有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100AM2F
大研医器株式会社 研究開発活動 (2017年3月期)
経営上の重要な契約等メニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
当社は、研究開発型の医療機器メーカーとして、血液凝固技術、メカトロニクス技術、エンジニアリングプラスチックによる接着、溶着等の接合技術、MEMS(※1)開発に必要な精密加工技術等のコア技術を蓄積し、新たな技術開発の基盤としております。また大学や研究機関等との共同研究にも積極的に取り組み、各分野の医師のご理解、ご協力のもと、協力体制を構築し、医療現場の課題を当社の課題として捉え、細部までこだわりぬいた製品の開発を行っております。
これら強固な基盤の上に、今後は当社の強みを発揮できる分野、将来有望な新商品の開発に経営資源を集中させ、顧客が望んでおられる新しい医療機器を一日も早く医療現場にお届けすることが当社の研究開発の基本戦略であります。
加えて当社は、顧客に信頼される製品を開発することは当然のこと、医療の「現場ニーズ」の源泉に立ち返り、他社との差別化・高付加価値を伴った独創的な製品に結びつくような企画、研究、開発を推し進めております。企画、研究段階では、医療従事者との人脈を活かしたマーケティング活動を通して医療現場の潜在ニーズを探り、近い将来において、医療に貢献しうる新技術の研究や製品のプロトタイプ(試作品)による妥当性を確認することで本ニーズの信憑性を確実なものとし、開発段階では、量産性を可能とするべく、開発の初期段階から設計部門と生産部門とで、生産方法や製造原価等の情報を共有しながら進める“設計製造コンカレント開発”を常態化させております。
当社研究開発部門の2017年3月期末の在籍者数は37名であり、当事業年度における当社が支出した研究開発費の総額は479百万円であります。
(※1) Micro Electro Mechanical Systemsの頭文字からMEMSと呼ばれています。その技術範囲として、機械要素部品、センサー、作動装置、電子回路の集積化などが挙げられ、今後は自動車、家電、産業用のみならず、医療への適用拡大のための研究開発及び採用が加速すると考えられています。
現在、主に取り組んでいる研究開発活動は次のとおりであります。
(1)胸腔ドレナージ
ドレナージとは、患者の体内に貯留した血液、膿などの体液を体外に排泄する手技であり、部位によって使用する吸引器が異なります。本件は、気胸や肺がんなどの肺切除術後に胸腔(※2)の中の気体や排液を吸引することを目的とした製品であります。
当研究開発では、MEMS技術を応用した最初の製品として、既存製品よりも製品サイズの小型・軽量化を実現し、また新技術として、患者が咳き込んだ時に起こる急激な圧力変化を解消し、その時に起こりうる感染を予防するメカニズムを開発したことにより、患者のQOL向上、医療従事者の負担軽減や医療安全の向上を目指しております。
(※2) 肋骨や胸椎、胸骨や横隔膜で囲まれた体内空間のこと。
(2)高性能低コストマイクロポンプを用いた薬液注入器
本件は、2014年に国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)が実施する医工連携事業化推進事業として採択され、国立大学法人岡山大学及び学校法人川崎学園川崎医科大学と共同で実施している研究開発であります。
現在の薬液注入器は、薬剤の種類、量、投与精度等により使い分ける必要があるため種々の装置に分類されています。これらは医療機関にとって機器の導入費用や管理コストを増大させており、また薬剤の種類、機器の操作性も様々であるため、間違いを誘発させるという医療安全面での課題があります。
そこで、当研究開発では、高性能低コストマイクロポンプをキーデバイスとして、数ある薬液注入器を統合していくのと同時に、安全で使い易い製品にすることで、患者のQOL向上、医療従事者の負担軽減や医療安全の向上を目指しております。
また、2015年11月27日付にて「マイクロポンプ(MEMSデバイス)を用いたディスポーザブル型医療機器の開発」について、内閣総理大臣より関西圏国家戦略特区における事業として認定されました。上記、「胸腔ドレナージ」及び「高性能低コストマイクロポンプを用いた薬液注入器」は、「マイクロポンプを用いたディスポーザブル型医療機器の開発」の一端を担うものであります。
これら強固な基盤の上に、今後は当社の強みを発揮できる分野、将来有望な新商品の開発に経営資源を集中させ、顧客が望んでおられる新しい医療機器を一日も早く医療現場にお届けすることが当社の研究開発の基本戦略であります。
加えて当社は、顧客に信頼される製品を開発することは当然のこと、医療の「現場ニーズ」の源泉に立ち返り、他社との差別化・高付加価値を伴った独創的な製品に結びつくような企画、研究、開発を推し進めております。企画、研究段階では、医療従事者との人脈を活かしたマーケティング活動を通して医療現場の潜在ニーズを探り、近い将来において、医療に貢献しうる新技術の研究や製品のプロトタイプ(試作品)による妥当性を確認することで本ニーズの信憑性を確実なものとし、開発段階では、量産性を可能とするべく、開発の初期段階から設計部門と生産部門とで、生産方法や製造原価等の情報を共有しながら進める“設計製造コンカレント開発”を常態化させております。
当社研究開発部門の2017年3月期末の在籍者数は37名であり、当事業年度における当社が支出した研究開発費の総額は479百万円であります。
(※1) Micro Electro Mechanical Systemsの頭文字からMEMSと呼ばれています。その技術範囲として、機械要素部品、センサー、作動装置、電子回路の集積化などが挙げられ、今後は自動車、家電、産業用のみならず、医療への適用拡大のための研究開発及び採用が加速すると考えられています。
現在、主に取り組んでいる研究開発活動は次のとおりであります。
(1)胸腔ドレナージ
ドレナージとは、患者の体内に貯留した血液、膿などの体液を体外に排泄する手技であり、部位によって使用する吸引器が異なります。本件は、気胸や肺がんなどの肺切除術後に胸腔(※2)の中の気体や排液を吸引することを目的とした製品であります。
当研究開発では、MEMS技術を応用した最初の製品として、既存製品よりも製品サイズの小型・軽量化を実現し、また新技術として、患者が咳き込んだ時に起こる急激な圧力変化を解消し、その時に起こりうる感染を予防するメカニズムを開発したことにより、患者のQOL向上、医療従事者の負担軽減や医療安全の向上を目指しております。
(※2) 肋骨や胸椎、胸骨や横隔膜で囲まれた体内空間のこと。
(2)高性能低コストマイクロポンプを用いた薬液注入器
本件は、2014年に国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)が実施する医工連携事業化推進事業として採択され、国立大学法人岡山大学及び学校法人川崎学園川崎医科大学と共同で実施している研究開発であります。
現在の薬液注入器は、薬剤の種類、量、投与精度等により使い分ける必要があるため種々の装置に分類されています。これらは医療機関にとって機器の導入費用や管理コストを増大させており、また薬剤の種類、機器の操作性も様々であるため、間違いを誘発させるという医療安全面での課題があります。
そこで、当研究開発では、高性能低コストマイクロポンプをキーデバイスとして、数ある薬液注入器を統合していくのと同時に、安全で使い易い製品にすることで、患者のQOL向上、医療従事者の負担軽減や医療安全の向上を目指しております。
また、2015年11月27日付にて「マイクロポンプ(MEMSデバイス)を用いたディスポーザブル型医療機器の開発」について、内閣総理大臣より関西圏国家戦略特区における事業として認定されました。上記、「胸腔ドレナージ」及び「高性能低コストマイクロポンプを用いた薬液注入器」は、「マイクロポンプを用いたディスポーザブル型医療機器の開発」の一端を担うものであります。
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ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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