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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100YFQH (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 株式会社GENOVA 事業等のリスク (2026年3月期)


従業員の状況メニュー研究開発活動


本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中に記載している将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において入手可能な情報に基づき当社グループが判断したものであります。

(1) 事業環境について

① 業界への依存について
当社グループは、医療機関を主要な顧客基盤としており、その事業領域は医療広告市場および医療システム市場ならびに歯科流通市場に特化しております。現在、日本国内における少子高齢化の進展や医療資源の最適配分への要請を背景に、医療・健康産業の市場規模は中長期的な拡大が見込まれております。しかしながら、医療制度の抜本的な変更、診療報酬や自由診療に関する法的規制の改定、あるいは予測不能な社会情勢の変化により、市場の成長が停滞または縮小する可能性があります。また、テクノロジーの急速な進化に対し、当社グループのサービス開発が適時に対応できない場合には、競争力が低下し、当社グループの事業展開および業績に影響を及ぼす恐れがあります。
このようなリスクに対応するため、当社グループでは、サービス部門の人員体制強化を通じて顧客ニーズの変化を迅速にフィードバックできる体制を構築するとともに、生成AIの活用や医療DXの最新トレンドを常時モニタリングし、次世代サービスの開発・改良へ機動的に反映させております。また、医療行政の動向や業界内のパラダイムシフトを早期に察知すべく、外部専門機関とも連携し、複数のリスクシナリオに基づいた戦略策定を推進しております。これらの施策を通じて、市場動向への高い感度を維持し、変化を先取りした事業運営を行うことで、当該リスクが当社グループに及ぼす影響を最小限に留めるよう努めております。

② インターネット関連市場について
当社グループのメディカルプラットフォーム事業は、インターネットを利用した医療関連における事業展開を行っております。かかるインターネット業界においては、急速な技術革新が進んでおり、当社グループではこれらに対応すべく、最新の技術に関するセミナーや勉強会への出席及びパートナー企業との協業を通じた人材・知見の獲得により、最新の技術の把握に努め対応を図っております。ただし、予期しない技術革新(生成AIの普及に伴う情報検索・取得行動の変化、閲覧媒体の変化や閲覧方法の変化、インターネット上のメディア運営に支障を与える事象)等があった場合や適時な対応ができない場合には、インターネット利用の順調な発展が阻害され、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
このようなリスクに対応するため、当社グループでは、技術動向について常時モニタリングを行い、社内の開発体制及び事業戦略を柔軟に見直す体制を構築しております。また、外部の専門機関や有識者との連携を強化し、リスクの早期発見と迅速な対応を図ることで、技術革新による影響を最小限に抑え、持続的な事業成長を実現できるよう努めてまいります。

③ 事業領域特有の各種規制について
当社グループが属している医療関連のインターネット市場では、サービス等を展開する上で、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」及び「医療広告ガイドライン」等の各種法令や監督官庁の指針、ガイドライン等による規制の適用を受けております。また、連結子会社であるASANOにおいては、事業の遂行にあたり、関係法令に基づく許可、登録、届出その他の許認可等を要する事業を営んでおります。当社グループではこれら法規制及び許認可等に適切に対応し準拠して事業活動を行うため、規程やマニュアル、チェックリスト等を制定し、これらに基づいて業務を行っております。
現在のところ、当社グループの事業に重大な影響を及ぼすような法令改正や新たな規制の導入は発生しておらず、ASANOの許認可事業についても、現時点において事業継続に重大な支障を及ぼす事情は生じておりません。また、当社グループでは、法務部を中心として各種規制の動向を常時把握し、法改正等に迅速かつ適切に対応できる体制を整えているほか、ASANOにおける許認可等の維持、更新その他法令遵守に必要な管理体制の整備に努めております。そのため、各種規制の改廃や新設が行われた場合、又はASANOにおいて必要な許認可等の維持若しくは更新ができず、若しくはこれらに関して行政処分等を受けた場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性がありますが、現時点ではそのリスクは高くないと考えております。

④ 競合について
当社グループのメディカルプラットフォーム事業、スマートクリニック事業、歯科流通事業およびDX事業は、同様の事業領域において類似したサービスや商材を提供している企業が一定数存在しております。
メディカルプラットフォーム事業は、医療情報を提供するメディアを運営し、医療機関から費用を頂くビジネスモデルではありますが、利用者のために分かりやすく正確な医療情報を提供することを目的として事業展開しております。また、スマートクリニック事業は、医療人材不足への対応・不要な医療事務業務の撲滅・患者の待ち時間短縮を目指してサービス開発を進めております。主に、医療機関の現場において必要となるレセプトコンピュータ等、他システムの連携性において、様々な企業が提供するシステムとの連携ができることや、医療機関現場のニーズを捉えた設計を可能とし、事業展開しております。さらに、歯科流通事業においては、歯科医療現場へ必要な資材や機器を安定的に供給する独自のネットワークを構築しております。加えて、DX事業においては、医療・歯科現場の各種業務プロセスをデジタル化し、データ活用や最新テクノロジーを通じて医療機関の抜本的な業務効率化と経営課題の解決を支援するサービスを提供しております。
このような競争環境の下、当社グループでは徹底した利用者目線で事業を運営することを心がけており、「情報(メディア)」「システム」「流通」「DX」の4つのアプローチを掛け合わせた総合的なソリューションの提供を通じて、利用者(患者)と医療機関の不安と不満の解消を目指すべく、他社との差別化を図り事業展開しております。しかし、当領域においては、高齢化社会の進展等により今後も市場の成長が見込まれることから、新規参入や既存競合との競争激化等の影響により競争が激化した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
このような競争環境に対応するため、当社グループでは、医療現場との対話を通じて、現場ニーズを的確に把握し、サービスの改善・機能追加に迅速に反映できる体制を整えております。さらに、技術革新や医療制度の変化を見据えた柔軟な開発方針を採用するとともに、強固な流通網と高度なDX技術を融合させた他社にはない独自性のあるサービス提供を強化することで、競争優位性の確保に努めてまいります。また、既存顧客との関係強化やブランド価値の向上により、長期的な顧客ロイヤルティの獲得を図ることで、安定した収益基盤の構築に取り組んでおります。

⑤ 生成AIの普及による業務・競争環境への影響
生成AIの技術は急速に普及しており、導入・活用には、医療情報の正確性や倫理的表現の担保、個人情報漏洩リスク、著作権侵害の懸念など、新たな課題が生じてまいります。また、生成AIを活用した競合他社による急速なサービス開発や低コストオペレーションが進んだ場合、当社グループが市場において競争上の不利な立場に置かれる可能性も否定できません。当社グループでは、生成AIを単なる効率化ツールとしてではなく、あくまで「医療機関及び利用者の安心」を最優先とする視点から、慎重かつ段階的な導入を検討してまいります。現在は、AIが生成したコンテンツに対する社内ルール・ガイドラインの策定を含め、将来的な技術変化にも柔軟に対応できる体制構築の検討の段階におります。しかしながら、これらの対応が十分に機能せず、生成AI活用における適切なリスクコントロールが行われない場合には、サービスの信頼性低下や市場競争力の低下を招き、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
当社グループにおいては、社内外との連携を通じた適正な技術導入を進めていくと共に、生成AIとの共存を前提とした業務改革・人材教育・ガバナンス強化を今後も継続していく予定です。

(2) 事業運営に対して

① 人材の確保及び育成について
当社グループが持続的な成長を実現していくためには、医療関連の諸法令・規制等に関する高度な専門知識を有し、付加価値の高い情報コンテンツを制作・提供できる優秀な人材の確保及び育成が不可欠であります。
当社グループでは、従来からの課題である営業職を中心とした早期離職(入社前後のミスマッチやスキル不足等)に対し抜本的な解決を図るとともに、労働生産性の向上と新たな価値創出を実現するため、2026年4月より人事・採用機能を統合した「戦略人事体制」へと移行いたしました。本体制のもと、以下の重点施策を通じて人事戦略の達成を推進しております。
・組織文化・評価制度の刷新: 自律型組織への変革を促すとともに、成果に報いる公正な評価報酬制度を構
築・運用。
・次世代リーダーの獲得・定着: 企業文化への適合性(カルチャーフィット)を重視した採用と、早期戦力化
支援の強化。
・専門人材の最適配置: 事業計画に直結する高度な専門スキルを持つ人材の直接採用(ダイレクトリクルーテ
ィング)と適正配置。
・グループガバナンスの強化: 組織再編やM&Aに伴う人事統合プロセス(PMI)の主導と、グループ全体への人
事ポリシーの浸透。
当社グループでは「人材は資本である」との認識のもと、昨今のインフレ状況を鑑みたベースアップの実施や、経営陣と人事部門が一体となった施策推進により、人材関連リスクの極小化に努めております。しかしながら、労働市場における採用競争のさらなる激化や、一連の人事組織改革・統合プロセスが計画通りに進捗せず、事業遂行に必要な人員を十分に確保・育成できない場合には、当社グループの事業展開、経営成績(営業利益等)及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

② 品質関連について
当社グループは、提供するサービスの品質維持がブランド価値の根幹であり、競争力の源泉であると認識しております。事業領域ごとに想定される品質リスクに対し、以下の通り対応しております。
メディカルプラットフォーム事業においては、発信する情報の正確性および信頼性が極めて重要です。制作した記事の品質低下や薬機法等の法令に抵触する不適切な表現があった場合、社会的信用の失墜により、事業および業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。このリスクを回避するため、専門知識を有する医療アドバイザーの増員および連携強化を図り、コンテンツの多角的な監修体制を構築しております。また、社内弁護士を起用することで、リーガルチェックの専門性と迅速性を高め、コンプライアンスを徹底した体制整備に努めております。
スマートクリニック事業においては、技術の高度化や部材の多様化に伴い、出荷段階で予見できない欠陥や故障が製品に発生する可能性があります。これらにより、製品の返品・交換や損害賠償、リコール等が発生した場合には、多額の費用の発生や信頼低下を招く恐れがあります。当社グループでは、2024年2月に主要サプライヤーである株式会社APOSTROと総販売代理店契約を締結し、部材の品質管理から開発・販売に至るまでの管理体制を強固にしております。これにより、外部調達部材の品質保証水準を向上させ、製品の安全性を担保しております。
歯科流通事業においては、取り扱う歯科用器材や消耗品等における仕入先由来の品質不良や、流通過程における汚損・破損、使用期限の超過等のトラブルが発生する可能性があります。これらにより、歯科医療現場での治療に支障が生じ、製品の回収対応や当社グループの信頼低下を招く恐れがあります。このリスクに対し、当社グループでは、仕入先に対する厳格な選定・評価を行うとともに、入出荷時の徹底した検品体制、およびロット管理や適正な温度管理等を含む適切な在庫・保管環境の整備を実施し、流通する製品の品質および安全性の維持に努めております。
DX事業においては、提供するクラウドサービスやソフトウェアの不具合、サーバーダウン等のシステム障害、あるいはサイバー攻撃等によるデータ漏洩・消失が発生する可能性があります。これらの事象が生じた場合、医療機関の業務に重大な支障をきたし、損害賠償請求や当社グループの信用低下に発展する恐れがあります。このリスクに対し、当社グループでは、開発プロセスにおける厳格な品質保証(QA)体制を構築するとともに、定期的なセキュリティ診断の実施、インフラ環境の冗長化、およびシステムの常時監視体制を敷くことで、サービスの安定稼働と安全性の確保に努めております。
各事業共通の対策として、万が一品質に関連する問題が発生した場合に備え、サポートセンターの体制を強化しております。人員の適正配置に加え、高度な対応教育を継続的に実施することで、事案発生時における迅速かつ適切な初動対応と被害の最小化を可能とする体制を構築しております。

③ クレームについて
当社グループの事業では、品質、サービス、納期、または電話営業等の手法に関し、顧客等から意見やクレームが発生する場合があります。これらを早期に把握・是正するため、当社グループでは以下の体制を構築しております。
CS部(サポートセンター)においては、受電対応に加え、自ら顧客へのフォローコール、フォローメールやアンケート調査を実施することで、潜在的な不満の吸い上げに努めております。あわせて、営業部門が実施するテレマーケティング活動の監視・管理を行い、適切な営業手法の徹底を図っております。また、既存顧客のサポートを担うクライアントアカウント部においては、営業担当のディレクション業務を一部集約することで、対応不備の軽減に努めるとともに、第三者的視点から顧客対応状況を確認することで、不適切な案内の防止や課題の早期発見を図っております。
当社グループでは、これらの部署が連携してトラブルの削減に取り組み、発生した事例については社内で再発防止策を講じておりますが、対策が十分に機能せず、顧客からの信頼低下を招いた場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
こうしたリスクへの対応として、収集した情報をデータベース化し、定期的な分析に基づく改善活動を推進しております。また、お客様の視点に立ったサービス設計や、継続的な従業員研修により個々の対応品質の底上げを図り、顧客満足度の維持・向上に努めてまいります。

④ 個人情報について
当社グループは、各サービスの運営過程において、顧客の個人情報を含む重要情報や機密情報を取り扱っております。これら情報の管理を経営上の最重要課題の一つと認識し、情報管理規程の整備や業務フローのシステム化により、厳格な管理体制を構築しております。しかしながら、サイバー攻撃の高度化・巧妙化、当社グループまたは業務委託先における役職員の過失や不正、あるいはハードウェア・ソフトウェアの欠陥等による想定外の事態が発生した場合、情報の漏洩、破壊、改ざんやシステム停止を招く可能性があります。このような事態が生じた場合には、社会的信用の失墜、顧客との取引停止、多額の損害賠償費用の発生等により、当社グループの事業遂行、業績および財務状況に重大な影響を及ぼす恐れがあります。
このようなリスクに対処するため、当社グループでは、セキュリティ監査や脆弱性診断を実施し、システム上のリスクの早期発見と是正に努めております。また、個人情報の取り扱いに関する社内ルールや教育プログラムについても継続的に見直しを行い、従業員の情報リテラシー向上を図っております。加えて、外部の専門機関との連携による最新セキュリティ技術の導入や、情報漏洩等発生時の緊急対応マニュアルの整備・訓練を通じて、万が一の事態に備えた危機管理体制を強化し、情報の安全性確保に万全を期しております。

⑤ 風評に関するリスクについて
当社グループの事業においては、利用者や医療関係者の信用、評判が大きな影響力を持つと認識しています。また、業容の拡大に伴い、特にインターネット上においては根拠のないあるいは事実に基づかない誹謗中傷が一定数発生する可能性があり、当社グループが運営する情報メディアの信頼性を毀損する可能性があります。従いまして、インターネット等において当社グループに帰責事由のない悪評が発生した場合は、速やかに適切な対応を図る方針としておりますが、何らかの理由により当社グループの評判が損なわれた場合、当社グループの社会的信用が毀損し、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
このような風評リスクに対処するため、当社グループでは、インターネット上の情報を常時監視するモニタリング体制を整備し、誤情報や悪意ある投稿に対しては法的措置も視野に入れた迅速かつ適切な対応を行っております。また、正確で透明性の高い情報発信を心がけ、医療関係者や利用者との信頼関係の構築に努めております。加えて、万が一風評被害が発生した際にも冷静かつ誠実に説明責任を果たし、信頼回復に向けた広報対応を速やかに実施できる体制を構築しております。

⑥ 特定の取引先への依存について
当社グループのスマートクリニック事業における商品は、その機材の生産について製造委託し(詳細は 重要な契約等をご参照ください。)、株式会社APOSTROに依存しております。当社グループは2024年2月より当該企業と総販売代理店契約を締結し、今後更なる連携を図っていく予定ではありますが、当該企業の受注状況や経営戦略の状況により、供給量の減少や供給が滞った場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。当社としてはAPOSTRO社とより密に会話を重ね、パートナーシップを強化していくことにより当該リスクを未然に防ぐこと、また、リスクが顕在化した場合においても、迅速に対応ができる関係構築に取り組んでいく予定であります。

⑦ ネットワーク及びシステムに関するリスク(サイバーセキュリティを含む)
当社グループは、インターネット通信インフラや情報システム、ネットワークに広く依存して事業運営及びサービス提供を行っており、顧客情報や営業機密などの重要情報も多数取り扱っています。このため、ハードウェア・ソフトウェアの不具合や障害、人為的ミス、ネットワーク障害、通信事業者のサービス停止、サイバー攻撃(コンピュータウイルス・マルウェア・不正アクセス等)、クラウドサービスや委託先におけるセキュリティ事故、内部関係者による情報漏洩など、様々なリスクに常にさらされています。
当社はこれらのリスクに対応するため、バックアップシステムの構築、サーバー設備の増強や老朽化対策、セキュリティ対策の強化、社内教育の実施、外部専門機関との連携などを推進しています。しかしながら、予測不能な事象によりシステム障害や情報漏洩等が発生した場合には、業務の停止やサービス提供の中断、売上の減少、復旧コストの増大、損害賠償の発生、社会的信用の失墜など、当社の業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。
これらのリスクに対処し、影響を最小限にとどめるため、当社では継続的なモニタリング体制の強化、最新のセキュリティ技術の導入、インシデント発生時の対応マニュアルの整備及び訓練の実施などを通じて、安定的かつ安全なシステム運用の確保に努めております。

(3) 事業内容について

① 技術力の向上について
当社グループが提供するスマート簡易自動精算機・再来受付機等については、継続的に顧客の要求を満たす機能の改善等を図っております。しかしながら、既存技術の進化や新たな開発が遅れ、また市場における技術標準の急速な変化によって、当社グループが保有する技能・ノウハウ(レセプトコンピュータの連携機能や筐体のさらなる小型化)等が陳腐化し、競争優位性を喪失する可能性があります。その場合、当社が同業他社と比較して優位性あるサービス提供ができず、受注機会を逸した場合は、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
当該リスクが発生する未然防止策として、当社グループは2024年2月に仕入先である株式会社APOSTROと総販売代理店契約を締結し、より強固なパートナーシップを構築し、企画開発に積極的に取り組める体制に至りました。その結果、技術の進化や開発の遅れは生じにくくなったと考えております。

② 半導体、原材料の価格変動について
現在、世界的な半導体不足や鉄鋼、非鉄金属をはじめとする原材料価格の高騰、および物流コストの上昇が継続しております。当社グループの製品・サービスにおいて、これら部材や原材料の価格上昇が当初の予測を超え、自社での原価低減努力による吸収が困難となった場合、あるいは上昇分を製品価格に適正に転嫁できない場合には、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクに対応するため、当社グループは2024年2月に主要な仕入先である株式会社APOSTROと総販売代理店契約を締結いたしました。
本契約に基づき、当社グループの販売計画とAPOSTRO社の生産・納品状況をリアルタイムで共有する密接な連携体制を構築しております。これにより、需要予測に基づく見込み生産や、年間の販売計画に沿った早期かつ大口ロットでの一括調達が可能となりました。これらの取り組みを通じて、原材料価格の急激な変動に対する耐性を高めるとともに、部材の安定確保と調達コストの固定化・最適化を図っております。今後もサプライヤーとの戦略的なパートナーシップを強化し、サプライチェーンの安定化と収益性の維持に努めてまいります。

③ 販売価格の変動に関するリスクについて
当社グループのスマートクリニック事業における主要製品の部材調達については、株式会社APOSTROをはじめとする特定のサプライヤーへの依存度が高い状況にあります。当社グループでは、収益性の維持・向上のため、調達コストの削減に継続的に取り組んでおりますが、世界的な原材料価格の高騰や物流費の上昇、為替変動等により調達コストが大幅に上昇した場合、その上昇分を製品の販売価格に適正かつ迅速に転嫁できない可能性があります。また、市場における価格競争の激化等により製品の販売価格を引き下げざるを得ない局面において、部材等の調達価格の低減が十分に進まない場合、売上総利益率が低下し、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
このようなリスクに対応するため、当社グループでは、サプライヤーとの長期的かつ安定的な取引関係の構築により、価格交渉力の強化を図るとともに、原価低減に資する製品設計の見直しや製造プロセスの最適化など、内製化・効率化の取り組みも進めております。加えて、付加価値の高い製品・サービスの開発を通じた価格競争力の維持と、市場動向に応じた柔軟な価格体系の構築に努めることで、調達コストの変動による収益への影響を最小限に留める体制構築に取り組んでおります。

④ M&A及び資本業務提携について
当社グループは、持続的な成長および事業領域の拡大、既存事業とのシナジー創出を目的として、M&Aや資本業務提携を重要な事業戦略の一環として位置づけております。これらの施策の実施にあたっては、外部専門家の知見を活用し、対象会社の事業、財務、税務、法務、人事、システム等の多角的な観点から包括的なデューデリジェンスを徹底し、リスクの把握に努めております。しかしながら、買収・提携後の事業環境の変化、予期せぬリスクの顕在化、あるいは統合プロセスの遅延等により、当初期待したシナジー効果が得られない可能性があります。
このようなリスクに対応するため、当社グループでは、2026年4月に「MA事業室」を新設し、専門人材を集約することで、案件の発掘から執行、PMIに至るまでの一貫した管理体制を強化いたしました。投資判断にあたっては、投資委員会および取締役会における多面的な評価・検討を経て、投資の適否を慎重に判断しております。実施後においては、同室が中心となり、早期にPMIを推進する体制を構築し、経営方針の共有、内部統制の整備、および現場レベルでのコミュニケーションの強化を通じて、リスクの早期発見とシナジーの最大化に注力しております。加えて、既存投資案件についても定期的なモニタリングを実施し、当初の投資計画に対する進捗状況を検証することで、機動的かつ規律ある投資管理に努めております。

⑤ 新規事業領域について
当社グループは、持続的な成長基盤の構築を目的として、既存事業の周辺領域における新規事業の立ち上げやM&Aを積極的に推進しております。当連結会計年度においては、株式会社ASANOの事業譲受による新規事業を開始いたしました。また、2026年4月には有限会社アカサカ歯材社の株式取得(子会社化)を決定いたしました。これら新規領域への進出およびグループ会社の拡大に際しては、以下のリスクを認識しております。
まず、新規事業領域における不確実性についてであります。新たに参入した歯科関連事業等の領域においては、既存事業で培った知見やノウハウが十分に活用できない可能性に加え、当該業界特有の商慣習、法規制、競合動向等の変化により、当初の事業計画どおりに収益が上がらず、投資資金の回収に遅延が生じる、あるいは困難となる可能性があります。次に、PMIおよびシナジー創出に関するリスクであります。事業譲受やM&Aの効果を最大化するためには、当社グループの経営システムの導入、組織文化の融合、および営業・調達面等におけるグループ間シナジーの早期創出が不可欠です。しかしながら、複数の統合プロセスが並行することによる経営管理リソースの分散や、キーマンの流出、システムの統合遅延等が発生した場合、期待した相乗効果が得られないばかりか、当社グループの経営成績および財務状況に悪影響を及ぼす恐れがあります。
これらのリスクに対応するため、当社グループでは、対象領域に精通した外部専門家や知見を有する人材を積極的に登用し、専門性の高い事業管理体制を構築しております。また、経営陣によるモニタリングを通じて、各事業の進捗状況の把握とリスクの早期検知に努めるとともに、グループ各社間のコミュニケーションを密にすることで、組織的一体感の醸成と機動的な意思決定を行っております。さらに、投資判断の際には、撤退基準を含む厳格な投資評価を実施し、資本効率を重視した規律ある事業運営に取り組んでおります。

⑥ のれんの減損リスクについて
当社グループは、持続的な成長に向けた成長投資の一環としてM&Aを推進しており、その結果として連結貸借対照表上、相当規模の「のれん」を計上しております。これらの計上にあたっては、外部専門家による精緻な価値算定や多角的なデューデリジェンスに基づき、適切な投資対価を決定しております。しかしながら、買収後の事業環境の急変や、当初想定した収益計画が未達となった場合には、会計基準に基づき減損テストを実施し、帳簿価額を減額(減損処理)する必要があります。これにより、当社グループの業績および財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。
こうした会計上のリスクを適切にコントロールするため、当社グループでは投資管理体制およびPMIプロセスのさらなる高度化を推進しております。具体的には、専門人材の集約により案件の発掘から執行、ポストマージ後の統合フェーズまでを一貫して管理する機能の拡充を図り、早期にグループシナジーを顕在化させることで、のれんの源泉である超過収益力の維持・強化に注力しております。また、投資委員会による定期的なモニタリングを通じて各案件の進捗を厳格に監督するとともに、業績乖離の兆候が見られる場合には迅速に経営リソースの再配置等の改善策を講じる体制を構築しております。このように、規律ある投資判断と価値最大化に向けたガバナンスを徹底することで、減損リスクの低減と資本効率の向上に努めております。

⑦ 業績の季節的変動について
当社グループの収益は、主要顧客である医療機関や関連企業の予算執行サイクル、および公的施策のスケジュール等の影響を受ける傾向にあります。
一般的に、これらの顧客層においては年度末にあたる第4四半期(1月~3月)または12月末にかけて予算消化に伴う需要が高まる特性があり、当社グループの売上高も下期に偏重する可能性があります。一方で、人件費やシステム維持費等の固定費は通期で概ね一定に発生するため、相対的に上期の利益水準が低くなるなど、四半期ごとの経営成績に変動が生じる場合があります。
当社グループでは、年間を通じた計画的な案件受注と進捗管理に努めておりますが、年度末にプロジェクトの遅延や検収時期のずれ込みが発生した場合には、通期の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

⑧ 歯科流通事業における商品調達および供給体制に関するリスク
歯科用貴金属(パラジウム等)や歯科材料の調達において、地政学リスクの高まり(中東情勢の緊迫化等)を含む国際情勢の急激な変化や、物流網の混乱により供給が停滞した場合、製品供給能力が低下するリスクがあります。特に今般グループインした子会社においては、仕入価格の急激な高騰や、政情不安等に起因する使い捨てゴム手袋のような衛生用品の深刻な品薄が発生した際、それらの影響を速やかに販売価格へ転嫁できない可能性があります。
当社グループでは、調達ルートの多角化(分散)や在庫管理の最適化、市況に応じた柔軟な価格改定プロセスの構築等を進めますが、調達環境の悪化が長期化、あるいは想定を超えて深刻化した場合、仕入原価の上昇や商品不足による機会損失を完全には回避できず、当社グループの売上高の減少および利益率の低下など、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(4) その他リスクについて

① 特定人物への依存について
当社グループでは、現在、代表取締役社長平瀬智樹が経営戦略の決定を始め、事業開発や営業活動等、グループの事業推進に重要な役割を果たしております。そのため、当社グループでは過度に依存しない体制を構築すべく、経営組織の強化を図っておりますが、何らかの理由により同氏の業務継続が困難となった場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
このようなリスクに対応するため、当社グループでは、経営意思決定の属人化を防ぐべく、経営陣の層の厚みを確保するための人材登用や、役員・幹部社員間での情報共有体制の強化を進めております。また、経営判断や事業運営に関わる重要事項については、複数の取締役・執行役員による合議体制のもとで行うことで、代表取締役への依存度を低減するとともに、組織としての持続的な成長と安定運営を可能とするガバナンス体制の強化に取り組んでおります。

② 配当政策について
当社は、現在成長過程にあると認識しており、持続的な事業拡大や組織体制の整備、および新規投資に向けた内部留保の充実が重要であると考え、資本政策を構築しております。一方で、株主の皆様への利益還元も経営の重要課題として認識しており、直近連結会計年度においては、創業20周年の節目として初配当(記念配当を含む)を実施いたしました。今後におきましても、収益力の向上や事業基盤の整備を進めつつ、経営成績や財務状態、将来の投資計画等を総合的に勘案した上で、株主に対する継続的かつ安定的な利益還元を検討していく方針であります。
しかしながら、当社は現在、配当性向や配当金額等の目標値を定めた具体的な配当方針を確定させておらず、将来的な配当の実施およびその継続性を保証するものではありません。急激な市場環境の変化や業績の悪化、あるいは機動的な事業投資のための資金需要が発生した場合には、当社の資本政策に基づき、無配あるいは減配となる可能性があります。

③ 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について
当社グループでは、役員および従業員に対する中長期的な企業価値向上へのインセンティブ付与、および優秀な人材の確保・リテンションを目的として、新株予約権(ストック・オプション)を付与しております。これらの新株予約権が権利行使された場合には、当社株式が新たに発行され、既存株主が保有する株式の価値および議決権割合が希薄化する可能性があります。また、今後においても、役員および従業員へのインセンティブとして、新たに新株予約権を付与する方針であり、これらが将来的に行使されることで、同様に株式価値の希薄化を招く可能性があります。
このようなリスクに対し、当社は、新株予約権の付与にあたっては、将来的な希薄化の規模と企業価値向上による株主利益の拡大とのバランスを十分に勘案し、適切な発行数量および行使条件を設定する方針です。また、発行に際しては、その趣旨、目的および希薄化の程度について、株主の皆様に対し適切かつ透明性の高い情報開示を行うとともに、持続的な企業価値の向上を通じて既存株主の利益に報いるよう努めてまいります。

④ 自然災害、事故、戦争、感染症等について
当社グループでは、大規模な自然災害、事故、感染症等の重大リスクを経営上の重要課題と位置づけ、各事業および営業拠点が継続的かつ安定的に運営できるよう、日常的に予防策を講じております。万が一、これらのリスクが顕在化した場合には、被害を最小限に留め、早期復旧を図るための適切な措置を講じる体制を確保しております。しかしながら、今後、想定を超える規模の地震、台風・豪雨等の風水害、火災や大規模停電、通信・交通インフラの損壊を伴う大事故、あるいは戦争、テロ、大規模な感染症のパンデミック等の事態が発生した場合、当社グループの役職員の安全確保、施設・設備の毀損、サプライチェーンの分断等により、サービスの提供停止や事業活動の中断を余儀なくされる可能性があります。このような事態が長期化した場合、当社グループの業績および財務状況に重大な影響を及ぼす恐れがあります。
これらに対し、当社グループでは各種リスクを想定した事業継続計画(BCP)を策定し、災害や緊急事態発生時においても重要業務を継続できる体制の整備に努めております。また、クラウド基盤へのシステム移行やリモートワーク環境の高度化を推進し、事業活動の柔軟性・耐障害性を高めることで、物理的な被災に対するレジリエンス(回復力)を高めております。さらに、全社員への防災教育、各拠点における備蓄品の整備、安否確認体制の強化等、実効性のある対策を継続的に講じ、被害の最小化と早期復旧が可能な組織基盤の構築に取り組んでおります。

従業員の状況研究開発活動


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