有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100G377
ブライトパス・バイオ株式会社 研究開発活動 (2019年3月期)
当社は、設立以来、新規作用メカニズムのがん免疫治療薬の研究開発を行っています。現在のパイプラインは、以下の通りです。
(1) GRN-1201:がんペプチドワクチン
GRN-1201は欧米人に多いHLA(ヒト組織適合抗原)型であるHLA-A2拘束性のペプチド4種で構成されるペプチドワクチンであり、現在、米国にてメラノーマ(悪性黒色腫)を対象とした第一相臨床試験及び非小細胞肺がんを対象とした、免疫チェックポイント阻害抗体併用の第二相臨床試験を行っております。
がん治療を大きく進展させた免疫チェックポイント阻害抗体は、これまでに様々ながん種において顕著な臨床効果を示して来ましたが、単剤では2-4割の人しか効果を得られておらず、残りの6-8割の効果が得られない人のために、様々な併用療法の臨床試験が進められています。GRN-1201も、がん免疫療法が奏功する人を増やすための複合的がん免疫療法の創製を目指しています。
米国でも、非小細胞肺がん一次治療において多数の臨床試験が進められており、その中で必要な数の被験者の登録を完了し、免疫チェックポイント阻害抗体単剤ヒストリカル・コントロールを上回る併用療法の有効性を示唆する臨床試験データを取得し、より大きな規模の後期臨床試験を遂行する製薬企業へのライセンスアウトに備える必要があります。
(2)iPS-NKT:iPS細胞由来再生NKT細胞療法
iPS-NKTは、iPS細胞技術をがん免疫療法に応用し、世界で承認が進む血液がん対象自家CAR-Tの次に来る固形がん対象の他家細胞医薬品の創製を図るものです。がん細胞を直接殺傷する能力と他の免疫細胞を活性化させるアジュバント作用を持つものの体内には微量にしか存在しないNKT細胞を多数のがん患者で使えるようにするため、健常人から採取したNKT細胞をiPS細胞化し、iPS細胞の高い増殖性を活かして必要なときに増殖、NKT細胞へ再分化誘導して用いる新規細胞療法になります。
当社は、理化学研究所が日本医療研究開発機構(AMED)の再生医療実現 拠点ネットワークプログラムの下で本細胞医薬の技術開発と臨床応用を進めるプロジェクトに、2018年3月に理化学研究所から独占的開発製造販売ライセンスのオプション権を取得することによって参画しました。
本プロジェクトは2019年度中を目処に医師主導治験が開始される予定で、順当に進めばその後企業治験を経て再生医療新法下での条件付承認申請を目指します。本医師主導治験で本細胞医薬の安全性と有効性を示唆するデータが得られること、また企業治験及び承認後の細胞供給を踏まえて現在の細胞製造工程の移管と最適化を進めることが当面の開発マイルストンとなります。
(3) その他の開発プログラム
近年がんゲノム医療として注目を集める、遺伝子レベルで個人差に対応する完全個別化ネオアンチゲンワクチン療法を開発するべく、国立がん研究センター、東京大学及び神奈川県立がんセンター並びに三重大学との共同研究を引き続き継続してまいります。2018年12月には、東京大学医科学研究所 ヒトゲノム解析センター長である宮野 悟教授や、ゲノム解析における統計数理モデリングを専門とする井元 清哉教授を中心とした研究グループとネオアンチゲン予測アルゴリズムの高精度化を目的とした共同研究を開始しております。
これらに加え、新しい世代のがん免疫を亢進する抗体医薬シーズを複数創製しており、川崎創薬研究所においてこれらの研究を加速してまいります。
なお、当社は医薬品開発事業及びこれに付随する単一セグメントであり、当事業年度における研究開発費は1,387百万円であります。
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