有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100AM49
三機工業株式会社 研究開発活動 (2017年3月期)
事業等のリスクメニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
当社で行っている研究開発は、建築設備(空調・換気・給排水衛生・電気・情報)としてのエネルギー・居住環境・生産環境・高度情報処理システム並びにプラント設備としての環境保全に関する上下水処理・ごみ処理、産業設備に関する搬送システム・機器などの事業領域を基盤とし、快適環境の創造やCO2排出量削減及び省エネルギーを中心とした新技術の研究開発、保有技術の改良、高品位化を推進しております。
また、子会社においては、特記すべき重要な研究開発活動は行われておりません。
当連結会計年度における研究開発費は1,084百万円であります。なお、研究開発費は主に研究開発部門に係る費用であり、当部門は複数のセグメントにわたって活動しております。このため、セグメント別の研究開発費を明確に区分することが困難であるため、研究開発費は総額で記載しております。
主な研究開発成果は以下のとおりであります。
(建築設備事業)
冷媒配管工事の施工省力化工法の改良
建設業では就業者数の減少と熟練労働者の高齢化が進んでおり、建築設備工事においても、今後はより少ない労働力で高い施工品質を維持及び向上させていく必要があります。このため当社では、新築・リニューアル市場ともに空調システムとしてさらに需要が増すと予想される冷媒配管工事を対象として、アルミニウム配管とメカニカル継手による省力化工法の検証を進めてまいりました。今回、既発表工法(2014年12月)による施工において手間を要していた継手の接続部分に改良を加え検証を行った結果、従来の工法と比較して約25%(既発表工法では約20%)の施工省力化を達成することができました。
簡単操作の専用工具を使用することにより、熟練作業員の技術に頼ることなく高品質を維持できるため、労働力不足に対応できます。また、従来の工法に比べ、施工の簡易性及び信頼性が向上したことにより、リニューアル現場や短工期の現場でも高品質の施工が可能となりました。性能面では、冷媒配管材料の性能基準であるISO14903で求められる気密試験、耐圧試験の基準をクリアしております。
今後、本検証を行なった新継手は、メーカーと連携し早期に販売体制が整うように協力してまいります。また、同工法は全国のリニューアル工事を中心に各施工現場に順次展開し、省力化を推進していく予定です。
(機械システム事業)
ステンレス製コンベヤ 広幅ベルト ローラエッジタイプの開発
ステンレス製フレームに樹脂製ベルトを装着した、水洗いが可能なベルトコンベヤにおいて、前後の乗り継ぎ部が小径ローラで、ベルト幅が広いタイプのコンベヤを開発いたしました。小径ローラにより小さなものでも安定した乗り継ぎができ、ベルト幅は最大1,000mmまで対応可能であります。また、レバーを操作することで簡単にベルトがゆるむ機構を備えているため、コンベヤ洗浄作業が簡単になります。
小さな食品等を多列に流す生産設備において、フリーザー等の大型食品機械の前後のつなぎ用として活躍するコンベヤであります。
(環境システム事業)
下水処理場内における省エネルギー製品やシステムの開発
下水処理場においては、処理水質を維持しながら消費電力量を削減する技術が求められております。
当社では継続して下水処理場内の省エネルギー製品やシステムの開発に取り組んでおり、本年度は下記3件を実施いたしました。
・DHSシステムを用いた水量変動追従型水処理技術実証研究の実施
コスト面やエネルギー面で下水処理場の経営改善に貢献できる当社のDHS(Down―flow Hanging Sponge)技術が、国土交通省国土技術政策総合研究所の下水道革新的技術実証事業(B-DASHプロジェクト)に採択されました。本事業では共同研究体(須崎市、東北大学、香川高等専門学校、高知工業高等専門学校、日本下水道事業団、当社)を構成し、須崎市終末処理場での実証施設の運転により得られる各種データを踏まえて、本技術の実証を進めてまいります。
・低圧損型メンブレンパネル式散気装置「エアロウイングⅡ」
超微細気泡散気装置「エアロウイング」の特徴である高い酸素移動効率を維持しながら圧力損失を一段と低く抑えることで、省エネルギーを実現いたしました。現在、納入後の追跡調査等を実施しており、本製品の更なる改良開発及び次世代散気装置開発のための知見収集等を実施しております。
・省エネ型遠心脱水機「SANDEC G3」
SANDEC G3は独自の設計思想により、高性能でありながら省エネルギー、省スペース、維持管理の容易性を実現した新型遠心脱水機です。継続して、様々な汚泥性状に対する最適な適用性調査を実施しております。
(不動産事業)
研究開発活動は特段行われておりません。
事業等のリスク財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
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ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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