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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1009ZGH

有価証券報告書抜粋 DIC株式会社 研究開発活動 (2016年12月期)


経営上の重要な契約等メニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

当社グループは、経営ビジョン「Color & Comfort by Chemistry」の実現を目指し、光学・色彩、有機分子設計、高分子設計、分散などの基盤技術の深耕とそれらの複合化により、持続的成長につながる次世代製品・新技術の開発に積極的に取り組んでいます。
当社の研究開発組織は、事業に直結した研究開発を担う技術統括本部と、次世代事業の創出と基盤技術の強化・拡大を担うR&D本部、さらに技術統括本部とR&D本部の中間領域において、技術複合型新製品やR&D本部開発品の早期事業化にプロジェクト形式で推進する製品化推進センターからなります。
また、国内ではDICグラフィックス株式会社など、海外ではサンケミカルグループの研究所(米国、英国及びドイツ)や青島迪愛生精細化学有限公司(中国)、印刷インキ技術センター(中国、アジア・パシフィック(AP)地域)、ポリマ技術センター(中国、AP地域)、PPS技術サービスセンター(中国、ドイツ)、藻類研究センター(米国)などの技術拠点と一体となり、グローバルに製品・技術の開発を行っています。
一方、次世代技術領域の探索・基礎研究については、産官学連携などオープンイノベーションも積極的に活用しています。
当連結会計年度における研究開発費は、11,206百万円であり、このほか、当社及びDICグラフィックス株式会社における製品の改良・カスタマイズなどに関わる技術関連費用は、14,972百万円です。主な研究開発の進捗状況は以下のとおりです。

(1) プリンティングインキ
パッケージ用印刷インキでは、グラビア印刷並みの高濃度印刷を実現する水性フレキソインキを開発し、中国やインドなどアジア地域に向けた戦略製品と位置付け、拡販を進めています。UVインキでは、低マイグレーションタイプや高感度密着タイプなどの新製品を開発しました。また、印刷工程全般を効率化するソリューションとして、新しい色指定の仕組みを提供する「DIC COLORCLOUD」をリリースしました。軟包装材用接着剤では、アルミ蒸着フィルムのバリア性能を向上させる蒸着補強型接着剤の実績化を進めているほか、洗剤や柔軟剤などの内容物に対して優れた耐久性を持つ詰替包材用の無溶剤型接着剤を開発しました。
海外ではサンケミカルが、コバルトと鉱油を含まないインモールドラベル用の枚葉インキや、芳香族炭化水素の含有量を1%以下に抑えたヒートセットインキなど、環境に配慮した製品の開発に注力しました。

(2) ファインケミカル
液晶材料では、PSA(Polymer Sustained Alignment)液晶ディスプレイの製造工程短縮に有用な高反応性のモノマーを開発しサンプル提供を開始しました。また、TV用TFT液晶の新製品の本格量産を開始しました。顔料では、液晶ディスプレイのカラーフィルタ用で広色域対応の新規グリーン顔料の実績拡大に注力したほか、顔料のグローバル生産体制の確立を進めました。
サンケミカルでは、化粧品用のマイカ顔料の新色4タイプを市場に投入しました。

(3) ポリマ
塗料用樹脂では、環境規制強化の進む中国市場向けに、水性の防食塗料用エポキシ樹脂を開発しました。世界的に進むVOC規制とアジアを中心とした新興地域の大規模なインフラ開発需要に対応する水性樹脂等の環境対応型製品を、ポリマ技術センター中国と連携し展開しています。新規用途では、鋳造を効率的にする砂型積層3Dプリンター用のフェノール樹脂バインダー(接着剤)や、半導体製造の次世代プロセスとして有望なナノインプリント技術に対応したレジスト用樹脂、次世代のバイオ素材として期待されているセルロースナノファイバーと複合化し機械特性を大幅に向上させたエポキシ樹脂マスターバッチなどを開発しました。

(4) コンパウンド
PPS関連製品では、三次元成形品に電気回路を形成する技術の一つであるレーザー・ダイレクト・ストラクチャリング(LDS)工法に使用可能なPPSコンパウンドを開発し、サンプル出荷を開始しました。LDS工法によるデザイン性の高さとPPSの優れた耐熱性、耐薬品性から、自動車部品や医療機器などの部材として用途拡大が期待されます。PPSコンパウンドはほかにも、高強度・高耐湿熱タイプの新製品を自動車部品用で、また、高耐トラッキングタイプを鉄道部品用として、市場展開を進めています。
ジェットインキ関連製品では、サンケミカルが安定性に優れたプロセスカラー用エコソルベント分散体を開発し、市場に投入しました。

(5) アプリケーションマテリアルズ
工業用粘着テープでは、貼付時のエア抜け性に優れるドット形状粘着テープを開発し、スマートフォンメーカーに採用されました。建築住設材料では、汚れが付着しにくい不燃化粧板を開発し、工場や医療施設などでの実績化が進みました。多層フィルムでは、レトルト食品の成形容器のフタ材として130℃での加圧加熱殺菌処理に対応する易開封性のシーラントフィルムを、また、医薬品や化粧品のような揮発性成分の包装材用として高シール性と低吸着性を有するシーラントフィルムを開発しました。


経営上の重要な契約等財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E00901] S1009ZGH)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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