有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100AMWM
雪印メグミルク株式会社 研究開発活動 (2017年3月期)
経営上の重要な契約等メニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
当社グループ(当社および連結子会社)は、当社、雪印種苗㈱および雪印ビーンスターク㈱を中心に、コーポレートスローガン「未来は、ミルクの中にある。」に基づき、事業戦略上急務となっている研究開発課題や、中長期的成長の基盤となる基礎研究を幅広く実施しております。
原材料価格の高騰による調達コストの上昇、また国内生乳生産量の減少による乳原料不足など、いまだ厳しい外部環境の中、このような環境変化を先取りして消費者に受け入れられる商品を継続的に提案するために、乳(ミルク)の価値を中軸に「市場対応型商品」と「付加価値型商品」を両輪とした商品開発を行なっております。また、商品開発を支える研究開発として、乳(ミルク)の機能を中心として「おいしさ」と「健康機能」の追及を主軸とした基礎研究と技術開発に取り組んでおります。
当連結会計年度の研究開発費の総額は3,942百万円です。
各セグメント別の主な研究開発活動は次のとおりです。
〔乳製品〕
当連結会計年度の研究開発費の総額は1,795百万円です。
① 当社
バター・油脂カテゴリーにおいては、市場構成比が拡大傾向にあるグルメタイプ(バターやバター風味を加え
た、味わいリッチなタイプ)のマーガリン市場において、カロリーカットの新提案「ネオソフト バター風味 カ
ロリー50%カット」を発売しました。また、購買層の拡大を図るため、乳飲料で若い人から年配の方まで幅広い
世代に人気の「雪印コーヒー」ブランドを活用したパンスプレッド「雪印コーヒーソフト」を発売しました。
チーズカテゴリーにおいては、カテゴリーの更なる活性化に向けた商品力、ラインナップの強化に取り組んで
おります。プロセスチーズでは、日本を代表する和素材である抹茶を使用した「Cheese sweets Journey 抹茶の
チーズスイーツ」を発売し、スイーツ系チーズ市場の活性化を目指しました。最大ボリュームのスライスチーズ
では、「スライスチーズ お徳用」と「とろけるスライス お徳用」を発売し、使用頻度が高いご家庭に合わせた
ラインナップの強化を行ないました。ナチュラルチーズでは、北海道産100%の生乳と生クリームのコクに、さわ
やかなシャルドネが合わさった「雪印北海道100 クリームチーズ シャルドネ」の発売や、辛味とうまみを強化
した「雪印北海道100 さけるチーズ とうがらし味」の改良を行ない、大変ご好評をいただいております。
食品カテゴリーでは、健康意識の高いお客様を中心にご愛顧をいただいている商品である、コップ1杯で1日
分の1/2のカルシウムが効率的に摂取できる「毎日骨太 スキム」が「特定保健用食品」を取得しました。今後も
様々な食シーンの提案と、たゆまざる商品力向上へ取り組んで参ります。
乳製品における「おいしさ」と「健康機能」に関する研究を行い、おいしさを構成する技術と、当社独自の乳
製品の健康機能の深耕を目的に検討を行ない、得られた研究成果(新知見、新技術、新手法など)を乳製品の商
品開発と商品力強化、および当社独自の機能性素材の価値向上に活用いたしました。
主な研究成果は以下の通りです。
・ラットを対象とした動物実験において、高脂肪食摂取による脂質代謝の状態が悪化することが、チーズの摂取
によって抑制される可能性があることを見出しました。
・乳製品の食感は、その微細構造と密接な関係があります。乳製品の微細構造観察手法として従来から電子顕微
鏡観察が用いられてきましたが、観察対象である試料(乳製品)を高圧化で凍結処理することにより、これま
でより詳細な乳製品の微細構造観察が可能になりました。
・低脂肪で飽和脂肪酸含量の低いファットスプレッドにおいて、電気伝導度(乳化の安定性の指標)を適切な条
件に調整することによって、風味の発現と微生物の抑制を両立させることができる技術的な知見を得ました。
これらの研究成果は、学術雑誌(Daily Science & Technology)、綜合画像研究支援(IIRS)可視化ワークショ
ップ(共催:日本顕微鏡学会生体解析分科会)で発表いたしました。また、一部の研究成果につきましては、公
開特許公報として公開されました。
② 雪印ビーンスターク㈱
「赤ちゃんとお母さんをはじめ、家族の健康といきいきしたくらしをサポート」する商品をお客様にご提供する
ために、「母乳調査研究」、「乳幼児の食生活実態調査」をはじめとする赤ちゃんに関する調査研究、「妊産婦・
授乳婦の食事調査」などを調査研究し、粉ミルク・ベビーフードなどの赤ちゃん商品、お母さんのための母親商
品、シニア世代の健康をサポートする機能性食品などの幅広い研究・商品開発に取り組んでいます。
商品開発では、当社の基幹商品の新生児からの乳児用調製粉乳「ビーンスターク・すこやかM1」ならびに9か月
齢からのフォローアップミルク「ビーンスターク・つよいこ」を発売しています。「すこやかM1」は、永年の母乳
調査研究、とくに免疫機能の研究成果を込めた粉ミルクです。
今年度は、赤ちゃん向けの商品として、乳児用調製粉乳「ビーンスターク・すこやかM1」を50ml調乳できる使い
きり包装の「すこやかM1ミニスティック」を新発売しました。本商品は母乳育児のお母様の少しだけミルクを足し
たいとの要望におこたえして開発しました。夜間や外出時にも便利な商品です。
お母さん向け商品としては、妊娠期の栄養補助食品として「ビーンスタークマム 毎日葉酸+Ca(カルシウ
ム)」を新発売しました。妊娠期に不足しがちな葉酸とカルシウムがおいしく摂れるぶどう風味のタブレットで
す。
さらに、妊娠前から妊娠期に大切な栄養素である葉酸をはじめとする様々な栄養素を補うことができるサプリメ
ントとして、「ビーンスタークマム 葉酸+鉄+亜鉛」ならびに「ビーンスタークマム 葉酸+鉄+Ca」を新発売し
ました。いずれも水で飲むタイプのサプリメントです。とくに「ビーンスタークマム 葉酸+鉄+亜鉛」は、赤ち
ゃんが欲しいと思っている方におすすめのサプリメントです。
また現在、約30年ぶりとなる全国的な母乳調査研究を実施しています。母乳調査は雪印乳業時代より、第1回
(1960年)、第2回(1989年)調査を実施し、今回で第3回目の実施となります。本調査では、過去2回の調査と
の比較により、約60年間の日本人の母乳成分の変化を把握します。また、今回は母乳成分分析だけでなく、母親の
生活習慣や食事調査、乳児の発達状況、5年間の追跡調査を併せて実施します。本調査研究は雪印メグミルクとの
共同研究として、粉ミルクなどの育児品開発とともに、新規の機能性食品開発への応用や母子栄養に関する貴重な
情報を得ることが期待されます。
〔飲料・デザート類〕
当連結会計年度の研究開発費の総額は1,329百万円です。
・ 当社
牛乳・乳飲料カテゴリーにおいては、独自の世界観を持った本格飲料「BOTTLATTE」シリーズの基幹である「カ
フェラテ」のブラッシュアップとともに、新規フレーバーとして「コーヒーリッチ」「クリーミーカフェラテ」を
発売し、ラインナップ強化しました。カップ飲料商品では、 “ミルクの濃厚さ” にこだわって開発した「濃厚ミ
ルク仕立て クリーミーミルク」、「濃厚ミルク仕立て カフェラテ」、「濃厚ミルク仕立て 抹茶ラテ」を発売し
ました。
果汁・野菜・清涼飲料カテゴリーでは、「甘さひかえめ」、「糖分ひかえめ」といったニーズにお応えした
「Dole® 糖分30%OFF」シリーズを新たに発売いたしました。またコンビニエンスストアを中心に活性化している
スムージ-市場において、「Dole® SMOOTHIE」をリニューアルし、「Dole® GREEN SMOOTHIE」を新たに発売しまし
た。
ヨーグルトカテゴリーでは、乳酸菌研究において様々な健康機能が明らかになっている当社独自の2つのプロバ
イオティクス乳酸菌「ガセリ菌SP株」と「ビフィズス菌SP株」を使用した商品開発および商品力向上に引き続き注
力しております。特に「ガセリ菌SP株」においては、これまでの当社乳酸菌研究の中で蓄積してきた研究成果を用
いて、2015年に ”機能性表示食品制度” を活用し、「恵ガセリ菌SP株ヨーグルトシリーズ」計4品を販売しまし
た。2016年は、さらに、宅配専用商品として初めて「ガセリ菌SP株が内臓脂肪を減らす」機能を訴求した「恵ガ
セリ菌SP株ヨーグルト宅配専用」及び「恵ガセリ菌SP株ヨーグルトドリンクタイプ宅配専用」を発売いたしまし
た。
デザートカテゴリーでは、フルーツゼリーのおいしさに「プラスアルファ」の価値として「希少糖」を使用した
「FRUITDESSERT希少糖入り オレンジゼリー」と「FRUITDESSERT希少糖入り グレープゼリー」を発売いたしまし
た。
飲料・デザート類における「おいしさ」、「健康機能」に関する研究では、主に当社独自のプロバイオティクス
乳酸菌や乳素材の機能性の深耕を目的に検討を行ない、得られた研究成果(新知見、新技術、新手法など)を
「ヨーグルト」、「牛乳、乳飲料」などの商品開発に応用し、商品力強化に活用いたしました。
主な研究は以下の通りです。
・当社独自のプロバイオティクス菌「ガセリ菌SP株」が有する酸化ストレス抑制効果について、マウス培養細胞を
用いた実験により、その作用メカニズムに関する新たな知見を得ることができました。
・当社独自の乳酸菌であるヘルベティカス菌(SBT2171株)の摂取が、インフルエンザ感染後のウイルスの増殖を
抑制する可能性と、そのメカニズムに関する新たな知見を得ました。
・当社独自のプロバイオティクス菌である「ガセリ菌SP株」の摂取が、RSウイルス感染に伴う肺でのウイルスの増
殖を強く抑制し、ガセリ菌SP株がRSウイルスに対する感染防御を高める可能性を新たに見出しました。
・当社独自の機能性素材であり、骨代謝改善効果が認められている「乳塩基性タンパク質(MBP®)」について、疲
労骨折の発生率が比較的高い女子長距離陸上選手の骨質悪化を改善する可能性を新たに見出しました。
これらの研究成果は腸内細菌学会、日本農芸化学会、日本食品免疫学会、日本臨床スポーツ医学会などの各学会
で発表するとともに、「ガセリ菌SP株」および「ビフィズス菌SP株」を使用した「ナチュレ恵megumi」をはじめと
する「恵megumi」ブランド商品や、「MBP®」を使用した「毎日骨太」ブランド商品をはじめとした当社基幹商品の
価値向上に活用いたしました。
〔飼料・種苗〕
当連結会計年度の研究開発費の総額は817百万円です。
・ 雪印種苗㈱
飼料開発関係では、乾乳期用のスノードライバランスの嗜好性を改善した商材を5月から販売開始しました。
人工乳の新規製品開発のために新規原料の試験を継続しています。肉牛育成用飼料「黒毛まつり」の現地試作を行
ない結果が良好であったことから販売を開始しました。
牧草・飼料作物関係では4月に北海道優良品種に認定されたシロクローバ「アバパール」と子実用ソルガム「短
尺ソルゴー」を品種採択しソルゴーは販売を開始しました。第3四半期にはテフグラス「ST-1」を品種採択し、
次年度から販売予定であります。北海道の公的試験結果からチモシーのシリウス後継「キウス」、アルファルファ
のケレス後継「ケレス2」、フェストロリウム「ノースフェスト」は成績が良好で優良品種となり、品種登録申請
をしました。フェストロリウムは強害雑草対策にも活用できることから拡売が期待されます。
また、緑肥部門では北海道において問題になっていますシロシストセンチュウ対抗作物として有効な野生トマト
「ポテモン」を本格販売することにしました。
野菜種子では、良食味シリーズ第2弾の「夏風香」は順調に拡売され、これに続く系統も良好な成績を示してお
ります。大根とカボチャ新系統は北海道における試作が良好であったので、ダイコン「夏巡り」と「春桜舞」、カ
ボチャ「栗天下」、スイートコーン「ミエルコーン89」を採択し、次年度より本格販売します。花卉はポットカー
ネ―ション自社育種の3系統を品種登録申請し受理されました。
サイレージ用乳酸菌開発では、二次発酵抑制の商材「サイマスターSP」を4月より新発売し、順調に拡売されて
います。また、飼料イネ用乳酸菌「畜草2号」を高糖分品種用として、畜草1号プラスに加えて9月から販売開始
しましたが、両商材共に順調に拡売されております。活力資材関係では闘根の灌注利用として「闘根灌注用232」
の商品名で製品採択し2017年より販売開始することとしました。
芝生関係ではトールフェスク「アリッド3」の後継としてターフクオリティの優れる「ダイナマイトLS」を品種
採択しました。当社で初めての野芝の開発系統2系統(イジャム、エンルム)を品種登録申請し、次年度から実規
模での試験生産を開始します。また、チューイングフェスク「J-5」、ペレニアルライグラス冬季オーバーシード
用品種として「ブラックキャット2」、アメージングGSの後継として「アメージングA+」、バミューダグラス
「ピラミッド2」を品種採択し販売することとしました。
当社グループは、今後もコーポレートスローガンである「未来は、ミルクの中にある。」を基本に、乳(ミルク)の可能性の追求および酪農生産への貢献を目指した、高付加価値で独自性のある商品の開発を進めてまいります。
原材料価格の高騰による調達コストの上昇、また国内生乳生産量の減少による乳原料不足など、いまだ厳しい外部環境の中、このような環境変化を先取りして消費者に受け入れられる商品を継続的に提案するために、乳(ミルク)の価値を中軸に「市場対応型商品」と「付加価値型商品」を両輪とした商品開発を行なっております。また、商品開発を支える研究開発として、乳(ミルク)の機能を中心として「おいしさ」と「健康機能」の追及を主軸とした基礎研究と技術開発に取り組んでおります。
当連結会計年度の研究開発費の総額は3,942百万円です。
各セグメント別の主な研究開発活動は次のとおりです。
〔乳製品〕
当連結会計年度の研究開発費の総額は1,795百万円です。
① 当社
バター・油脂カテゴリーにおいては、市場構成比が拡大傾向にあるグルメタイプ(バターやバター風味を加え
た、味わいリッチなタイプ)のマーガリン市場において、カロリーカットの新提案「ネオソフト バター風味 カ
ロリー50%カット」を発売しました。また、購買層の拡大を図るため、乳飲料で若い人から年配の方まで幅広い
世代に人気の「雪印コーヒー」ブランドを活用したパンスプレッド「雪印コーヒーソフト」を発売しました。
チーズカテゴリーにおいては、カテゴリーの更なる活性化に向けた商品力、ラインナップの強化に取り組んで
おります。プロセスチーズでは、日本を代表する和素材である抹茶を使用した「Cheese sweets Journey 抹茶の
チーズスイーツ」を発売し、スイーツ系チーズ市場の活性化を目指しました。最大ボリュームのスライスチーズ
では、「スライスチーズ お徳用」と「とろけるスライス お徳用」を発売し、使用頻度が高いご家庭に合わせた
ラインナップの強化を行ないました。ナチュラルチーズでは、北海道産100%の生乳と生クリームのコクに、さわ
やかなシャルドネが合わさった「雪印北海道100 クリームチーズ シャルドネ」の発売や、辛味とうまみを強化
した「雪印北海道100 さけるチーズ とうがらし味」の改良を行ない、大変ご好評をいただいております。
食品カテゴリーでは、健康意識の高いお客様を中心にご愛顧をいただいている商品である、コップ1杯で1日
分の1/2のカルシウムが効率的に摂取できる「毎日骨太 スキム」が「特定保健用食品」を取得しました。今後も
様々な食シーンの提案と、たゆまざる商品力向上へ取り組んで参ります。
乳製品における「おいしさ」と「健康機能」に関する研究を行い、おいしさを構成する技術と、当社独自の乳
製品の健康機能の深耕を目的に検討を行ない、得られた研究成果(新知見、新技術、新手法など)を乳製品の商
品開発と商品力強化、および当社独自の機能性素材の価値向上に活用いたしました。
主な研究成果は以下の通りです。
・ラットを対象とした動物実験において、高脂肪食摂取による脂質代謝の状態が悪化することが、チーズの摂取
によって抑制される可能性があることを見出しました。
・乳製品の食感は、その微細構造と密接な関係があります。乳製品の微細構造観察手法として従来から電子顕微
鏡観察が用いられてきましたが、観察対象である試料(乳製品)を高圧化で凍結処理することにより、これま
でより詳細な乳製品の微細構造観察が可能になりました。
・低脂肪で飽和脂肪酸含量の低いファットスプレッドにおいて、電気伝導度(乳化の安定性の指標)を適切な条
件に調整することによって、風味の発現と微生物の抑制を両立させることができる技術的な知見を得ました。
これらの研究成果は、学術雑誌(Daily Science & Technology)、綜合画像研究支援(IIRS)可視化ワークショ
ップ(共催:日本顕微鏡学会生体解析分科会)で発表いたしました。また、一部の研究成果につきましては、公
開特許公報として公開されました。
② 雪印ビーンスターク㈱
「赤ちゃんとお母さんをはじめ、家族の健康といきいきしたくらしをサポート」する商品をお客様にご提供する
ために、「母乳調査研究」、「乳幼児の食生活実態調査」をはじめとする赤ちゃんに関する調査研究、「妊産婦・
授乳婦の食事調査」などを調査研究し、粉ミルク・ベビーフードなどの赤ちゃん商品、お母さんのための母親商
品、シニア世代の健康をサポートする機能性食品などの幅広い研究・商品開発に取り組んでいます。
商品開発では、当社の基幹商品の新生児からの乳児用調製粉乳「ビーンスターク・すこやかM1」ならびに9か月
齢からのフォローアップミルク「ビーンスターク・つよいこ」を発売しています。「すこやかM1」は、永年の母乳
調査研究、とくに免疫機能の研究成果を込めた粉ミルクです。
今年度は、赤ちゃん向けの商品として、乳児用調製粉乳「ビーンスターク・すこやかM1」を50ml調乳できる使い
きり包装の「すこやかM1ミニスティック」を新発売しました。本商品は母乳育児のお母様の少しだけミルクを足し
たいとの要望におこたえして開発しました。夜間や外出時にも便利な商品です。
お母さん向け商品としては、妊娠期の栄養補助食品として「ビーンスタークマム 毎日葉酸+Ca(カルシウ
ム)」を新発売しました。妊娠期に不足しがちな葉酸とカルシウムがおいしく摂れるぶどう風味のタブレットで
す。
さらに、妊娠前から妊娠期に大切な栄養素である葉酸をはじめとする様々な栄養素を補うことができるサプリメ
ントとして、「ビーンスタークマム 葉酸+鉄+亜鉛」ならびに「ビーンスタークマム 葉酸+鉄+Ca」を新発売し
ました。いずれも水で飲むタイプのサプリメントです。とくに「ビーンスタークマム 葉酸+鉄+亜鉛」は、赤ち
ゃんが欲しいと思っている方におすすめのサプリメントです。
また現在、約30年ぶりとなる全国的な母乳調査研究を実施しています。母乳調査は雪印乳業時代より、第1回
(1960年)、第2回(1989年)調査を実施し、今回で第3回目の実施となります。本調査では、過去2回の調査と
の比較により、約60年間の日本人の母乳成分の変化を把握します。また、今回は母乳成分分析だけでなく、母親の
生活習慣や食事調査、乳児の発達状況、5年間の追跡調査を併せて実施します。本調査研究は雪印メグミルクとの
共同研究として、粉ミルクなどの育児品開発とともに、新規の機能性食品開発への応用や母子栄養に関する貴重な
情報を得ることが期待されます。
〔飲料・デザート類〕
当連結会計年度の研究開発費の総額は1,329百万円です。
・ 当社
牛乳・乳飲料カテゴリーにおいては、独自の世界観を持った本格飲料「BOTTLATTE」シリーズの基幹である「カ
フェラテ」のブラッシュアップとともに、新規フレーバーとして「コーヒーリッチ」「クリーミーカフェラテ」を
発売し、ラインナップ強化しました。カップ飲料商品では、 “ミルクの濃厚さ” にこだわって開発した「濃厚ミ
ルク仕立て クリーミーミルク」、「濃厚ミルク仕立て カフェラテ」、「濃厚ミルク仕立て 抹茶ラテ」を発売し
ました。
果汁・野菜・清涼飲料カテゴリーでは、「甘さひかえめ」、「糖分ひかえめ」といったニーズにお応えした
「Dole® 糖分30%OFF」シリーズを新たに発売いたしました。またコンビニエンスストアを中心に活性化している
スムージ-市場において、「Dole® SMOOTHIE」をリニューアルし、「Dole® GREEN SMOOTHIE」を新たに発売しまし
た。
ヨーグルトカテゴリーでは、乳酸菌研究において様々な健康機能が明らかになっている当社独自の2つのプロバ
イオティクス乳酸菌「ガセリ菌SP株」と「ビフィズス菌SP株」を使用した商品開発および商品力向上に引き続き注
力しております。特に「ガセリ菌SP株」においては、これまでの当社乳酸菌研究の中で蓄積してきた研究成果を用
いて、2015年に ”機能性表示食品制度” を活用し、「恵ガセリ菌SP株ヨーグルトシリーズ」計4品を販売しまし
た。2016年は、さらに、宅配専用商品として初めて「ガセリ菌SP株が内臓脂肪を減らす」機能を訴求した「恵ガ
セリ菌SP株ヨーグルト宅配専用」及び「恵ガセリ菌SP株ヨーグルトドリンクタイプ宅配専用」を発売いたしまし
た。
デザートカテゴリーでは、フルーツゼリーのおいしさに「プラスアルファ」の価値として「希少糖」を使用した
「FRUITDESSERT希少糖入り オレンジゼリー」と「FRUITDESSERT希少糖入り グレープゼリー」を発売いたしまし
た。
飲料・デザート類における「おいしさ」、「健康機能」に関する研究では、主に当社独自のプロバイオティクス
乳酸菌や乳素材の機能性の深耕を目的に検討を行ない、得られた研究成果(新知見、新技術、新手法など)を
「ヨーグルト」、「牛乳、乳飲料」などの商品開発に応用し、商品力強化に活用いたしました。
主な研究は以下の通りです。
・当社独自のプロバイオティクス菌「ガセリ菌SP株」が有する酸化ストレス抑制効果について、マウス培養細胞を
用いた実験により、その作用メカニズムに関する新たな知見を得ることができました。
・当社独自の乳酸菌であるヘルベティカス菌(SBT2171株)の摂取が、インフルエンザ感染後のウイルスの増殖を
抑制する可能性と、そのメカニズムに関する新たな知見を得ました。
・当社独自のプロバイオティクス菌である「ガセリ菌SP株」の摂取が、RSウイルス感染に伴う肺でのウイルスの増
殖を強く抑制し、ガセリ菌SP株がRSウイルスに対する感染防御を高める可能性を新たに見出しました。
・当社独自の機能性素材であり、骨代謝改善効果が認められている「乳塩基性タンパク質(MBP®)」について、疲
労骨折の発生率が比較的高い女子長距離陸上選手の骨質悪化を改善する可能性を新たに見出しました。
これらの研究成果は腸内細菌学会、日本農芸化学会、日本食品免疫学会、日本臨床スポーツ医学会などの各学会
で発表するとともに、「ガセリ菌SP株」および「ビフィズス菌SP株」を使用した「ナチュレ恵megumi」をはじめと
する「恵megumi」ブランド商品や、「MBP®」を使用した「毎日骨太」ブランド商品をはじめとした当社基幹商品の
価値向上に活用いたしました。
〔飼料・種苗〕
当連結会計年度の研究開発費の総額は817百万円です。
・ 雪印種苗㈱
飼料開発関係では、乾乳期用のスノードライバランスの嗜好性を改善した商材を5月から販売開始しました。
人工乳の新規製品開発のために新規原料の試験を継続しています。肉牛育成用飼料「黒毛まつり」の現地試作を行
ない結果が良好であったことから販売を開始しました。
牧草・飼料作物関係では4月に北海道優良品種に認定されたシロクローバ「アバパール」と子実用ソルガム「短
尺ソルゴー」を品種採択しソルゴーは販売を開始しました。第3四半期にはテフグラス「ST-1」を品種採択し、
次年度から販売予定であります。北海道の公的試験結果からチモシーのシリウス後継「キウス」、アルファルファ
のケレス後継「ケレス2」、フェストロリウム「ノースフェスト」は成績が良好で優良品種となり、品種登録申請
をしました。フェストロリウムは強害雑草対策にも活用できることから拡売が期待されます。
また、緑肥部門では北海道において問題になっていますシロシストセンチュウ対抗作物として有効な野生トマト
「ポテモン」を本格販売することにしました。
野菜種子では、良食味シリーズ第2弾の「夏風香」は順調に拡売され、これに続く系統も良好な成績を示してお
ります。大根とカボチャ新系統は北海道における試作が良好であったので、ダイコン「夏巡り」と「春桜舞」、カ
ボチャ「栗天下」、スイートコーン「ミエルコーン89」を採択し、次年度より本格販売します。花卉はポットカー
ネ―ション自社育種の3系統を品種登録申請し受理されました。
サイレージ用乳酸菌開発では、二次発酵抑制の商材「サイマスターSP」を4月より新発売し、順調に拡売されて
います。また、飼料イネ用乳酸菌「畜草2号」を高糖分品種用として、畜草1号プラスに加えて9月から販売開始
しましたが、両商材共に順調に拡売されております。活力資材関係では闘根の灌注利用として「闘根灌注用232」
の商品名で製品採択し2017年より販売開始することとしました。
芝生関係ではトールフェスク「アリッド3」の後継としてターフクオリティの優れる「ダイナマイトLS」を品種
採択しました。当社で初めての野芝の開発系統2系統(イジャム、エンルム)を品種登録申請し、次年度から実規
模での試験生産を開始します。また、チューイングフェスク「J-5」、ペレニアルライグラス冬季オーバーシード
用品種として「ブラックキャット2」、アメージングGSの後継として「アメージングA+」、バミューダグラス
「ピラミッド2」を品種採択し販売することとしました。
当社グループは、今後もコーポレートスローガンである「未来は、ミルクの中にある。」を基本に、乳(ミルク)の可能性の追求および酪農生産への貢献を目指した、高付加価値で独自性のある商品の開発を進めてまいります。
経営上の重要な契約等財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
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- 連結経営指標等
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- 株価の推移
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