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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1009YFW

有価証券報告書抜粋 日華化学株式会社 研究開発活動 (2016年12月期)


経営上の重要な契約等メニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

当社グループは、持続的な成長と技術革新の実現をめざし、研究開発活動に注力しております。すでに建築工事が始まったNICCA イノベーションセンター(以下「NIC」)は、今年2017年の秋に完成を予定しております。
現在、化粧品事業の毛髪科学研究所、日華化学研発(上海)有限公司、台湾先端研発センター及びNICCA KOREA CO.,LTD.の研究開発部門と連携しながら活動を進めておりますが、NIC完成後は、国内の化学品と化粧品の研究所は同じ建物の中に統合されることになります。
当連結会計年度における特許登録件数は、日本国内で17件、海外で10件となりました。特許の譲受、期間満了の他、不要特許の整理を実施したため、当連結会計年度末において当社の保有する特許登録件数は、国内は35件増加して241件、海外は23件増加して80件となりました。
当社グループの研究開発費は各セグメントに配分しております。当連結会計年度の総額は、20億3千5百万円であります。当連結会計年度の各セグメント別研究開発活動の状況は、次のとおりです。

(1)化学品事業
当連結会計年度における研究開発費は、18億1百万円となっております。
市場と密接に連携した技術開発及び製品開発活動を、化学品部門の繊維事業部製品企画開発部・ファインケミカル事業部研究開発部・クリーニング&メディカル事業部研究開発部及び新規育成事業部門の特殊化学品本部研究開発部で実施しております。また基盤技術からの中長期研究テーマを、コーポレートリサーチセンターのコーポレートイノベーション研究部で実施しております。
急速な市場の変化とグローバル化の進展に合わせたスピード感のある製品開発を目指して、産学官連携のオープンイノベーションを積極的に展開しております。
繊維用化学品では、非フッ素系撥水剤の開発に総力を結集し、シリコーン系やハイブリッド系のラインナップを取り揃えて、世界をリードする充実した製品群を実現いたしました。当社の主力製品のひとつであるカーシート用難燃バッキング剤でも、環境負荷の少ない非臭素系の新製品を開発しております。抗菌・消臭などの機能化のみならず、繊維内部に保湿成分を含浸して、肌にやさしいインナーウェアを実現する薬剤の開発も行っております。中国の日華化学研発(上海)有限公司と浙江日華化学有限公司では、過去に例のない綿用の吸水速乾加工剤を開発いたしました。
ファインケミカル事業部は、主要技術であるビスフェノールS誘導体の開発の他、エンジニアリングプラスチック原料としての用途開発にも力を入れております。
クリーニング&メディカル事業部では、医療機器の洗浄性向上のため血液凝固を防止するスプレーの開発にも成功しております。
特殊化学品本部では、新たに開発した金属用スプレー洗浄剤ニッカサンクリーンSP-4500が、低温洗浄を可能とする省エネルギー性と、消泡性・加工適性等の高さが自動車部品メーカーにも高く評価されて、「産業洗浄優秀新製品賞」を受賞いたしました。ウレタン樹脂の開発を特殊化学品本部の機能ポリマー部に統合して、人工皮革用樹脂や、形状記憶性を有するコーティング樹脂の開発が迅速に行えるようになりました。精密重合制御や人工核酸の合成の技術をさらに進化させております。またどの角度からも鮮明な映像を見ることができるナノダイヤを用いた透過型スクリーンの実用化に成功しました。プリンタブルエレクトロニクス分野の低温焼結型の銅、及び窒化銅、導電性ペーストの開発も進めております。
コーポレートリサーチセンターでは、炭素繊維用複合材料用の添加剤・電子線硬化樹脂の開発を推進し、ドイツの研究クラスターCFK Valley Stadeのコンベンションでブース展示し、注目を浴びました。アーヘン工科大学との共同研究の成果をもとに炭素繊維のリサイクル用途への展開を進めております。NEDO(国立研究開発法人 新エネルギー産業技術総合開発機構)の先導研究プログラムと農研機構の異分野融合共同の委託研究では、将来の実用化に繋がる成果を残しました。
福井大学とは、改めて包括的提携契約に調印し、大学内に弊社とのジョイント・ラボを設置して、反応のシミュレーションや界面挙動の解析等の共同開発を推進しております。界面科学・ナノテクノロジーのコア技術をさらに強固で独自性のあるものとするため、大阪大学・東京工業大学・北陸先端科学技術大学・京都工芸繊維大学・産業技術総合研究所・福井県工業技術センター・フラウンホーファー等とのオープンイノベーションを引き続き進めております。
当社グループは、グローバルなグループ研究体制で、引き続き持続可能な社会の達成に貢献できる環境配慮製品の開発に力を注いでまいります。


(2)化粧品事業
当連結会計年度における研究開発費は2億3千3百万円となっております。
美容業界は、依然として美容室への来店サイクルの長期化、客単価の低下、来客数の減少が続いており厳しい市場環境です。また市場が低迷する中、メーカー、代理店及びサロンの二極化が益々進み、デフレ現象、供給過多、価格競争、代理店競争及びサロン競争も益々激化してきております。このような市場環境のもと、サロンにおいては、来店頻度を高める取り組み、高付加価値メニューの提案及び店頭販売商品の強化により一層注力しております。
日本において高齢化が進行する中、健康でいつまでも若々しくいたいとの想いが強まり、ヘアカラーにおいては従来の黒く染めるグレイカラーから明るいファッショングレイカラーの需要が高まっております。また、一方、明るいグレイカラーの繰り返しによる髪のダメージ、頭皮のトラブル、髪が細くなる、薄くなる、白髪が増える等の悩みも益々増加しております。このような悩みからヘアケアやスキャルプケアに対する意識もより高まり、サロンにおけるヘッドスパメニューの需要もさらに高まりつつあり、エイジングケア市場分野はさらに成長しております。また、安全や安心に対する意識もより高まり、本物志向の自然派商品、高付加価値商品の店頭販売商品についても伸び続けております。
そこで、当社の毛髪科学研究所は、ヘアカラーの高付加価値商品の開発とお客様のケア意識の高まりに対応すべく、スキャルプケア、ヘアケアの店頭販売商品の開発にさらに注力しております。
ヘアカラーの分野においては、40~50代女性のサロンカラー比率の高まりとファッションカラーの需要に対応すべく主力ブランド「アソート アリア C」(全40アイテム)において、さらに16アイテムを開発して季節ごとにふさわしい髪色を提案いたしました。また、弱酸性ヘアカラー「アソート アリア エトレ」においても、さらに6アイテムの開発を行い、サロンならではのノンアルカリ(弱酸性)カラー、植物由来成分配合、トリートメント成分配合でヘアカラーの付加価値を高め生涯続けられるカラー提案の充実を図りました。さらに、ファッショングレイカラーの需要に対応すべく、新ヘアカラーシリーズ「アソート アリア S」(全20アイテム)の開発を行い、お客様が求めている明るくしっかりと染まりながらもダメージの少ないグレイカラーを実現いたしました。お客様のニーズに対応すべく付加価値の高いヘアカラー開発に引き続き取り組んでおります。
スタイリング剤の分野においては、スタイリング剤「ウェーボ ジュカーラ」シリーズに髪の乾燥、ダメージに対応したミルキーシリーズ(全3アイテム)の開発を行い、髪の悩みを解決しながら思い通りのスタイリングができるようにいたしました。
ヘアケアの分野においては、毛髪の微細構造解析、ダメージ解析および肌に対する安全性に関する研究を重ねており大人女性に対応したヘアケア店頭販売品の強化を図っております。
また、スキャルプケアの分野においては、機能性植物成分の研究を重ねており、エイジングケア商品の開発に取り組んでおります。
新規分野においては、大人の女性が抱える肌の悩みに応えるためのスキンケアに特化した研究開発を行っており、基礎研究グループにおいては、エイジングケアのための研究開発に取り組んでおります。
また、大学との共同研究による毛髪の微細構造の解析、ダメージ解析ならびに植物抽出成分、天然成分による新たな機能性探究を進めるとともに、新規市場創造のための素材開発、用途開発に力を注いでまいります。


経営上の重要な契約等財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E00887] S1009YFW)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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