有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100JYRR (EDINETへの外部リンク)
株式会社クロスフォー 事業等のリスク (2020年7月期)
当社グループの事業活動に関するリスクについて、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項には、以下のようなものがあります。又、必ずしもリスク要因に該当しない事項についても、投資家の判断上、重要であると考えられる事項については、投資家に対する積極的な情報開示の観点から開示しております。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存であります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。又、以下の記載は当社グループの事業もしくは本株式への投資に関連するリスクを完全に網羅するものではありませんので、この点にご留意ください。
(1) 新型コロナウイルス感染症拡大によるリスクについて
当社グループにおいて、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、事業を取り巻く環境について先行き不透明な状況が生じています。感染拡大や長期化に伴い、消費行動の自粛などが懸念され、当社の業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。なお、当社グループにおいては社員及び関係するステークホルダーの健康や安全を最優先とし、社員への定期的な抗体検査及びリモートワークの推奨等を実施し、事業への影響を抑えることに努めるとともに、中長期的な成長のため各種施策に積極的に取り組んでまいります。
(2) 特定商品への高い依存
当社グループの業績は、当社が開発し、特許を取得している宝石が揺れる仕組み「Dancing Stone」を利用した製品・パーツ販売に大半を依存しており、その割合は2020年7月期実績で全売上高の81.4%となっております。よって、「Dancing Stone」を使用した新商品が、ユーザーニーズに適合しない等の理由により需要が減少した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 知的財産権について
当社グループにおいては、売上高に占める特許製品の比率が高くなっております。又、「Dancing Stone」の日本における特許期間は2033年9月13日迄となっており、特許権の権利満了に伴い、他社も同様の技術を利用可能となります。売上高に占める割合が高い製品について、他社も同様な技術を利用可能となった場合は、当社グループの事業展開及び経営成績に影響を与える可能性があります。又、当社グループでは知的財産権を確保する措置を講じておりますが、第三者により知的財産が侵害され模造品が流通する等の事態が生じた場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
特許権の名称 | 国名等 | 登録年月日 登録番号 | 存続期間満了日 |
身飾品 (Dancing Stone) | 日本 | 2013年12月6日 第5424435号 | 2033年9月13日 |
アメリカ | 2015年10月27日 9167872 | 2034年3月31日 | |
中国 | 2016年8月24日 ZL201410118172.9 | 2034年3月27日 | |
欧州 | 2016年12月21日 2848153 | 2034年3月18日 | |
韓国 | 2015年8月27日 10-1549448 | 2034年3月21日 | |
台湾 | 2016年12月21日 I562744 | 2034年3月25日 | |
カナダ | 2016年8月2日 第2845001号 | 2034年3月7日 | |
ロシア | 2015年10月16日 2568401 | 2034年3月27日 | |
オーストラリア | 2015年8月20日 2014201430 | 2034年3月12日 | |
メキシコ | 2017年12月8日 352807 | 2034年4月8日 | |
イスラエル | 2018年3月1日 231459 | 2034年3月11日 | |
カンボジア | 2016年11月30日 KH/GP00009 | 2034年3月7日 | |
香港 | 2017年6月9日 HK1208315 | 2034年3月27日 | |
タイ | 2017年9月21日 57687 | 2034年3月12日 | |
インドネシア | 2019年5月17日 IDP000058865 | 2034年3月11日 | |
マレーシア | 2019年3月26日 MY-169361-A | 2034年3月22日 | |
ベトナム | 2019年4月2日 1-0020873-000 | 2034年3月27日 | |
シンガポール | 2018年9月13日 10201400864S | 2034年3月21日 |
(4) ブランド価値について
当社グループが事業を成長させるためには、ブランド価値を維持・発展させることが重要であり、当社のブランドを毀損するような、製品リコール及び賠償金等が発生した場合、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。又、模造品に関して、当社は模造品の増加を防止するための施策をとっておりますが、模造品の製造や販売が続く場合、当社のブランド価値や経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(5) 国際展開について
当社グループは、国内におけるジュエリー製品販売のほか、海外において「Dancing Stone」のパーツ、「EXL-LOCK」、「テニスブレスレット」の販売を行っております。海外のジュエリー市場は成長し続けており、当社は海外における営業拠点の設立や海外の展示会への積極的な出展により海外営業を強化し、更なる事業拡大を目指しております。しかし、各国の法令、制度・規制、政治・社会情勢、文化、宗教、ユーザー嗜好、商習慣の違い等をはじめとした潜在的リスクに対処できず、事業を推進していくことが困難となった場合や、又、各国において事業が計画通りに進捗しない場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(6) エージェントの確保について
当社グループでは、海外の顧客開拓の一部をエージェントを通じて行っており、今後も信頼できるエージェントの協力を必要とします。各国の業界事情に知見があり、各国の諸事情に合わせて顧客開拓ができる優秀なエージェントを市場ごとに獲得できなかった場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(7) 特定の仕入先・外注先への依存
当社グループの製品に使用している資材には、特定の仕入先に依存しているものがあります。又、当社製品の製造のうち、海外用パーツ加工について特定の外注先に依存しているものがあります。
当社グループは、当該仕入先あるいは外注先と長年にわたり良好な関係を維持しており、安定的に供給を受ける体制となっておりますが、何らかの理由により、当該仕入先あるいは外注先における経営戦略の変更、収益の悪化、品質問題等が発生した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(8) 為替の変動リスクについて
当社グループは、積極的な海外展開を行っておりますが、海外との取引は、米ドル、香港ドル及び中国元等の外貨建てで行われており、外貨建ての取引が増加し、当初想定した為替レートと実勢レートに著しい乖離が生じた場合には、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を与える可能性があります。
又、海外子会社の財務諸表は現地通貨にて作成されるため、連結財務諸表作成時に円換算されることになり、為替相場の変動による円換算時の為替レートの変動が、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(9) 原材料の市場動向
当社グループにおける主要製品の主原料購入価格は、国際市況や金、プラチナ及びダイヤモンドの価格動向等に影響され変動致します。これら主原料の購入価格が急激に変動し、製品の需給状況等によりタイムリーに製品価格に転嫁できない場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(10) 景気変動によるリスクについて
当社グループで取り扱っている製品は生活必需品ではないため、景気変動及び消費者の消費マインドの変化による影響を受け易く、景気が悪化するなど消費環境が変化した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(11) 品質管理について
当社グループでは、外注及び自社で製品を製造しております。品質基準を定め、外注先及び自社製造担当者の品質管理に関して指導・育成を行うほか、自社製品を納品する際には検品して、製品の品質の確保に努めております。当社グループは製品の特性に応じて最適な品質が確保できるよう、徹底した品質管理に取り組んでいますが、予期せぬ事情により品質に関する問題が発生し、リコール、訴訟等に発展した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(12) 個人情報の漏えいについて
当社グループは個人情報を含む多数の顧客情報を取得し管理しております。当社グループでは個人情報の取扱いと管理には細心の注意を払い、情報管理の重要性を周知させるべく社内でのルール化やその手続の明確化及び徹底を図っておりますが、当社グループが扱う情報について、外部からのアクセス、システム運用における人的過失、従業員の故意による顧客情報の漏えい、消失、改ざん、又は不正利用等が生じる可能性があり、そのような事態に適切に対応できず信用の失墜、又は損害賠償請求による損失が発生した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(13) 人材の確保について
当社グループは、海外売上高比率が高くなっております。グローバルな事業展開において継続的に事業を発展させるためには、海外の宝飾品市場に知見のある人材の確保、育成を継続的に推進していくことが重要となります。事業の継続的発展のために必要な経験者の通年採用を積極的に展開し、又、公平な評価・処遇制度の充実等、社員のモチベーションを向上する仕組みを構築し、社員の定着と育成に努力しておりますが、必要な人材を予定通り確保、育成できない場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(14) 小規模組織であることについて
2020年7月末における当社グループ組織は、役員10名及び従業員105名と小規模であり、内部管理体制もこのような規模に応じたものとなっております。又、今後事業拡大に伴い内部管理体制の一層の充実を図る方針ではありますが、当社グループが事業拡大や人員の増強に即応して、適切かつ十分な組織的対応ができるか否かは不透明であり、これらが不十分な場合には組織的効率が低下し、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(15) 特定人物への依存について
当社グループの運営は、代表取締役社長である土橋秀位をはじめとする主要な経営陣に大きく依存しております。当社グループは事業の拡大に伴い、過度に経営陣に依存しない体制を構築すべく、経営組織の強化を図っておりますが、現時点において何らかの理由により、主要な経営陣の業務遂行が困難となった場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(16) 有利子負債依存度について
当社グループは、設備投資や運転資金等に必要な資金を主に金融機関からの借入により調達しており、有利子負債が3,125,978千円(2020年7月末現在)、有利子負債依存度が60.1%と高い状態にあります。今後は、営業活動によるキャッシュ・フローの拡大から創出される余剰資金等により有利子負債依存度の改善を進め、財務体質の強化に努める方針ではありますが、新たな設備投資等に伴う金融機関からの借入の増加や金融情勢の変動により金利が大幅に上昇した場合、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(17) 自然災害、事故等のリスクについて
当社グループ施設の周辺地域において、大地震や津波、台風、洪水等の自然災害あるいは予期せぬ事故等が発生し、施設に物理的な障害が生じて当社グループの販売や物流、仕入活動が阻害された場合、通常の事業活動ができなくなり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(18) ストックオプションについて
当社では、取締役及び従業員の士気を高め、業績向上に資するため、ストックオプション制度を採用しております。
当連結会計年度末現在、ストックオプション制度による潜在株式数は267,200株であり、発行済株式総数17,522,000株の1.5%に相当しております。当社では、取締役及び従業員の士気向上に加え、優秀な人材の獲得のため、今後もストックオプション制度を継続する方針であります。
同制度によって付与された新株予約権が行使された場合、1株当たりの価値が希薄化する可能性があります。又、当該株式の売却により株式需給バランスが短期的に悪化する可能性があり、その結果、当社の株価形成に影響を及ぼす可能性があります。
(19) 製造設備の減損損失のリスク
当社グループは、テニスチェーン等の新製品の製造、その生産能力向上、品質向上または生産性向上等のため製造設備などの設備投資を継続的に行っております。
有形固定資産については、資産の簿価が回収できない兆候が認められた場合は減損テストを行っております。かかるテストの結果、これらの資産が十分な将来キャッシュ・フローを生み出さない場合は、減損損失を認識する必要性が生じます。実際に当連結会計年度においては、テニスチェーン製造装置について減損損失152,473千円を計上しております。
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