有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100AQ4T
株式会社ショーエイコーポレーション 事業等のリスク (2017年3月期)
以下において、当社グループ(当社及び連結子会社)の経営成績及び財政状態に関して、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のあると考えられる主な事項を記載しております。また、当該記載は本株式への投資に関連するリスク全てを網羅するものではありませんので、この点にご留意ください。なお、記載された将来に関する事項は、提出日現在入手可能な情報に基づき当社グループが判断したものであります。
(1) 原材料調達の影響について
当社グループが素材として利用するプラスチックフィルムの仕入価格は、その原料である原油価格(ナフサ)の市況の影響を受けております。プラスチックフィルムは複数のメーカーから購入し、さらにその一部を海外から調達することにより安定的に必要な数量を確保するとともに、価格交渉により仕入価格の上昇を抑制すべく努めております。また、仕入価格の上昇分は販売価格へ転嫁するように努めております。しかしながら、原油価格の変動や急激な需給変化などにより、仕入価格が著しく変動した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 為替相場の変動について
当社グループは、商品の一部を海外から調達しており、為替相場の変動の影響を受けております。為替変動によるリスクに対しては為替予約等により、リスクの軽減に努めておりますが、これによってすべてのリスクを回避できるものでなく、為替相場の著しい変化が生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 環境規制等の影響について
当社グループは、環境保全を経営の重要課題であると認識し、厳格な管理を徹底しつつ事業活動を行っております。しかしながら、今後、環境等に関する様々な法的規制の強化または社会的責任の要請等に起因して事業活動に制約を受けるような事象が顕在化した場合には、計画外の設備投資や環境対策費用等の追加負担が生じることとなり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 特定販売先への依存について
当社グループの2017年3月期における売上高の21.6%が特定の販売先によるものです。今後も品質、価格競争力、及び企画力の向上に積極的に取り組むことにより、安定取引の継続を図るとともに、新たな販売チャネルの開拓にも積極的に取り組んでまいります。しかしながら、何らかの理由により当該販売先の取引方針が変更され、当社グループとの契約更新の拒絶、解除その他の理由により契約の終了等が生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 国内景気と消費動向について
当社グループは、特定の販売先はあるものの、幅広い業種の多くの顧客との取引を行うことで事業活動を展開しています。しかしながら主に日本国内を市場としていることから、日本国内の景気変動によって受注量が減少したり、受注単価が低下した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 外注生産について
当社は固定費の削減等を目的として、パッケージ事業の製造工程の大半を生産委託しております。外注先については、ISO9001による当社の品質管理基準を満たした先への発注、取引業者集会等の品質向上活動、外注検査員の認定をはじめとする取引業者評価等を実施しておりますが、万一、製品納入の遅れや不適合品・クレーム品等が発生し、お客様からの信用が低下した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(7) メディアネットワーク事業における特定仕入先への依存について
当社グループは、メディアネットワーク事業において、配送費の大半をヤマト運輸株式会社及び日本郵便株式会社を介して行っております。当社グループとしては、リスク分散の観点からも同2社との良好な取引関係の維持に努めるとともに、代替的な配送業者との関係構築に努めておりますが、今後、同2社からの大幅な配送料の値上げ要請や取引関係の縮小、取引関係の解除などがあった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(8) 個人情報の取扱いについて
当社は、販売先の顧客の個人情報を取扱っており、当該個人情報の管理として、自社においては個人情報マネジメントシステム等を整備し、個人情報管理に関するシステムのセキュリティ対策を講ずるとともに、全役職員を対象とした教育研修を実施して個人情報の適正管理に努めております。また封入作業等を依頼する外注先等に対しても監視、指導を徹底しております。2005年12月には、一般財団法人日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)が発行するプライバシーマークを取得しております。また個人情報以外の情報についても情報セキュリティ管理規程を整備し、体制の強化や社員教育などを通じてシステムとデータの保守・管理に万全を尽くしておりますが、これらの情報が当社の関係者や業務提携先の故意又は過失により、外部へ流出もしくは悪用される事態が発生した場合には、当社が損害賠償を含む法的責任を追及される可能性があるほか、信用の低下等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(9) 海外の経済情勢等による影響について
当社グループは、中国やタイ等のアジア地域から海外商品の調達を行っております。そのため、その調達先の政情の変化、経済状況の変動や通貨危機、予期せぬ法律または規制の変更、不利な租税制度、地震、水害等の自然災害・重大な影響を及ぼす感染症の流行といったリスクが内在されており、それらの要因による国・地域の混乱などにより、商品の調達に支障が生じた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(10) 知的財産権について
当社グループは、パッケージの製造や商品開発において、特許並びに意匠及び商標等の知的財産に関し、特許事務所にて適宜確認するなど可能な範囲で調査を行い対応しております。また、不正競争防止法も十分に考慮した製品開発、商品開発を心掛けております。しかし、事業分野における知的財産権の完全な現況を把握することは困難であり、当社グループが第三者の知的財産権を侵害した場合には、当該第三者より、損害賠償請求及び使用差止請求等の訴えを起こされる可能性があります。その場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(11) 有利子負債への依存及び金利動向の影響について
当社グループは、主に金融機関での借入れ及び手形割引により資金調達を行っており、総資産のうち有利子負債の占める比率は2017年3月期末において34.2%となっております。当社としましては、有利子負債依存度の低下を図っており、2017年3月期末における固定金利調達割合は100.0%であることから、金利上昇局面における影響は短期的にはそれほど大きくないと考えております。しかしながら、今後金利が上昇し、資金調達コストが増加した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(12) 法的規制について
当社グループは、容器包装リサイクル法、薬事法、貨物利用運送事業法、個人情報保護法、下請代金支払遅延等防止法、家庭用品品質表示法、食品衛生法等の規制を受けております。これらの法規制等の導入・強化・改正等に対して当社が適切に対応できない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、今後の各種法令の新設・改正への対応に際し費用負担が生じる可能性があり、これらの事象が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。なお、当社は、コンプライアンス経営を最重要課題として認識し、当社一丸となって法令遵守体制を推進しており、本書提出日現在におきましては、各種免許の取消事由は発生しておりませんが、将来、各種法令に違反した事実が認められ、事業の停止、許認可の取り消し等の罰則を受けた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
主要事業の許認可等の概要
許認可等の名称 | 法律名 | 監督省庁 | 有効期間 | 登録番号等 | 取消事由 |
医薬部外品製造業許可 | 医薬品医療機器等法※ | 厚生労働省 | 2016年8月19日から 2021年8月20日まで | 許可番号 27DZ200251 | 物的要件(構造設備等)及び人的要件(申請者及び責任技術者)が申請内容と異なる状態になること等 |
化粧品製造業許可 | 医薬品医療機器等法※ | 厚生労働省 | 2016年8月19日から 2021年8月20日まで | 許可番号 27CZ200585 | 物的要件(構造設備等)及び人的要件(申請者及び責任技術者)が申請内容と異なる状態になること等 |
菓子製造業許可 | 食品衛生法 | 厚生労働省 | 2015年4月27日から 2017年12月27日まで | 大 保環 第17901号 | 小分け包装以外の製造行為は認めない。 |
第一種貨物利用運送事業 | 貨物利用運送事業法 | 国土交通省 | 期間の定めなし | 登録番号 近運自貨 第1666号 | 同法第16条(事業の停止及び登録の取消し)に基づく処分または登録若しくは許可に付した条件に違反し、事業の停止及び登録の取消しを受けた場合等 |
※「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」の略称であります。
(13) 消費者の嗜好の変化について
当社グループは、パッケージをはじめ多種多様な製品を扱っており、その商品開発においては常に消費者の嗜好及び需要を意識した企画開発に注力し、魅力ある新製品を開発し、販売先に提供しておりますが、消費者の嗜好及び需要は絶えず変化していることから、市場動向に対応できず、販売先から急に商品打ち切りとなり、大量な不良在庫を抱えることとなった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(14) 製造物責任について
当社グループは、製品の企画段階から製造、販売までのあらゆる過程において、厳格な品質管理を行い、欠陥製品の発生を防ぐ体制を構築するとともに、万一の場合に備えて製造物責任賠償に係る保険に加入しておりますが、製品の欠陥が理由で事故が生じ、製造物責任法により損害賠償問題が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(15) 人材の採用・育成について
当社グループは、今後、さらに事業を拡大し、成長を続けていくためには優秀な人材の確保が重要課題となっております。新卒採用のほかにも多様な専門性を有する人材を確保すべく中途採用の実施等、幅広く優秀な人材を求めております。こうした人材の確保及び育成が計画通りに進まず、あるいは重要な人材が社外に流出し、競争力の低下や事業拡大の制約要因となる可能性が生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(16) 自然災害の影響について
当社グループは、生産拠点を大阪と神奈川に分散しており、また近畿、四国及び関東地区の外注先に製造委託していることから局地的な自然災害のリスク分散に対応した体制となっております。しかしながら、大規模な自然災害が発生した場合には外注先も含めて、甚大な損害を受ける可能性があり、その場合には、製品の供給体制が確保できなくなり急激な売上低下を起こし、また修復に多額の費用が発生することが予想され、その場合には当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
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