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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1009Z19

有価証券報告書抜粋 サントリーホールディングス株式会社 研究開発活動 (2016年12月期)


事業等のリスクメニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

当社グループの研究開発体制は、以下のとおりです。
当社では、当社グループの研究開発活動の連携・協働を推進しています。サントリー食品インターナショナル㈱、サントリースピリッツ㈱、サントリービール㈱、サントリーワインインターナショナル㈱の各商品開発部門、サントリーウエルネス㈱の健康科学研究所では、商品開発のための研究開発活動を行っています。また、サントリーグローバルイノベーションセンター㈱では、中長期的な視点での新たな価値創造のための基盤研究を行っています。
当社グループの研究開発活動は、主として、京都府のサントリー ワールド リサーチセンター及び神奈川県の商品開発センターの2拠点にて行っています。
このような体制のもとで、当社グループは、安心安全で、おいしさや高機能を備えた商品をお客様にお届けするべく、全グループ一丸となり新商品・新規事業の開発に努めました。

[飲料・食品セグメント]

サントリー食品インターナショナル㈱では、「BOSS」ブランドにおいて、熱による劣化を半減し、フレッシュな味わいを引き出す新製法「プレボスフレッシュ製法」を採用した缶コーヒー「プレミアムボス ザ・ラテ」を発売しました。また、牛乳で割るだけでお店で飲むような贅沢な味わいのカフェラテが手軽に作れる、濃縮タイプのコーヒー「ボス ホームエスプレッソ ラテミックス」を発売しました。「伊右衛門 特茶」ブランドでは、脂肪分解酵素を活性化させる働きがある「ケルセチン配糖体」を配合し、“体脂肪を減らすのを助ける”特定保健用食品「特茶 カフェインゼロ」を発売しました。「PEPSI」ブランドでは、最高ガスボリューム5.0GVに耐えられるボトルを新たに採用し、ペプシ史上最強炭酸を実現した「ペプシストロング5.0GV」「ペプシストロング5.0GV」を発売しました。また、「GREEN DA・KA・RA」をリニューアルし、「果実マイクロ微粒子化」により、すっきりと飲みやすく、果実のみずみずしさを体感できる中味を実現しました。「オランジーナ」ブランドでは、シチリア産ブラッドオレンジを使用し、濃厚でプレミアムな味わいに仕上げた「ブラッドオランジーナ」を発売しました。「C.C.レモン」ブランドでは、スポーツ時に汗等で失われる水分とミネラル(ナトリウム・カリウム)に加え、ビタミンCを補給でき、柔らかな炭酸感が心地よい、後口スッキリとした「C.C.スポーツ」を発売しました。
欧州では、主力ブランドである「Orangina」「Schweppes」「Oasis」「La Casera」等において、おいしさに加え、砂糖低減や容器の軽量化等、よりお客様の健康や環境に配慮した中味設計・パッケージに関する研究開発活動を実施しました。フランスにおいては、ティーとフルーツフレーバーの爽やかな味わいの組み合わせを楽しめる、初のお茶ブランド「May Tea」を4フレーバーで発売しました。また、「Schweppes」ブランドからは、お客様の多様化する嗜好に対応した新フレーバー商品「Cocktail Mojito」「Cocktail Cosmo」を発売しました。Lucozade Ribena Suntory Limitedでは、近年増加するお客様の健康志向に対応し、ゼロカロリー飲料の「Lucozade Zero」を2フレーバーで発売しました。「Ribena」ブランドからは天然甘味料ステビアを配合した「Very Berry」を発売しました。アジアでは、Suntory PepsiCo Vietnam Beverage Co., Ltd.が、健康価値を主軸においたお茶ブランド「TEA+」から、日本での知見を活用し、ベトナムのお客様の嗜好に合わせた「TEA+ MATCHA」を発売しました。オセアニアでは、フルコア・グループがニュージーランドにおいて「V」ブランドから、6種類の自然素材を用いたナチュラルエナジー飲料「V Pure」を発売しました。米州では、オーストラリア及びニュージーランドで販売を行ってきた、サントリーブランドのハイドレーション飲料の「OVI」を新たに米国で展開しました。

[酒類セグメント]

サントリースピリッツ㈱では、ウイスキーにおいて、世界的なジャパニーズウイスキーのブームに対して、かねてより高い評価をいただいている山崎シェリーカスクを2016年バージョンとして世界各国で限定発売しました。また、アメリカ市場に日本のブレンド技術を駆使した繊細で奥深い味わいのブレンデッドウイスキー季(Toki)を発売しました。RTDにおいては、食中酒需要の高まりに応えるために、口の中をさっぱりさせる“キレ”のある味わいが特徴の「-196℃ 極キレ」と、レモン果皮本来のほろ苦さが楽しめる甘くないすっきりとした味わいの「-196℃ ストロングゼロ」を発売しました。「-196℃ ストロングゼロ」は当社独自の“-196℃製法”による、ほろ苦さを引き出したレモンピール(果皮)浸漬酒とレモンまるごとの浸漬酒を使用し食事にもぴったりの甘くないすっきりとした味わいに仕上げ、お客様からご好評をいただきました。
サントリービール㈱では、“フルーティな味わいと爽やかな香り”が特徴の“エールビール”として、「ザ・プレミアム・モルツ」を発売しました。ノンアルコールビールテイスト飲料「オールフリー」は、一層旨味を感じられるように中味をリニューアルしました。新ジャンル商品「金麦」は、“麦のうまみ”にこだわった中味特長がより感じられるように、醸造工程を見直しリニューアルしました。「~ザ・プレミアム・モルツ~ マスターズドリーム〈無濾過〉」は、熟成を終えた「~ザ・プレミアム・モルツ~ マスターズドリーム」を無濾過のまま瓶詰めし、無濾過ならではの“丸みのある甘み”と“心地よい余韻”をお楽しみいただける中味に仕上げました。また季節の旬の食事とお楽しみいただける商品として季節限定新ジャンル“旬味”シリーズ3商品を発売しました。
サントリーワインインターナショナル㈱では、「デリカメゾン デリシャス」をリニューアルし、商品名を「デリカメゾン」として発売しました。食事と合う飲みやすい味わいはそのままに、中味の配合を見直すことで、よりフルーティでコクのある中味に仕上げました。また、“酸化防止剤無添加”ブランドから、「酸化防止剤無添加のおいしいワイン。濃い赤リッチ」を限定発売しました。秋・冬に向けて、肉料理や鍋料理など濃い味わいの料理との相性を追求し、芳醇な香りや果実由来の豊かなコクと余韻を楽しめる味わいに仕上げました。

[その他セグメント]

サントリーウエルネス㈱では、国内の商品開発においては、2月に「ローヤルゼリー+セサミンE」で中味をリニューアルし、併せてボトルも変更しました。また、9月には「オメガエイド」の大容量ボトル(360粒)を、10月には新ブランドとして“いつまでも輝き続けたい”という健康・美容ニーズにお応えするため、亜麻リグナンを配合した「AMANI」を発売しました。更に、3月には「セサミンEX」、7月には「グルコサミン&コンドロイチン」、12月には「グルコサミンアクティブ」が機能性表示食品としての届出が受理されました。海外展開のための商品開発においては、台湾において、「グルコサミン&コンドロイチン」「リフタージュ」を上市しました。
研究開発においては、国内外の学会で13件の研究成果を発表しました。主なものとしては、国内では、セサミンの肝臓時計遺伝子発現に及ぼす影響及び遺伝的背景を踏まえた若年女性の食事と血中脂肪酸組成との関連について第70回日本栄養・食糧学会大会で発表し、セサミンが抗酸化・抗炎症作用により加齢に伴う腎機能の低下を抑制することについて第39回日本基礎老化学会大会で、セサミンが老化促進モデルマウス(SAMP10)の加齢に伴う認知機能の低下を抑制することについて第31回老化促進モデルマウス(SAM)研究協議会で、Lactobacillus pentosus strain S-PT84株が腸管透過性を保持し、肝臓M2マクロファージを増加させてNASHの進展を抑制することについて第37回日本肥満学会で発表しました。なお、第37回日本肥満学会においてLactobacillus pentosus strain S-PT84株の研究発表に対してビジョナリーアワードを受賞しています。また、海外では、高脂血症状態に対するセサミンの効果の投与時間依存性について生物時計研究協会2016年会合で発表し、ストレスや老化が腸管透過性や慢性炎症に及ぼす影響と腸内細菌を介したメカニズム研究についてストレスの神経生物学研究集会で発表し、Lactobacillus pentosus strain S-PT84株の高脂肪・高コレステロール食誘導性肝炎モデルでの腸管バリア機能改善効果と肝機能・糖代謝改善効果についてプロバイオティクスとプレバイオティクスに関する国際科学会議(IPC2016)で、必須脂肪酸アラキドン酸の生合成能力と遺伝子多型及び加齢との関係について第12回国際脂肪酸・脂肪研究学会で発表しました。
論文については、11報の論文が公表されました。主なものとしては、「オメガエイド」に関連するものとして、血清中のEPA、DHA濃度が高いほど抑うつのオッズ比が低いこと、日本人高齢者で脂肪酸不飽和化酵素遺伝子多型が血中脂肪酸レベル、特にn-6系のアラキドン酸レベルに影響を与えること、「DHA&EPA+セサミンEX」に関連するものとして、日本人の平均的な摂取量になるように魚介類を摂取した上で魚油ゴマリグナン含有食品を摂取することにより血中中性脂肪値が低下すること、「ロコモア」に関連するものとして、ケルセチンがミトコンドリア機能低下を抑制することで筋萎縮を抑制することやモーションキャプチャーによる「ロコモア」の歩行速度上昇のメカニズム検証について、「プロディア」に関連するものとして、サプリメント摂取によりNK活性が増強すること、Lactobacillus pentosus strain S-PT84株の効果として胃でのカンジダ感染とそれに伴う炎症を抑制することについて報告しました。

サントリーフラワーズ㈱では、欧州市場で10ブランド38商品、北米市場で11ブランド21商品、国内市場で10ブランド合計16商品を発売しました。新たなカテゴリーとして、キク科植物であるマーガレットとイスメリアの属間雑種の開発に成功し、国内において、生育の早さと花の大きさが特徴の「マックスマム」として4品種を発売し、ご好評いただくとともに、欧米でも発表しました。また、花弁にハートの模様が出るサフィニアの開発に成功し、国内では「サフィニアアート ももいろハート」として発売し、北米では「Surfinia Heartbeat」として発表しました。また、プリンセチアで、赤系新品種「インディアンレッド」、白系新品種「ピュアホワイト」を開発、発表し、世界最大級の展示会「IPM ESSEN」において、この2品種がInnovation awardを受賞しました。特に白系新品種「ピュアホワイト」は従来のポインセチアにはない純白として高い評価をいただいています。

サントリーグローバルイノベーションセンター㈱では、ビールの香味を左右する重要な原料としてビール醸造に欠くことのできないホップの品質向上及び安定調達に向けて、剪定や収穫時期等によるアロマや外観、収量に与える影響を論文にまとめ報告しました。コーヒーについても、第26回International Conference on Coffee Scienceにて、コーヒーの香味に影響を与えるコーヒー生豆の成分等に関する研究成果を発表しました。近年注力している健康領域においては、高齢化社会における新たな健康支援の可能性を探索するため、運動時の筋タンパク質変動のメカニズム解析を目的とし、東京大学に社会連携講座を開設しました。また、㈱国際電気通信基礎技術研究所、Karydo TherapeutiX㈱と共同で、健康素材の生体内での作用を分子レベルで解析する研究を開始しました。更に、水を扱う企業グループとして水への理解を深め、将来にわたって水を守り抜くために設置している水科学研究所において、「水科学への招待」と題したホームページを開設し、社会に対して包括的な水への理解と知見の普及を進めました。

なお、当連結会計年度の研究開発費は飲料・食品セグメント90億円、酒類セグメント61億円、その他セグメント28億円、各セグメントに配分できない研究開発費61億円となり、研究開発費の総額は240億円となりました。

事業等のリスク財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E22559] S1009Z19)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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