有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100BZ5B
株式会社シイエム・シイ 業績等の概要 (2017年9月期)
(1)業績
当社グループの主力事業である「マーケティング事業」は、お客さま企業のマーケティング活動における戦略パートナーとして、お客さま企業の技術情報に関する知見を活かしたマニュアルなどの制作、業務標準化支援、及び、教育・研修といった一連のサービスにICT(※)などを活用して提供するものであります。当社グループは時代の変化やお客さま企業の事業環境の変化に合わせた柔軟な事業展開をすることが重要であるという考えのもと、経営をすすめてまいりました。当連結会計年度において、当社グループの主力市場である自動車市場では、自動運転技術やコネクティッドカーなどのIoT(※)技術の活用、燃料電池自動車・電気自動車などの環境技術の推進、カーシェア・ライドシェアなどの新しい取り組みが活発化しました。また、技術の進展とともに、ユーザーフレンドリーな情報発信へのニーズも高まりました。その一方で、生産車種の選択と集中、生産部品の共通化などの効率化やコスト削減を意識した取り組みがすすめられました。
当社グループへの影響としては、技術教育・販売教育・商品教育などの新しい需要が高まる一方で、お客さま企業の販売計画をうけ、主力業務である技術マニュアル制作において、厳しい環境となりました。
当社グループとしては、ICTなどの活用による制作コストの削減に取り組むとともに、特定市場への依存度を軽減するべく、他市場への戦略的営業活動を続けてまいりました。特に、成長市場として「ロボット」、「医療・医薬品」、「物流」に注力して新規開拓をすすめてまいりました。また、市場横断的な取り組みとして、具体的には、人工知能(AI)、仮想現実(VR)、拡張現実(AR)、音声エージェントなどの技術を活用した新商材の開発、海外拠点間の連携強化、さらに、グループ内の業務効率化を推進するために、管理業務の統合化などに取り組んでまいりました。
以上のような経営環境のもと、収益力強化とともに将来を見据えた投資活動をすすめた結果、当社グループの連結会計年度における売上高は、16,889百万円(前年同期比389百万円増、同2.4%増)、営業利益は1,372百万円(前年同期比1百万円増、同0.1%増)、経常利益は1,534百万円(前年同期比205百万円増、同15.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は938百万円(前年同期比166百万円増、同21.6%増)となりました。
※ICT:情報通信技術(Information and Communication Technology)
※IoT:モノのインターネット(Internet of Things)
これをセグメント別に見ますと、次のとおりであります。
[マーケティング事業]:お客さま企業のマーケティング活動を支援するための一連のサービスを提供
自動車関連分野において技術マニュアル制作案件の減少があったものの、住宅関連分野において販売教育案件が増加いたしました。また、当社のマーケティングノウハウを医療・医薬品市場に対して展開する「医療・医薬品マーケティング」において、積極的な営業活動をすすめたことで新規案件が増加いたしました。さらに、新たに連結対象となった人材育成・教育研修事業を展開する株式会社メイン分の増加があり、マーケティング事業の売上高は14,965百万円(前年同期比245百万円増、同1.7%増)となりました。一方で、株式会社メインの取得にともない発生したのれんを償却したため、営業利益は1,466百万円(前年同期比13百万円減、同0.9%減)となりました。事業分類ごとの状況は次のとおりです。
事業分類 | 概要 | 売上高 | 前年同期比 | |
インターナル・ マーケティング | 業務標準化や商品教育・ 販売教育・技術教育などの企画・運営 | 3,738百万円 | 643百万円増 | 20.8%増 |
エクスターナル・ マーケティング | 販売促進や広告宣伝、広報などの 企画・運営 | 1,322百万円 | 210百万円減 | 13.7%減 |
カスタマーサポート・ マーケティング | 製品の取扱説明書や修理書などの 企画・編集・制作 | 7,927百万円 | 209百万円減 | 2.6%減 |
トータル プリンティング | 取扱説明書や修理書などの 印刷・製本、商業印刷 | 1,519百万円 | 32百万円増 | 2.2%増 |
その他 | 人材派遣、市場調査、物品の販売 など | 456百万円 | 10百万円減 | 2.3%減 |
[システム開発事業]:お客さま企業のICT戦略を支援する一連のサービスを提供
物流関連分野において、ソフトウエアの受託開発が増加しました。特に、IoTを活用した業務プロセスの見える化、ICTを活用した農業支援などの新たな案件が増加しました。さらに、工場の業務分析、組織分析を通して問題点を抽出し、改善・定着支援を行う「管理技術コンサルティング」案件が増加し、売上高は1,923百万円(前年同期比144百万円増、同8.1%増)、営業利益は84百万円(前年同期比14百万円増、同20.8%増)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ1,403百万円増加し、当連結会計年度末には7,191百万円となりました。(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、1,784百万円の収入(前年同期は1,177百万円の収入)となりました。これは主として、売上債権の増加662百万円があったものの、税金等調整前当期純利益1,532百万円の収入、減価償却費311百万円、仕入債務の増加259百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、242百万円の支出(前年同期は973百万円の支出)となりました。これは主として、有形固定資産の取得による支出115百万円、無形固定資産の取得による支出87百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、350百万円の支出(前年同期は82百万円の支出)となりました。これは主として、配当金の支払額203百万円、自己株式の取得による支出95百万円によるものであります。
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ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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