シェア: facebook でシェア twitter でシェア google+ でシェア

有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1009YZ9

有価証券報告書抜粋 TOYO TIRE株式会社 研究開発活動 (2016年12月期)


事業等のリスクメニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


当社グループの研究開発活動は、「GO BEYOND~いまを超えていく」をスローガンに、2014年度からの3ヶ年計画「中期経営計画'14」に沿って進めております。
研究課題においては、次世代タイヤ技術構築に向けて、環境負荷低減・性能向上・新システム確立のため、大学や公共研究機関との連携を強化し、構造設計・材料設計・解析技術・製造技術などを中心に研究開発を推進しております。
基盤技術センターでは、事業を支える各種素材の先端的研究や基礎技術力の強化を研究活動の中心とし、他方面では新しい成長戦略分野での新事業や新技術の創出を目指し、コア技術であるゴム材料やウレタン材料を核にして、「環境/エネルギー」「ライフイノベーション」「交通/モビリティ」「園芸/アグリカルチャー」などの新たな成長分野への展開に向けた取り組みも行って参りました。
また、2014年度より実施した研究活動活性化のための「新しい価値を創造する技術人材の育成」プログラムは2016年度も継続し、「プレゼン能力向上」と「課題への対応強化」を目的に中堅・若手研究者の教育を展開いたしました。
なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は104億74百万円であります。うち、基盤技術センターで行っている各事業部門に配分できない基礎研究の費用は10億94百万円であります。

セグメントごとの研究開発活動は次のとおりであります。
(1)タイヤ事業
国内市販用タイヤにおいては、ミドルクラスミニバンをターゲットとしたミニバン専用タイヤ「TRANPATH(トランパス)」シリーズの新商品「TRANPATH ML(エムエル)」を発売いたしました。
同シリーズの22年間にわたる技術蓄積を踏襲、進化させ、ミドルクラスミニバンに相応しいパターンデザインとタイヤ性能を備えております。使用されるゴム材料開発には、当社独自の材料設計基盤技術「Nano Balance Technology(ナノバランステクノロジー)」を駆使し、ナノレベルで素材設計と加工の最適化を行い、ロングライフを実現する耐摩耗性能は確保しながら、国内タイヤラベリング制度における転がり抵抗性能「AA」グレード、ウェットグリップ性能「b」グレードを獲得しております。トレッドデザインは、力強い外装を持つミドルクラスミニバンにマッチする、鋭角的でシャープなデザインとし、タイヤの一部だけが摩耗する、偏摩耗の抑制に寄与する非対称パターンデザインを採用しております。重心が高く車重のあるミニバンを支えるしっかり感を追求するため、パターン設計と構造設計の最適化で横方向への剛性を確保し、国内タイヤラベリング制度では上記グレードを獲得しながらも、フラつきを軽減させた安定感ある走行を実現いたしました。
また、クロスカントリー・ビークル(SUV/CUV)タイプの軽自動車専用タイヤの提案型新商品として「OPEN COUNTRY R/T(オープンカントリーアールティー)」を発売いたしました。軽自動車の車両特長を踏まえた“遊び心”のある専用タイヤとして、オフロードにおけるトラクション性能と、オンロード走行に求められる耐摩耗性能や走行安定性を高い次元で両立させております。当社では、泥濘地や雪道などオフロードでの走破性を重視するユーザーには、地面にパワーを伝える能力(トラクション性能)に優れた「Mud Terrain(M/T:マッド・テレイン、泥濘地用)タイプ」のタイヤを、また、オンロード中心でありながらオフロードとのバランスも重視するユーザーには、「All Terrain(A/T:オール・テレイン、全天候型)タイプ」のタイヤを提案しておりますが、当商品は、Mud TerrainタイプとAll Terrainタイプとの中間を充足する全く新しいジャンルのタイヤといえます。タイヤのショルダー(両端)部は、アグレッシブなパターンデザインによってオフロード性能を確保し、トレッドのセンター部にはオンロード走行を考慮したパターンデザインを採用し、それぞれの特性を発揮する「ハイブリッドデザイン」が特長となっており、軽自動車の小型の躯体でも存在感ある独特の商品デザインは、アウトドア派のアクティブなカーユーザーの趣向をも満たすものであります。
なお、「TRANPATH ML」と「OPEN COUNTRY R/T」の2商品は、「2016年度グッドデザイン賞」(公益財団法人日本デザイン振興会主催)を受賞いたしました。

また、走りを追求したモータースポーツ用タイヤ「PROXES R888R(プロクセスアールハチハチハチアール)」を発売いたしました。サーキットでのレースやジムカーナ等のモータースポーツ競技では、正確なステアリング操作のみならず、状況に適したアクセル・ブレーキコントロールが要求され、車両を構成する部品の中で唯一、地面と接するタイヤは、競技者が車両を正確にコントロールするうえで重要な役割を担っておりますが、当商品はサーキット走行等で高い次元のハンドリング、グリップ性能とコントロール性を発揮させることを目的としたトレッド配合と構造を採用し、トレッドパターンはグリップ性能の向上を図る非対称パターンとなっております。
海外市販用タイヤでは、米国市場においては、NITTOブランドのライトトラック用タイヤの主力商品「GRAPPLER(グラップラー)」シリーズの次世代商品「RIDGE GRAPPLER(リッジ)」を発売いたしました。「Mud Terrain」と「All Terrain」の両方のベストを提供するために、特徴的でダイナミックなハイブリッドトレッドパターンと、深く・アグレッシブなサイドウォールにより、オフロード性能を備えながら、静粛性と快適性を実現いたしました。
欧州市場においては、プレミアム・ハイパフォーマンスカーをターゲットとしたウィンタータイヤ「SNOWPROX S954(スノープロックスエスキュウゴウヨン)」を発売いたしました。非対称トレッドパターンと配合設計技術により、WET及びSNOW路面におけるブレーキ・グリップ性能を高めることで、典型的な欧州の冬道における安全性と正確なハンドリング性能を実現いたしました。
また、年間を通して様々な気象変化がある中で、タイヤ交換することなく快適性と安全性を提供する新ブランド「TOYO CELSIUS(トーヨーセルシウス)」を発売いたしました。非対称トレッドパターンと配合設計技術により、WETやSNOW路面等の様々な路面状況変化においても多用途な性能を兼ね備えております。

当事業に係る研究開発費は68億34百万円であります。

(2) ダイバーテック事業
〔輸送機器〕
カーメーカーから高級車種向けとして、エンジンマウントなど高機能部品を多く受注し、順調に立ち上げたことで客先からの高い評価を得ております。先行技術開発においては、環境対応車向けの新商品の開発を行い、市場展開を目指しております。
環境問題に対しては、6価クロムフリーの製品開発を実施し、製造工程、製品からVOC(揮発性有機化合物)及び産業廃棄物を削減するため、新たな素材への切り替えを進めております。また、車の燃費向上のために部品の軽量化及び性能向上を目指し、アルミや樹脂材料の採用と新工法・新材料の開発も進めております。解析技術においては、振動解析技術や金具性能及び加工の解析技術により、最適設計に取り組んでおります。
また、鉄道車両用空気バネについては、技術の横展開と顧客ニーズに適応した開発を進め、さらなるグローバルでの拡販を図っております。
〔産業・建築資材〕
産業・建築資材では、生コン圧送用ゴムホースの需要が高まっており市場ニーズに対応するため、高耐久構造の開発を進めております。
〔断熱・防水資材〕
硬質ウレタン商品分野では、環境・安全に関する課題を中心とした技術開発に取り組んでおり、独自技術による脱フロン化技術開発を進めております。同分野ではノンフロンシステムの高性能化を図り、さらに地球温暖化に影響がなくノンフロンシステムより断熱性能が高い発泡剤を使用した新たなシステムを開発・量産化し脱フロンを推進しております。
また、防水資材でも、さらなる環境・安全対応として、2成分ウレタン塗膜防水材「ソフランシール141」における脱VOCや脱特定化学物質を行っております。また、市場ニーズにより高強度ウレタン防水材の製品開発にも取り組んでおり、引続き、環境・安全に配慮した商品を中心に開発中であります。

当事業に係る研究開発費は25億45百万円であります。

事業等のリスク財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01090] S1009YZ9)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。