有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1009Y6X
アース製薬株式会社 業績等の概要 (2016年12月期)
(1) 業績
〈当連結会計年度の業績全般の概況〉
当連結会計年度におけるわが国の経済について、国内景気は緩やかな回復基調が続き、消費者マインドに持ち直しの動きが見られるなど個人消費は総じてみれば底堅い動きとなっております。一方、海外では当社グループが特に注力するアジア地域において中国景気が緩やかに減速しているほか、英国のEU離脱や米国大統領選挙などの影響で海外経済の不確実性が高まっております。このような経済状況のなか、当社グループは新たに制定した経営理念「生命と暮らしに寄り添い、地球との共生を実現する。」のもと、「お客様目線による市場創造」を重視し、『海外展開の強化』『グループシナジーの最大化』『収益力の向上』の3つを重点テーマとした中期経営計画を掲げております。これらのテーマに加え、従来からの取り組みを発展・強化することで、中期経営目標“2020年連結売上高2,000億円、連結経常利益150億円の達成”に向けて、成長力と収益性の双方を高める経営を進めてまいりました。特に中期経営計画の初年度である当期は、上記3つの重点テーマに沿った課題の解決に取り組み始めるとともに、白元アース㈱の着実な売上成長と収益改善を図りました。
当連結会計年度における当社グループの業績については、売上高は主力部門が伸長したことで1,685億5百万円(前期比5.5%増)、また利益については売上増に伴う売上総利益の増加に加え、返品削減や製造原価のコストダウンが寄与したこと、さらに白元アース㈱の黒字化の達成などにより、営業利益55億49百万円(同38.2%増)、経常利益59億91百万円(同40.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益33億64百万円(同188.8%増)となりました。
(参考) 白元アース㈱の当事業年度(1月~12月)の業績 | (単位:百万円) | ||
売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 |
15,672 | 83 | 84 | 132 |
セグメントの業績の概要は次のとおりであります。
[家庭用品事業]
家庭用品事業におきましては、消費者マインドに持ち直しの動きが見られるものの、販売店の合併等に伴うバイイングパワーの増大などを背景に厳しい企業間競争が続く状況でありました。このような状況のなか、新製品の発売や広告宣伝の積極的な投入などにより市場の活性化を図るとともに、生産効率の向上やコストダウンなどにより収益性の向上に努めました。さらに、海外ではタイ・中国を中心に販売網の拡大や取扱製品の充実を図り、積極的な販売促進施策を推進したことで、売上は大幅に伸長しました。
以上の結果、当連結会計年度における当事業の売上高は1,544億4百万円(前期比6.5%増)、セグメント利益(営業利益)は40億58百万円(同86.8%増)となりました。
(家庭用品事業の業績) | (単位:百万円) | |||
前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減額 | 増減率 | |
殺虫剤部門 | 52,673 | 54,850 | 2,177 | 4.1% |
日用品部門 | 84,010 | 90,647 | 6,637 | 7.9% |
口腔衛生用品 | 35,696 | 38,051 | 2,355 | 6.6% |
入浴剤 | 21,375 | 22,591 | 1,216 | 5.7% |
その他日用品 | 26,938 | 30,004 | 3,066 | 11.4% |
ペット用品・その他部門 | 8,326 | 8,905 | 579 | 7.0% |
売 上 高 合 計 | 145,010 | 154,404 | 9,394 | 6.5% |
セグメント利益(営業利益) | 2,173 | 4,058 | 1,885 | 86.8% |
(注)売上高にはセグメント間及びセグメント内の内部売上高又は振替高が含まれており、金額は前連結会計年度では6,082百万円、当連結会計年度では7,723百万円です。
部門別の主な売上高の状況は次のとおりであります。
殺虫剤部門
殺虫剤部門において、前期の天候不順から一転して当期はシーズン全般を通じて安定した天候が続いたことや、お客様の害虫駆除・忌避に対する意識の高まりを受けて店頭消化が促進されたことで、国内家庭用殺虫剤市場は前期を上回りました。一方で、当社の市場シェア(自社推計)は、虫よけ用品が市場の伸びを下回ったことなどが影響し、56.3%(前期比0.4ポイント減)となりました。このような状況のなか、化学合成殺虫剤を使わずにゴキブリを駆除・忌避する製品として、日本で初めて防除用医薬部外品の認可を受けた新製品『ナチュラス凍らすジェットゴキブリ秒殺』『ナチュラス天然ハーブのゴキブリよけ』を中心にゴキブリ用殺虫剤の売上が大きく伸長しました。また、残暑が長引く天候の後押しもあり、殺虫剤の返品は前期に比べ改善しました。
以上の結果、当部門全体の売上高は548億50百万円(前期比4.1%増)となりました。
日用品部門
口腔衛生用品分野においては、前期の秋に発売した洗口液『モンダミン プレミアムケア』が売上に寄与したことに加え、知覚過敏予防ハミガキ『シュミテクト』が大幅に売上を伸ばし、売上高は380億51百万円(前期比6.6%増)となりました。入浴剤分野では、前期の秋に発売した発泡タイプの『温泡』が年間を通じて寄与したほか、粉末タイプの『バスクリン』が売上を伸ばしたことなどにより、売上高は225億91百万円(同5.7%増)となりました。
その他日用品分野では、消臭芳香剤の新製品『スッキーリ!』が売上に寄与したほか、除湿剤『ドライ&ドライUP』が売上を伸ばしたことなどにより、売上高は300億4百万円(同11.4%増)となりました。
以上の結果、当部門の売上高は906億47百万円(前期比7.9%増)となりました。
ペット用品・その他部門
ペット用品分野においては、ペット用殺虫剤やペットケア用品、リードなどの犬具が売上を伸ばしました。これに加え、その他分野の売上高が前期を上回ったことにより、当部門の売上高は89億5百万円(前期比7.0%増)となりました。[総合環境衛生事業]
総合環境衛生事業におきましては、主要な顧客層である食品関連工場、医薬品・化粧品関連工場、包材関連工場が、原料やエネルギーコスト高、工場の統廃合などを背景にコスト削減への動きを強める一方で、昨今の食品の異物混入事件や事故の発生により「安全・安心」に対する意識はさらに高まり、当事業が提供する高品質の衛生管理サービスへのニーズが高まる状況でありました。このような状況のなか、当社は当期に新設した彩都総合研究所を拠点に技術開発力の更なる強化を図り、差別化された品質保証サービスの開発を進めるとともに、お客様のニーズに速やかに対応できる社内体制やネットワークシステムの構築、人材の育成などに努め、契約の維持・拡大を図りました。
以上の結果、当連結会計年度における当事業の売上高は219億35百万円(前期比4.9%増)となりましたが、彩都総合研究所の新設に伴う減価償却等の維持費が増加したことにより、セグメント利益(営業利益)は12億75百万円(前期比17.6%減)となりました。
(総合環境衛生事業の業績) | (単位:百万円) | |||
前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減額 | 増減率 | |
売 上 高 | 20,914 | 21,935 | 1,021 | 4.9% |
セグメント利益(営業利益) | 1,547 | 1,275 | △272 | △17.6% |
(注)売上高にはセグメント間の内部売上高又は振替高が含まれており、金額は前連結会計年度では101百万円、当連結会計年度では110百万円です。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)の残高は、前連結会計年度末に比べて5億88百万円増加し、119億79百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、増加した資金は80億89百万円(前期は37億91百万円の増加)となりました。この主な内容は、税金等調整前当期純利益64億37百万円(前期は43億6百万円)、減価償却費22億79百万円(前期は19億99百万円)、のれん償却額19億8百万円(前期は19億8百万円)、売上債権の増加16億77百万円(前期は4億50百万円の増加)、法人税等の支払額20億21百万円(前期は21億54百万円)であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、減少した資金は55億1百万円(前期は59億69百万円の減少)となりました。この主な内容は、有形固定資産の取得による支出52億26百万円(前期は50億66百万円)、有形固定資産の売却による収入17億39百万円(前期は3億4百万円)、投資有価証券の取得による支出15億15百万円(前期は17百万円)であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、減少した資金は22億16百万円(前期は11億80百万円の増加)となりました。この主な内容は、短期借入金の増加額9億67百万円(前期は19億2百万円)、長期借入金の減少額5億91百万円(前期は18億84百万円の増加)、配当金の支払額22億21百万円(前期は22億21百万円)であります。
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