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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100AIUP

有価証券報告書抜粋 古河電気工業株式会社 研究開発活動 (2017年3月期)


事業等のリスクメニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


当社グループは、新商品、新技術開発による新規事業の創出と展開を図るべく、国内の当社4研究所(コア技術融合研究所、先端技術研究所、自動車・エレクトロニクス研究所、情報通信・エネルギー研究所)および海外のOFS Laboratories, LLC (米国)、Furukawa Electric Institute of Technology Ltd.(ハンガリー)、SuperPower Inc.(米国)を中心とする研究体制を有し、積極的に研究開発を進めております。
当連結会計年度における研究開発費は17,454百万円であり、各セグメントの主な成果等は次のとおりであります。

(1)インフラ

①光通信ネットワークにおいて波長チャネルを柔軟に運用するための次世代CDC-ROADMシステムの主要部品であるマルチキャストスイッチ(MCS)について、小型化、低消費電力化を実現すべく、比屈折率差5%以上となる高Δ(デルタ)石英導波路技術を適用したMCSチップの開発を進め、試作品の特性評価を進めております。
②次世代の400Gbps・1Tbps大容量光デジタルコヒーレント伝送向け制御回路付信号光源について、更なる高出力化、狭線幅化を実現すべく、構成要素である半導体レーザチップ、パッケージ技術、制御回路の開発および特性評価を進めております。
③信号ルート切替え装置の主要部品である波長選択スイッチ(WSS)に関する国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)プロジェクトからの委託研究「エラスティック光アグリゲーションネットワークの研究開発」において最大1x93chの多ポート低損失の帯域可変WSSの開発に成功いたしました。WSSはサービス毎に性質の異なる通信トラフィックを効率よく集約し、用途に合わせデータ容量を伸縮するエラスティック光アグリゲーションネットワークに不可欠の部品であり、帯域可変特性やスイッチング特性の評価および実証試験を進めております。
④将来の超大容量光通信における空間多重技術として、NICTプロジェクトからの委託研究「革新的光通信インフラの研究開発」および「革新的光ファイバの実用化に向けた研究開発」を活用しつつ、1本の光ファイバに複数(7個あるいは19個)のコアを含むマルチコアファイバおよびその周辺技術としてマルチコア光増幅ならびにマルチコア光接続技術の開発に取り組み、長距離幹線系、加入者アクセス系、光インターコネクションへの適用に向けた技術検討を引き続き実施しております。
⑤データセンターの低消費電力化や高速化を実現する光インターコネクション分野では、機器内ボードを接続する高密度光配線用接続部材の開発を進め、ユーザーにおいてサンプル評価を継続して実施しております。
⑥開発したピーク光出力6kWまでのファイバレーザ発振機を用いて、加工試験実施による製品技術検討とアプリケーション開発を行うと共に、ユーザーにおける加工評価を進めております。
⑦イットリウム系(Y系)高温超電導電力ケーブルについては、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託プロジェクト「次世代送電システムの安全性・信頼性に係る実証研究」に参画し、ケーブル破壊時の周囲環境への影響について、評価と検討を行っております。
⑧Y系超電導薄膜を応用した超電導応用機器については、NEDOの委託プロジェクト「高温超電導実用化促進技術開発」(高磁場マグネットシステム開発)に参画しており、高磁場特性に優れたY系超電導線材を活用し、超電導MRI装置などに用いられる高安定磁場コイルシステム基盤技術の研究開発を進めております。
⑨NEDOの助成プロジェクト「安全・低コスト大規模蓄電システム技術開発」にて公益財団法人鉄道総合技術研究所と共同で開発したフライホイール用高温超電導軸受を高性能化し、回転運動と電力の相互変換により電力の貯蔵を可能とするフライホイール蓄電システムに組み込んだうえ、大規模太陽光発電所と電力系に連係させる実証試験を進めております。

⑩経済産業省の委託事業「浮体式洋上ウィンドファーム実証研究事業」に受託コンソーシアムの一員として参画し、浮体式設備の動きや波・潮流に追従し水中で浮遊する浮体式風力発電用ライザーケーブルの開発を担当しております。同事業における2015年の7MW用風車および2016年の5MW用風車設置に伴い、それぞれ22kVの大容量ライザーケーブルの施工を完了いたしました。


以上、当該事業に係る研究開発費は8,763百万円であります。


(2)電装エレクトロニクス

①アルミ電線を使用したワイヤハーネスについては、車両軽量化の要請を背景とした更なる適用部位拡大に向け、高強度アルミ電線の開発や防食端子などの関連技術開発を進めております。
②自動車用バッテリーセンサーについては、過充電抑制での燃費向上および過放電によるバッテリー上がり 防止などへの貢献が期待されており、拡販および受注活動とともに、高機能化に向けた開発を進めております。また、今後予測される車載電子機器の増加・電動化に対して、電源品質を維持する電源マネージメントシステムに関連した製品の開発を継続して実施しております。
③パルス方式により人・複数物標などの対象物を正確に認識可能な自動車搭載用の24GHz帯周辺監視レーダにつき、国内初の量産品をリリースしました。先進運転支援システム(ADAS)を支える計測技術として、更に高機能・高性能化を目指し開発を継続していきます。
④産業用や車載用のモーターに使用される巻線については高効率化を、スマートフォンをはじめとする電子部品分野で使用される高機能巻線については省スペース化を志向した研究開発を行っております。
⑤非接触の電力給電方法として期待される、電界方式のワイヤレス給電システムの開発を継続して進めております。
⑥GaN(窒化ガリウム)パワーデバイスは、同製品市場の有力事業者で資本提携先のTransphorm,Inc.(米国)との相互連携を図り、継続して両社のGaNパワーデバイス応用製品群の強化、育成を進めております。
⑦2016年度に終了したNEDOの「低炭素社会を実現する炭素材料実用化プロジェクト」助成事業の成果をもとに、カーボンナノチューブを用いた超軽量電線の実用化に向けて開発を継続していきます。
⑧研究開発の効率化のため、シミュレーション技術等の有効活用を推進しております。ワイヤハーネス開発においては構造シミュレーション、電子機器の開発においては振動・熱流体シミュレーション、レーダ開発においては電磁界シミュレーションを活用したほか、車載ソフト用アルゴリズム構築に際してのモデルベース開発により、試作回数・費用の削減や設計の最適化を行っております。
⑨自動車の電動化・電子化及び電子機器の小型化・高機能化に伴い、ワイヤハーネスの高電圧化、大電流化やコネクタの微細化、多極化が進行しており、これらの技術動向に対応する高機能な銅合金および貴金属めっきの開発及び製品化を進めております。
⑩銅ナノ粒子を用いたエレクトロニクス向け接合・配線材料の開発を引き続き行い、顧客にてサンプル評価を進めております。

以上、当該事業に係る研究開発費は4,711百万円であります。

(3)機能製品

①食料品包装用フィルムなどに用いられる植物性由来のセルロースナノファイバー(CNF)の軽くて硬い特徴を活かし、自動車分野をはじめ様々な用途が期待されるCNF強化樹脂の高効率製造法の開発を行い、その基礎を確立しました。
②ヒートパイプ技術を活用した熱マネジメント(均熱・放熱)技術システムについては、ハイブリッド電気自動車など次世代自動車への搭載に向けて、リチウムイオンバッテリーやインバータなどによる発熱量の増大に対応する製品の開発を進めております。
③リチウムイオン電池用銅箔として高強度銅箔を開発し、顧客にてサンプル評価を進めております。また、通信、ネットワークの高速化に対応した高周波プリント基板用銅箔を製品化いたしました。

以上、当該事業に係る研究開発費は1,837百万円であります。


(4)サービス・開発等

新事業分野等に関するものであります。
米国研究子会社SuperPower Inc.において、Y系高温超電導線材の研究開発を行い、特に超高磁場超電導マグネット開発に貢献しております。同社の超電導線材は、米国フロリダ州タラハシーの国立高磁場研究所(NHMFL)で開発した超電導試験マグネットシステムにおいて、2016年4月に、世界最高磁場(40.2T)を達成いたしました。

以上、当該事業に係る研究開発費は2,141百万円であります。

事業等のリスク財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01332] S100AIUP)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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