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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1009WL1

有価証券報告書抜粋 花王株式会社 コーポレートガバナンス状況 (2016年12月期)


役員の状況メニュー

企業価値の継続的な増大のための一つの手段としてコーポレート・ガバナンスの強化に努めています。変化に素早く対応ができ、効率的で、健全かつ公正で透明性の高い経営を実現するために、経営体制及び内部統制システムを整備・運用し、必要な施策を実施するとともに説明責任を果たしていくことが、当社のコーポレート・ガバナンスに関する取り組みの基本であり、経営上の最も重要な課題の一つと位置づけております。ステークホルダーからの要請、社会動向などを踏まえて随時検証を行い、適宜必要な施策・改善を実施しています。

①企業統治の体制
イ.企業統治の体制の概要
当社では、監査役会設置会社というガバナンスの枠組みの中で、監督と執行の分離を進めていく体制として、執行役員制度を導入しております。2017年3月の定時株主総会終結後の経営体制は、社外取締役3名を含む取締役7名(男性7名)、社外監査役3名を含む監査役5名(男性4名、女性1名)、専任の役付執行役員5名を含む執行役員26名(男性24名、女性2名)となりました。全社外取締役及び全社外監査役は、経営陣から独立した中立性を保った独立役員であります。取締役会の審議の透明性の向上等を目的とし、2014年3月の定時株主総会後から、独立社外取締役が取締役会の議長を担っております。取締役及び執行役員の任期は1年であります。
当事業年度において開催された取締役会は臨時取締役会を含めて14回であり、当事業年度末における社外取締役及び社外監査役の平均出席率はそれぞれ95%となっております。社外役員に対しては、取締役会における充実した議論に資するため、取締役会の議題の提案の背景、目的、その内容等につき、取締役会の開催前に資料を配布し、必要に応じて、取締役会の事務局より充分な説明が行われています。
指名委員会等設置会社における報酬委員会及び指名委員会と同様の機能を果たす機関として、取締役・執行役員報酬諮問委員会及び取締役選任審査委員会を設置しております。
取締役・執行役員報酬諮問委員会は、現行の報酬制度及び各役位の職責を熟知している取締役会会長(2014年3月28日開催の取締役会以降、不在となっています。)及び全代表取締役を、独立した客観的な視点を取り入れるために全社外取締役及び全社外監査役を委員としています(男性8名、女性1名)。議長は互選により選出しておりますが、当事業年度は独立社外取締役が務めました。同委員会は、取締役及び執行役員の報酬制度や報酬水準について意見を求められ、審査を実施するものです。当事業年度においては、同委員会を3回開催し、主に従来の株式報酬型ストックオプションに代わる新たな長期インセンティブ報酬として中期経営計画「K20」と連動した業績連動型株式報酬制度の導入に向けた議論を重ねました。その審査結果は取締役会に報告がなされております。なお、この業績連動型株式報酬制度の導入につきましては、取締役会及び2017年3月21日開催の定時株主総会において承認されております。
取締役選任審査委員会は、独立した客観的な視点を取り入れるため、全社外取締役及び全社外監査役だけで構成し(男性5名、女性1名)、議長は互選により選出しておりますが、当事業年度は独立社外取締役が務めました。同委員会は、取締役(代表取締役を含む)の新任及び再任の際に、その適正さにつき、事前に審査を行い、取締役会に意見具申をするものです。なお、会長・社長は、審査のために必要かつ充分な検討資料(審査対象者に関する資料のほか、取締役や執行役員の担当区分を含む新経営体制の概要を含む)を同委員会開催前に各委員に提出し、また、事前に取締役候補者と各委員が接する機会を設けるなどの配慮を行うことで審査の充実を図っています。当事業年度においては3回開催し、取締役候補者の適正さの審査に加え、社内取締役及び社外取締役の割合を含む取締役会の構成や多様性、当社の社長執行役員及び取締役に必要な資質や能力についても議論を行い、その審査結果について取締役会にて報告しました。

ロ.企業統治の体制を採用する理由
当社は、絶えずガバナンス体制の向上を図ってまいりました。今後も、ガバナンス体制の向上を、経営上の重要な課題として継続検討していきますが、社内取締役4名と社外取締役3名で構成する取締役会及び社内監査役2名と社外監査役3名で構成する監査役会からなる監査役会設置会社としての現体制を基礎として、役員の選任や報酬に関する委員会の設置など、継続的なガバナンス体制の向上を図ることが適当と判断しております。
当社の業務執行・経営の監視の仕組み、内部統制システムとリスク管理体制の模式図は次のとおりであります。
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(注)当社は、企業経営及び日常の業務に関して、必要に応じて、弁護士などの複数の専門家から経営判断上の 参考とするためのアドバイスを受ける体制をとっております。
ハ.その他の企業統治に関する事項
○内部統制システムの整備の状況
当社は、経営会議の一運営形態として、内部統制の基本方針や運用計画の審議・決定、関連委員会活動状況のモニタリング、内部統制活動の有効性の確認などを行う内部統制委員会(委員長:代表取締役 社長執行役員)を設置しております。なお、内部統制委員会の下に以下の関連委員会を配備しております。
・情報開示委員会
・コンプライアンス委員会
・情報セキュリティ委員会
・リスク・危機管理委員会
・レスポンシブル・ケア推進委員会
・品質保証委員会

○リスク管理体制の整備の状況
損失の危険に関しては、経営目標・事業活動に悪影響を与える可能性を「リスク」、この「リスク」が顕在化することを「危機」とし、「リスク」と「危機」を適切に管理する体制を整備しています。リスク及び危機の管理は、これを担当する取締役または執行役員を委員長とする「リスク・危機管理委員会」において、「リスク及び危機管理に関する基本方針」に基づいて、全社横断的なリスク管理の推進状況を把握し、リスク及び危機管理活動の整備・運用計画を定めています。リスク所管部門または子会社・関連会社は、この方針、計画に基づき、リスクを把握、評価し、必要な対応策を策定、実行するなどしてリスクを適切に管理しています。また、代表取締役 社長執行役員は、経営会議での審議を経た上で、全社的に重要なリスクをコーポレートリスクと定め、これらリスクを管理する責任者を指名し、責任者はコーポレートリスクを適切に管理しています。なお、危機発生時には、コーポレートリスクについては責任者が、その他リスクについては所管部門または子会社・関連会社が中心となって対策組織を立ち上げ、更に、グループ全体に対する影響の重大さに応じて、代表取締役 社長執行役員等を本部長とする対策本部を設置し、迅速な対応を行います。上記リスク及び危機管理については、定期的及び必要の都度適時に取締役会または経営会議において報告、審議を行っております。

○内部統制システムの運用状況の概要
(コンプライアンスに関する取り組み)
国内外の当社グループを対象として、代表取締役を委員長とするコンプライアンス委員会が主導して、花王ウェイを実践するための行動規範である花王ビジネスコンダクトガイドライン(BCG)をはじめとした関連規程の整備、通報・相談窓口の設置・運用、教育啓発活動(Eラーニング、確認テスト、研修(講義、討論会など))などを継続的に実施しています。
当事業年度の主な活動としては、2016年4月にBCGの見直しを行い、ここ数年内に定めた当社の方針や規程、さらに社会的な要請を反映した内容に改定しました。これを受けて、BCG改定の説明会、管理職研修や海外グループ会社数社において研修を実施することで更なる理解の浸透を図りました。また、研修後の機会などを利用して「社員の声を聴く活動」を行い、コンプライアンス活動の理解度、浸透度を確認しました。さらに、2015年に日本で始めた「コンプライアンス月間」を海外グループ会社へ展開、実施しました。具体的には、コンプライアンス委員会委員長による月間メッセージのポスターやイントラネットへの各種情報の掲示、国内外共通のテーマとなるケーススタディの情報共有、各組織のリスクや活動の現状を振り返る一助としての自部門点検、BCG確認テスト、コンプライアンス意識・状況調査などを実施しました。

(リスクと危機の管理に関する取り組み)
従来の「リスクマネジメント委員会」の役割に加え、リスクが顕在化した「危機」に直面した際に適切かつ迅速に対応できるよう、2016年1月に「リスク・危機管理委員会」に改称し、役割を拡大して活動を行っております。同委員会の進捗管理のもと、全社的に重要なコーポレートリスクへの対応を推進しました。コーポレートリスクには、これまでも対応強化を進めてきた、大規模地震などの自然災害やパンデミックなどの事業継続に影響を与えるリスクだけでなく、経営戦略に関わるリスクなども含まれています。これらリスクについて対応体制の構築、課題の把握と具体的なリスク低減策を策定し、新たに体制を構築したリスクについては、対象となる部門や関係会社に対して周知徹底を図りました。また、大規模地震については、通報訓練、安否確認訓練なども実施することで、危機発生時の対応力の強化と危機意識の醸成を進めています。

(子会社管理に関する取り組み)
子会社が当社に対し事前承認を求める、または報告すべき事項を定めたグループ会社管理規程である「ポリシーマニュアル」に基づき、必要に応じて子会社から当社に対し、付議・報告がなされています。
また、事業別及び事業を支援する機能別に設置されている定例会議においても、付議基準に基づき、必要に応じて付議・報告が行われました。また、規程などに基づき付議・報告がなされていることについて経営監査室や子会社管理を所管する部門が往査やチェックリストの提出を受けることにより確認しました。
さらに、代表取締役及び執行役員は、職務分掌に従い、子会社に対して、内部統制体制の整備・運用について監督を行いました。

(監査役監査に関する取り組み)
監査役は、取締役会、経営会議、内部統制委員会及びその関連の委員会などの重要会議への出席、工場・研究所などへの往査、事業部門・機能部門に対するヒアリング、国内外の子会社調査、当社及び当社の重要な子会社の代表取締役との意見交換会実施、国内関係会社監査役連絡会議(半期毎に開催し、当社監査役と関係会社監査役間相互の情報交換などを目的とする)開催などのほか、通報・相談窓口との連携強化を行いました。
会計監査人との関係においては、監査の独立性と適正性を監視しながら、監査計画報告(年次)及び会計監査結果報告(四半期レビュー・期末決算毎)の受領並びに情報交換・意見交換を行うほか、会計監査人の選定に関わる協議も実施しました。
また、経営監査室をはじめとする内部監査部門とは、定期的及び必要の都度相互の情報交換・意見交換を行うなどの連携を密にして、監査の実効性と効率性の向上を図りました。

(内部統制体制の整備に関する方針の改定状況)
当事業年度においては、内部統制体制の整備に関する方針(本方針)の変更が必要となる法令の改正などはなく、また、内部統制委員会の下部組織である各委員会、各部門や監査役などへのヒアリングの結果、本方針に従って内部統制体制が現実に運用されていることが確認できたため、2016年12月の取締役会において本方針を変更しないことを決議しました。

ニ.責任限定契約の内容の概要
当社は各取締役(業務執行取締役等であるものを除く。)及び各監査役との間で、会社法第427条第1項及び定款の規定に基づき、会社法第423条第1項の責任を、1,000万円または法令が定める額のいずれか高い額を限度として負担するものとする契約を締結しております。

②内部監査及び監査役監査の状況
イ.内部監査及び監査役監査の組織、人員及び手続
当社は、経営監査室を設置しており、国内外の関係会社を含めた業務プロセスの適正性及び経営の妥当性、効率性を監査し、監査結果は、代表取締役社長執行役員、業務担当執行役員及び監査役に報告しております。現在スタッフは国内外のグループ会社を含め43名ですが、それ以外に配置している環境安全、品質保証、輸出管理などに関する専門監査スタッフなどと連携をとっております。また、一部の重要な関係会社については、会社法に基づくまたは任意に、会計監査を監査法人にお願いしております。
当社の監査役は5名で、3名が社外監査役、2名が社内出身の常勤監査役です。当事業年度において開催された監査役会は9回であり、当事業年度末における監査役の出席率は100%です。監査役の職務を補助するため、財務及び会計に関する相当程度の知見を有するスタッフ、法務に関する相当程度の知見を有するスタッフをそれぞれ1名ずつの合計2名配置しております。さらに、経営監査室、法務・コンプライアンス部門、会計財務部門などの機能部門も部分的にスタッフ業務を務めております。監査役の監査活動は、取締役会、経営会議、内部統制委員会及びその関連の委員会などの重要会議への出席、工場・研究所などへの往査、事業部門・機能部門に対するヒアリング、国内外の子会社調査、当社及び当社の重要な子会社の代表取締役との意見交換会実施、国内関係会社監査役連絡会議などのほか、通報・相談窓口との連携強化を行いました。
なお、常勤監査役藤居勝也氏は長年当社の経理業務を経験し、財務及び会計に関する相当程度の知見を有し、社外監査役井上寅喜氏及び天野秀樹氏は公認会計士の資格を有し、財務及び会計に関する相当程度の知見を有しています。

ロ.内部監査、監査役監査及び会計監査の相互連携並びにこれらの監査と内部統制部門との関係
監査役は、会計監査人との関係においては、監査の独立性と適正性を監視しながら、監査計画報告(年次)及び会計監査結果報告(四半期レビュー・期末決算毎)の受領並びに情報交換・意見交換を行っております。また、経営監査室をはじめとする内部監査部門とは、定期的及び必要の都度相互の情報交換・意見交換を行うなどの連携を密にして、監査の実効性と効率性の向上を図っています。
内部統制委員会は、内部統制システムの構築・運用の方針や具体策を定め、内部監査部門がその実施状況について監査を実施し、各部門や子会社が必要な改善を行い、監査役監査や会計監査において内部統制システムの構築・運用状況が妥当であることを確認しております。

③社外取締役及び社外監査役の状況
イ.社外取締役及び社外監査役の員数並びに社外取締役及び社外監査役と当社との人的・資本的・取引関係その他の利害関係
当社の社外取締役は3名、社外監査役は3名であります。
社外取締役門永宗之助氏は、マッキンゼー・アンド・カンパニー・インコーポレーテッド・ジャパンの業務執行に携わっておりましたが、2009年6月に同社を退職しております。同社と当社との間には、業務委託の取引がありますが、直近事業年度における当社の売上高に対する当該取引金額の割合は、0.1%未満であり、同社の売上高に対する当該取引金額の割合は、1%未満であります。
社外取締役奥正之氏は、株式会社三井住友銀行の業務執行に携わっておりましたが、2011年4月以降は同行の業務執行には携わっておりません。同行と当社との間には定常的な銀行取引及び同行からの借入がありますが、直近事業年度末時点における当社の同行からの借入額は当社の総資産の2%未満であります。
社外取締役柳楽幸雄氏は、日東電工株式会社の業務執行に携わっており、同社と当社との間には、同社製品の購入に関する取引がありますが、直近事業年度における当社の売上高及び同社の売上高それぞれに対する当該取引金額の割合は、いずれも0.1%未満であります。
社外監査役早稲田祐美子氏は、森・濱田松本法律事務所に所属しておりましたが、2013年3月に同事務所を退所しております。同事務所と当社との間には、法律相談に関する取引がありますが、直近事業年度における当社の売上高及び同事務所の売上高それぞれに対する当該取引金額の割合は、いずれも0.1%未満であります。
また、社外取締役及び社外監査役による当社株式の保有は「役員の状況」の「所有株式数」欄に記載のとおりであります。

ロ.社外取締役及び社外監査役が当社の企業統治において果たす機能及び役割
社外取締役には、グローバルな製造会社もしくは大手金融機関の経営者または経営コンサルタントとしての豊富な経験と高い見識を当社の経営に生かしていただくことを期待し、当社の経営陣から独立した中立な立場から、経営判断が会社内部者の論理に偏ることがないようにチェックする機能を担っていただいております。
社外監査役には、弁護士や公認会計士としての高い専門性と豊富な経験・知識に基づく視点を監査に生かしていただくことを期待しております。

ハ.社外取締役及び社外監査役を選任するための独立性に関する基準又は方針の内容
当社における社外取締役及び社外監査役を独立役員として認定する際の独立性の基準を明らかにすることを目的として、全監査役の同意のもと、当社取締役会の承認により、「花王株式会社 社外役員の独立性に関する基準」を制定しております。社外取締役及び社外監査役が会社から独立していることの重要性に鑑み、社外取締役及び社外監査役候補者の検討にあたっては、同基準による独立性を重視しております。
なお、社外取締役門永宗之助、奥正之及び柳楽幸雄の3氏並びに社外監査役早稲田祐美子、井上寅喜及び天野秀樹の3氏について、同基準に照らし、一般株主と利益相反が生じる恐れがないと判断し、株式会社東京証券取引所が定める独立役員として届け出ています。
同基準は、当社ウェブサイトに掲載しております。
http://www.kao.com/jp/corp_info/governance.html
ニ.社外取締役及び社外監査役の選任状況
氏名主な職業選任の理由
社外取締役
門永宗之助イントリンジクス(Intrinsics) 代表、ビジネス・ブレークスルー大学 副学長外資系コンサルティング会社における豊富な経験から培った国際企業経営に関する高い見識を有しております。また、取締役会の中立性及び独立性を高めるための方策として、2014年3月から独立社外取締役である同氏が取締役会議長を務めており、社内・社外の枠を超えた活発な議論に貢献していただいております。これらのことから、独立社外取締役として、同氏に当社の経営を監督していただくことを期待し、選任しております。
奥 正之株式会社三井住友フィナンシャルグループ 取締役会長大手金融機関の経営者を務めるなど、金融・財務分野において国際的に活躍し、グローバルな企業経営における豊富な経験及び高い見識を有しております。取締役会の審議においては、当社の経営における重要な事項に関し、これらの経験と見識を生かし、積極的な意見・提言を行っていただいております。これらのことから、独立社外取締役として、同氏に当社の経営を監督していただくことを期待し、選任しております。
柳楽 幸雄日東電工株式会社 代表取締役 取締役会長事業環境の変化に対応し、積極的に海外展開を推進している製造会社の経営者を務めるなど、グローバルな企業経営及び人財育成における豊富な経験及び高い見識を有しております。また、同氏が主導してきた同社固有の技術を軸とした積極的な新規事業創出やM&Aの活用などの実績をもとに、当社の中期経営計画K20の実現に不可欠となるグローバル拡大や資産の最大化、新しい資産の構築のために有益な提言をいただくことを期待しております。これらのことから、独立社外取締役として、同氏に当社の経営を監督していただくことを期待し、選任しております。
社外監査役早稲田祐美子弁護士弁護士としての高い専門性と、豊富な経験・知識を有しており、これらを当社の監査に生かしていただくことを期待し、選任しております。
井上 寅喜公認会計士、株式会社アカウンティング・アドバイザリー 代表取締役社長公認会計士としての高い専門性、当社が2016年度より適用している国際会計基準(IFRS)を含めた見識及びそれらに基づいた企業会計コンサルタントとしての経験を有しており、これらを当社の監査に生かしていただくことを期待し、選任しております。
天野 秀樹公認会計士公認会計士としての高い専門性を有しております。また、大手監査法人において、海外展開する大手企業の主任監査人を歴任され、同監査法人が提携する大手国際監査法人の運営委員会メンバーとして活躍された経験から得られたグローバル経営に関する高い見識を有しており、これらを当社が志向する海外展開を含めた当社グループ全体の監査に生かしていただくことを期待し、選任しております。

ホ.社外取締役又は社外監査役による監督又は監査と内部監査、監査役監査及び会計監査との相互連携並びに内部統制部門との関係
社外取締役は、経営監査室からの内部監査の報告、監査役からの監査報告及び内部統制委員会からの内部統制の整備・運用状況等に関する報告を定期的に受けることにより、当社グループの現状と課題を把握し、必要に応じて取締役会において意見を表明しています。なお、当社は、社外を含む監査役が会社側の窓口となって会計監査人と連携をとる役割を果たすと考えており、社外を含む取締役は、監査役を通じて会計監査人の考えや課題等の共有がなされております。そうした共有の中から取締役が必要と判断した場合に会計監査人と直接情報交換の場を設けることで、効率性と十分な連携を確保しております。
社外監査役は、上記の報告を同様に受けているほか、効率的かつ効果的に監査役監査を行うために、会計監査人及び経営監査室をはじめとする内部監査部門並びに子会社の監査役及び内部監査部門と情報の交換を含む緊密な協力関係を維持しております。

④役員報酬等
イ.役員報酬等の内容
取締役 7名 414百万円(うち社外取締役:3名 52百万円)
監査役 6名 76百万円(うち社外監査役:4名 28百万円)
(注)1.上記の員数には、2016年3月25日開催の第110期定時株主総会終結の時をもって退任した社外監査役1名が含まれております。
2.取締役の報酬等の総額には、以下のものも含まれております。
(1)当事業年度に係る役員賞与として支給予定の額
取締役:4名 112百万円
(2)2016年4月27日開催の取締役会決議に基づき、ストックオプションとして割り当てた新株予約権による報酬等の額
取締役:4名 68百万円
3.報酬等の限度額は、次のとおりであります。
(1)取締役の報酬等の限度額
①年額 630百万円(2007年6月28日開催の第101期定時株主総会決議)
社外取締役分の年額100百万円(2016年3月25日開催の第110期定時株主総会決議)が含まれており、使用人兼務取締役の使用人分の給与等は含みません。
②年額 200百万円(2006年6月29日開催の第100期定時株主総会決議)
上記①とは別枠で、ストックオプションとして割り当てる新株予約権に関する報酬等の限度額として承認されております。
(2)監査役の報酬等の限度額
年額 85百万円(1984年6月29日開催の第78期定時株主総会決議)

ロ.役員ごとの報酬等の総額等
氏名
(役員区分)
報酬等の総額
(百万円)
会社区分報酬等の種類別の額(百万円)
基本報酬賞与ストックオプション
澤田 道隆
(取締役)
156提出会社825223
(注) 報酬等の総額が1億円以上の者に限定して記載しております。

ハ.役員の報酬等の額又はその算定方法の決定に関する方針の内容及び決定方法
2016年度に開催された取締役・執行役員報酬諮問委員会での検討を踏まえて、2017年度の方針を以下の通り定めております。
当社の役員報酬は、(1)競争優位の構築と向上のため、多様で優秀な人財を獲得し、保持すること、(2)永続的な企業価値の増大への重点的な取組みを促進すること、(3)株主との利害の共有を図ることを目的としています。
社外取締役を除く取締役及び執行役員の報酬については、(ⅰ)基本報酬、(ⅱ)短期インセンティブ報酬としての賞与、(ⅲ)長期インセンティブ報酬としての業績連動型株式報酬から構成することとし、毎期の持続的な業績改善に加えて、中長期的な成長を動機づける設計としています。各役位における役割責任及び業績責任を踏まえ、上位役位ほど報酬の業績連動性を高めています。各報酬要素の概要は以下の通りです。
(ⅰ)基本報酬
取締役及び執行役員としての役割と役位に応じて金額を決定し、月額固定報酬として支給します。
(ⅱ)賞与
賞与支給率が100%のときの賞与額は、社長執行役員においては基本報酬の50%、取締役会会長及び役付執行役員(社長執行役員を除く)においては基本報酬の40%、その他の執行役員においては基本報酬の30%となります。賞与支給率は、連結売上高・利益(売上総利益から販売費及び一般管理費を控除した利益)の目標達成度並びに前年からの改善度、及び資本コストを考慮した当社が重視する経営指標であるEVA(経済付加価値)の目標達成度に応じて0%~200%の範囲で決定されます。
(ⅲ)業績連動型株式報酬
当社の中期経営計画の対象となる2017年から2020年までの4事業年度(以下「対象期間」といいます)を対象として、中期経営計画の業績目標の達成度等に応じて、当社株式等を交付します。本制度は、中期経営計画の業績目標の達成度等に応じて当社株式等を交付する「業績連動部分」と毎年一定数の当社株式等を交付する「固定部分」から構成されます。業績連動部分は当社中期経営計画の達成に向けた動機づけ及び中長期の業績と役員報酬の連動強化を、固定部分は株式の保有促進を通じた、株主との利害共有の強化を目的としており、各部分の構成割合は、業績連動部分:固定部分 = 70%:30%としています。業績連動部分における業績連動係数が100%のとき、1事業年度あたりの株式報酬額は各役位の基本報酬の30%~40%程度となります。
①業績連動部分
役位ごとに予め定められたポイント(以下「役位ポイント」といいます)を基準に、以下の算定式で算出する単年度ポイントを各事業年度毎に付与します。対象期間中に累積した単年度ポイントに対して、中期経営計画の業績目標の達成度等に応じた業績連動係数を乗じて算定する業績連動ポイント数に基づき、中期経営計画終了後に当社株式等を交付します。業績連動係数は、実質売上高CAGR及び連結営業利益率等の業績目標の達成度等に応じて0%~200%の範囲で変動します。
(単年度ポイントの算定式) 役位ポイント×70%
(業績連動ポイント数の算定式) 対象期間中の単年度ポイントの累計値×業績連動係数
②固定部分
役位ポイントを基準に以下の算定式で算出する固定ポイントを各事業年度毎に付与し、当該事業年度の翌年に固定ポイント数に応じた当社株式等を交付します。なお、固定部分として取得した株式については、対象期間が終了するまで継続保有することとしております。
(固定ポイント数の算定式) 役位ポイント×30%
業務執行から独立した立場である社外取締役の報酬は、月額固定報酬のみとしております。
取締役及び執行役員の報酬制度や報酬水準については、決定プロセスの客観性・透明性を確保する観点から、取締役・執行役員報酬諮問委員会において審査し、取締役会の決議により決定しております。取締役・執行役員報酬諮問委員会は、取締役会会長、全代表取締役、全社外取締役及び全社外監査役より構成され、独立社外役員が委員の過半を占める体制としております。
監査役の報酬については、月額固定報酬のみとしております。報酬水準については監査役会にて決定しております。
取締役及び執行役員並びに監査役の報酬水準については、毎年、外部調査機関による役員報酬調査データにて、当社と規模や業種・業態の類似する大手製造業の水準を確認したうえで、決定しております。
なお、取締役及び監査役について、退職慰労金の制度はありません。

⑤会計監査の状況
当社は、当事業年度において、会社法に基づく会計監査人及び金融商品取引法に基づく会計監査に有限責任監査法人トーマツを起用しておりますが、同有限責任監査法人及び当社監査に従事する同有限責任監査法人の業務執行社員と当社の間には、特別の利害関係はなく、また、同有限責任監査法人は、法令等に従い、同一の業務執行社員が当社の会計監査に7会計期間を超えて関与することのないよう措置を講じております。当社は同有限責任監査法人との間で、会社法監査と金融商品取引法監査について、監査契約書を締結し、それに基づき報酬を支払っております。当事業年度において業務を執行した公認会計士の氏名、監査業務に係る補助者の構成については下記のとおりであります。
・業務を執行した公認会計士の氏名
指定有限責任社員 業務執行社員: 吉田 洋、鈴木 泰司、志賀 健一朗
・監査業務に係る補助者の構成
公認会計士 17名、その他 19名

⑥取締役の選任の決議要件
当社は、取締役の選任決議について、株主総会において議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、出席した当該株主の議決権の過半数をもって決める旨を定款に定めております。また、取締役の選任決議は累積投票によらない旨も定款に定めております。

⑦株主総会決議事項を取締役会で決議することができるとした事項及びその理由
イ.自己の株式の取得
当社は、経営環境等の変化に速やかに対応するため、取締役会の決議によって自己の株式を取得することができる旨を定款に定めております。

ロ.取締役及び監査役の責任免除
当社は、取締役及び監査役が期待される役割を十分に発揮できるように、取締役(取締役であった者を含む。)及び監査役(監査役であった者を含む。)の会社法第423条第1項の責任について、職務を行うにつき善意にしてかつ重大な過失がないときは、取締役会の決議により法令の限度においてその責任を免除することができる旨を定款に定めております。

ハ.中間配当
当社は、株主への機動的な利益還元ができるよう、取締役会の決議により毎年6月30日を基準日として会社法第454条第5項に定める中間配当を行うことができる旨を定款に定めております。

⑧株主総会の特別決議要件
当社は、特別決議を要する議案につき、議決権を行使する株主の意思が当該議案の決議に反映されることをより確実にするため、会社法第309条第2項に定める株主総会の決議は議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、出席した当該株主の議決権の3分の2以上に当る多数をもって行う旨を定款に定めております。

⑨株式の保有状況
当社は、業務提携、取引の維持・強化等事業活動上の必要性等を勘案し、保有する株式数を含め合理性があると認める場合に限り、純投資目的以外に株式を保有しております。これらは株式市場や当社を取り巻く事業環境の変動による影響を受けますが、毎年、取締役会において合理性を確認し、保有継続の可否及び株式数の見直しを実施しております。また、株式の議決権に関しましては、適切なコーポレートガバナンス体制の整備や発行会社の中長期的な企業価値の向上に資する提案であるかどうか、また当社への影響等を総合的に判断して行使しております。必要に応じて、議案の内容等について発行会社と対話します。

イ.当事業年度の投資株式のうち保有目的が純投資目的以外の目的であるものの銘柄数及び貸借対照表計上額の合計額
56銘柄 8,093百万円(前事業年度 74銘柄 10,349百万円)

ロ.保有目的が純投資目的以外の目的である上場投資株式の保有区分、銘柄、株式数、貸借対照表計上額及び保有目的

前事業年度
特定投資株式
銘柄株式数(株)貸借対照表
計上額
(百万円)
保有目的
㈱セブン&アイ・ホールディングス533,6362,962当社グループの営業取引に係る協力関係維持
㈱セブン銀行5,000,0002,665当社グループの営業取引に係る協力関係維持
東京海上ホールディングス㈱212,2701,000当社グループのリスクマネジメントに係る協力関係維持
攝津製油㈱1,364,343621当社グループの生産取引等に係る協力関係維持
イオン㈱266,328498当社グループの営業取引に係る協力関係維持
㈱山形銀行567,292268当社グループの財務取引に係る協力関係維持
㈱三井住友フィナンシャルグループ47,933221当社グループの財務取引に係る協力関係維持
日清オイリオグループ㈱338,207167当社グループの生産取引等に係る協力関係維持
日本ゼオン㈱130,000127当社グループの営業取引等に係る協力関係維持
森永製菓㈱159,237102当社グループの営業取引に係る協力関係維持
三京化成㈱351,12087当社グループの営業取引等に係る協力関係維持
三井住友トラスト・ホールディングス㈱169,37178当社グループの財務取引に係る協力関係維持
㈱三菱UFJフィナンシャル・グループ102,33077当社グループの財務取引に係る協力関係維持
オカモト㈱66,09773当社グループの営業取引に係る協力関係維持
㈱フジクラ90,95560当社グループの営業取引に係る協力関係維持
㈱いなげや41,53455当社グループの営業取引に係る協力関係維持
ニチレキ㈱52,80751当社グループの営業取引に係る協力関係維持

銘柄株式数(株)貸借対照表
計上額
(百万円)
保有目的
西部電機㈱66,00048当社グループの設備関連取引に係る協力関係維持
ユニー・ファミリーマートホールディングス㈱(注)153,02240当社グループの営業取引に係る協力関係維持
長瀬産業㈱25,91840当社グループの生産取引等に係る協力関係維持
㈱プラネット24,00035当社グループの営業取引に係る協力関係維持
㈱みずほフィナンシャルグループ144,77135当社グループの財務取引に係る協力関係維持
クミアイ化学工業㈱20,50427当社グループの営業取引に係る協力関係維持
㈱常陽銀行42,92625当社グループの財務取引に係る協力関係維持
高砂香料工業㈱8,38524当社グループの生産取引等に係る協力関係維持
㈱平和堂9,05924当社グループの営業取引に係る協力関係維持
CBグループマネジメント㈱(注)244,00020当社グループの営業取引に係る協力関係維持
㈱ライフコーポレーション6,21019当社グループの営業取引に係る協力関係維持
三井化学㈱33,00018当社グループの生産取引に係る協力関係維持
㈱あらた6,20016当社グループの営業取引に係る協力関係維持
(注)1.ユニー・ファミリーマートホールディングス㈱は、2016年9月1日にユニー・グループホールディングス㈱と
㈱ファミリーマートの経営統合により、発足しました。
2.CBグループマネジメント㈱は、2016年10月1日に中央物産㈱から商号が変更されました。



当事業年度
特定投資株式
銘柄株式数(株)貸借対照表
計上額
(百万円)
保有目的
㈱セブン&アイ・ホールディングス533,6362,376当社グループの営業取引に係る協力関係維持
㈱セブン銀行5,000,0001,675当社グループの営業取引に係る協力関係維持
東京海上ホールディングス㈱190,270913当社グループのリスクマネジメントに係る協力関係維持
攝津製油㈱1,364,343533当社グループの生産取引等に係る協力関係維持
イオン㈱271,065449当社グループの営業取引に係る協力関係維持
㈱山形銀行567,292280当社グループの財務取引に係る協力関係維持
㈱三井住友フィナンシャルグループ47,933214当社グループの財務取引に係る協力関係維持
日清オイリオグループ㈱338,207182当社グループの生産取引等に係る協力関係維持
日本ゼオン㈱130,000150当社グループの営業取引等に係る協力関係維持
三京化成㈱351,12084当社グループの営業取引等に係る協力関係維持
㈱三菱UFJフィナンシャル・グループ102,33074当社グループの財務取引に係る協力関係維持
三井住友トラスト・ホールディングス㈱16,93771当社グループの財務取引に係る協力関係維持
㈱いなげや41,53461当社グループの営業取引に係る協力関係維持
ニチレキ㈱52,80749当社グループの営業取引に係る協力関係維持
㈱プラネット24,00046当社グループの営業取引に係る協力関係維持
㈱みずほフィナンシャルグループ144,77130当社グループの財務取引に係る協力関係維持
㈱平和堂9,05925当社グループの営業取引に係る協力関係維持
㈱めぶきフィナンシャルグループ50,22322当社グループの財務取引に係る協力関係維持
東邦化学工業㈱34,0009当社グループの営業取引に係る協力関係維持
㈱不二家30,0006当社グループの営業取引に係る協力関係維持
㈱トーホー2,4006当社グループの営業取引に係る協力関係維持
アジアパイルホールディングス㈱11,0006当社グループの営業取引に係る協力関係維持
日本コンクリート工業㈱14,0005当社グループの営業取引に係る協力関係維持
チヨダウーテ㈱5,0002当社グループの営業取引に係る協力関係維持


銘柄株式数(株)貸借対照表
計上額
(百万円)
保有目的
ライオン㈱1,0002株主とのコミュニケーションに関する情報収集
日本たばこ産業㈱1000株主とのコミュニケーションに関する情報収集
アサヒグループホールディングス㈱1000株主とのコミュニケーションに関する情報収集
㈱資生堂1000株主とのコミュニケーションに関する情報収集
キユーピー㈱1000株主とのコミュニケーションに関する情報収集

役員の状況


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