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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100AETI

有価証券報告書抜粋 荒川化学工業株式会社 研究開発活動 (2017年3月期)


経営上の重要な契約等メニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

当社グループにおいて研究開発活動は、当社、ペルノックス㈱および山口精研工業㈱がおこなっております。
顧客ニーズに対し提案型の製品開発をおこなうとともに、「つなぐを化学する SPECIALITY CHEMICAL PARTNER」というビジョンに基づき鋭意研究開発活動を展開しております。当連結会計年度から機能本部制に移行し、研究開発本部を設置、環境の変化や顧客ニーズに対して速やかに、機動的に対応できる体制にしております。事業分野は製紙薬品事業、コーティング事業、粘接着事業および機能性材料事業であり、その研究テーマは多岐にわたっております。
研究開発スタッフは248人でありますが、これは総従業員数の約2割に当たります。
当連結会計年度の研究開発費は31億79百万円であり、主な研究成果は次のとおりであります。なお、研究開発費には、報告セグメントに配賦しない中長期での成長の源泉となる新規研究開発費用3億85百万円を含んでおります。

(1) 製紙薬品事業

当事業では、紙へのにじみ止め性を付与するサイズ剤や紙の強度を向上させる紙力増強剤など、紙の機能を向上させる薬品について、様々に変化する顧客ニーズと紙の製造条件に対応して高機能化ならびにコスト低減を実現する製品および技術の開発を進めております。
サイズ剤では、ロジンを使用しない新規板紙用内添サイズ剤の実績化が進みました。また、海外向けに新たな乳化技術にて開発した表面サイズ剤である「ポリマロンKシリーズ」に続き、国内の抄紙条件に適応させた「ポリマロンEシリーズ」の実用化検討を進めております。また、パルプへの自己定着能力を有したロジン系内添サイズ剤である「サイズパインCシリーズ」はASEAN市場でも実績化が進みました。
紙力増強剤では、新たに見出した高分子量化技術により、紙力増強効果を向上させた新たな紙力増強剤を開発し、国内、海外で実績化が進みました。また、表面紙力剤でも新たな高分子量化技術により高性能化した「ポリマセットHPシリーズ」を開発し、実用化検討を進めております。
当事業に係る研究開発費は6億79百万円であります。

(2) コーティング事業

当事業では、印刷インキや塗料、粘着・接着剤用途において、顧客ニーズに対応した高機能化およびコスト低減を実現する製品の研究開発をおこなうとともに、顧客のグローバル展開に合わせた海外向け製品の開発にも積極的に取り組んでおります。また、ディスプレイ用途を中心とした光硬化型機能性コーティング剤や各種機能を付与したフィルム用コーティング剤などの研究開発にも注力しております。
印刷インキ用樹脂では、原料面からの研究開発に加え、印刷インキの製造、印刷工程の合理化や環境負荷の低減、高付加価値化に繋がる製品、さらには海外市場向け製品の研究開発も進め、実績が拡大しました。
塗料用樹脂では、防錆用途向けに原料組成の見直しによる環境対応やVOCを含まない水系塗料用樹脂の開発を進め、高防錆化、高硬度化など高機能化製品の実績化を進めております。機能性コーティング剤「アラコート」は、帯電防止コーティング、蒸着用アンカー、ハードコート用アンカー、再剥離用微粘着剤での実績拡大が進みましたが、さらに市場が求める各種機能を付与した製品の開発を進め、電子材料用途、自動車関連用途への展開を図っております。光硬化型樹脂「ビームセット」「オプスター」ではフィルムハードコーティング剤分野において、高硬度化、アンチブロッキング性、屈折率制御などの機能性を付与した製品の開発を進めたことで実績化が進みました。製品のラインナップを取り揃え、ディスプレイ用途に加え自動車関連用途への展開を目指すとともに、光学用途で使用される粘着剤や電子材料分野においても製品化に取り組んでおります。
当事業に係る研究開発費は7億63百万円であります。

(3) 粘接着事業

当事業では、粘着・接着剤用途において多様化する粘着・接着剤用樹脂に対する顧客ニーズに対応した高機能性製品の開発に取り組んでいます。
光学用途の粘着・接着剤に用いられる超淡色ロジンでは、新規開発グレードの実績化が進みつつあります。また、ロジン特有の臭気を大幅に低減させた超淡色の液状ロジンエステルをはじめとする透明性、耐熱性、耐候性に優れたロジン誘導体を開発し、相溶化剤、フィラー分散剤、可塑剤等のプラスチック添加剤としての展開を進めています。
水系エマルジョン型粘着付与樹脂では、グローバル展開に向けて各地域で日本国内と異なる要求性能に応える製品の開発に取り組んでおります。
当事業に係る研究開発費は3億9百万円であります。

(4) 機能性材料事業

当事業では、半導体・電子部品およびディスプレイ用途を中心として、精密部品洗浄剤や洗浄システム、はんだ関連材料、熱可塑性ポリイミド樹脂、機能性ファインケミカル材料の研究開発をおこなっております。ペルノックス㈱においては、車載用電子部品、各種センサー部品、半導体向けの絶縁封止材料や導電性材料の実績をベースに、LEDやパワー半導体モジュール用に耐熱や信頼性に優れたエポキシ樹脂やシリコーン樹脂製品を開発しております。また、山口精研工業㈱においてはハードディスク用アルミ基板やSAWフィルター用基板向けの精密研磨剤の研究開発をおこなっております。
精密部品洗浄剤「パインアルファ」では、洗浄工程で発生する排水を低減することで環境負荷を低減できる水系・再生型の洗浄剤およびリンス剤を開発し、実績化が進みました。はんだ関連材料では、フローはんだ付け用のポストフラックス「パインフラックス」で、環境に配慮したハロゲンフリータイプの開発に取り組んでいます。また、熱可塑性ポリイミド「PIAD」では、高周波回路基板用途を中心に開発を進め、実績が拡大しました。
精密研磨剤製品では、携帯電話などに使用されるSAWフィルターの需要増に伴い、基材であるタンタル酸リチウム/ニオブ酸リチウム用研磨剤の性能向上に注力し、実績が拡大しました。
当事業に係る研究開発費は10億39百万円であります。

なお、当連結会計年度末における取得済特許権保有件数は、国内515件、海外185件、出願中のものは国内202件、海外189件であります。

経営上の重要な契約等財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01048] S100AETI)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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