有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100D878
日本航空電子工業株式会社 研究開発活動 (2018年3月期)
当社グループは、グローバルな視点での事業運営と顧客価値の追求に徹し、優れた製品をタイムリーに市場に供給するため、グローバルマーケティング力の強化及び技術開発力の強化を積極的に推進しております。これを牽引し支えるために、商品開発センターにおいては、基礎・応用技術の研究開発を主体に、各事業部の技術部門においては、所管事業に関する新製品、新製法の開発を主体に、それぞれが連携をとりながら長年にわたって培ってきた経験と実績を生かして研究開発活動を実施しております。また、各生産子会社は、所管製品に関連する事業部との密接な連携のもとに新製法の開発を主体に取り組んでおります。
当連結会計年度におけるセグメント別の主な研究開発成果は次のとおりであります。
(1) 商品開発センター
小型携帯機器、自動車・輸送機器、及びインフラ設備市場などで利用される電気コネクタの開発では、コネクタの小型化や薄型化といった課題が普遍的ではありますが、IoT化に向けたトレンドとして、大電流化や柔軟性・伸縮性など、コネクタ開発に求められる要求は拡張しております。このような背景の下、当センターではIoT時代を見据えた粘着性のフィルム型コネクタを開発してきました。この開発のなかでの大きな課題は電極形成の生産性です。電極形成手法のひとつとして印刷技術を立ち上げ、その有効性を明らかにし、2017年“超”モノづくり部品大賞の電気・電子部品賞を受賞することが出来ました。更に、ウェアラブル製品をはじめとするヘルスケアIoT向けのアプリケーションに広く展開可能となる柔軟かつ伸縮可能なセンサモジュールの試作を行い、フレキシブルなエレクトロニクス用途の電気接続・実装部品に要求される課題を抽出しております。センシング機器関連の開発では、独自のMEMS加速度計を用いて高精度のセンサシステムを試作し、構造物診断市場への参入を目的とする社会実証実験を通じて劣化診断システムに要求される課題抽出とその解決に向けた取り組みを継続しております。また、センサシステムの開発と共に、さらなる高精度センサの要素開発にも着手しております。具体的には独自の電気化学計測技術および量子センサなどの技術開発を進め、自動運転やロボットなどで必要となる技術を先行的に蓄積しております。特に、量子センサ開発においては、文部科学省の大型プロジェクトに参画し、開発を加速しております。その他、モノづくり分野では、金型などの製品化ツールの超長寿命化を目的として、粒子ビーム照射技術によるツール刃先の耐摩耗化技術を確立し、製品へ適用しております。
(2) コネクタ事業
製品開発では、ICT機器市場向けに、USB Type-C™準拠コネクタ「DX07」シリーズに対する防水、ローコスト等の市場ニーズに対応した製品ラインナップの拡張を行いました。自動車市場向けでは、主に車載カメラ用途のデジタル伝送対応コネクタ・ハーネスとして、欧州標準のHSDコネクタに準拠し、かつ多彩なバリエーションをもつコネクタ「MX65」シリーズを開発しました。インフラ関連では、データセンタ向け25Gbps対応I/Oコネクタについて、量産化に向けた各種シミュレーションなどの基礎評価、試作を行い、高速伝送特性評価を完了しました。生産技術開発では、組立・検査工程における超高速自動化設備の開発を進め、高品質・低コストを実現しました。またより汎用性に富んだ設備開発にも着手しております。精密めっき加工技術開発では、コネクタ端子めっき工程の効率化を進め、従来に比べ、品質向上及び高速化を図りました。
基盤技術開発では、次世代製品開発としてAR/VR市場向け超薄型接続コンセプトの研究及び試作品の製作、ハーネス品の振動衝撃応答解析技術の開発、大電流用特殊めっきの研究開発、SMT実装強度の研究等を実施しました。
(3) インターフェース・ソリューション事業
車載用静電タッチパネル製品開発では、自動運転を見据えて進んでいる先進運転支援システム(ADAS)やコネクテッド化に伴うディスプレイの大型化に対応するため、タッチセンサの高感度化を進めており、センサ電極をメタルメッシュ構造とするセンサを開発し、フィルムセンサ製品の量産を開始しました。また、ガラスセンサ製品への適用も完了し、量産化に向け取り組んでおります。産機・インフラ市場向けには、産業機器向けの操作ユニット機器開発において、組込みOSを搭載したハンディーターミナルを開発し、製品量産化に向け取り組んでおります。また、工作機械向け操作パネル機器開発において、低背でスムーズな動作が出来る構造により、優れた操作感覚が得られるスイッチ開発を進めており、工作機械向け操作パネルなどへ適用するための取り組みを行っております。
(4) 航機事業
基幹センサである高精度光応用センサにおいて、生産技術、使用部品及び信号処理/調整方法について更なる改善を図り、精度及び生産の安定性を向上しました。あわせて、将来に向けて高精度角速度センサの研究を継続するとともに、MEMSセンサを使用した小型IMUの実用化のための研究を行っております。更に、アビオニクスについて、将来を見据えた新しい設計手法の研究を実施しております。
以上の研究開発費総額は96億12百万円であります。
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