有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1009WL1
花王株式会社 業績等の概要 (2016年12月期)
(1) 業績
当社グループは、当連結会計年度(2016年1月1日から2016年12月31日まで)より国際会計基準(IFRS)を適用しています。また、前連結会計年度の財務数値についても、IFRSに組み替えて比較分析を行っています。
注:以下、( )付きの数字はマイナス表示
当連結会計年度の世界の景気は、前半は米国や欧州での金融政策正常化に向けた動きや新興国などの経済の停滞、原油価格の下落などにより減速しましたが、後半は米国を中心に回復に向かいました。日本の景気は一部に改善の遅れが見られますが、緩やかな回復基調が続いています。また外国為替市場は、変動の大きな一年でした。当社グループの主要市場である日本のトイレタリー(化粧品を除くコンシューマープロダクツ)市場は、前期に対し金額では2%伸長し、消費者購入価格は、ほぼ横ばいとなりました。また、日本のインバウンド(訪日外国人)需要を除いた化粧品市場は1%伸長しました。
このような状況の下、当社グループは、研究開発を重視し消費者や顧客の立場にたった“よきモノづくり”に基づき、消費者ニーズの変化に対応した高付加価値商品の発売や育成などに努めるとともに、コストダウン活動などに取り組みました。
なお、2016年8月25日開催の取締役会において、資本効率の向上と株主への一層の利益還元のため、自己株式の取得を決議し、総額500億円の自己株式を取得しました。
売上高は、前期に対して1.1%減の1兆4,576億円(為替変動の影響を除く実質3.2%増)となりました。コンシューマープロダクツ事業では、日本において、市場の伸長、新製品・改良品の発売及び販売促進活動のさらなる強化などにより、売り上げは伸長しました。海外では、アジアで為替変動の影響を除く実質で、前期を上回りました。ケミカル事業では、一部の対象業界での需要減の影響を受けましたが、天然油脂価格の上昇に対応した販売価格改定に努め、為替変動の影響を除く実質では、前期を上回りました。
利益面では、日本とアジアのコンシューマープロダクツ事業の増収効果や石化原料の価格低下などにより、営業利益は1,856億円(対前期183億円増)、営業利益率は12.7%となり、税引前利益は1,834億円(対前期174億円増)となりました。当期利益は、1,279億円(対前期219億円増)となりました。
基本的1株当たり当期利益は253.43円となり、前期の209.82円より43.61円増加(前期比20.8%増)しました。
当社グループが経営指標としているEVA(経済付加価値)は、NOPAT(税引後営業利益)の増加や、自己株式の取得による株主還元の実施など投下資本の圧縮に努めたこともあり、前期を148億円上回り734億円となりました。
当期の海外連結子会社等の財務諸表項目(収益及び費用)の主な為替の換算レートは、次のとおりです。
注:[ ]内は前期の換算レート
セグメントの業績
※「補正後」の数値は、為替変動の影響を除く実質増減率
販売実績
※「補正後」の数値は、為替変動の影響を除く実質増減率
参考:所在地別の業績
参考情報として所在地別の業績を以下のとおり開示します。
※「補正後」の数値は、為替変動の影響を除く実質増減率
なお、売上高に占める海外に所在する顧客への売上高の割合は、前期の35.2%から33.8%(為替変動の影響を除く実質36.6%)となりました。
コンシューマープロダクツ事業
売上高は、前期に対して0.5%減の1兆2,198億円(為替変動の影響を除く実質3.0%増)となりました。
日本の売上高は、前期に対して2.1%増の9,430億円となりました。消費者の生活スタイルの変化や嗜好の多様化及び環境・健康・高齢化・衛生などの社会的課題への対応に努め、数多くの高付加価値商品の発売、提案型販売活動の強化などに取り組みました。
アジアの売上高は、1.1%減の1,808億円(為替変動の影響を除く実質13.0%増)となりました。中間所得層向け製品の販売・育成、販売店との協働取組、卸チャネルの活用や販売地域の拡大などに努め、伸長が続いています。
米州の売上高は、10.7%減の801億円(為替変動の影響を除く実質0.5%減)となりました。スキンケア製品及びサロン向け製品の売り上げは伸長しましたが、ヘアケア製品は前期を下回りました。
欧州の売上高は、13.1%減の781億円(為替変動の影響を除く実質0.8%減)となりました。サロン向け製品の売り上げは、ほぼ横ばいに推移しましたが、ヘアケア製品は前期を下回りました。
営業利益は、日本のファブリック&ホームケア事業やアジアでの増収効果、原材料価格の低下及び商標権の償却が終了したことなどにより、1,551億円(対前期177億円増)となりました。
当社は、〔ビューティケア事業〕、〔ヒューマンヘルスケア事業〕、〔ファブリック&ホームケア事業〕を総称して、コンシューマープロダクツ事業としております。
〔ビューティケア事業〕
売上高は、前期に対して1.1%減の6,016億円(為替変動の影響を除く実質2.9%増)となりました。
化粧品の売り上げは、前年並みの2,550億円(為替変動の影響を除く実質2.8%増)となりました。日本では、前年度発売した新製品が順調に推移し、また店頭での販売促進活動を強化したことなどにより、売り上げは前期を上回りました。化粧品ビジネスの大改革は2016年9月から本格的に始まり、販売チャネルを拡大した「ソフィーナiP」シリーズや新グローバルブランド「KANEBO」の売り上げは、順調に推移しました。カウンセリング化粧品では、「アルブラン」、「RMK」などが好調に推移し、セルフ化粧品では、「KATE」や「media」が売り上げを伸ばしました。海外では、中国や台湾が好調で売り上げは前期を上回りました。
スキンケア製品の売り上げは、前期を上回りました。日本では、「ビオレ」の洗顔料や日焼け止め、乾燥性敏感肌ケア「キュレル」の売り上げが伸長し、前期を上回りました。アジアや米州でも、「ビオレ」の売り上げが好調に推移し前期を上回りました。
ヘアケア製品の売り上げは、前期を下回りました。日本では、シャンプー・リンス「エッセンシャル」の全面改良などを行いましたが、競争激化により売り上げは横ばいに推移しました。また、使いやすさと環境に配慮した新容器の詰替え品を発売し、消費者の支持を得ました。海外では厳しい状況が続き、前期を下回りました。
営業利益は、日本の増収効果やカネボウ化粧品関連の商標権の償却が終了したこと、及び前期に減損損失などを計上していたことにより、511億円(対前期132億円増)となりました。
〔ヒューマンヘルスケア事業〕
売上高は、前期に対して3.1%減の2,731億円(為替変動の影響を除く実質1.3%増)となりました。
フード&ビバレッジ製品では、脂肪を代謝する力を高め、体脂肪を減らすのを助ける特定保健用食品として、「ヘルシア緑茶」の高濃度茶カテキンの機能訴求を強化し、新しいユーザー開拓に努め、回復の兆しが見えてきました。
サニタリー製品の売り上げは、前期を上回りました。生理用品「ロリエ」は、順調に売り上げを拡大しました。日本では、高い吸収力と快適なつけ心地を実現する「ロリエ スリムガード」から、香りつきの高付加価値商品が発売され、売り上げは前期を上回りました。アジアでも、高付加価値商品が好調に売り上げを伸ばしました。ベビー用紙おむつ「メリーズ」の売り上げは、為替変動の影響を除く実質では、ほぼ横ばいでした。日本では、中国での転売を目的とした需要が前期に比べて減少する中、中国市場向けの越境Eコマースに本格的に取り組み始めましたが、売り上げは前期を下回りました。また、長く続いた店頭での品薄状態はほぼ解消され、マーケティング活動を再開することができました。2016年6月には、通気性をさらに高めた改良品を発売したことなどもあり、シェアは回復しています。市場の拡大が続く中国では、販売の構造改革を実施しながらも売り上げは伸長しました。インドネシアでは、中間所得層向け現地生産品の「メリーズ」が、好調に売り上げを伸ばしています。
パーソナルヘルス製品の売り上げは、前期を上回りました。オーラルケアでは、歯みがきや洗口液「ピュオーラ」が順調に推移し、売り上げは前期を上回りました。入浴剤の売り上げは、前期を上回りました。蒸気の温熱シート「めぐりズム」は、インバウンド需要が減少したことで、売り上げは前期を下回りましたが、店頭での販売促進活動や広告宣伝を強化したことなどにより、回復傾向にあります。
営業利益は、マーケティング費用の積極的な投下、減価償却費の増加や為替変動の影響、及びインバウンド需要の減少などにより、259億円(対前期74億円減)となりました。
〔ファブリック&ホームケア事業〕
売上高は、前期に対して2.9%増の3,452億円(為替変動の影響を除く実質4.7%増)となりました。
ファブリックケア製品の売り上げは、前期を上回りました。日本では、激しい競争環境にある市場において、大容量化に対応するとともに、新製品・改良品が寄与したことで、売り上げとともにシェアも前期を上回りました。衣料用洗剤では、濃縮液体洗剤「ウルトラアタックNeo」を始めとするNeoシリーズや従来型の「アタック抗菌EXスーパークリアジェル」を中心に、売り上げは前期を上回りました。柔軟仕上げ剤では、高付加価値商品の市場拡大が進む中、「フレア フレグランス」で新しい発香機能を提案した新製品やプレミアム柔軟剤「フレア フレグランスIROKA」を発売し、売り上げを伸ばしました。また、防臭効果の高い「ハミングファイン」は好調に推移しました。アジアでも、売り上げは前期を上回りました。特に、インドネシアの中間所得層向け手洗い用粉末洗剤「アタックJaz1(ジャズワン)」は好調に推移しました。
ホームケア製品の売り上げは、前期を上回りました。日本では、食器用洗剤「キュキュット」は、泡スプレータイプの新製品「キュキュットCLEAR(クリア)泡スプレー」を発売しました。従来の「食器用洗剤はスポンジを使う」という既成概念に対し、「スポンジが届かないところの汚れをスプレーして落とす」という全く新しい提案で、新市場を創造しました。浴室、トイレ、キッチンなどの住居用洗剤「マジックリン」は、消臭・除菌・防汚などの付加価値提案を行い、売り上げが伸長しました。また、衣類・布・空間用消臭剤「リセッシュ」や住居用ワイパー「クイックル」の売り上げは、順調に推移しました。アジアでは、各国の生活スタイルに対応した、様々な生活場面で使われる高付加価値な住居用洗剤「マジックリン」が、タイなどで好調に推移し、売り上げは伸長しました。
営業利益は、増収効果や原材料価格の低下などにより、781億円(対前期120億円増)となりました。
〔ケミカル事業〕
売上高は、前期に対して5.1%減の2,738億円(為替変動の影響を除く実質2.5%増)となりました。
日本の対象業界では、建材分野など一部の市場に需要減の動きがみられ、その影響を受けました。海外では、対象業界での需要減の影響がある中、販売の拡大や油脂製品の販売価格改定に努め、為替変動の影響を除く実質では前期を上回りました。
油脂製品では、原料価格の上昇が続き、それに伴う販売価格の改定に努め、売り上げが伸長しました。機能材料製品では、環境負荷の低減に対応した高付加価値製品の開発と販売の拡大に努めましたが、建材市場などの市況悪化の影響を受けました。スペシャルティケミカルズ製品では、需要の停滞やパソコン市場の構造変化が続いており、売り上げは前期を下回りました。
営業利益は、厳しい事業環境の中、高付加価値化を進めるとともに、天然油脂価格の上昇に対応した販売価格改定などに努め、297億円(対前期11億円増)となりました。
なお、環境負荷低減に貢献する水性インクジェット用顔料インクの開発と事業のグローバル展開を加速するため、2016年6月に米国と欧州の会社の買収を発表し、米国の会社は7月から連結子会社となりました。
(2) キャッシュ・フロー
当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、為替変動による影響を含めて前連結会計年度末に比べ69億円減少し、3,030億円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、1,843億円となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、△886億円となりました。
以上の結果、フリー・キャッシュ・フローは、957億円となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、△950億円となりました。
なお、キャッシュ・フローの詳細は、「7 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)財政状態の分析」に記載しております。
(3) 並行開示情報
連結財務諸表規則(第7章及び第8章を除く。以下、「日本基準」)により作成した要約連結財務諸表、及びIFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と、日本基準により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項は、以下のとおりであります。
なお、日本基準により作成した当連結会計年度の要約連結財務諸表については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査を受けておりません。
① 要約連結貸借対照表(日本基準)
② 要約連結損益計算書及び要約連結包括利益計算書(日本基準)
要約連結損益計算書
要約連結包括利益計算書
③ 要約連結株主資本等変動計算書(日本基準)
前連結会計年度(自 2015年1月1日 至 2015年12月31日)
当連結会計年度(自 2016年1月1日 至 2016年12月31日)
④ 要約連結キャッシュ・フロー計算書(日本基準)
⑤ 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項の変更(日本基準)
前連結会計年度(自 2015年1月1日 至 2015年12月31日)
(a)連結の範囲及び持分法の適用に関する事項
連結子会社の異動は増加1社、減少8社であります。
持分法適用会社の異動は増加0社、減少2社であります。
(b)会計方針の変更に関する事項
(退職給付に関する会計基準等の適用)
「退職給付に関する会計基準」(企業会計基準第26号 2012年5月17日。以下「退職給付会計基準」という。)及び「退職給付に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第25号 2015年3月26日。以下「退職給付適用指針」という。)を、退職給付会計基準第35項本文及び退職給付適用指針第67項本文に掲げられた定めについて当連結会計年度より適用し、退職給付債務及び勤務費用の計算方法を見直し、退職給付見込額の期間帰属方法を期間定額基準から給付算定式基準へ変更するとともに、割引率の決定方法を割引率決定の基礎となる債券の期間について、従業員の平均残存勤務期間に近似した年数を基礎に決定する方法から退職給付の支払見込期間ごとに設定された複数の割引率を使用する方法へ変更しました。
退職給付会計基準等の適用については、退職給付会計基準第37項に定める経過的な取扱いに従って、当連結会計年度の期首において、退職給付債務及び勤務費用の計算方法の変更に伴う影響額を利益剰余金に加減しております。
この結果、当連結会計年度の期首の退職給付に係る負債が32,906百万円増加し、退職給付に係る資産が9,692百万円、利益剰余金が27,931百万円、それぞれ減少しております。また、当連結会計年度の営業利益、経常利益及び税金等調整前当期純利益に与える影響は軽微であります。
なお、当連結会計年度の1株当たり純資産額は55.70円減少しております。また、1株当たり当期純利益金額及び潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額に与える影響は軽微であります。
(企業結合に関する会計基準等の適用)
「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 2013年9月13日。以下「企業結合会計基準」という。)、「連結財務諸表に関する会計基準」(企業会計基準第22号 2013年9月13日。以下「連結会計基準」という。)及び「事業分離等に関する会計基準」(企業会計基準第7号 2013年9月13日。以下「事業分離等会計基準」という。)等が2014年4月1日以後開始する連結会計年度の期首から適用できることに伴い、当連結会計年度からこれらの会計基準等(ただし、連結会計基準第39項に掲げられた定めを除く。)を早期適用し、支配が継続している場合の子会社に対する当社の持分変動による差額を資本剰余金として計上するとともに、取得関連費用を発生した連結会計年度の費用として計上する方法に変更しております。また、当連結会計年度の期首以後に実施される企業結合については、暫定的な会計処理の確定による取得原価の配分額の見直しを企業結合日の属する連結会計年度の連結財務諸表に反映させる方法に変更しております。
企業結合会計基準等の適用については、企業結合会計基準第58-2項(4)、連結会計基準第44-5項(4)及び事業分離等会計基準第57-4項(4)に定める経過的な取扱いに従っており、当連結会計年度の期首時点から将来にわたって適用しております。
これによる連結財務諸表に与える影響は軽微であります。
当連結会計年度(自 2016年1月1日 至 2016年12月31日)
(a)連結の範囲及び持分法の適用に関する事項
連結子会社の異動は増加5社、減少2社であります。
持分法適用会社の異動は増加0社、減少1社であります。
(b)表示方法の変更に関する事項
(企業結合に関する会計基準等の適用に伴う表示方法の変更)
「連結財務諸表に関する会計基準」(企業会計基準第22号 2013年9月13日)第39項に掲げられた定め等を適用し、当期純利益等の表示の変更及び少数株主持分から非支配株主持分への表示の変更を行っております。当該表示の変更を反映させるため、前連結会計年度については、連結財務諸表の組替えを行っております。
⑥ IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と日本基準により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項
前連結会計年度(自 2015年1月1日 至 2015年12月31日)
「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表に関する注記事項 39.初度適用」をご参照ください。
当連結会計年度(自 2016年1月1日 至 2016年12月31日)
(のれんの償却停止)
日本基準では、のれんの償却については、実質的に償却年数を見積り、その年数で償却することとしておりましたが、IFRSでは償却を停止しております。この結果、販売費及び一般管理費が日本基準より12,716百万円減少しております。
(退職給付に係る費用)
①日本基準では、退職給付に係る期待運用収益及び利息費用は退職給付費用として売上原価、販売費及び一般管理費に含めて表示しておりましたが、IFRSでは退職給付に係る利息純額を金融費用として表示しております。この結果、売上原価、販売費及び一般管理費から金融費用に△4,385百万円の表示組替が発生しております。
②日本基準では、数理計算上の差異は、発生時にその他の包括利益で認識し、従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数による定額法により按分した額を発生年度から純損益に認識しておりましたが、IFRSでは、発生時にその他の包括利益として一括で認識し、直ちに利益剰余金に振り替えております。また、日本基準では、過去勤務費用について、発生時にその他の包括利益で認識し、従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数による定額法により按分した額を発生年度から純損益に認識しておりましたが、IFRSでは発生時に純損益として認識しております。これらの結果、売上原価、販売費及び一般管理費が日本基準より2,967百万円減少しております。
③日本基準では、退職給付費用として、退職給付債務に割引率を乗じて利息費用を、年金資産に期待運用収益率を乗じて期待運用収益をそれぞれ認識しておりましたが、IFRSでは退職給付債務と年金資産の純額に割引率を乗じた利息純額を認識しております。この結果、金融費用が5,334百万円増加しております。
当社グループは、当連結会計年度(2016年1月1日から2016年12月31日まで)より国際会計基準(IFRS)を適用しています。また、前連結会計年度の財務数値についても、IFRSに組み替えて比較分析を行っています。
注:以下、( )付きの数字はマイナス表示
売上高 | 営業利益 | 営業利益率 | 税引前 利益 | 当期利益 | 親会社の 所有者に帰属する 当期利益 | 基本的 1株当たり 当期利益 | |
(億円) | (億円) | (%) | (億円) | (億円) | (億円) | (円) | |
2016年12月期 | 14,576 | 1,856 | 12.7 | 1,834 | 1,279 | 1,266 | 253.43 |
2015年12月期 | 14,746 | 1,673 | 11.3 | 1,660 | 1,060 | 1,052 | 209.82 |
増減率 | (1.1)% | 10.9% | - | 10.5% | 20.7% | 20.3% | 20.8% |
当連結会計年度の世界の景気は、前半は米国や欧州での金融政策正常化に向けた動きや新興国などの経済の停滞、原油価格の下落などにより減速しましたが、後半は米国を中心に回復に向かいました。日本の景気は一部に改善の遅れが見られますが、緩やかな回復基調が続いています。また外国為替市場は、変動の大きな一年でした。当社グループの主要市場である日本のトイレタリー(化粧品を除くコンシューマープロダクツ)市場は、前期に対し金額では2%伸長し、消費者購入価格は、ほぼ横ばいとなりました。また、日本のインバウンド(訪日外国人)需要を除いた化粧品市場は1%伸長しました。
このような状況の下、当社グループは、研究開発を重視し消費者や顧客の立場にたった“よきモノづくり”に基づき、消費者ニーズの変化に対応した高付加価値商品の発売や育成などに努めるとともに、コストダウン活動などに取り組みました。
なお、2016年8月25日開催の取締役会において、資本効率の向上と株主への一層の利益還元のため、自己株式の取得を決議し、総額500億円の自己株式を取得しました。
売上高は、前期に対して1.1%減の1兆4,576億円(為替変動の影響を除く実質3.2%増)となりました。コンシューマープロダクツ事業では、日本において、市場の伸長、新製品・改良品の発売及び販売促進活動のさらなる強化などにより、売り上げは伸長しました。海外では、アジアで為替変動の影響を除く実質で、前期を上回りました。ケミカル事業では、一部の対象業界での需要減の影響を受けましたが、天然油脂価格の上昇に対応した販売価格改定に努め、為替変動の影響を除く実質では、前期を上回りました。
利益面では、日本とアジアのコンシューマープロダクツ事業の増収効果や石化原料の価格低下などにより、営業利益は1,856億円(対前期183億円増)、営業利益率は12.7%となり、税引前利益は1,834億円(対前期174億円増)となりました。当期利益は、1,279億円(対前期219億円増)となりました。
基本的1株当たり当期利益は253.43円となり、前期の209.82円より43.61円増加(前期比20.8%増)しました。
当社グループが経営指標としているEVA(経済付加価値)は、NOPAT(税引後営業利益)の増加や、自己株式の取得による株主還元の実施など投下資本の圧縮に努めたこともあり、前期を148億円上回り734億円となりました。
当期の海外連結子会社等の財務諸表項目(収益及び費用)の主な為替の換算レートは、次のとおりです。
第1四半期 (1-3月) | 第2四半期 (4-6月) | 第3四半期 (7-9月) | 第4四半期 (10-12月) | |
米ドル | 115.31円[119.15円] | 108.05円[121.33円] | 102.38円[122.23円] | 109.41円[121.43円] |
ユーロ | 127.15円[134.43円] | 122.05円[134.14円] | 114.24円[135.91円] | 117.88円[132.99円] |
中国元 | 17.63円[ 19.11円] | 16.55円[ 19.56円] | 15.36円[ 19.41円] | 16.01円[ 19.00円] |
セグメントの業績
売上高 | 営業利益 | |||||||
通期 | 増減率 | 通期 | 増 減 | |||||
2015年 12月期 | 2016年 12月期 | 補正後※ | 2015年 12月期 | 2016年 12月期 | ||||
(億円) | (億円) | (%) | (%) | (億円) | (億円) | (億円) | ||
ビューティケア事業 | 6,086 | 6,016 | (1.1) | 2.9 | 379 | 511 | 132 | |
ヒューマンヘルスケア事業 | 2,817 | 2,731 | (3.1) | 1.3 | 334 | 259 | (74) | |
ファブリック&ホームケア事業 | 3,353 | 3,452 | 2.9 | 4.7 | 661 | 781 | 120 | |
コンシューマープロダクツ事業計 | 12,256 | 12,198 | (0.5) | 3.0 | 1,374 | 1,551 | 177 | |
ケミカル事業 | 2,885 | 2,738 | (5.1) | 2.5 | 286 | 297 | 11 | |
小 計 | 15,141 | 14,936 | (1.3) | 2.9 | 1,660 | 1,848 | 188 | |
調整又は消去 | (395) | (360) | - | - | 13 | 8 | (5) | |
合 計 | 14,746 | 14,576 | (1.1) | 3.2 | 1,673 | 1,856 | 183 |
販売実績
通期 | 増減率 | |||||
2015年12月期 (億円) | 2016年12月期 (億円) | (%) | 補正後※ (%) | |||
ビューティケア事業 | 4,123 | 4,253 | 3.2 | 3.2 | ||
ヒューマンヘルスケア事業 | 2,227 | 2,153 | (3.3) | (3.3) | ||
ファブリック&ホームケア事業 | 2,888 | 3,023 | 4.7 | 4.7 | ||
日本計 | 9,238 | 9,430 | 2.1 | 2.1 | ||
アジア | 1,827 | 1,808 | (1.1) | 13.0 | ||
米 州 | 897 | 801 | (10.7) | (0.5) | ||
欧 州 | 899 | 781 | (13.1) | (0.8) | ||
内部売上消去等 | (605) | (622) | - | - | ||
コンシューマープロダクツ事業 計 | 12,256 | 12,198 | (0.5) | 3.0 | ||
日 本 | 1,300 | 1,240 | (4.6) | (4.6) | ||
アジア | 1,058 | 1,038 | (1.9) | 12.4 | ||
米 州 | 482 | 446 | (7.4) | 7.8 | ||
欧 州 | 648 | 594 | (8.3) | 2.4 | ||
内部売上消去等 | (603) | (580) | - | - | ||
ケミカル事業 計 | 2,885 | 2,738 | (5.1) | 2.5 | ||
小 計 | 15,141 | 14,936 | (1.3) | 2.9 | ||
調整又は消去 | (395) | (360) | - | - | ||
合 計 | 14,746 | 14,576 | (1.1) | 3.2 |
参考:所在地別の業績
参考情報として所在地別の業績を以下のとおり開示します。
売上高 | 営業利益 | ||||||
通期 | 増減率 | 通期 | 増 減 | ||||
2015年 12月期 | 2016年 12月期 | 補正後※ | 2015年 12月期 | 2016年 12月期 | |||
(億円) | (億円) | (%) | (%) | (億円) | (億円) | (億円) | |
日 本 | 10,198 | 10,357 | 1.6 | 1.6 | 1,278 | 1,451 | 174 |
ア ジ ア | 2,848 | 2,815 | (1.1) | 13.0 | 209 | 228 | 20 |
米 州 | 1,378 | 1,247 | (9.6) | 2.4 | 78 | 72 | (6) |
欧 州 | 1,544 | 1,372 | (11.1) | 0.5 | 121 | 94 | (27) |
小 計 | 15,968 | 15,791 | (1.1) | 3.6 | 1,685 | 1,846 | 161 |
調整又は消去 | (1,222) | (1,215) | - | - | (11) | 10 | 22 |
合 計 | 14,746 | 14,576 | (1.1) | 3.2 | 1,673 | 1,856 | 183 |
なお、売上高に占める海外に所在する顧客への売上高の割合は、前期の35.2%から33.8%(為替変動の影響を除く実質36.6%)となりました。
コンシューマープロダクツ事業
売上高は、前期に対して0.5%減の1兆2,198億円(為替変動の影響を除く実質3.0%増)となりました。
日本の売上高は、前期に対して2.1%増の9,430億円となりました。消費者の生活スタイルの変化や嗜好の多様化及び環境・健康・高齢化・衛生などの社会的課題への対応に努め、数多くの高付加価値商品の発売、提案型販売活動の強化などに取り組みました。
アジアの売上高は、1.1%減の1,808億円(為替変動の影響を除く実質13.0%増)となりました。中間所得層向け製品の販売・育成、販売店との協働取組、卸チャネルの活用や販売地域の拡大などに努め、伸長が続いています。
米州の売上高は、10.7%減の801億円(為替変動の影響を除く実質0.5%減)となりました。スキンケア製品及びサロン向け製品の売り上げは伸長しましたが、ヘアケア製品は前期を下回りました。
欧州の売上高は、13.1%減の781億円(為替変動の影響を除く実質0.8%減)となりました。サロン向け製品の売り上げは、ほぼ横ばいに推移しましたが、ヘアケア製品は前期を下回りました。
営業利益は、日本のファブリック&ホームケア事業やアジアでの増収効果、原材料価格の低下及び商標権の償却が終了したことなどにより、1,551億円(対前期177億円増)となりました。
当社は、〔ビューティケア事業〕、〔ヒューマンヘルスケア事業〕、〔ファブリック&ホームケア事業〕を総称して、コンシューマープロダクツ事業としております。
〔ビューティケア事業〕
売上高は、前期に対して1.1%減の6,016億円(為替変動の影響を除く実質2.9%増)となりました。
化粧品の売り上げは、前年並みの2,550億円(為替変動の影響を除く実質2.8%増)となりました。日本では、前年度発売した新製品が順調に推移し、また店頭での販売促進活動を強化したことなどにより、売り上げは前期を上回りました。化粧品ビジネスの大改革は2016年9月から本格的に始まり、販売チャネルを拡大した「ソフィーナiP」シリーズや新グローバルブランド「KANEBO」の売り上げは、順調に推移しました。カウンセリング化粧品では、「アルブラン」、「RMK」などが好調に推移し、セルフ化粧品では、「KATE」や「media」が売り上げを伸ばしました。海外では、中国や台湾が好調で売り上げは前期を上回りました。
スキンケア製品の売り上げは、前期を上回りました。日本では、「ビオレ」の洗顔料や日焼け止め、乾燥性敏感肌ケア「キュレル」の売り上げが伸長し、前期を上回りました。アジアや米州でも、「ビオレ」の売り上げが好調に推移し前期を上回りました。
ヘアケア製品の売り上げは、前期を下回りました。日本では、シャンプー・リンス「エッセンシャル」の全面改良などを行いましたが、競争激化により売り上げは横ばいに推移しました。また、使いやすさと環境に配慮した新容器の詰替え品を発売し、消費者の支持を得ました。海外では厳しい状況が続き、前期を下回りました。
営業利益は、日本の増収効果やカネボウ化粧品関連の商標権の償却が終了したこと、及び前期に減損損失などを計上していたことにより、511億円(対前期132億円増)となりました。
〔ヒューマンヘルスケア事業〕
売上高は、前期に対して3.1%減の2,731億円(為替変動の影響を除く実質1.3%増)となりました。
フード&ビバレッジ製品では、脂肪を代謝する力を高め、体脂肪を減らすのを助ける特定保健用食品として、「ヘルシア緑茶」の高濃度茶カテキンの機能訴求を強化し、新しいユーザー開拓に努め、回復の兆しが見えてきました。
サニタリー製品の売り上げは、前期を上回りました。生理用品「ロリエ」は、順調に売り上げを拡大しました。日本では、高い吸収力と快適なつけ心地を実現する「ロリエ スリムガード」から、香りつきの高付加価値商品が発売され、売り上げは前期を上回りました。アジアでも、高付加価値商品が好調に売り上げを伸ばしました。ベビー用紙おむつ「メリーズ」の売り上げは、為替変動の影響を除く実質では、ほぼ横ばいでした。日本では、中国での転売を目的とした需要が前期に比べて減少する中、中国市場向けの越境Eコマースに本格的に取り組み始めましたが、売り上げは前期を下回りました。また、長く続いた店頭での品薄状態はほぼ解消され、マーケティング活動を再開することができました。2016年6月には、通気性をさらに高めた改良品を発売したことなどもあり、シェアは回復しています。市場の拡大が続く中国では、販売の構造改革を実施しながらも売り上げは伸長しました。インドネシアでは、中間所得層向け現地生産品の「メリーズ」が、好調に売り上げを伸ばしています。
パーソナルヘルス製品の売り上げは、前期を上回りました。オーラルケアでは、歯みがきや洗口液「ピュオーラ」が順調に推移し、売り上げは前期を上回りました。入浴剤の売り上げは、前期を上回りました。蒸気の温熱シート「めぐりズム」は、インバウンド需要が減少したことで、売り上げは前期を下回りましたが、店頭での販売促進活動や広告宣伝を強化したことなどにより、回復傾向にあります。
営業利益は、マーケティング費用の積極的な投下、減価償却費の増加や為替変動の影響、及びインバウンド需要の減少などにより、259億円(対前期74億円減)となりました。
〔ファブリック&ホームケア事業〕
売上高は、前期に対して2.9%増の3,452億円(為替変動の影響を除く実質4.7%増)となりました。
ファブリックケア製品の売り上げは、前期を上回りました。日本では、激しい競争環境にある市場において、大容量化に対応するとともに、新製品・改良品が寄与したことで、売り上げとともにシェアも前期を上回りました。衣料用洗剤では、濃縮液体洗剤「ウルトラアタックNeo」を始めとするNeoシリーズや従来型の「アタック抗菌EXスーパークリアジェル」を中心に、売り上げは前期を上回りました。柔軟仕上げ剤では、高付加価値商品の市場拡大が進む中、「フレア フレグランス」で新しい発香機能を提案した新製品やプレミアム柔軟剤「フレア フレグランスIROKA」を発売し、売り上げを伸ばしました。また、防臭効果の高い「ハミングファイン」は好調に推移しました。アジアでも、売り上げは前期を上回りました。特に、インドネシアの中間所得層向け手洗い用粉末洗剤「アタックJaz1(ジャズワン)」は好調に推移しました。
ホームケア製品の売り上げは、前期を上回りました。日本では、食器用洗剤「キュキュット」は、泡スプレータイプの新製品「キュキュットCLEAR(クリア)泡スプレー」を発売しました。従来の「食器用洗剤はスポンジを使う」という既成概念に対し、「スポンジが届かないところの汚れをスプレーして落とす」という全く新しい提案で、新市場を創造しました。浴室、トイレ、キッチンなどの住居用洗剤「マジックリン」は、消臭・除菌・防汚などの付加価値提案を行い、売り上げが伸長しました。また、衣類・布・空間用消臭剤「リセッシュ」や住居用ワイパー「クイックル」の売り上げは、順調に推移しました。アジアでは、各国の生活スタイルに対応した、様々な生活場面で使われる高付加価値な住居用洗剤「マジックリン」が、タイなどで好調に推移し、売り上げは伸長しました。
営業利益は、増収効果や原材料価格の低下などにより、781億円(対前期120億円増)となりました。
〔ケミカル事業〕
売上高は、前期に対して5.1%減の2,738億円(為替変動の影響を除く実質2.5%増)となりました。
日本の対象業界では、建材分野など一部の市場に需要減の動きがみられ、その影響を受けました。海外では、対象業界での需要減の影響がある中、販売の拡大や油脂製品の販売価格改定に努め、為替変動の影響を除く実質では前期を上回りました。
油脂製品では、原料価格の上昇が続き、それに伴う販売価格の改定に努め、売り上げが伸長しました。機能材料製品では、環境負荷の低減に対応した高付加価値製品の開発と販売の拡大に努めましたが、建材市場などの市況悪化の影響を受けました。スペシャルティケミカルズ製品では、需要の停滞やパソコン市場の構造変化が続いており、売り上げは前期を下回りました。
営業利益は、厳しい事業環境の中、高付加価値化を進めるとともに、天然油脂価格の上昇に対応した販売価格改定などに努め、297億円(対前期11億円増)となりました。
なお、環境負荷低減に貢献する水性インクジェット用顔料インクの開発と事業のグローバル展開を加速するため、2016年6月に米国と欧州の会社の買収を発表し、米国の会社は7月から連結子会社となりました。
(2) キャッシュ・フロー
当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、為替変動による影響を含めて前連結会計年度末に比べ69億円減少し、3,030億円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、1,843億円となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、△886億円となりました。
以上の結果、フリー・キャッシュ・フローは、957億円となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、△950億円となりました。
なお、キャッシュ・フローの詳細は、「7 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)財政状態の分析」に記載しております。
(3) 並行開示情報
連結財務諸表規則(第7章及び第8章を除く。以下、「日本基準」)により作成した要約連結財務諸表、及びIFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と、日本基準により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項は、以下のとおりであります。
なお、日本基準により作成した当連結会計年度の要約連結財務諸表については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査を受けておりません。
① 要約連結貸借対照表(日本基準)
(単位:百万円) |
前連結会計年度 (2015年12月31日) | 当連結会計年度 (2016年12月31日) | |
資産の部 | ||
流動資産 | 733,233 | 737,124 |
固定資産 | 548,636 | 570,483 |
資産合計 | 1,281,869 | 1,307,607 |
負債の部 | ||
流動負債 | 377,493 | 422,743 |
固定負債 | 217,243 | 208,253 |
負債合計 | 594,736 | 630,996 |
純資産の部 | ||
株主資本 | 688,015 | 709,929 |
その他の包括利益累計額 | △12,407 | △45,436 |
新株予約権 | 889 | 903 |
非支配株主持分 | 10,636 | 11,215 |
純資産合計 | 687,133 | 676,611 |
負債純資産合計 | 1,281,869 | 1,307,607 |
② 要約連結損益計算書及び要約連結包括利益計算書(日本基準)
要約連結損益計算書
(単位:百万円) |
前連結会計年度 (自 2015年1月1日 至 2015年12月31日) | 当連結会計年度 (自 2016年1月1日 至 2016年12月31日) | |
売上高 | 1,471,791 | 1,457,218 |
営業利益 | 164,380 | 176,186 |
経常利益 | 169,273 | 178,728 |
税金等調整前当期純利益 | 161,579 | 173,352 |
当期純利益 | 99,480 | 117,491 |
非支配株主に帰属する当期純利益 | 618 | 1,250 |
親会社株主に帰属する当期純利益 | 98,862 | 116,241 |
要約連結包括利益計算書
(単位:百万円) |
前連結会計年度 (自 2015年1月1日 至 2015年12月31日) | 当連結会計年度 (自 2016年1月1日 至 2016年12月31日) | |
当期純利益 | 99,480 | 117,491 |
その他の包括利益 | △18,204 | △33,434 |
包括利益 | 81,276 | 84,057 |
(内訳) | ||
親会社株主に係る包括利益 | 82,173 | 83,213 |
非支配株主に係る包括利益 | △897 | 844 |
③ 要約連結株主資本等変動計算書(日本基準)
前連結会計年度(自 2015年1月1日 至 2015年12月31日)
(単位:百万円) |
株主資本 | その他の包括利益 累計額 | 新株予約権 | 非支配株主持分 | 純資産合計 | |
当期首残高 | 653,950 | 4,281 | 944 | 13,218 | 672,393 |
会計方針の変更による累積的影響額 | △27,931 | △27,931 | |||
会計方針の変更を反映した当期首残高 | 626,019 | 4,281 | 944 | 13,218 | 644,462 |
当期変動額合計 | 61,996 | △16,688 | △55 | △2,582 | 42,671 |
当期末残高 | 688,015 | △12,407 | 889 | 10,636 | 687,133 |
当連結会計年度(自 2016年1月1日 至 2016年12月31日)
(単位:百万円) |
株主資本 | その他の包括利益 累計額 | 新株予約権 | 非支配株主持分 | 純資産合計 | |
当期首残高 | 688,015 | △12,407 | 889 | 10,636 | 687,133 |
当期変動額合計 | 21,914 | △33,029 | 14 | 579 | △10,522 |
当期末残高 | 709,929 | △45,436 | 903 | 11,215 | 676,611 |
④ 要約連結キャッシュ・フロー計算書(日本基準)
(単位:百万円) |
前連結会計年度 (自 2015年1月1日 至 2015年12月31日) | 当連結会計年度 (自 2016年1月1日 至 2016年12月31日) | |
営業活動によるキャッシュ・フロー | 180,864 | 183,120 |
投資活動によるキャッシュ・フロー | △74,020 | △88,035 |
財務活動によるキャッシュ・フロー | △20,601 | △94,937 |
現金及び現金同等物に係る換算差額 | △5,466 | △7,151 |
現金及び現金同等物の増減額(△は減少) | 80,777 | △7,003 |
現金及び現金同等物の期首残高 | 228,662 | 309,439 |
現金及び現金同等物の期末残高 | 309,439 | 302,436 |
⑤ 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項の変更(日本基準)
前連結会計年度(自 2015年1月1日 至 2015年12月31日)
(a)連結の範囲及び持分法の適用に関する事項
連結子会社の異動は増加1社、減少8社であります。
持分法適用会社の異動は増加0社、減少2社であります。
(b)会計方針の変更に関する事項
(退職給付に関する会計基準等の適用)
「退職給付に関する会計基準」(企業会計基準第26号 2012年5月17日。以下「退職給付会計基準」という。)及び「退職給付に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第25号 2015年3月26日。以下「退職給付適用指針」という。)を、退職給付会計基準第35項本文及び退職給付適用指針第67項本文に掲げられた定めについて当連結会計年度より適用し、退職給付債務及び勤務費用の計算方法を見直し、退職給付見込額の期間帰属方法を期間定額基準から給付算定式基準へ変更するとともに、割引率の決定方法を割引率決定の基礎となる債券の期間について、従業員の平均残存勤務期間に近似した年数を基礎に決定する方法から退職給付の支払見込期間ごとに設定された複数の割引率を使用する方法へ変更しました。
退職給付会計基準等の適用については、退職給付会計基準第37項に定める経過的な取扱いに従って、当連結会計年度の期首において、退職給付債務及び勤務費用の計算方法の変更に伴う影響額を利益剰余金に加減しております。
この結果、当連結会計年度の期首の退職給付に係る負債が32,906百万円増加し、退職給付に係る資産が9,692百万円、利益剰余金が27,931百万円、それぞれ減少しております。また、当連結会計年度の営業利益、経常利益及び税金等調整前当期純利益に与える影響は軽微であります。
なお、当連結会計年度の1株当たり純資産額は55.70円減少しております。また、1株当たり当期純利益金額及び潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額に与える影響は軽微であります。
(企業結合に関する会計基準等の適用)
「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 2013年9月13日。以下「企業結合会計基準」という。)、「連結財務諸表に関する会計基準」(企業会計基準第22号 2013年9月13日。以下「連結会計基準」という。)及び「事業分離等に関する会計基準」(企業会計基準第7号 2013年9月13日。以下「事業分離等会計基準」という。)等が2014年4月1日以後開始する連結会計年度の期首から適用できることに伴い、当連結会計年度からこれらの会計基準等(ただし、連結会計基準第39項に掲げられた定めを除く。)を早期適用し、支配が継続している場合の子会社に対する当社の持分変動による差額を資本剰余金として計上するとともに、取得関連費用を発生した連結会計年度の費用として計上する方法に変更しております。また、当連結会計年度の期首以後に実施される企業結合については、暫定的な会計処理の確定による取得原価の配分額の見直しを企業結合日の属する連結会計年度の連結財務諸表に反映させる方法に変更しております。
企業結合会計基準等の適用については、企業結合会計基準第58-2項(4)、連結会計基準第44-5項(4)及び事業分離等会計基準第57-4項(4)に定める経過的な取扱いに従っており、当連結会計年度の期首時点から将来にわたって適用しております。
これによる連結財務諸表に与える影響は軽微であります。
当連結会計年度(自 2016年1月1日 至 2016年12月31日)
(a)連結の範囲及び持分法の適用に関する事項
連結子会社の異動は増加5社、減少2社であります。
持分法適用会社の異動は増加0社、減少1社であります。
(b)表示方法の変更に関する事項
(企業結合に関する会計基準等の適用に伴う表示方法の変更)
「連結財務諸表に関する会計基準」(企業会計基準第22号 2013年9月13日)第39項に掲げられた定め等を適用し、当期純利益等の表示の変更及び少数株主持分から非支配株主持分への表示の変更を行っております。当該表示の変更を反映させるため、前連結会計年度については、連結財務諸表の組替えを行っております。
⑥ IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と日本基準により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項
前連結会計年度(自 2015年1月1日 至 2015年12月31日)
「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表に関する注記事項 39.初度適用」をご参照ください。
当連結会計年度(自 2016年1月1日 至 2016年12月31日)
(のれんの償却停止)
日本基準では、のれんの償却については、実質的に償却年数を見積り、その年数で償却することとしておりましたが、IFRSでは償却を停止しております。この結果、販売費及び一般管理費が日本基準より12,716百万円減少しております。
(退職給付に係る費用)
①日本基準では、退職給付に係る期待運用収益及び利息費用は退職給付費用として売上原価、販売費及び一般管理費に含めて表示しておりましたが、IFRSでは退職給付に係る利息純額を金融費用として表示しております。この結果、売上原価、販売費及び一般管理費から金融費用に△4,385百万円の表示組替が発生しております。
②日本基準では、数理計算上の差異は、発生時にその他の包括利益で認識し、従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数による定額法により按分した額を発生年度から純損益に認識しておりましたが、IFRSでは、発生時にその他の包括利益として一括で認識し、直ちに利益剰余金に振り替えております。また、日本基準では、過去勤務費用について、発生時にその他の包括利益で認識し、従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数による定額法により按分した額を発生年度から純損益に認識しておりましたが、IFRSでは発生時に純損益として認識しております。これらの結果、売上原価、販売費及び一般管理費が日本基準より2,967百万円減少しております。
③日本基準では、退職給付費用として、退職給付債務に割引率を乗じて利息費用を、年金資産に期待運用収益率を乗じて期待運用収益をそれぞれ認識しておりましたが、IFRSでは退職給付債務と年金資産の純額に割引率を乗じた利息純額を認識しております。この結果、金融費用が5,334百万円増加しております。
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