有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100DAZY
株式会社大気社 研究開発活動 (2018年3月期)
当連結会計年度における研究開発費は10億24百万円であります。
当社は、技術開発センター(神奈川県)、座間技術センター(神奈川県)、植物工場実証開発センター(東京都)、塗装システム事業部開発部門(大阪府)の4研究開発組織において、空調設備及び塗装設備の各分野における技術開発を前期に引き続き精力的に実施し、多くの成果を得ました。また、Geico S.p.A.(イタリア・ミラノ県・チニゼッロ・バルサモ)は、パルディスイノベーションセンターにおいて、塗装設備の分野における技術開発と改良を精力的に実施し、多くの成果を得ました。
セグメントごとの研究開発は以下のとおりであります。
当連結会計年度における研究開発費の金額は5億27百万円であります。
当連結会計年度は、作物の生育段階ごとに照射するLED照明の強さを従来よりきめ細かく調整することにより、高品質な作物の栽培技術を確立しました。また、LED照明器具や反射板の性能評価を実施した結果、光量や発光効率の高いLED照明を使用することで灯数削減などが可能となり、導入コストの低減に成功しました。
今後は,空調設備の最適化や栽培装置の自動化などを進め,栽培コスト低減を進めてまいります。
当連結会計年度は、直膨方式による放射空調システムの開発を行いました。放射空調システムは、放射パネルの放射冷却により室内を冷房するシステムで、冷たい気流が人に直接当たらず、室内の温度ムラも少ないため、快適な空間の提供が可能になります。従来の方式では、放射パネル内の埋没配管に冷水を循環し、放射パネルの冷却を行います。このような水による従来の方式に対し、冷凍機の冷媒による直膨方式では、配管スペースの低減、漏水リスクの低減などの効果が期待できます。
直膨放射空調システムは、オフィスビル、医療・福祉施設など、環境試験室以外への展開も期待できるため、今後はさらなる販売拡大を図ってまいります。
当連結会計年度は、RTOについてこれまでに開発を行った、圧力変動を抑制するための新しい切替弁方式及び多塔化方式や、燃焼室の温度の均一化を図るための燃焼室内の構造最適化についての実証実験に注力してまいりました。これまでの開発成果を反映させた実大装置によるVOC処理の実証実験を行い、省エネルギー性能の向上を確認できました。
今後は開発成果を反映させた実大装置を顧客の生産現場に導入し、長時間の実運転での検証を進め、受注拡大を図ってまいります。
当社では、消音器を設置せずに消音チャンバのみで十分な消音性能を発揮させるために、消音チャンバの高性能化に取り組んでおります。当連結会計年度は、音響解析により消音チャンバの構成や仕様を最適化する設計技術を確立し、従来と比較して10dB以上の消音量の向上に成功いたしました。
今後は、国内連結子会社である日本ノイズコントロール㈱とともに試験導入などを行い、実用化を図ってまいります。
当連結会計年度における研究開発費の金額は4億96百万円であります。
従来は、乾燥炉本体が出入口より高いため、出入口熱損失の少ない梯形炉へのニーズが高い状況でした。しかし、近年では梯形炉と比較して短い工程長やイニシャルコストの削減において優位性がある、平型炉へのニーズが増加しております。従来の平型炉用エアシールは梯形炉と比較して出入口熱損失が多いという短所があります。そこで、当社では、当連結会計年度において、従来の平型炉と比べ大幅に出入口熱損失が少ない平型炉用新型エアシールを開発いたしました。
この平型炉用新型エアシールの開発により、熱損失低減に優れた梯形炉と同等の性能の平型炉を提供することが可能になりました。
国内外での受注がすでに複数決定しており、導入に向けて計画を進めております。今後も更なる改良・改善を継続し、顧客満足度の高い商品開発を進めてまいります。
当連結会計年度は、このニーズに対応するため、ロボットによる効率的な自動研磨システムの開発を行いました。その結果、ロボットによる高い再現精度により塗膜面を短時間で均一に研磨する塗膜研磨システムの供給が可能となりました。
また、鉄道車両のパテ塗膜研磨においては、凹凸のある塗膜の凸部を研磨し、パテ塗膜面を滑らかにすることが求められます。この作業は、同じ作業を繰り返す従来のロボットシステムでは対応することが困難です。そのため、ロボットシステムに視覚センサーを追加し、車両ごとに異なる塗膜凸部を検出し、塗膜凸部だけを研磨することが可能な拾い研ぎシステムを開発しました。
現在、中国最大の輸送車両製造メーカーへの納入に向けた検証テストを実施し、早期の受注を目指しております。
今後も、研磨システムの自動化への旺盛なニーズに対応するため、更に効率性と仕上り品質の高いシステムの開発に取り組んでまいります。
当連結会計年度は、「Lean Dip HP」の返送ラインの大幅な改良を行いました。「Lean Dip HP」は、前処理・電着ラインでの下地処理及び塗装をするための搬送装置であり、前処理電着塗装作業完了後、搬送用の台車は設備入口まで戻ります。従来、この返送ラインは作業を行う設備ラインと同規模のスペースが必要でした。そこで、必要スペースの低減を図るために、返送ラインの形状の大幅な改良を行い、従来より30%のスペース低減に成功しました。
改良版「Lean Dip HP」は顧客から高い評価をいただき、大手自動車メーカーへの導入に向けた検討が進められております。今後もさらに顧客のニーズに応えられる新商品の開発を行い、受注拡大を進めてまいります。
今後は、VR技術、AR技術などの新しい技術を取り入れたメンテナンスシステムの開発をはじめとし、実ラインへの導入に向けた検討を進めてまいります。
当社は、技術開発センター(神奈川県)、座間技術センター(神奈川県)、植物工場実証開発センター(東京都)、塗装システム事業部開発部門(大阪府)の4研究開発組織において、空調設備及び塗装設備の各分野における技術開発を前期に引き続き精力的に実施し、多くの成果を得ました。また、Geico S.p.A.(イタリア・ミラノ県・チニゼッロ・バルサモ)は、パルディスイノベーションセンターにおいて、塗装設備の分野における技術開発と改良を精力的に実施し、多くの成果を得ました。
セグメントごとの研究開発は以下のとおりであります。
(1)環境システム事業
当連結会計年度における研究開発費の金額は5億27百万円であります。
① ベジファクトリーにおける導入コストの低減
当社では、LED照明を用いた完全人工光型・水耕栽培植物工場における結球レタスの安定量産化に成功し、「ベジファクトリー」として国内外において販売しております。当連結会計年度は、作物の生育段階ごとに照射するLED照明の強さを従来よりきめ細かく調整することにより、高品質な作物の栽培技術を確立しました。また、LED照明器具や反射板の性能評価を実施した結果、光量や発光効率の高いLED照明を使用することで灯数削減などが可能となり、導入コストの低減に成功しました。
今後は,空調設備の最適化や栽培装置の自動化などを進め,栽培コスト低減を進めてまいります。
② 直膨放射空調システムの開発
当社では、冷凍機の冷媒で空気を直接冷却する直膨空調システムの開発を進め、主に環境試験室に導入してまいりました。当連結会計年度は、直膨方式による放射空調システムの開発を行いました。放射空調システムは、放射パネルの放射冷却により室内を冷房するシステムで、冷たい気流が人に直接当たらず、室内の温度ムラも少ないため、快適な空間の提供が可能になります。従来の方式では、放射パネル内の埋没配管に冷水を循環し、放射パネルの冷却を行います。このような水による従来の方式に対し、冷凍機の冷媒による直膨方式では、配管スペースの低減、漏水リスクの低減などの効果が期待できます。
直膨放射空調システムは、オフィスビル、医療・福祉施設など、環境試験室以外への展開も期待できるため、今後はさらなる販売拡大を図ってまいります。
③ RTO(蓄熱型直接燃焼装置)の省エネルギー性の向上
当社では、VOC(揮発性有機化合物)の排気処理装置の主力商品としてRTOを販売しております。RTOは燃焼排熱を蓄熱材に蓄熱し、これを処理ガスの予熱に再利用し、燃料消費量の低減を図る省エネルギー性の高い装置です。当連結会計年度は、RTOについてこれまでに開発を行った、圧力変動を抑制するための新しい切替弁方式及び多塔化方式や、燃焼室の温度の均一化を図るための燃焼室内の構造最適化についての実証実験に注力してまいりました。これまでの開発成果を反映させた実大装置によるVOC処理の実証実験を行い、省エネルギー性能の向上を確認できました。
今後は開発成果を反映させた実大装置を顧客の生産現場に導入し、長時間の実運転での検証を進め、受注拡大を図ってまいります。
④ 消音チャンバの性能向上
空調機によって温度調整された空気はダクトを通じて各部屋に送風されますが、空調機内に設置する送風機の騒音も各部屋に伝わります。この騒音を低減させるためにダクト経路内に消音チャンバと消音器を設置します。近年、オフィスビルでは空調機を設置する機械室のスペースが極端に狭くなっているため、消音器を機械室内に設置することが難しく、施工における課題となっております。当社では、消音器を設置せずに消音チャンバのみで十分な消音性能を発揮させるために、消音チャンバの高性能化に取り組んでおります。当連結会計年度は、音響解析により消音チャンバの構成や仕様を最適化する設計技術を確立し、従来と比較して10dB以上の消音量の向上に成功いたしました。
今後は、国内連結子会社である日本ノイズコントロール㈱とともに試験導入などを行い、実用化を図ってまいります。
(2)塗装システム事業
当連結会計年度における研究開発費の金額は4億96百万円であります。
① 「平型炉用新型エアシール」の開発
当社の主力設備の1つである乾燥炉は、乾燥炉本体が出入口より高い位置にある梯形炉と、乾燥炉本体が出入口と同じ高さにある平型炉の2種類があり、国内外における多数の自動車メーカーに採用いただいております。従来は、乾燥炉本体が出入口より高いため、出入口熱損失の少ない梯形炉へのニーズが高い状況でした。しかし、近年では梯形炉と比較して短い工程長やイニシャルコストの削減において優位性がある、平型炉へのニーズが増加しております。従来の平型炉用エアシールは梯形炉と比較して出入口熱損失が多いという短所があります。そこで、当社では、当連結会計年度において、従来の平型炉と比べ大幅に出入口熱損失が少ない平型炉用新型エアシールを開発いたしました。
この平型炉用新型エアシールの開発により、熱損失低減に優れた梯形炉と同等の性能の平型炉を提供することが可能になりました。
国内外での受注がすでに複数決定しており、導入に向けて計画を進めております。今後も更なる改良・改善を継続し、顧客満足度の高い商品開発を進めてまいります。
② 「塗膜研磨・拾い研ぎシステム」の開発
当社は、自動車塗装で培った自動塗装技術をもとに、近年自動化が加速している航空機、鉄道車両の塗装ラインの自動化技術にも取り組んでおります。航空機および鉄道車両の塗装ラインは、自動車の塗装ラインと異なり、塗装の前工程において被塗装面の研磨を行うことが一般的であり、従来は主に手作業で行われておりました。しかし、近年は、作業環境の改善、研磨品質の安定化、研磨時間の短縮などへの対応のために、研磨作業の自動化へのニーズが高まっております。当連結会計年度は、このニーズに対応するため、ロボットによる効率的な自動研磨システムの開発を行いました。その結果、ロボットによる高い再現精度により塗膜面を短時間で均一に研磨する塗膜研磨システムの供給が可能となりました。
また、鉄道車両のパテ塗膜研磨においては、凹凸のある塗膜の凸部を研磨し、パテ塗膜面を滑らかにすることが求められます。この作業は、同じ作業を繰り返す従来のロボットシステムでは対応することが困難です。そのため、ロボットシステムに視覚センサーを追加し、車両ごとに異なる塗膜凸部を検出し、塗膜凸部だけを研磨することが可能な拾い研ぎシステムを開発しました。
現在、中国最大の輸送車両製造メーカーへの納入に向けた検証テストを実施し、早期の受注を目指しております。
今後も、研磨システムの自動化への旺盛なニーズに対応するため、更に効率性と仕上り品質の高いシステムの開発に取り組んでまいります。
③ 塗装ブース用搬送装置「Lean Dip HP」の改良
Geico S.p.A.は、塗装ブース用搬送装置である「Lean Dip HP」の販売拡大を進めております。当連結会計年度は、「Lean Dip HP」の返送ラインの大幅な改良を行いました。「Lean Dip HP」は、前処理・電着ラインでの下地処理及び塗装をするための搬送装置であり、前処理電着塗装作業完了後、搬送用の台車は設備入口まで戻ります。従来、この返送ラインは作業を行う設備ラインと同規模のスペースが必要でした。そこで、必要スペースの低減を図るために、返送ラインの形状の大幅な改良を行い、従来より30%のスペース低減に成功しました。
改良版「Lean Dip HP」は顧客から高い評価をいただき、大手自動車メーカーへの導入に向けた検討が進められております。今後もさらに顧客のニーズに応えられる新商品の開発を行い、受注拡大を進めてまいります。
④ 「Industry4.0」への対応
Geico S.p.A.は、「Industry4.0」の技術導入を視野に入れた顧客のニーズに対応するためのシステム開発を積極的に進めております。その開発コンセプトに対し、「SURCAR Cannes 2017」において、「The Award for Innovation」の栄誉ある賞を受賞いたしました。今後は、VR技術、AR技術などの新しい技術を取り入れたメンテナンスシステムの開発をはじめとし、実ラインへの導入に向けた検討を進めてまいります。
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