有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100ANAP
株式会社有沢製作所 研究開発活動 (2017年3月期)
経営上の重要な契約等メニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
当社グループの主な研究開発は、提出会社と連結子会社の新揚科技股份有限公司、カラーリンク・ジャパン㈱が行い、他の連結子会社へ技術展開を図っております。
研究開発は、技術開発企業として、多様化、高度化するユーザーニーズに応えるべく、フレキシブルな組織体制を基本とし、主要分野である電子材料分野、産業用構造材料等の電絶・複合材料分野、電気絶縁材料及びディスプレイ材料分野を中心に、新製品の立上げ、次世代製品の育成及び将来を見据えた技術の振興と基盤技術の拡大をめざし新技術、新製品の研究開発に邁進しております。
電子材料としては、プリント配線板用硝子クロス、特殊プリント配線板用プリプレグ、FPC(フレキシブルプリント配線板)用材料等が、電絶・複合材料としては、水処理関連材料、超伝導関連材料、航空機内装用材料、電気絶縁材料、電子機器関連材料等が、ディスプレイ材料としては、光学機能フィルム、3D(立体表示)関連材料等があげられます。
当連結会計年度末の研究開発活動に係る人員は162名であり、当連結会計年度の研究開発費は17億56百万円であります。
当連結会計年度における各セグメント別の研究成果及び研究開発費は次のとおりであります。
(1)電子材料分野
・FPC材料
スマートフォンに代表される電子機器が高機能に進化するなか、電子部品の高密度化、多層化が急速に進んでいるなか回路を形成するフレキシブル銅張り板においては、ファインピッチ化が進んでおり、それに伴い回路形成時の寸法変化率の狭小化、バラツキ低減がこれまで以上に要求されています。これに対応する為、当社では高度に寸法安定性に優れた銅張り板を開発し、大手ユーザーの認定を取得し、今後の採用拡大が期待されます。
また多層化のための層間接着フィルムは、上下回路を接続する為のビア形成時の形状安定化、ビア径の狭小化、および耐熱性の要求が強まっています。この要求に対応できる新規な接着フィルムを開発し、ユーザー各社での評価で良好な結果が得られ、今後の採用が期待されます。
・放熱材料
家電から車載まで広い用途に使用されるICパワーモジュールでは小型化、省エネ化が進む中、IC発熱を効率的に放熱する為に高放熱接着シートが必要とされています。当社ではこれまで1~4W/m・Kを開発し流動開始し、現在は6~10W/m・K材のユーザー認定評価が進んでおり、近日中の採用が見込まれます。更に今後も見据えた次世代15W/m・K材の開発にも着手しております。
電子材料に係る研究開発費は8億52百万円であります。
(2)産業用構造材料・電気絶縁材料分野
・航空機用内装材
航空機にとって機体の重さは燃費に直接の影響があるため、軽くて強度が高い炭素繊維部材は胴体や羽根などの主要構造材に適用され、さらに機体キャビン側の内装材にも適用されてきております。当社は炭素繊維の軽い、強度が高い利点に自社独自の樹脂配合により燃え難い特長を加えて、機体内装の壁材、仕切り材に炭素繊維によるハニカム部材を生産しております。2016年度は壁材、仕切り材の2次元形状に加え、曲面をもつ3次元形状の炭素繊維部材の開発に着手しました。今後採用が進む事を目指し開発を継続してまいります。
・医療用クライオスタット
てんかんやアルツハイマー病の診断にはMRIよりもさらに高精度のMEG(Magnetoencephalography;脳磁計)という脳の磁場を計測する超電導技術が用いられています。超電導は絶対零度付近の温度保持が必要となるため、被検側の体温との約300度の温度差を断熱する必要があります。さらに微弱な脳の磁場を計測することから鉄系の金属部材は使えません。当社はこの要件を満たし、本目的に使用できる繊維強化プラスチックの断熱容器を開発し2016年度に納入を開始しました。2017年度はさらなる改善を進め、MEGの普及発展に寄与したいと考えております。
複合材料に係る研究開発費は3億86百万円であります。
(3)ディスプレイ材料分野
・3Dディスプレイ材料
当社の3Dフィルター「Xpol®」を使用する3Dシステムは、高い信頼性と3D特性を有しており医療分野を中心に採用される機会が増えています。2016年度は新たに2社との開発検討を開始し今年度複数モデルでの量産開始を目指しています。また4Kタイプが市場で高い評価を得ていることから、次世代3Dディスプレイとして期待されている高解像度8Kタイプの開発に着手し55インチ試作品を作製しました。ユーザー評価は良好であり今後新規採用に向け注力してまいります。
・スクリーン材料
当社のプリズムスクリーンは超短焦点プロジェクター用に最適設計されており、優れたコントラストと視野角特性から高い評価を得ております。2016年度は受注増に対応すべく成形スピードアップ等生産性向上に努めました。また2017年度設置予定の新規設備には、生産性をさらに改良すべく各種改善案を検討・導入しました。今年度は新規設備の早急な立ち上げを目指します。また独自の塗工・配合技術並びに光学設計技術を活用しスクリーン素材の高輝度化などの性能改善・用途拡大を進め、大きな需要が期待される中国市場への展開を加速してまいります。
・UV硬化型OCA
スマートフォン等のタッチパネル製品や液晶モニターにて各種部材を貼り合わせるために透明な接着シートOCA(Optical Clear Adhesive)が使用されます。また、液晶モニターをリユースするためにリワーク性が要求されています。従来品が-20℃環境下でのリワークが必要でありましたが、常温でリワークできるUV硬化型OCAを開発し、大型液晶パネル用途に採用され、量産を開始しました。今後大きな需要が期待されます。
ディスプレイ材料に係る研究開発費は4億67百万円であります。
研究開発は、技術開発企業として、多様化、高度化するユーザーニーズに応えるべく、フレキシブルな組織体制を基本とし、主要分野である電子材料分野、産業用構造材料等の電絶・複合材料分野、電気絶縁材料及びディスプレイ材料分野を中心に、新製品の立上げ、次世代製品の育成及び将来を見据えた技術の振興と基盤技術の拡大をめざし新技術、新製品の研究開発に邁進しております。
電子材料としては、プリント配線板用硝子クロス、特殊プリント配線板用プリプレグ、FPC(フレキシブルプリント配線板)用材料等が、電絶・複合材料としては、水処理関連材料、超伝導関連材料、航空機内装用材料、電気絶縁材料、電子機器関連材料等が、ディスプレイ材料としては、光学機能フィルム、3D(立体表示)関連材料等があげられます。
当連結会計年度末の研究開発活動に係る人員は162名であり、当連結会計年度の研究開発費は17億56百万円であります。
当連結会計年度における各セグメント別の研究成果及び研究開発費は次のとおりであります。
(1)電子材料分野
・FPC材料
スマートフォンに代表される電子機器が高機能に進化するなか、電子部品の高密度化、多層化が急速に進んでいるなか回路を形成するフレキシブル銅張り板においては、ファインピッチ化が進んでおり、それに伴い回路形成時の寸法変化率の狭小化、バラツキ低減がこれまで以上に要求されています。これに対応する為、当社では高度に寸法安定性に優れた銅張り板を開発し、大手ユーザーの認定を取得し、今後の採用拡大が期待されます。
また多層化のための層間接着フィルムは、上下回路を接続する為のビア形成時の形状安定化、ビア径の狭小化、および耐熱性の要求が強まっています。この要求に対応できる新規な接着フィルムを開発し、ユーザー各社での評価で良好な結果が得られ、今後の採用が期待されます。
・放熱材料
家電から車載まで広い用途に使用されるICパワーモジュールでは小型化、省エネ化が進む中、IC発熱を効率的に放熱する為に高放熱接着シートが必要とされています。当社ではこれまで1~4W/m・Kを開発し流動開始し、現在は6~10W/m・K材のユーザー認定評価が進んでおり、近日中の採用が見込まれます。更に今後も見据えた次世代15W/m・K材の開発にも着手しております。
電子材料に係る研究開発費は8億52百万円であります。
(2)産業用構造材料・電気絶縁材料分野
・航空機用内装材
航空機にとって機体の重さは燃費に直接の影響があるため、軽くて強度が高い炭素繊維部材は胴体や羽根などの主要構造材に適用され、さらに機体キャビン側の内装材にも適用されてきております。当社は炭素繊維の軽い、強度が高い利点に自社独自の樹脂配合により燃え難い特長を加えて、機体内装の壁材、仕切り材に炭素繊維によるハニカム部材を生産しております。2016年度は壁材、仕切り材の2次元形状に加え、曲面をもつ3次元形状の炭素繊維部材の開発に着手しました。今後採用が進む事を目指し開発を継続してまいります。
・医療用クライオスタット
てんかんやアルツハイマー病の診断にはMRIよりもさらに高精度のMEG(Magnetoencephalography;脳磁計)という脳の磁場を計測する超電導技術が用いられています。超電導は絶対零度付近の温度保持が必要となるため、被検側の体温との約300度の温度差を断熱する必要があります。さらに微弱な脳の磁場を計測することから鉄系の金属部材は使えません。当社はこの要件を満たし、本目的に使用できる繊維強化プラスチックの断熱容器を開発し2016年度に納入を開始しました。2017年度はさらなる改善を進め、MEGの普及発展に寄与したいと考えております。
複合材料に係る研究開発費は3億86百万円であります。
(3)ディスプレイ材料分野
・3Dディスプレイ材料
当社の3Dフィルター「Xpol®」を使用する3Dシステムは、高い信頼性と3D特性を有しており医療分野を中心に採用される機会が増えています。2016年度は新たに2社との開発検討を開始し今年度複数モデルでの量産開始を目指しています。また4Kタイプが市場で高い評価を得ていることから、次世代3Dディスプレイとして期待されている高解像度8Kタイプの開発に着手し55インチ試作品を作製しました。ユーザー評価は良好であり今後新規採用に向け注力してまいります。
・スクリーン材料
当社のプリズムスクリーンは超短焦点プロジェクター用に最適設計されており、優れたコントラストと視野角特性から高い評価を得ております。2016年度は受注増に対応すべく成形スピードアップ等生産性向上に努めました。また2017年度設置予定の新規設備には、生産性をさらに改良すべく各種改善案を検討・導入しました。今年度は新規設備の早急な立ち上げを目指します。また独自の塗工・配合技術並びに光学設計技術を活用しスクリーン素材の高輝度化などの性能改善・用途拡大を進め、大きな需要が期待される中国市場への展開を加速してまいります。
・UV硬化型OCA
スマートフォン等のタッチパネル製品や液晶モニターにて各種部材を貼り合わせるために透明な接着シートOCA(Optical Clear Adhesive)が使用されます。また、液晶モニターをリユースするためにリワーク性が要求されています。従来品が-20℃環境下でのリワークが必要でありましたが、常温でリワークできるUV硬化型OCAを開発し、大型液晶パネル用途に採用され、量産を開始しました。今後大きな需要が期待されます。
ディスプレイ材料に係る研究開発費は4億67百万円であります。
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