習会などの技術活動の推進をしております。さらに油脂製品開発における基盤技術の構築と新技術の研究から学会発表や論文投稿、特許出願等を積極的に進めております。
食品油脂研究所では、油脂の抗酸化素材の探索とフライ時における毒性生成物抑制に有効な素材探索検討を開始しました。また、美味しさの追求として、油脂の呈味成分および特徴的な香気成分の分析評価について継続検討を進めました。
技術開発部門では、2017年春季新製品の上市に向けて、風味、機能特性等の最終的な調整を行ない、工場試作に向け準備を進めました。また、産地を限定した特長あるバターを配合したコンパウンドマーガリンについて用途、配合率、呈味性等について検討を開始しました。さらに新製品である「クラージュ」に機能性素材HPMCと酵素を併用、また乳化剤を含まない等の更なる機能性を付加させた製品検討を進めました。
ソフト開発部門では、ユーザー向けプレゼンテーションおよび講習会などを実施しました。
当セグメントに係る研究開発費は9億6千1百万円であります。
油化事業では、紙パルプ用薬剤・香化粧品基剤などの各種界面活性剤のほか、工業用エステル基剤や重金属処理剤などの環境関連製品の開発を進めるとともに、新規事業創出に向けた研究開発を推進しております。
界面活性剤分野では、家庭紙用薬剤「ソフティーナ」、製紙用工程薬剤「トリミン」の高性能化を進め、市場で高い評価を獲得しました。香化粧品基剤では、両性界面活性剤「アンホレックス」、クレンジング基剤「Mファインオイル」などの改良並びにソフト開発を進め、同時に潤滑基剤などの工業用エステル、農業・園芸用培養土の撥水防止剤の開発にも注力しました。
環境関連薬剤分野では、廃水処理剤「エポラス」「エポフロック」、飛灰処理剤「エポルバ」の改良開発に加え、植物由来樹脂粉末である「PLパウダー」「PLビーズ」などの開発を進めました。また、新規事業の創出に向け、機能性界面活性剤や金属ナノ粒子などの研究開発を進めるとともに、イオン液体や紫外線吸収剤などの新たな事業分野での商品開発に注力しました。
当セグメントに係る研究開発費は5億2千4百万円であります。
経営上の重要な契約等財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
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