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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100DDXX

有価証券報告書抜粋 ダイキン工業株式会社 研究開発活動 (2018年3月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等


当社グループは、世界規模での地球温暖化やエネルギー問題への関心の高まりを受け、地球環境問題に対して積極的に貢献し事業拡大するべく、先端的な研究開発に取り組んでいる。
2015年には、ダイキングループの技術・商品開発の中核施設として、グループ内はもちろんのこと、産産・産学・産官協業など世界中の知恵を融合し、最先端のコア技術・基盤技術の研究開発と、顧客に新しい付加価値を提供する差別化商品の開発を行うテクノロジー・イノベーションセンター(TIC)を開所した。
また、欧州・中国をはじめ、グローバル各拠点の開発機能も強化しており、国内の研究開発部門で生み出した新技術を利用し、現地ニーズに合った商品の開発を行っている。
加えて昨年(2016年)には、最先端技術が集積するシリコンバレーに、技術探索拠点としてテクノロジー・オフィスを設置した。
これらの取組みにより、研究開発の大幅な効率化とスピードアップを図り、グローバル各地域で差別化商品を生み出していく。

当連結会計年度におけるグループ全体の一般管理費及び当期製造費用に含まれる研究開発費は、620億50百万円であり、当連結会計年度における各事業別の主要な取り組みと成果及び研究開発費は次の通りである。

① 空調・冷凍機事業
住宅用空調機器の壁掛形エアコン『うるさら7』において、風が人に当たりにくい快適気流の「冷房時のサーキュレーション気流、暖房時の垂直気流」、冷房時の温度と湿度を双方コントロールする「プレミアム冷房」等で快適な空間を実現し好評を得ているが、この快適空間を素早く実現させるため、運転開始時の圧縮機制御、気流制御に磨きをかけ、冷房時における快適空間到達時間を40%短縮した。
また、インテリアの多様化・個性化に伴い、部屋内に常設するエアコンの室内機の大型化や表面の樹脂によりインテリアとマッチしにくい等の状況がある中、省エネ基準を達成しながら業界最薄の厚さ185㎜を実現し、室内機の質感にも拘り、『うるさら7』に搭載している快適な機能も継承した『risora(リソラ)』を2018年3月に発売した。
住宅設備機器において、近年の高齢化や居室空調の普及に伴い、洗面・廊下等の非居室と居室の温度差が大きく、ヒートショックを起こすリスクが高まっていることに着目し、小空間に設置可能な業界最小サイズの小空間マルチカセット形エアコン『ココタス』を2018年2月に発売した。従来の天井埋込カセット形に比べ、化粧パネルを約68%小型化したコンパクト室内機を実現している。また、多様化するライフスタイルに応じて、今までの非居室に『ココタス』を設置することで居室化し、住空間を個性豊かに変える新しい発想のエアコンとして新しいライフスタイルを提案していく。
業務用空調機器において、都市部に多い狭小地への設置に対応した店舗・オフィス用マルチエアコンを2017年4月に発売した。限られた場所でも搬入・設置しやすい軽量コンパクトな横吹形室外機を採用し、従来のビル用マルチエアコン室外機に比べ設置面積を最大58%削減して小型化を実現した。容量は4馬力から12馬力まで幅広く揃え、ビル用マルチエアコンの全室内機に接続、個別運転を可能とし、幅広い用途の建物に対応している。
また、同時期に店舗・オフィス用エアコン『FIVE STAR ZEAS』を新発売し、利用者から施工者まですべての人の使いやすさを追求した「直感リモコン」を採用した。快適性・省エネ性・利便性を考慮した多くの機能を搭載することにより、複雑化したリモコンを見直し、高齢者や訪日外国人でも直感で操作できる使いやすさを実現した。
ビル用マルチエアコン室内機において、工場等の作業空間の対人空調として一人ひとりを快適にする『マルチキューブ』エアコンの発売を開始した。キューブ型のコンパクト室内機に大型のプロペラファンを搭載し、冷房時の吹出し温度制御を行うことで個人に合わせたスポット空調を行うことが可能となった。1台ごとに運転・停止が可能で無駄な稼働とそれに伴う電気代のロスが抑えられる。また、長尺配管により大空間のレイアウトにも自在な対応が可能となった。従来型の工場ライン空調ではダクト吹出しであったものを『マルチキューブ』を採用することでダクト工事が不要で据付や生産ライン変更に対しても柔軟な移設対応が可能となった。
アプライド機器においては、北米では、小型ゾーン向けのエアハンドリングユニットを2017年6月に発売した。また、大風量ファンコイルも2017年10月に発売した。さらに、顧客ニーズに応えるため、高効率型の水冷スクリューチラーを2017年4月に発売した。
欧州では、2017年5月に高外気対応インバータスクリューチラーを中東向けに開発した。また、昨年発売した高効率インバータスクリューチラーのオプション(マリーン、ヒートリカバリー)対応機や急速に需要が高まるHFO冷媒対応機を2018年1月に開発した。その他、2018年に発効する規制強化(エコデザイン)に対応するため、ミニチラー・スクロールチラーの効率アップや熱回収需要に対応する冷温水同時取出しチラーの開発を行った。
中国では、チラー性能に対する新GB規制が施行され、基準値が変更されたことに伴い、既存単段圧縮機(WSC)の性能改善のため、モデルチェンジを実施した。

空調・冷凍機事業に係る研究開発費は、540億54百万円である。

② 化学事業
化学事業の研究開発は、豊富なフッ素素材や多岐にわたるフッ素化学関連技術を元に新商品開発及び用途開発を行っている。
フッ素樹脂・ゴムではフッ素材料が得意とする耐熱性や耐薬品性・誘電特性などを活かし、自動車・半導体・ワイヤー&ケーブル(IT分野)などでの差別化新商品研究を行っている。その他に撥水撥油性を活かしたテキスタイル処理剤の開発、防汚性を活かした情報端末用指紋付着防止剤、フッ素の非粘着性・耐薬品性を活かしたコーティング材料、さらには含フッ素化合物の機能性を活かした医薬中間体の受託合成など、フッ素に関する幅広い研究開発を行っている。冷媒分野では、環境規制対応の次世代冷媒に開発を継続している。
これらの開発に加え、周辺事業領域の研究開発や用途開発としては、フィルム等の加工品や他素材との複合材料開発、先端材料研究としてはメディカル分野・光学分野・環境分野・電池エネルギー分野などで新たな部材・デバイスビジネスの探索を進めることによってフッ素化学グローバルNo.1、オンリーワンのケミカルソリューション事業展開を目指している。特に次世代パワー半導体分野では、独自のフッ素樹脂を用いることでポリプロピレンと比べ誘電率が約5倍となるフィルムコンデンサー用の新素材を開発した。
これらの研究開発を加速・推進するべく、化学事業部では新商品開発の確実な実行を担い、TICにおいては、化学事業につながる次世代テーマの探索を実施している。
また、市場が拡大する東南アジアでは、販売・技術系サポート・マーケティング機能を持つダイキン・ケミカル・サウスイーストアジア社を設立し、顧客ニーズに合わせた商品開発と顧客開拓を加速し、フッ素化学事業の更なる拡大を図る。

化学事業に係る研究開発費は、61億68百万円である。

③ その他事業
油機関連では、油圧技術とインバータ技術を融合させた商品であるハイブリッド油圧システムの特徴を活かし、従来の油圧システムではなし得ない省エネ性と高機能を実現している。また、国内外での採用拡大に取り組む中低圧・小容量市場に加え、高圧・大容量市場への用途開発を進めている。
プレスなどの産業機械向けの「スーパーユニット」は工場の電力削減の切り札として省エネ性で高い評価を得ており、低騒音、発熱低減、タンク油量削減による作業環境改善や環境負荷低減にも寄与している。
また、電動に匹敵する高い応答性と省エネ性を実現した成形機向けの大型システムも市場に投入し、異電圧電源対応などアジア各国、その他の地域特性に合わせた機種シリーズを拡充し、各地域での採用が進んでおり、プレスなど、他の用途でのグローバル展開、拡販も進めている。
さらに、特殊車両用の省エネシステムについても開発を進めており、車両向けの油圧ハイブリッドシステムが実機採用されている。
このように従来油圧システムに加えて、その枠を超えた先進的な環境対応商品をグローバルに提供する商品と技術の開発を進めている。
特機関連では、主に防衛省向け砲弾・誘導弾用部品に関する研究を行っている。

その他事業に係る研究開発費は、18億27百万円である。

事業等のリスク株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01570] S100DDXX)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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