有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100D83E
ソニーグループ株式会社 研究開発活動 (2018年3月期)
ソニーは、「感動」と「人に近づく」をキーワードとして、創業精神である「創造と挑戦の理念」に基づいて研究開発を推進していきます。HE&S、IP&S、MCの三つのエレクトロニクス事業セグメントで構成されるブランデッドハードウェアの商品力強化に向けた研究開発を継続します。G&NS分野では、ハードウェアとネットワークサービスが一体となったエコシステムの拡充をめざします。また、エンタテインメント、金融などのBtoB領域へも技術の活用を広げていきます。半導体分野ではセンシング技術強化に向けた研究開発にも取り組んでいきます。
ソニーは、個々の事業の競争力強化及び責任と権限の明確化を目的として事業の分社化を進めてきました。これら事業の分社化と並行して、より機動的なグループ体制の構築をめざし、各事業を支える本社機能及びプラットフォーム機能などの再編も実施してきました。ソニー本社では、技術革新によりソニーの差異化と創造を先導するための研究開発活動(コーポレートR&D)を推進していきます。
2017年度の研究開発費は、前年度に比べ110億円(2.5%)増加の4,585億円となりました。金融分野を除く売上高に対する比率は前年度の6.9%から6.3%になりました。
研究開発費の主な内訳は次のとおりです。
なお、2017年度の主な研究開発活動及び成果には、以下のものがあげられます。
(1)G&NS
・プレイステーション™ネットワーク(PSN)
2018年3月末時点でPSNの月間アクティブユーザー数は8,000万以上を超え、着実にサービスの基盤を拡大しています。充実したソフトウェアラインアップ及び革新的なネットワークサービスにより、プレイステーション®4プラットフォームの普及・拡大を推進し、ユーザーエンゲージメントを高めていくことに取り組んでいきます。
・PlayStation®VR『CUH-ZVR2』
プレイステーション®4の魅力を高め、ゲーム体験をより豊かにするバーチャルリアリティシステムPlayStation®VRの最新モデルを開発しました。プロセッサーユニットがHDR映像のパススルーに対応したことで、より圧倒的な臨場感と没入感を実現しています。
(2)HE&S
・高画質プロセッサー「X1™ Ultimate」
2018年1月に開催された「CES 2018」において、次世代の高画質プロセッサー「X1 Ultimate」を搭載した8Kディスプレイを参考展示しました。同プロセッサーは、4K高画質プロセッサー「X1 Extreme」に対し約2倍のリアルタイム画像処理能力を実現し、ブラビア™として最高レベルの画質の実現をめざします。
・ウェアラブルネックスピーカー『SRS-WS1』
肩にのせることで手軽に映画やライブ映像、ゲームを臨場感あふれるサウンドで楽しめる、ウェアラブルネックスピーカーを開発しました。スピーカー開口部から放射状に効果的に音が広がるソニー独自のボディー構造とデジタル音声処理により、今までにない音に包まれるような新しい視聴体験を実現します。
(3)IP&S
・フルサイズミラーレス一眼カメラ『α7RⅢ』『α7Ⅲ』及び『α9』
新たに開発した有効約4240万画素の裏面照射型フルサイズイメージセンサーを搭載し、低感度時約15ストップの広いダイナミックレンジを備えた『α7RⅢ』、高感度ISO204800、693点の像面位相差検出AFを実現した『α7Ⅲ』を開発しました。また、裏面照射型フルサイズイメージセンサーを積層構造とし、メモリーと高速信号処理回路を内蔵した革新的なイメージセンサーを搭載した『α9』を開発しました。
・フルフレームセンサー搭載CineAlta™カメラ VENICE™
デジタルシネマ用に新規開発した36×24mmフルフレームセンサーを搭載し、映像コンテンツ制作における表現の広がりや効率的な操作性を一層追求したCineAltaカメラ最上位機種を開発しました。ソニーは1980年代にHDの開発を開始して以来、高画質技術の開発を継続し、映像制作業界をリードしてきました。映像制作においては、デジタルの新たな映像表現の可能性を切り拓き、2000年よりデジタルシネマカメラCineAltaを展開しています。
・8K 3板式カメラシステム『UHC-8300』
新たに開発した1.25型のイメージセンサーを3板式とし、新開発のプリズムと組み合わせることで、高精細な8K解像度(7680×4320)による最大120pの高速撮影や、広色域(ITU-R BT.2020対応)でのHDR制作に対応したカメラシステムです。これにより、被写界深度を深く、動体も鮮明に8K映像が撮影できる機会を提供します。
(4)MC
携帯通信関連・国際展示会「Mobile World Congress 2018」において、最高ISO感度51200(静止画撮影時)/ 12800(動画撮影時)の超高感度撮影をスマートフォンで実現する最新カメラ技術を紹介しました。新たに独自開発した二眼カメラと画像融合処理プロセッサーにより、高感度と低ノイズの両立を実現します。
(5)半導体
・車載カメラ向け積層型CMOSイメージセンサー
先進運転支援システム(ADAS)用途の前方センシングカメラ向けに、1/1.7型で業界最高解像度となる有効742万画素RCCCフィルタ採用の積層型CMOSイメージセンサーを開発しました。本イメージセンサーは遠方撮影で約160m先にある交通標識の高精細な撮像を実現し、月明かりに相当する暗さでも歩行者や障害物を撮像することが可能です。
・低消費電力広域(LPWA)ネットワーク技術
遠距離や高速移動中でも安定的な無線通信を実現できる新たな低消費電力広域(LPWA: Low Power Wide Area)ネットワーク技術を開発しました。本技術には、光ディスクに使われている誤り訂正などのデジタル信号処理技術のほか、テレビチューナーなどに搭載の高周波アナログ回路技術及び低消費電力のLSI回路技術など、ソニーが長年培ってきたノウハウを応用しています。
(6)コーポレートR&D
・エンタテインメントロボット aibo™
家庭における新たな楽しみを提案する進化した自律型エンタテインメントロボットを開発しました。超小型1軸・2軸アクチュエーターを自社開発し、コンパクトなボディーに計22軸の自由度を持たせることで、滑らかで柔らかな身体の駆動を可能にしました。また、状況に応じたふるまいの表出を可能にするために多彩なセンサーを搭載し、画像、音声の認識・解析にはソニーが培ったディープラーニング技術を活用しました。本体とクラウドが連携して実現するソニー独自のAI技術によってオーナーとのやり取りを学び、aiboを個性的に成長させます。
・ディープラーニング統合型開発環境「Neural Network Console」
ディープラーニング(深層学習)のプログラムを生成できる統合開発環境のクラウドサービスを開発し、オープンベータ版として無償提供を開始しました。プログラムエンジニアやデザイナーは、ウェブブラウザーでアクセスするだけで本格的なGUIを持つコンソールソフトウェアを利用でき、ディープラーニングのプログラムを開発して各種製品やサービスに搭載できる環境を提供しました。
ソニーは、個々の事業の競争力強化及び責任と権限の明確化を目的として事業の分社化を進めてきました。これら事業の分社化と並行して、より機動的なグループ体制の構築をめざし、各事業を支える本社機能及びプラットフォーム機能などの再編も実施してきました。ソニー本社では、技術革新によりソニーの差異化と創造を先導するための研究開発活動(コーポレートR&D)を推進していきます。
2017年度の研究開発費は、前年度に比べ110億円(2.5%)増加の4,585億円となりました。金融分野を除く売上高に対する比率は前年度の6.9%から6.3%になりました。
研究開発費の主な内訳は次のとおりです。
項目 | 2016年度 (億円) | 2017年度 (億円) | 増減率 (%) |
G&NS | 956 | 1,062 | +11.2 |
HE&S | 473 | 580 | +22.8 |
IP&S | 586 | 586 | △0.1 |
MC | 549 | 554 | +1.1 |
半導体 | 1,176 | 1,072 | △8.8 |
コーポレートR&D | 444 | 449 | +1.2 |
なお、2017年度の主な研究開発活動及び成果には、以下のものがあげられます。
(1)G&NS
・プレイステーション™ネットワーク(PSN)
2018年3月末時点でPSNの月間アクティブユーザー数は8,000万以上を超え、着実にサービスの基盤を拡大しています。充実したソフトウェアラインアップ及び革新的なネットワークサービスにより、プレイステーション®4プラットフォームの普及・拡大を推進し、ユーザーエンゲージメントを高めていくことに取り組んでいきます。
・PlayStation®VR『CUH-ZVR2』
プレイステーション®4の魅力を高め、ゲーム体験をより豊かにするバーチャルリアリティシステムPlayStation®VRの最新モデルを開発しました。プロセッサーユニットがHDR映像のパススルーに対応したことで、より圧倒的な臨場感と没入感を実現しています。
(2)HE&S
・高画質プロセッサー「X1™ Ultimate」
2018年1月に開催された「CES 2018」において、次世代の高画質プロセッサー「X1 Ultimate」を搭載した8Kディスプレイを参考展示しました。同プロセッサーは、4K高画質プロセッサー「X1 Extreme」に対し約2倍のリアルタイム画像処理能力を実現し、ブラビア™として最高レベルの画質の実現をめざします。
・ウェアラブルネックスピーカー『SRS-WS1』
肩にのせることで手軽に映画やライブ映像、ゲームを臨場感あふれるサウンドで楽しめる、ウェアラブルネックスピーカーを開発しました。スピーカー開口部から放射状に効果的に音が広がるソニー独自のボディー構造とデジタル音声処理により、今までにない音に包まれるような新しい視聴体験を実現します。
(3)IP&S
・フルサイズミラーレス一眼カメラ『α7RⅢ』『α7Ⅲ』及び『α9』
新たに開発した有効約4240万画素の裏面照射型フルサイズイメージセンサーを搭載し、低感度時約15ストップの広いダイナミックレンジを備えた『α7RⅢ』、高感度ISO204800、693点の像面位相差検出AFを実現した『α7Ⅲ』を開発しました。また、裏面照射型フルサイズイメージセンサーを積層構造とし、メモリーと高速信号処理回路を内蔵した革新的なイメージセンサーを搭載した『α9』を開発しました。
・フルフレームセンサー搭載CineAlta™カメラ VENICE™
デジタルシネマ用に新規開発した36×24mmフルフレームセンサーを搭載し、映像コンテンツ制作における表現の広がりや効率的な操作性を一層追求したCineAltaカメラ最上位機種を開発しました。ソニーは1980年代にHDの開発を開始して以来、高画質技術の開発を継続し、映像制作業界をリードしてきました。映像制作においては、デジタルの新たな映像表現の可能性を切り拓き、2000年よりデジタルシネマカメラCineAltaを展開しています。
・8K 3板式カメラシステム『UHC-8300』
新たに開発した1.25型のイメージセンサーを3板式とし、新開発のプリズムと組み合わせることで、高精細な8K解像度(7680×4320)による最大120pの高速撮影や、広色域(ITU-R BT.2020対応)でのHDR制作に対応したカメラシステムです。これにより、被写界深度を深く、動体も鮮明に8K映像が撮影できる機会を提供します。
(4)MC
携帯通信関連・国際展示会「Mobile World Congress 2018」において、最高ISO感度51200(静止画撮影時)/ 12800(動画撮影時)の超高感度撮影をスマートフォンで実現する最新カメラ技術を紹介しました。新たに独自開発した二眼カメラと画像融合処理プロセッサーにより、高感度と低ノイズの両立を実現します。
(5)半導体
・車載カメラ向け積層型CMOSイメージセンサー
先進運転支援システム(ADAS)用途の前方センシングカメラ向けに、1/1.7型で業界最高解像度となる有効742万画素RCCCフィルタ採用の積層型CMOSイメージセンサーを開発しました。本イメージセンサーは遠方撮影で約160m先にある交通標識の高精細な撮像を実現し、月明かりに相当する暗さでも歩行者や障害物を撮像することが可能です。
・低消費電力広域(LPWA)ネットワーク技術
遠距離や高速移動中でも安定的な無線通信を実現できる新たな低消費電力広域(LPWA: Low Power Wide Area)ネットワーク技術を開発しました。本技術には、光ディスクに使われている誤り訂正などのデジタル信号処理技術のほか、テレビチューナーなどに搭載の高周波アナログ回路技術及び低消費電力のLSI回路技術など、ソニーが長年培ってきたノウハウを応用しています。
(6)コーポレートR&D
・エンタテインメントロボット aibo™
家庭における新たな楽しみを提案する進化した自律型エンタテインメントロボットを開発しました。超小型1軸・2軸アクチュエーターを自社開発し、コンパクトなボディーに計22軸の自由度を持たせることで、滑らかで柔らかな身体の駆動を可能にしました。また、状況に応じたふるまいの表出を可能にするために多彩なセンサーを搭載し、画像、音声の認識・解析にはソニーが培ったディープラーニング技術を活用しました。本体とクラウドが連携して実現するソニー独自のAI技術によってオーナーとのやり取りを学び、aiboを個性的に成長させます。
・ディープラーニング統合型開発環境「Neural Network Console」
ディープラーニング(深層学習)のプログラムを生成できる統合開発環境のクラウドサービスを開発し、オープンベータ版として無償提供を開始しました。プログラムエンジニアやデザイナーは、ウェブブラウザーでアクセスするだけで本格的なGUIを持つコンソールソフトウェアを利用でき、ディープラーニングのプログラムを開発して各種製品やサービスに搭載できる環境を提供しました。
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